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再びの一騎討ち
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「待たせて悪かったな。準備は出来た。」
「あぁ、その程度の時間稼ぎは問題ない。」
先程の話し合いも時間稼ぎだと見抜かれている。
まぁ、仕方無い。
時間が稼げたのならばそれでよい。
「さぁ、始めようか!ジェラルド!」
「かかってこい!殺してやろう!」
「1つ言っておこう。お前の母は最後まで立派だったぞ。」
「……なんのつもり?」
レインとバイゼルも既に戦闘を開始するところだった。
バイゼルは笑みを浮かべている。
「母の最後も知らずに死にたくは無いだろう!?」
「貴様!」
レインは斬りかかる。
が、斬った感覚はなく、バイゼルは気付けば後ろにいた。
「お前も遅いな。」
「……いや、遅いのはあなたよ。」
バイゼルは困惑した表情をしている。
「ぐっ!」
そして気付けばバイゼルの肩に短剣が突き刺さっていた。
「あなたのその速さ。全ては魔道具によるもの。その片眼鏡は先読みのレンズで、少し先の動きが見えるもの。そしてその速さは教団で開発されているという、とある薬でしょう?」
「な、なぜそれを!?」
図星だったようだ。
「魔道具に詳しい人や教団について調べている人が教えてくれたのよ。」
「だが、それがわかったところでどうする!?」
バイゼルは振り返り斬りかかる。
が、レインは難なくかわす。
「やっぱり、レンズで見えている未来はほんの少し先だけ見えるのね。」
「くそが!」
レインは再度薙刀を構える。
「全ては憶測だったけど、全てあなたの行動が答えを教えてくれたわ。あなたは所詮自分の力ではなにも出来ない馬鹿ね!あなたの頭の悪さのお陰で余裕で勝てそうだわ!」
先読みのレンズはセイン曰く、ほんの少し先1秒程先の未来が見えるのみだという。
先程の短剣もあらかじめ上に投げていたものだ。
ただ、バイゼルに気づかれないようにアルフレッドに教わったミスディレクションとかいうマジシャンとやらがよく使う技を使ってみた。
マジシャンとやらがよくわからないが、何か別の動きに相手を注目させ、その隙に本当の目的の動きをするということらしい。
そこに薬による速度の上昇で先に動いているということだ。
いや、その薬も速度の上昇ではなく、反射神経を良くする程度のものだろう。
「このガキが!この国のやつらはみんなこうなのか!?俺を馬鹿にしやがって!絶対に殺してやる!」
「さぁ、準備は良いか?セラ殿。」
「はい。レノン王も無理はしないでくださいね。」
セラとレノン王はリンとランと対峙していた。
「はぁ、やりたくない……。」
「でも、ここまで来たらやるしかないだろ?頑張ろうぜ、リン。」
向こうはレノン王にトラウマを抱いているのか、消極的である。
「でも、向こうは片方手負いだし、そっちから狙う?」
リンは銃でレノン王を狙う。
「いやいや、ここはあえて女の方だろ。」
どうやら相手は一人を無視してやるつもりのようだ。
「なめられてますね。私。」
「まぁ、逆に相手は油断してるってことだ。勝ち目は充分にあるさ。」
するとランが一気に距離を詰め、斬りかかってくる。
セラはそれを槍で受け流す。
「へぇ!案外やるじゃん!」
「でもこれならどう!?」
ランが横へずれるとリンが銃を向けていた。
そして、リンは引き金を引く。
しかし、弾の出た先にセラの姿は無く、当たっていなかった。
「は!?何で!?」
「俺が銃について教えてない訳が無いだろう?」
するとリンのすぐそこにレノン王が迫っており、レノン王は突きで攻撃した。
リンはすんでのところで横に避けるが、すかさず追撃をするレノン王。
「マジであり得ない!こんなのめっちゃ不利じゃん!」
「手負いだからと言って甘く見るな!」
リンは銃で受け流したりしつつ逃げ続ける。
しかし、レノン王も追撃を続ける。
「あっちも楽しそうだな!」
「このままだと向こうのお嬢さん死ぬんじゃ無いですか?」
セラもランと激しい攻防を続けていた。
互いにまだまだ余裕のようである。
「大丈夫。大丈夫。そんなんじゃ死なないし!」
「……どう言うことか気になるところですけど。答えてくれそうに無いですね!」
槍で薙ぐセラ。
ランは後ろに飛び退きかわす。
セラは突きで追撃をするが、大剣でそらされる。
「なかなか決着がつきそうに無いねお姉さん!?」
「いえ、そうでもなさそうですよ?」
セラは後ろの方を見ている。
その視線に気付いたのか振り替えるラン。
しかし、そこには先程から変わらず激しい追撃を続けるレノン王とリンがいたのみだった。
「?一体なにが……。」
「よそ見しましたね。」
すぐさまセラの思惑に気付いたのか、後ろへと退こうとするラン。
しかし、一瞬遅くセラの槍を肩に受ける。
