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転生者
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遡ること数日前。
アラン叔父上からの手紙を読んだその日は、取り敢えず休めとレノン王に言われたので、休むことにした。
レインが同じ部屋で寝るとか言い出したので、流石にそれは断った。
まぁ、それで諦めるとは思えないのだが。
そう考えていると部屋の扉が、ノックされる。
「だから一緒には寝ないって……。」
「なんの話だ?」
扉を開けた先にはレインではなくレノン王がいた。
「こ、これは失礼しました!」
急ぎ謝罪する。
「いや、私としても早く孫の顔が見たいからな。構わんぞ。」
まだなにも言っていないのになぜか理解している。
というか、娘に手を出せとか言う親がどこにいる。
あ、目の前にいたわ。
「それで、こんな夜更けに一体どんな用事で?」
「あぁ、アランからの手紙のことだ。失礼するぞ。」
レノン王が部屋に入ってくる。
「実は私とアランは古くからの友人でな。昔は共によく飲みに行ったものだ。」
確かレノン王も兄がおり、元々は王位継承者ではなかったが、その兄が早世したので王位につくことができたと聞いている。
同じような立場だったから話も合ったのだろう。
「それで、あの手紙を読んだお前の顔を見るに、お前も転生者だろ?」
驚いた。
手紙の内容は誰も読んでいないはず。
「なぜですか?」
「まず、俺はあいつのことをよく理解している。手紙の内容はなんとなく想像つくし、お前が高熱を出して寝込んでたというのも聞いている。」
なるほど、今の言葉から察するに転生者は転生前の記憶が戻るとき、高熱を出すと言う事だろう。
「そして、俺も転生者だ。」
驚きの言葉が帰ってくる。
いや、厳密にはここまでのやり取りでなんとなく察しはついていたが。
叔父上が諸葛亮だというのにもまだ、ついていけていないと言うのに、今度は誰の生まれ変わりだと言うのか。
「お名前をお聞きしても?」
「あぁ、俺の前世はエドワード・ティーチ。かつては黒髭と呼ばれていた海賊だ。」
衝撃の人物の名前が出てくる。
エドワード・ティーチといえばカリブの海賊の中で最も有名といっても過言ではない人物だ。
そんな伝説的な人物が今目の前にいるのだ。
「まず、アランと示しあわせて分かった転生者についての情報をやろう。」
レノン王が言うには転生者はまず、記憶を取り戻すときに高熱を出すと言う。
その後は人格が、前世である転生前のものに支配されるが、徐々に前世のものは消えていき、やがてはそうだったという記憶のみが残るのだという。
いや、残るのならまだ良いほうで、大抵の場合は前世の記憶は無くなるらしい。
「お前が一騎討ちで見せた最後のあれはアルフレッドのものが強く出ていたんだろう。お前も最近感じてないか?自分が何者かわからなくなってきてないか?」
「流石ですね。その通りです。」
確かに最近すこし、自我があやふやな時が多くある。
自分がアルフレッドの記憶を持つ山中盛幸なのか、それとも山中盛幸の記憶を持つアルフレッドなのか。
最近の課題である。
「その対策は意識をしっかりと持つことだ。」
「意識をしっかりと持つ?」
レノン王は椅子へと座る。
「あぁ、まず起きて転生前の自分の名前を言え。そして寝る前にも言え。とにかく自分は誰かを意識し続けるんだ。そうすればお前は消えない。」
レノン王は指を指し、強く言う。
恐らく彼が実際にやっているから言えるのだろう。
こちらとしても消えたくはない。
とにかく実践してみるとしよう。
「さて、取り敢えず話を本題に戻すとしようか。」
パンと手を叩き、少々騒がしい現場をおとなしくさせる。
レノン王と話し、最後に重要なことを教えてもらえた。
かつて、アラン叔父上が秘密裏に転生者の情報を集めており、ジゲン殿がその疑いがあることがわかっている。
遺言どおり、協力できればよいのだが……。
それはともかく、セインをリンチにしてからひとまず落ち着いた。
セラも落ち着いたようだし、やっと今後の話が本格的に出来る。
「まず、合流して全軍で進攻するのは嘘だ。実はサプライズのためにセインにそう言うように指示を出していたんだ。」
ネタばらしする前にセインが退場したのは想定外だったが、まぁ、良しとしよう。
当のセインはというと……返事は無い、ただのしかばねのようだ。
ボコボコにしている最中に言い訳が聞こえたのだが、そんなドラ○もんみたいな状況、羨ま……じゃなくて、許すわけには行かない。
「では、一体どうするのですか?」
落ち着きを取り戻したセラが質問をする。
俺もセラの声で我に戻った。
「あぁ、合流はせず別々に進軍を開始する。ここの軍もとても大きくなってきたしな、援軍無しでも充分戦える。なら多方面作戦を展開して敵の注意をそらす方が得策だ。」
ジゲン殿の軍もどんどん膨れ上がって来ており、もはや合流する必要もない。
ならば、2つに分けるのが、最も効果的だろう。
そもそも、こんな地形で大軍を動かすのは得策ではない。
「今後は俺はこちらに合流する。アナテル軍はレインが指揮することになっている。作戦の打ち合わせをしたいからジゲン殿に会いたいんだが……。」
するとレインの名前を出したあたりからセラの様子が少しおかしいことに気がつく。
「どうした?セラ?」
「いえ、なんでもありません。」
疑問に思っているとイリスが近づいてきて耳打ちをする。
「アルフレッド様。セラは多分嫉妬してるんだとおもいますよ。」
「え?」
セラが嫉妬?
