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-monster children-
#22-monster children-
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「で、私の所に相談に来たと。」
どうしても離れようとしない怪異童女をどうにかすべく、こういう事を相談できる数少ない友人こと羽曳野冬華の元を訪れている。
先日のクリスマスパーティーで知ったのだが、坂の上には多くの怪異が暮らしているのでこの勝手に妹になった怪異も暮らせないものかと相談したのだが、怪異というものは各々縄張り意識を持って生活をしているため急いで家の手配をするが最短でもひと月はかかるらしい。
「塵塚さんの所にはたくさん出入りしてるんでしょう?だったら家が出来るまで預かってもらえばいいじゃない。」
「私もお願いしたんだけど当の本人が絶対いやだって聞かなくて。」
「だってあいつ姉さんと僕をバラバラにしたんだもん。」
蘇るとはいえ一度自分のみならず身内まで痛めつけた相手と寝食を共にしたい者など居るはずがない。
少年曰くこれまでは母代わりの怪異と共に居たので何処で寝ても平気だったが、この子のような弱い者が迂闊に他者テリトリーに踏み入れば喰われる事は容易に想像が出来、そしてその相手によっては二度と蘇ることが出来なくなると言われると連れて帰る他無かったのだ。
「それで、あなたは私に何を求めているの?」
「今暇だったらこないだ貰った飴使って、怪異のいない建物捜すの手伝ってもらえないかなって。」
飴とはクリスマスパーティーを手伝った報酬として彼女が得た≪記憶飴≫の事だ。
一つ舐めると体質にもよるらしいが凡そ一週間程度、自身に影響した怪異以外の記憶も呼び覚まされ、また効果期間中は六感も騙されなくなるという物らしい。
ようは坂を覆う霧の内側でなくとも肉眼で怪異の姿を見ることが出来、以前のように怪異によって引き起こされた事の相談を毎回一からしなくても良いという事だ。
「面倒だけれど貴女には恩もあるし、その位ならしぶしぶ協力してあげる。時間が勿体ないから早速探しにいきましょう。」
「さっすが羽曳野大明神。話が分かる。」
「……なんというか、その、とても言いにくいんだけれど貴女のワードチョイスって時々酷くおじさん臭いわよね。」
今をトキメク女子高生相手になんてことを言うんだと言い返したいが、今は論争している暇はないので何も返さずにおいた。
決して自分でもよくそう思う事があるからではない。
断じてだ。
「その目隠し、街中でも着けているつもり?」
「そうだけど?流石にあたしの持ってきた厄介事なのに、冬華だけに探させるわけにもいかないし。」
「なるほど道理ね。ところで貴女は地元じゃないから良いかもしれないけれど、目隠しした女性を連れ立って歩く地元民である私への視線はどうしてくれるのかしら?」
盲点だった。
今まで布を付けたのは人気のない坂の上と宮比さんの部屋くらいなものなので他人の目など気した事もなかったのだが、確かに街中で目隠しをした人間が歩いていれば奇異の目で見られるかもしれない。
「仕方ないわね。手を出しなさい。」
言われるがままに握手するように右手をだすと、柔らかく小さな手が握ってきた。
「なにこれ。」
「……そうね、ごめんなさい調子に乗っていたわ。私のような醜女に手を握られたくなんてないわよね。」
何となくここで手を離してはいけない気がして緩んで離れようとする掌を力強く握り返した。
「あたしの掌の汗でびちょびちょにしちゃったらどうしようって思っただけ。全然嫌じゃないし、むしろもう離さないから覚悟しろ。」
「そう、優しいのね。」
「ずるーい!じゃあ僕はこっちの手握るー!」
