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一騎討ち
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「父上!アル1人で行かせるのは納得が行きません!私も行きます!相手は2人。私も行けば丁度いいはずです!」
「え、いや、それは……。」
レノン王の先程までの聡明さが一瞬で消える。
レノン王はなんと言うか親バカなところがあるようだ。
「あなた様。レインなら大丈夫ですよ。」
「む、ネロがそういうならそうだな。」
あと妻にも弱いようである。
「では、アルフレッド、レインよ。この場を静めてこい。」
「「はい!」」
周りを兵に囲まれながら互いに武器を構える。
向こうは一騎討ちを受けるしかないような状況だったので仕方ないとも言えるが。
「このガキ供が!調子に乗りやがって!」
珍しくスロールが怒りを露にしている。
「残念だけど貴方じゃ私にはかなわないと思うから降参した方が身のためよ?」
レインの武器は薙刀で、かなり使いなれている様子である。
「さぁ、アルフレッドよ。死ぬ用意は出来たか?」
「残念ながら死ぬつもりは無いんでな。」
ジェラルドは両手に武器を構えている。
対するこちらはいつも通り片手のみだ。
「では、改めて説明しよう。」
レノン王が立ち上がる。
「アルフレッド達が勝てばお主らは一生牢の中、もしくは処刑である。スロール殿らが勝てばなにもせず見逃そう。では、両者とも構え!」
少しの沈黙が流れる。
ピリピリとした緊張した空気だ。
「始め!」
国王の声が響くと同時に互いに距離を詰め戦いが始まった。
「くっ!」
「まだ、本気じゃ無いんだけど?」
レインは薙刀でスロールを圧倒していた。
薙刀は個人戦ならば圧倒的に有利な、とても優秀な武器である。
どのような武器でも薙刀にかなうものはいないのではないかとも言われているらしい。。
しかし、集団戦闘になると同士討ちが増えてしまうらしく、向いていない。
気を付けなければ振ると仲間に当たってしまうのだ。
なので集団戦闘では使えない悲しい武器なのだ。
「これならどうだ!?」
スロールは持っていた剣をレインに投げる。
「武器を捨てるなんて!愚作ね!」
レインは難なくそれを払う。
しかし、視界を奪われた一瞬で距離を詰められてしまう。
そしてスロールの手には短剣があった。
スロールは迷うことなく腹部目指して突き出してくる。
「!しまった!」
咄嗟に薙刀を戻し柄で攻撃をそらす。
しかし、ほんの少し遅く脇腹を掠めてしまう。
「油断したな!」
「この程度かすり傷よ!」
再度薙刀を構える。
スロールも短剣を構える。
恐らくスロールは短剣を使う方が得意なのだろう。
「本気で行くわね。」
「……来い。」
今度はレインから距離を詰める。
距離が詰まるとレインは突きを繰り出した。
しかしそれはスロールの右肩上部の空を突いた。
「馬鹿め!」
それをチャンスとみたのかスロールはまた、レインの腹部を突こうとする。
「馬鹿はそっちよ。」
レインは薙刀をそのままスロールの左脇腹の方へ目掛けて思い切り振り下ろす。
薙刀は柄の部分がスロールの首に直撃し、スロールはそのまま気を失う。
「同じ手は2度も食わないわよ。」
「流石にきついか……。」
「オラァ!」
ジェラルドの剣が地面を叩く。
ジェラルドほどの巨漢から繰り出される剣はもはや斬るではなく叩き潰すといった方が正しい。
恐らく一撃でも食らえば終わりだろう。
「これなら!」
地面を叩いた伸びきった腕目掛けて切ろうとする。
が、即座にもう片方の剣がこちらを突き刺そうとしてくる。
即座に後ろへ飛び退き、事なきを得る。
両手に武器を持っていると中々隙が出来ないので、難しい。
「ふぅ。」
「貴様何故笑っている。」
気付くと自分は笑っていた。
「ふふ、すまない癖のようなものだ。」
「っ!息子を無惨に殺したあげく、この決闘までも侮辱するか!許せん!今すぐ死ねぇ!」
また剣を振りかぶって下ろしてくる。
そして俺はそれを避け、伸び切った腕を狙うがまた、もう片方の剣が襲ってくるのでそれを後ろに飛び退き避ける。
同じようなやり取りをもう既に何度かくりかえしている。
ので、今度は飛び退きつつも相手の右腕に剣を投げる。
うまいこと刺さり、ジェラルドは出血する。
「ぐっ、たかがこの程度の傷、致命傷でも何でもないわ!それに自分の武器を投げ捨ておって馬鹿にしているのか!?」
「投げ捨てる?何を言ってるんだ?」
俺は袖から伸びていた紐を手に取りそれを引っ張る。
すると先程刺した剣が手元に帰ってくる。
剣には紐が繋がっており、いつでも回収できるようにしていた。
剣が刺さっていた箇所からは決して少なくはない量の血液が出てきている。
「どうした?投げ捨てる?お前の目は節穴か?」
「貴様!馬鹿にしおって!」