「くそ!」
「まだまだ!」
その勢いで追撃をするセラ。
「未熟ですね!」
「くそ!本気出してなかったな!?」
セラは敢えて手加減してかかることで戦いを優位に進めたのだ。
「さぁ、ここからですよ!」
「向こうも中々いい感じだな。」
「では、そろそろ始めるとしようか。」
ジェラルドは武器を構えた。
体格差では圧倒的に不利である。
「行くぞ!アルフレッド!」
「来い!」
銃はあるが、いざというときにしか使えない。
単発なので、装填に時間がかかる。
今は温存しておくべきだ。
ジェラルドが斬りかかってくる。
まともに受ければ死ぬのは間違いない。
なので、横にかわす。
相手は図体が大きいので動きに隙が出来やすい。
そこを狙い、攻撃する。
「甘いわ!」
しかし、そんな弱点をもちろん理解しているジェラルドは素早い動きで斬りかかってくる。
前回の戦闘でもわかったが、図体の割りに動きは素早い。
紙一重でかわし、即座に反撃しなければ無理だろう。
「そんなものか!アルフレッド!」
「いやいや、まだ本気は出してないさ!」
距離を詰め、攻撃を繰り出す。
近づきさえすれば相手は攻撃するチャンスはある。
「はぁっ!」
しかし、その攻撃は致命傷にはならず、微かに傷を負わせただけであった。
「そんな攻撃痛くもないわ!」
ジェラルドは剣を薙ぎ払う。
「くそ!」
すかさず距離を取るが、今ので致命傷を負わせられないというのなら、もはや銃を使うしか無いのだろうか。
少しでも傷を負わせられれば動きが鈍くなり、勝機を見いだせる。
すぐさま懐から銃を取り出し、狙う。
「は?なんだ?」
引き金を引く。
弾はジェラルドの肩に命中した。
本当ならば頭に一発当てたかったが、この銃では精密射撃は厳しいのだろう。
それにどうやら銃については知らないようだ。
「くっ!」
ジェラルドは肩を押さえ膝をつく。
「今だ!」
距離を詰める。
銃を使ったからと言って油断できる相手では無い。
「ちっ!」
ジェラルドは剣を持ち替え、反撃する。
まだ距離を詰めきっていなかったので、助かった。
「これでもまだか!」
「この程度で俺を倒せるとでも思ったか!?」
どうすればよいのだろうか。
前回は格闘で倒したが、今回はそうはうまくいかないだろう。
いや、確かそのあと我を忘れて……。
なるほど。
俺では勝てないのなら、人を変えれば良い。
恐らく純粋な戦闘能力ではあっちの方が上だろう。
あの時の感覚は覚えている。
どうすればそれが出来るのか感覚で分かる。
「選手変更だ。」
「あ?」
ジェラルドはよくわからないといった顔をしている。
「ここはお前に任せたぞ!アルフレッド!」
「あぁ、その程度の時間稼ぎは問題ない。」
先程の話し合いも時間稼ぎだと見抜かれている。
まぁ、仕方無い。
時間が稼げたのならばそれでよい。
「さぁ、始めようか!ジェラルド!」
「かかってこい!殺してやろう!」
「1つ言っておこう。お前の母は最後まで立派だったぞ。」
「……なんのつもり?」
レインとバイゼルも既に戦闘を開始するところだった。
バイゼルは笑みを浮かべている。
「母の最後も知らずに死にたくは無いだろう!?」
「貴様!」
レインは斬りかかる。
が、斬った感覚はなく、バイゼルは気付けば後ろにいた。
「お前も遅いな。」
「……いや、遅いのはあなたよ。」
バイゼルは困惑した表情をしている。
「ぐっ!」
そして気付けばバイゼルの肩に短剣が突き刺さっていた。
「あなたのその速さ。全ては魔道具によるもの。その片眼鏡は先読みのレンズで、少し先の動きが見えるもの。そしてその速さは教団で開発されているという、とある薬でしょう?」
「な、なぜそれを!?」
図星だったようだ。
「魔道具に詳しい人や教団について調べている人が教えてくれたのよ。」
「だが、それがわかったところでどうする!?」
バイゼルは振り返り斬りかかる。
が、レインは難なくかわす。
「やっぱり、レンズで見えている未来はほんの少し先だけ見えるのね。」
「くそが!」
レインは再度薙刀を構える。
「全ては憶測だったけど、全てあなたの行動が答えを教えてくれたわ。あなたは所詮自分の力ではなにも出来ない馬鹿ね!あなたの頭の悪さのお陰で余裕で勝てそうだわ!」
先読みのレンズはセイン曰く、ほんの少し先1秒程先の未来が見えるのみだという。
先程の短剣もあらかじめ上に投げていたものだ。
ただ、バイゼルに気づかれないようにアルフレッドに教わったミスディレクションとかいうマジシャンとやらがよく使う技を使ってみた。
マジシャンとやらがよくわからないが、何か別の動きに相手を注目させ、その隙に本当の目的の動きをするということらしい。
そこに薬による速度の上昇で先に動いているということだ。
いや、その薬も速度の上昇ではなく、反射神経を良くする程度のものだろう。
「このガキが!この国のやつらはみんなこうなのか!?俺を馬鹿にしやがって!絶対に殺してやる!」