何だか少し湿度がおかしい返答に背筋におかんが走ったが、こやぎが乱入してくれたおかげで直ぐに筋肉の硬直が溶け平常時に戻ることが出来た。でかしたぞ自称妹よ。
いやまあそもそも怪異の縄張りでない家屋の捜索自体この子が居なければ不要だったのだから、何かよくわからないピンチの解決ぐらいは請け負ってもらわないと困るのだが。
今までどのように暮らしていたのかは定かではないが視界に映る興味を惹かれた物にすぐ駆け寄ろうとする愚妹のせいで、私の左腕は落ち着くことがなくぐりんぐりんと引っ張られており、傍からは右手に美少女を侍らせ左手を縦横無尽に暴れさせている頭のおかしい女に見えていることだろう。
「あのう冬華さんや?なしてこのような人通りの多い場所へ?」
「人が多いと言う事はそれだけ建物も多いと思うのだけれど、何かおかしいかしら?」
理由は分からないでもないが、いかんせん周囲の目が痛すぎる。
都会であれば色々な人が居るので一人ぐらい奇行に走っても害がなければ誰も気に留めないかもしれないが、ここは奈良の小さな町。
変わった事をしていれば何をやっているんだろうと好奇の視線を浴びる事になるなんて当たり前で、見ている人達は知る由もないがマジックミラーよろしくこの目隠し布は内側からも肉眼の時と同じようにはっきり見えているので余計に恥ずかしい。
それに何より冬休みとはいえ商店街のど真ん中を歩けば部活だとか、そもそもこの辺で遊ぶことの多い学校の生徒などもいるわけで、ほら今こっちを見た同じクラスの不良トリオとかみたいに見られたくない相手も居る訳だ。やめろ渋谷、動画を撮るんじゃない。
そんな葛藤など気にも留めない相棒は、最初の手を握っただけの状態からいつの間にか腕を組む形に移行しており、周りが自発的に避けるに任せ注目されるなか道の中心をゆうゆうと歩く姿は、彼女の整った顔の相まってまるで結婚式の花嫁のようだった。
今通り抜けたばかりだと言うのに何故かもう一度、今度は反対向きに商店街へ入り直そうとするする友人を引きずるようにしてファミレスへ入店する。
腕に張り付いている彼女をベリリと引きはがし対面に座らせた事でようやく自由を得た両手で目隠しを外した私は、卓上に張り付いたかのように置かれているここから選んでくれると嬉しいという店側の意志の垣間見える一枚のラミネートメニューからドリンクバー付きのランチセットを、何処か不満げにそっぽを向いている友人はドリンクバーとだけ淡白に告げた。
「それにしても意外と何処にでも怪異っているもんなんだね。」
「そうね。」
何とか空気を変えなければと思い話題を振るが残念なことにぶっきらぼうな一言が帰って来るだけで会話は終了してしまった。
何故か追い詰められたような気持になりながら道中に見た怪異達の多さや種類など、自分でも往生際が悪いと自負してしまうほどに掘り下げていく。
「まさかでっかい蜘蛛の姿した怪異が屋根の上で日向ぼっこしてたり、スーパーや喫茶店の前で掃除道具たちが将棋してるのが普通だなんて思わなかったよね。」
「まったくね。」
依然として短文ではあるが二文字増えた分、多少なり機嫌は直ったと考えよう。
ドリンクバーを取りに行く後ろ姿を見送り手持無沙汰に視線を流したファミレス二階の窓からでも至る所に怪異がおり、それぞれ思い思いの形で寛いでいる様子が見て取れる。
こやぎのように人型をしている物からスポンジ君のような清掃道具、成人男性程の大きさをした蛞蝓やサーベルキャットといった姿までより取り見取りだが、もしかすると太古の昔からその姿を変えていないという名前を出すのも恐ろしい『G』も人間大の大きさで居るのではと考えてしまい恐ろしくなったので何か他の事を考える事にした。
