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駄々っ子
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気が収まらない私はもう一回手を振り上げ、今度は反対側の頬を叩く。
パァンッと良い音が再び夜の空に響いた。
頬を叩かれたユーグアルトは抵抗を一切せず、目を瞑り頬を差し出している状態であった。
私に殴られる覚悟の上で行動していたのか?
殴られる覚悟するよりも行動するのを止めろよ!
ユーグアルトが抵抗しなかった事に気がついたが、腹立たしすぎるので知らないふりをして帰ろうと、くるりと踵返して足を踏み出す。
だって、馬鹿馬鹿しいのだもの。
「もう叩かないの?気は収まった?」
きょとんとしたような表情をしてユーグアルトはこちらを見てくるが、私は無視して何事もなかったかのように歩き続ける。
一刻も早くこの場から立ち去りたかった。
いや、ユーグアルトから離れたかった。
だが、早歩きしているのに足の幅が違うのか、すぐ隣に追い付かれてしまった。
私は歩きながらユーグアルトに上着を掛けられ、更に
後ろから抱き締められて強制的に足を止めさせられてしまった。
「レイラ...無視は寂しいから嫌だ...。」
ユーグアルトはそう囁きながら、ぎゅっと抱く力を強める。
私は苛立ちよりも呆れのほうが増して、思わずため息をついてしまった。
だって、ユーグアルトはまるで小さい子供のように私のドレスをすがりつき握りしめているのだもの。
シワになっちゃう。
「...離して。」
「嫌だ...。」
即答だった。
思わずもう一回ため息をつく。
もーこの駄々っ子どーすりゃーいいのよー。
「はぁ...別に私じゃなくってもあなたには好意を寄せてくるご令嬢方がいるじゃない。そっちにいきなさいよ。」
「嫌だ。」
「犬に噛まれたと思って特別に、仕方なく許してあげるから、そっちに行きなさい、迷惑だわ。」
「嫌だ。レイラがいい。」
「...離れなさい。」
「嫌だ。」
これみよがしにため息をつくが、離れてくれない。
しかも、私の頭に頬を擦り付けてくる。
なんなんでしょうね?
攻略対象者の設定にありがちなトラウマとか執着とかあるのかしらね?
遠い昔っていっても前世だけど、一回だけ仕方なくルートクリアしただけで内容は全く覚えてないから知らないけれど。
...それを私に発揮しないでほしいわ。
「はぁ...アンジュッド公爵子息様、上着を御返ししますのでどうぞ会場にお戻りください。私はこれで失礼致しますわ。」
と、言ってなんとか離れようと動く...が、一切動かせられない。
ぐぬぬ...腹立つ。
自由な足で蹴っても踏んでも駄目だった。
どれだけ今日は体力を削られればいいのだろう。
はぁ...と思わずため息をつくと、何故かユーグアルトの抱き締める力が強くなった。
「苦しいから離せ。」
「無理。」
...無理ってなんで?
思わず顔を歪め、疑問に思っていたら身体がふわっと浮いて慌ててしまった。
なぜお姫様抱っこされているのだ。
しかも、歩く速度が速い!
「...離して。」
思わず低い声で言ってしまったが、反省はしていない。
悪いのは奴だ。
「レイラ、大人しくしておけばそのまま馬車に乗せてあげる。ただ、暴れるなら...方向転換せざる得ない。」
ふんっ!
まぁ、約束はちゃんと果たしてくれているから仕方なく...ほんとーに仕方なく大人しくしておいてあげるわ。
パァンッと良い音が再び夜の空に響いた。
頬を叩かれたユーグアルトは抵抗を一切せず、目を瞑り頬を差し出している状態であった。
私に殴られる覚悟の上で行動していたのか?
殴られる覚悟するよりも行動するのを止めろよ!
ユーグアルトが抵抗しなかった事に気がついたが、腹立たしすぎるので知らないふりをして帰ろうと、くるりと踵返して足を踏み出す。
だって、馬鹿馬鹿しいのだもの。
「もう叩かないの?気は収まった?」
きょとんとしたような表情をしてユーグアルトはこちらを見てくるが、私は無視して何事もなかったかのように歩き続ける。
一刻も早くこの場から立ち去りたかった。
いや、ユーグアルトから離れたかった。
だが、早歩きしているのに足の幅が違うのか、すぐ隣に追い付かれてしまった。
私は歩きながらユーグアルトに上着を掛けられ、更に
後ろから抱き締められて強制的に足を止めさせられてしまった。
「レイラ...無視は寂しいから嫌だ...。」
ユーグアルトはそう囁きながら、ぎゅっと抱く力を強める。
私は苛立ちよりも呆れのほうが増して、思わずため息をついてしまった。
だって、ユーグアルトはまるで小さい子供のように私のドレスをすがりつき握りしめているのだもの。
シワになっちゃう。
「...離して。」
「嫌だ...。」
即答だった。
思わずもう一回ため息をつく。
もーこの駄々っ子どーすりゃーいいのよー。
「はぁ...別に私じゃなくってもあなたには好意を寄せてくるご令嬢方がいるじゃない。そっちにいきなさいよ。」
「嫌だ。」
「犬に噛まれたと思って特別に、仕方なく許してあげるから、そっちに行きなさい、迷惑だわ。」
「嫌だ。レイラがいい。」
「...離れなさい。」
「嫌だ。」
これみよがしにため息をつくが、離れてくれない。
しかも、私の頭に頬を擦り付けてくる。
なんなんでしょうね?
攻略対象者の設定にありがちなトラウマとか執着とかあるのかしらね?
遠い昔っていっても前世だけど、一回だけ仕方なくルートクリアしただけで内容は全く覚えてないから知らないけれど。
...それを私に発揮しないでほしいわ。
「はぁ...アンジュッド公爵子息様、上着を御返ししますのでどうぞ会場にお戻りください。私はこれで失礼致しますわ。」
と、言ってなんとか離れようと動く...が、一切動かせられない。
ぐぬぬ...腹立つ。
自由な足で蹴っても踏んでも駄目だった。
どれだけ今日は体力を削られればいいのだろう。
はぁ...と思わずため息をつくと、何故かユーグアルトの抱き締める力が強くなった。
「苦しいから離せ。」
「無理。」
...無理ってなんで?
思わず顔を歪め、疑問に思っていたら身体がふわっと浮いて慌ててしまった。
なぜお姫様抱っこされているのだ。
しかも、歩く速度が速い!
「...離して。」
思わず低い声で言ってしまったが、反省はしていない。
悪いのは奴だ。
「レイラ、大人しくしておけばそのまま馬車に乗せてあげる。ただ、暴れるなら...方向転換せざる得ない。」
ふんっ!
まぁ、約束はちゃんと果たしてくれているから仕方なく...ほんとーに仕方なく大人しくしておいてあげるわ。
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