一体どういうことだろうか。
「ぶっちゃけますと、セラは自分自身で気付いて無いかもしれませんが、セラはアルフレッド様にべた惚れですよ。」
「は!?」
とんでもないことを言い出すイリス。
まぁ、それが本当なら嬉しいです。
「ど、どういうことだ?」
「これまではフレン様のお子様だから側で仕えてくれていたと思うんですけど、アルフレッド様と一緒にいるうちに側にいる理由がアルフレッド様をお支えしたいと自分で思ったからに変わってきてるんですよ。そしてそれは段々と恋心に……。」
なんかイリスがとても楽しそうである。
「で、どうすればいい?」
「正直にアルフレッド様の気持ちをぶつけてみては?それがどんなものであれ、セラは絶対貴方についていきますよ。」
正直、セラには恋愛感情を抱いていると言っても良いだろう。
だが……。
「……そういうのは母上を生き返らせてからにしようと思っててな。全てが落ち着いてからにしたかったんだ。」
「そんなことを言っている場合ですか!明日には死ぬかもしれないんですよ!結婚とかは後にして、想いを伝えるだけでも!どうか!」
何故か懇願される。
絶対楽しんでるだろ。
「……仕方ない。」
「ありがとうございます!」
ものすごい喜んでいる。
「……何をコソコソ話してるんですか?」
「何でもないよ!そんなことよりセラ!アルフレッド様がお話があるって!」
セラの顔をみると少し怖い顔をしている。
いや、俺はまだ何も言っていないのだが。
「何ですか?」
「あーそのだな……。」
流石に恥ずかしい。
後で二人きりのときにでも言いたいのだが、イリスが早く言えと目で訴えてくる。
しかし、そこで勢いよく扉が開き、人が入ってくる。
「アルフレッド殿がこちらに来ているというのは本当か!?」
「え?あ、あぁ私がそうです。」
あまりの勢いに敬語で答えてしまう。
答えると相手はものすごい勢いで迫ってきてこちらの手を握った。
「私はジゲン・ワンと言います!お噂はかねがね聞いておりました!」
「ど、どうも。」
握手される。
ものすごい上下に振られる。
「ま、まぁ少し落ち着いて!落ち着いて話をしましょう。」
「あぁ、すいません……ん?どこかでお会いしたことありました?」
あったことはない。
が、確かに何処か懐かしい感じがする。
「あ、そういえば一つ聞きたいことが。」
「何か?」
手を離し、真面目な顔に戻る。
「貴方は転生者なのですか?」
驚きの言葉が出てきた。
早速ビンゴだったようだ。
アラン叔父上からの手紙を読んだその日は、取り敢えず休めとレノン王に言われたので、休むことにした。
レインが同じ部屋で寝るとか言い出したので、流石にそれは断った。
まぁ、それで諦めるとは思えないのだが。
そう考えていると部屋の扉が、ノックされる。
「だから一緒には寝ないって……。」
「なんの話だ?」
扉を開けた先にはレインではなくレノン王がいた。
「こ、これは失礼しました!」
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「いや、私としても早く孫の顔が見たいからな。構わんぞ。」
まだなにも言っていないのになぜか理解している。
というか、娘に手を出せとか言う親がどこにいる。
あ、目の前にいたわ。
「それで、こんな夜更けに一体どんな用事で?」
「あぁ、アランからの手紙のことだ。失礼するぞ。」
レノン王が部屋に入ってくる。
「実は私とアランは古くからの友人でな。昔は共によく飲みに行ったものだ。」
確かレノン王も兄がおり、元々は王位継承者ではなかったが、その兄が早世したので王位につくことができたと聞いている。
同じような立場だったから話も合ったのだろう。
「それで、あの手紙を読んだお前の顔を見るに、お前も転生者だろ?」
驚いた。
手紙の内容は誰も読んでいないはず。
「なぜですか?」
「まず、俺はあいつのことをよく理解している。手紙の内容はなんとなく想像つくし、お前が高熱を出して寝込んでたというのも聞いている。」
なるほど、今の言葉から察するに転生者は転生前の記憶が戻るとき、高熱を出すと言う事だろう。
「そして、俺も転生者だ。」
驚きの言葉が帰ってくる。
いや、厳密にはここまでのやり取りでなんとなく察しはついていたが。
叔父上が諸葛亮だというのにもまだ、ついていけていないと言うのに、今度は誰の生まれ変わりだと言うのか。
「お名前をお聞きしても?」
「あぁ、俺の前世はエドワード・ティーチ。かつては黒髭と呼ばれていた海賊だ。」
衝撃の人物の名前が出てくる。
エドワード・ティーチといえばカリブの海賊の中で最も有名といっても過言ではない人物だ。
そんな伝説的な人物が今目の前にいるのだ。
「まず、アランと示しあわせて分かった転生者についての情報をやろう。」
レノン王が言うには転生者はまず、記憶を取り戻すときに高熱を出すと言う。
その後は人格が、前世である転生前のものに支配されるが、徐々に前世のものは消えていき、やがてはそうだったという記憶のみが残るのだという。