逃避するように思考を切り替え、そういえばファミレスという物が初めてらしく入店した瞬間に探検に出ていたこやぎが何処に行ったのかと店内に目をやると、しれっと冬華の後ろに付いて帰って来たので奥に詰めてやり自称妹を私の隣に迎え入れてあげる。
「あのねドリンクバーってすごいんだよ!コップを置いてポチっってしたらジュワワーってなるの!これお姉ちゃんの分ね!」
「わーありがとー。……ナニコレ。」
「こやぎスペシャル!コーラとね野菜とね珈琲とね、えーっとそう、冷や汁とね、あとどどめ汁も入ってるの!」
それは誰もが一度は通る道で、私の場合は確か小学生の低学年ごろだったろう。
初めて自分でドリンクバーを入れた時に色んな味が楽しめると思って全てのジュースを一つのコップに入れて席に戻り、何とも言えない百入茶色の液体をのんで何だこれとなったほろ苦ドロッと微炭酸な思い出が走馬灯のように蘇る。
もう二度と味わう事は無いだろうと油断していたが、よもや突如出現した妹に盛られる日がこようとは思ってもみなかった。
正直ごめん被りたいところだが隣で感想を待つ期待の眼差しに答えなければならぬという内圧には勝てず、腹を括って一気に喉に流し込み最初から決めていたオイシカッタヨアリガトーを伝えながら頭を撫でてあげた。
口直しにウーロン茶を注いで席に戻ると自分用に持って来たであろう純正オレンジジュースを当たり前に飲んでいるこやぎに向けて、なにかこう名状しがたい怒りと諦めの混ざった何かを覚えたがそっと胃の底に沈め、妹様に今一度奥に詰めてもらって席に座る。
「貴女、布を使わなくても見えるようになったのね。」
対面から面白くなさそうな顔で珈琲を飲む冬華の言葉に一瞬何のことかと考えてしまったが、手の内に収まるコップの中身を一口飲んだ瞬間に言葉の指す所に思い至ってむせた。
ポケットを探るとあのきめ細かい布に触れ改めて自分の目に手をやるとしっかり生えた太い眉やまつ毛が手に触り、それをもう一度しっかり確認したうえで隣に目を向けると嬉しそうにジュースを飲むこやぎが居た。
「あたし、肉眼で見えちゃってる。」
どうしても離れようとしない怪異童女をどうにかすべく、こういう事を相談できる数少ない友人こと羽曳野冬華の元を訪れている。
先日のクリスマスパーティーで知ったのだが、坂の上には多くの怪異が暮らしているのでこの勝手に妹になった怪異も暮らせないものかと相談したのだが、怪異というものは各々縄張り意識を持って生活をしているため急いで家の手配をするが最短でもひと月はかかるらしい。
「塵塚さんの所にはたくさん出入りしてるんでしょう?だったら家が出来るまで預かってもらえばいいじゃない。」
「私もお願いしたんだけど当の本人が絶対いやだって聞かなくて。」
「だってあいつ姉さんと僕をバラバラにしたんだもん。」
蘇るとはいえ一度自分のみならず身内まで痛めつけた相手と寝食を共にしたい者など居るはずがない。
少年曰くこれまでは母代わりの怪異と共に居たので何処で寝ても平気だったが、この子のような弱い者が迂闊に他者テリトリーに踏み入れば喰われる事は容易に想像が出来、そしてその相手によっては二度と蘇ることが出来なくなると言われると連れて帰る他無かったのだ。
「それで、あなたは私に何を求めているの?」
「今暇だったらこないだ貰った飴使って、怪異のいない建物捜すの手伝ってもらえないかなって。」
飴とはクリスマスパーティーを手伝った報酬として彼女が得た≪記憶飴≫の事だ。
一つ舐めると体質にもよるらしいが凡そ一週間程度、自身に影響した怪異以外の記憶も呼び覚まされ、また効果期間中は六感も騙されなくなるという物らしい。
ようは坂を覆う霧の内側でなくとも肉眼で怪異の姿を見ることが出来、以前のように怪異によって引き起こされた事の相談を毎回一からしなくても良いという事だ。