「さぁ、準備は良いか?セラ殿。」
「はい。レノン王も無理はしないでくださいね。」
セラとレノン王はリンとランと対峙していた。
「はぁ、やりたくない……。」
「でも、ここまで来たらやるしかないだろ?頑張ろうぜ、リン。」
向こうはレノン王にトラウマを抱いているのか、消極的である。
「でも、向こうは片方手負いだし、そっちから狙う?」
リンは銃でレノン王を狙う。
「いやいや、ここはあえて女の方だろ。」
どうやら相手は一人を無視してやるつもりのようだ。
「なめられてますね。私。」
「まぁ、逆に相手は油断してるってことだ。勝ち目は充分にあるさ。」
するとランが一気に距離を詰め、斬りかかってくる。
セラはそれを槍で受け流す。
「へぇ!案外やるじゃん!」
「でもこれならどう!?」
ランが横へずれるとリンが銃を向けていた。
そして、リンは引き金を引く。
しかし、弾の出た先にセラの姿は無く、当たっていなかった。
「は!?何で!?」
「俺が銃について教えてない訳が無いだろう?」
するとリンのすぐそこにレノン王が迫っており、レノン王は突きで攻撃した。
リンはすんでのところで横に避けるが、すかさず追撃をするレノン王。
「マジであり得ない!こんなのめっちゃ不利じゃん!」
「手負いだからと言って甘く見るな!」
リンは銃で受け流したりしつつ逃げ続ける。
しかし、レノン王も追撃を続ける。
「あっちも楽しそうだな!」
「このままだと向こうのお嬢さん死ぬんじゃ無いですか?」
セラもランと激しい攻防を続けていた。
互いにまだまだ余裕のようである。
「大丈夫。大丈夫。そんなんじゃ死なないし!」
「……どう言うことか気になるところですけど。答えてくれそうに無いですね!」
槍で薙ぐセラ。
ランは後ろに飛び退きかわす。
セラは突きで追撃をするが、大剣でそらされる。
「なかなか決着がつきそうに無いねお姉さん!?」
「いえ、そうでもなさそうですよ?」
セラは後ろの方を見ている。
その視線に気付いたのか振り替えるラン。
しかし、そこには先程から変わらず激しい追撃を続けるレノン王とリンがいたのみだった。
「?一体なにが……。」
「よそ見しましたね。」
すぐさまセラの思惑に気付いたのか、後ろへと退こうとするラン。
しかし、一瞬遅くセラの槍を肩に受ける。
「くそ!」
「まだまだ!」
その勢いで追撃をするセラ。
「未熟ですね!」
「くそ!本気出してなかったな!?」
セラは敢えて手加減してかかることで戦いを優位に進めたのだ。
「さぁ、ここからですよ!」
「向こうも中々いい感じだな。」
「では、そろそろ始めるとしようか。」
ジェラルドは武器を構えた。
体格差では圧倒的に不利である。
「行くぞ!アルフレッド!」
「来い!」
銃はあるが、いざというときにしか使えない。
単発なので、装填に時間がかかる。
今は温存しておくべきだ。
ジェラルドが斬りかかってくる。
まともに受ければ死ぬのは間違いない。
なので、横にかわす。
相手は図体が大きいので動きに隙が出来やすい。
そこを狙い、攻撃する。
「甘いわ!」
しかし、そんな弱点をもちろん理解しているジェラルドは素早い動きで斬りかかってくる。
前回の戦闘でもわかったが、図体の割りに動きは素早い。
紙一重でかわし、即座に反撃しなければ無理だろう。
「そんなものか!アルフレッド!」
「いやいや、まだ本気は出してないさ!」
距離を詰め、攻撃を繰り出す。
近づきさえすれば相手は攻撃するチャンスはある。
「はぁっ!」
しかし、その攻撃は致命傷にはならず、微かに傷を負わせただけであった。
「そんな攻撃痛くもないわ!」
ジェラルドは剣を薙ぎ払う。
「くそ!」
すかさず距離を取るが、今ので致命傷を負わせられないというのなら、もはや銃を使うしか無いのだろうか。
少しでも傷を負わせられれば動きが鈍くなり、勝機を見いだせる。
すぐさま懐から銃を取り出し、狙う。
「は?なんだ?」
引き金を引く。
弾はジェラルドの肩に命中した。
本当ならば頭に一発当てたかったが、この銃では精密射撃は厳しいのだろう。
それにどうやら銃については知らないようだ。
「くっ!」
ジェラルドは肩を押さえ膝をつく。
「今だ!」
距離を詰める。
銃を使ったからと言って油断できる相手では無い。
「ちっ!」
ジェラルドは剣を持ち替え、反撃する。
まだ距離を詰めきっていなかったので、助かった。
「これでもまだか!」
「この程度で俺を倒せるとでも思ったか!?」
どうすればよいのだろうか。
前回は格闘で倒したが、今回はそうはうまくいかないだろう。
いや、確かそのあと我を忘れて……。
なるほど。
俺では勝てないのなら、人を変えれば良い。
恐らく純粋な戦闘能力ではあっちの方が上だろう。
あの時の感覚は覚えている。
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