再度突っ込んでくる。
ここまでの戦いでこいつがどういう戦い方をするのか分かってきた。
あとは、我慢勝負といったところか。
「え、いや、それは……。」
レノン王の先程までの聡明さが一瞬で消える。
レノン王はなんと言うか親バカなところがあるようだ。
「あなた様。レインなら大丈夫ですよ。」
「む、ネロがそういうならそうだな。」
あと妻にも弱いようである。
「では、アルフレッド、レインよ。この場を静めてこい。」
「「はい!」」
周りを兵に囲まれながら互いに武器を構える。
向こうは一騎討ちを受けるしかないような状況だったので仕方ないとも言えるが。
「このガキ供が!調子に乗りやがって!」
珍しくスロールが怒りを露にしている。
「残念だけど貴方じゃ私にはかなわないと思うから降参した方が身のためよ?」
レインの武器は薙刀で、かなり使いなれている様子である。
「さぁ、アルフレッドよ。死ぬ用意は出来たか?」
「残念ながら死ぬつもりは無いんでな。」
ジェラルドは両手に武器を構えている。
対するこちらはいつも通り片手のみだ。
「では、改めて説明しよう。」
レノン王が立ち上がる。
「アルフレッド達が勝てばお主らは一生牢の中、もしくは処刑である。スロール殿らが勝てばなにもせず見逃そう。では、両者とも構え!」
少しの沈黙が流れる。
ピリピリとした緊張した空気だ。
「始め!」
国王の声が響くと同時に互いに距離を詰め戦いが始まった。
「くっ!」
「まだ、本気じゃ無いんだけど?」
レインは薙刀でスロールを圧倒していた。
薙刀は個人戦ならば圧倒的に有利な、とても優秀な武器である。
どのような武器でも薙刀にかなうものはいないのではないかとも言われているらしい。。
しかし、集団戦闘になると同士討ちが増えてしまうらしく、向いていない。
気を付けなければ振ると仲間に当たってしまうのだ。
なので集団戦闘では使えない悲しい武器なのだ。
「これならどうだ!?」
スロールは持っていた剣をレインに投げる。
「武器を捨てるなんて!愚作ね!」
レインは難なくそれを払う。
しかし、視界を奪われた一瞬で距離を詰められてしまう。
そしてスロールの手には短剣があった。
スロールは迷うことなく腹部目指して突き出してくる。
「!しまった!」
咄嗟に薙刀を戻し柄で攻撃をそらす。
しかし、ほんの少し遅く脇腹を掠めてしまう。
「油断したな!」
「この程度かすり傷よ!」
再度薙刀を構える。
スロールも短剣を構える。
恐らくスロールは短剣を使う方が得意なのだろう。
「本気で行くわね。」
「……来い。」
今度はレインから距離を詰める。
距離が詰まるとレインは突きを繰り出した。
しかしそれはスロールの右肩上部の空を突いた。
「馬鹿め!」
それをチャンスとみたのかスロールはまた、レインの腹部を突こうとする。
「馬鹿はそっちよ。」
レインは薙刀をそのままスロールの左脇腹の方へ目掛けて思い切り振り下ろす。
薙刀は柄の部分がスロールの首に直撃し、スロールはそのまま気を失う。
「同じ手は2度も食わないわよ。」
「流石にきついか……。」
「オラァ!」
ジェラルドの剣が地面を叩く。
ジェラルドほどの巨漢から繰り出される剣はもはや斬るではなく叩き潰すといった方が正しい。
恐らく一撃でも食らえば終わりだろう。
「これなら!」
地面を叩いた伸びきった腕目掛けて切ろうとする。
が、即座にもう片方の剣がこちらを突き刺そうとしてくる。
即座に後ろへ飛び退き、事なきを得る。
両手に武器を持っていると中々隙が出来ないので、難しい。
「ふぅ。」
「貴様何故笑っている。」
気付くと自分は笑っていた。
「ふふ、すまない癖のようなものだ。」
「っ!息子を無惨に殺したあげく、この決闘までも侮辱するか!許せん!今すぐ死ねぇ!」
また剣を振りかぶって下ろしてくる。
そして俺はそれを避け、伸び切った腕を狙うがまた、もう片方の剣が襲ってくるのでそれを後ろに飛び退き避ける。
同じようなやり取りをもう既に何度かくりかえしている。
ので、今度は飛び退きつつも相手の右腕に剣を投げる。
うまいこと刺さり、ジェラルドは出血する。
「ぐっ、たかがこの程度の傷、致命傷でも何でもないわ!それに自分の武器を投げ捨ておって馬鹿にしているのか!?」
「投げ捨てる?何を言ってるんだ?」
俺は袖から伸びていた紐を手に取りそれを引っ張る。
すると先程刺した剣が手元に帰ってくる。
剣には紐が繋がっており、いつでも回収できるようにしていた。
剣が刺さっていた箇所からは決して少なくはない量の血液が出てきている。
「どうした?投げ捨てる?お前の目は節穴か?」
「貴様!馬鹿にしおって!」
再度突っ込んでくる。
ここまでの戦いでこいつがどういう戦い方をするのか分かってきた。
あとは、我慢勝負といったところか。
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