「面倒だけれど貴女には恩もあるし、その位ならしぶしぶ協力してあげる。時間が勿体ないから早速探しにいきましょう。」
「さっすが羽曳野大明神。話が分かる。」
「……なんというか、その、とても言いにくいんだけれど貴女のワードチョイスって時々酷くおじさん臭いわよね。」
今をトキメク女子高生相手になんてことを言うんだと言い返したいが、今は論争している暇はないので何も返さずにおいた。
決して自分でもよくそう思う事があるからではない。
断じてだ。
「その目隠し、街中でも着けているつもり?」
「そうだけど?流石にあたしの持ってきた厄介事なのに、冬華だけに探させるわけにもいかないし。」
「なるほど道理ね。ところで貴女は地元じゃないから良いかもしれないけれど、目隠しした女性を連れ立って歩く地元民である私への視線はどうしてくれるのかしら?」
盲点だった。
今まで布を付けたのは人気のない坂の上と宮比さんの部屋くらいなものなので他人の目など気した事もなかったのだが、確かに街中で目隠しをした人間が歩いていれば奇異の目で見られるかもしれない。
「仕方ないわね。手を出しなさい。」
言われるがままに握手するように右手をだすと、柔らかく小さな手が握ってきた。
「なにこれ。」
「……そうね、ごめんなさい調子に乗っていたわ。私のような醜女に手を握られたくなんてないわよね。」
何となくここで手を離してはいけない気がして緩んで離れようとする掌を力強く握り返した。
「あたしの掌の汗でびちょびちょにしちゃったらどうしようって思っただけ。全然嫌じゃないし、むしろもう離さないから覚悟しろ。」
「そう、優しいのね。」
「ずるーい!じゃあ僕はこっちの手握るー!」
何だか少し湿度がおかしい返答に背筋におかんが走ったが、こやぎが乱入してくれたおかげで直ぐに筋肉の硬直が溶け平常時に戻ることが出来た。でかしたぞ自称妹よ。
いやまあそもそも怪異の縄張りでない家屋の捜索自体この子が居なければ不要だったのだから、何かよくわからないピンチの解決ぐらいは請け負ってもらわないと困るのだが。
今までどのように暮らしていたのかは定かではないが視界に映る興味を惹かれた物にすぐ駆け寄ろうとする愚妹のせいで、私の左腕は落ち着くことがなくぐりんぐりんと引っ張られており、傍からは右手に美少女を侍らせ左手を縦横無尽に暴れさせている頭のおかしい女に見えていることだろう。
「あのう冬華さんや?なしてこのような人通りの多い場所へ?」
「人が多いと言う事はそれだけ建物も多いと思うのだけれど、何かおかしいかしら?」
理由は分からないでもないが、いかんせん周囲の目が痛すぎる。
都会であれば色々な人が居るので一人ぐらい奇行に走っても害がなければ誰も気に留めないかもしれないが、ここは奈良の小さな町。
変わった事をしていれば何をやっているんだろうと好奇の視線を浴びる事になるなんて当たり前で、見ている人達は知る由もないがマジックミラーよろしくこの目隠し布は内側からも肉眼の時と同じようにはっきり見えているので余計に恥ずかしい。
それに何より冬休みとはいえ商店街のど真ん中を歩けば部活だとか、そもそもこの辺で遊ぶことの多い学校の生徒などもいるわけで、ほら今こっちを見た同じクラスの不良トリオとかみたいに見られたくない相手も居る訳だ。やめろ渋谷、動画を撮るんじゃない。
そんな葛藤など気にも留めない相棒は、最初の手を握っただけの状態からいつの間にか腕を組む形に移行しており、周りが自発的に避けるに任せ注目されるなか道の中心をゆうゆうと歩く姿は、彼女の整った顔の相まってまるで結婚式の花嫁のようだった。
今通り抜けたばかりだと言うのに何故かもう一度、今度は反対向きに商店街へ入り直そうとするする友人を引きずるようにしてファミレスへ入店する。