いや、残るのならまだ良いほうで、大抵の場合は前世の記憶は無くなるらしい。
「お前が一騎討ちで見せた最後のあれはアルフレッドのものが強く出ていたんだろう。お前も最近感じてないか?自分が何者かわからなくなってきてないか?」
「流石ですね。その通りです。」
確かに最近すこし、自我があやふやな時が多くある。
自分がアルフレッドの記憶を持つ山中盛幸なのか、それとも山中盛幸の記憶を持つアルフレッドなのか。
最近の課題である。
「その対策は意識をしっかりと持つことだ。」
「意識をしっかりと持つ?」
レノン王は椅子へと座る。
「あぁ、まず起きて転生前の自分の名前を言え。そして寝る前にも言え。とにかく自分は誰かを意識し続けるんだ。そうすればお前は消えない。」
レノン王は指を指し、強く言う。
恐らく彼が実際にやっているから言えるのだろう。
こちらとしても消えたくはない。
とにかく実践してみるとしよう。
「さて、取り敢えず話を本題に戻すとしようか。」
パンと手を叩き、少々騒がしい現場をおとなしくさせる。
レノン王と話し、最後に重要なことを教えてもらえた。
かつて、アラン叔父上が秘密裏に転生者の情報を集めており、ジゲン殿がその疑いがあることがわかっている。
遺言どおり、協力できればよいのだが……。
それはともかく、セインをリンチにしてからひとまず落ち着いた。
セラも落ち着いたようだし、やっと今後の話が本格的に出来る。
「まず、合流して全軍で進攻するのは嘘だ。実はサプライズのためにセインにそう言うように指示を出していたんだ。」
ネタばらしする前にセインが退場したのは想定外だったが、まぁ、良しとしよう。
当のセインはというと……返事は無い、ただのしかばねのようだ。
ボコボコにしている最中に言い訳が聞こえたのだが、そんなドラ○もんみたいな状況、羨ま……じゃなくて、許すわけには行かない。
「では、一体どうするのですか?」
落ち着きを取り戻したセラが質問をする。
俺もセラの声で我に戻った。
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ジゲン殿の軍もどんどん膨れ上がって来ており、もはや合流する必要もない。
ならば、2つに分けるのが、最も効果的だろう。
そもそも、こんな地形で大軍を動かすのは得策ではない。
「今後は俺はこちらに合流する。アナテル軍はレインが指揮することになっている。作戦の打ち合わせをしたいからジゲン殿に会いたいんだが……。」
するとレインの名前を出したあたりからセラの様子が少しおかしいことに気がつく。
「どうした?セラ?」
「いえ、なんでもありません。」
疑問に思っているとイリスが近づいてきて耳打ちをする。
「アルフレッド様。セラは多分嫉妬してるんだとおもいますよ。」
「え?」
セラが嫉妬?
一体どういうことだろうか。
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「は!?」
とんでもないことを言い出すイリス。
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なんかイリスがとても楽しそうである。
「で、どうすればいい?」
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正直、セラには恋愛感情を抱いていると言っても良いだろう。
だが……。
「……そういうのは母上を生き返らせてからにしようと思っててな。全てが落ち着いてからにしたかったんだ。」
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「……仕方ない。」
「ありがとうございます!」
ものすごい喜んでいる。
「……何をコソコソ話してるんですか?」
「何でもないよ!そんなことよりセラ!アルフレッド様がお話があるって!」
セラの顔をみると少し怖い顔をしている。
いや、俺はまだ何も言っていないのだが。
「何ですか?」
「あーそのだな……。」
流石に恥ずかしい。
後で二人きりのときにでも言いたいのだが、イリスが早く言えと目で訴えてくる。
しかし、そこで勢いよく扉が開き、人が入ってくる。
「アルフレッド殿がこちらに来ているというのは本当か!?」
「え?あ、あぁ私がそうです。」
あまりの勢いに敬語で答えてしまう。
答えると相手はものすごい勢いで迫ってきてこちらの手を握った。
「私はジゲン・ワンと言います!お噂はかねがね聞いておりました!」
「ど、どうも。」
握手される。
ものすごい上下に振られる。
「ま、まぁ少し落ち着いて!落ち着いて話をしましょう。」
「あぁ、すいません……ん?どこかでお会いしたことありました?」
あったことはない。
が、確かに何処か懐かしい感じがする。
「あ、そういえば一つ聞きたいことが。」
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