腕に張り付いている彼女をベリリと引きはがし対面に座らせた事でようやく自由を得た両手で目隠しを外した私は、卓上に張り付いたかのように置かれているここから選んでくれると嬉しいという店側の意志の垣間見える一枚のラミネートメニューからドリンクバー付きのランチセットを、何処か不満げにそっぽを向いている友人はドリンクバーとだけ淡白に告げた。
「それにしても意外と何処にでも怪異っているもんなんだね。」
「そうね。」
何とか空気を変えなければと思い話題を振るが残念なことにぶっきらぼうな一言が帰って来るだけで会話は終了してしまった。
何故か追い詰められたような気持になりながら道中に見た怪異達の多さや種類など、自分でも往生際が悪いと自負してしまうほどに掘り下げていく。
「まさかでっかい蜘蛛の姿した怪異が屋根の上で日向ぼっこしてたり、スーパーや喫茶店の前で掃除道具たちが将棋してるのが普通だなんて思わなかったよね。」
「まったくね。」
依然として短文ではあるが二文字増えた分、多少なり機嫌は直ったと考えよう。
ドリンクバーを取りに行く後ろ姿を見送り手持無沙汰に視線を流したファミレス二階の窓からでも至る所に怪異がおり、それぞれ思い思いの形で寛いでいる様子が見て取れる。
こやぎのように人型をしている物からスポンジ君のような清掃道具、成人男性程の大きさをした蛞蝓やサーベルキャットといった姿までより取り見取りだが、もしかすると太古の昔からその姿を変えていないという名前を出すのも恐ろしい『G』も人間大の大きさで居るのではと考えてしまい恐ろしくなったので何か他の事を考える事にした。
逃避するように思考を切り替え、そういえばファミレスという物が初めてらしく入店した瞬間に探検に出ていたこやぎが何処に行ったのかと店内に目をやると、しれっと冬華の後ろに付いて帰って来たので奥に詰めてやり自称妹を私の隣に迎え入れてあげる。
「あのねドリンクバーってすごいんだよ!コップを置いてポチっってしたらジュワワーってなるの!これお姉ちゃんの分ね!」
「わーありがとー。……ナニコレ。」
「こやぎスペシャル!コーラとね野菜とね珈琲とね、えーっとそう、冷や汁とね、あとどどめ汁も入ってるの!」
それは誰もが一度は通る道で、私の場合は確か小学生の低学年ごろだったろう。
初めて自分でドリンクバーを入れた時に色んな味が楽しめると思って全てのジュースを一つのコップに入れて席に戻り、何とも言えない百入茶色の液体をのんで何だこれとなったほろ苦ドロッと微炭酸な思い出が走馬灯のように蘇る。
もう二度と味わう事は無いだろうと油断していたが、よもや突如出現した妹に盛られる日がこようとは思ってもみなかった。
正直ごめん被りたいところだが隣で感想を待つ期待の眼差しに答えなければならぬという内圧には勝てず、腹を括って一気に喉に流し込み最初から決めていたオイシカッタヨアリガトーを伝えながら頭を撫でてあげた。
口直しにウーロン茶を注いで席に戻ると自分用に持って来たであろう純正オレンジジュースを当たり前に飲んでいるこやぎに向けて、なにかこう名状しがたい怒りと諦めの混ざった何かを覚えたがそっと胃の底に沈め、妹様に今一度奥に詰めてもらって席に座る。
「貴女、布を使わなくても見えるようになったのね。」
対面から面白くなさそうな顔で珈琲を飲む冬華の言葉に一瞬何のことかと考えてしまったが、手の内に収まるコップの中身を一口飲んだ瞬間に言葉の指す所に思い至ってむせた。
ポケットを探るとあのきめ細かい布に触れ改めて自分の目に手をやるとしっかり生えた太い眉やまつ毛が手に触り、それをもう一度しっかり確認したうえで隣に目を向けると嬉しそうにジュースを飲むこやぎが居た。
「あたし、肉眼で見えちゃってる。」
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