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第12話
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旦那様はそれから変わった。災害復旧や炊き出しなど一緒に取り組むようになり領内一丸となり行われた。その間、クララ様は室内にこもりきりだった。旦那様も顔を合わせていない状況だった。旦那様はクララ様を気に留めなくなった。
あの後、旦那様はクララ様になぜ避難所と備蓄品を家族親戚に渡してしまったのだ!と今までにない棘のある声で詰め寄っていた。クララ様はずっと泣きっぱなしで話にならない。
数日後、教会から離縁承諾に関する不貞行為があったかどうかの調査日程通知が送られてきた。
「旦那様、教会の方が本日の午後お越しになるようです。不貞行為の調査だと思われます」
「私は不貞などしていない。ルメニエール教に反する行為はしない。やっと証明されるのだ」
「さようでございますか。これで認められれば、慰謝料減額と再婚期日が通知されます」
「そうだな、慰謝料減額はして欲しいな。そして、クララと結婚か。私はクララと結婚していいのだろうか。今は災害復旧が先決だ。結婚か」
心なしかクララ様との結婚に対し躊躇するそぶりを見せるようになった。迷いが出始めている。まあ、あれだけ口論すれば、お互いが不快に思うだろう。それともケイトリン様との離縁はクララ様との結婚するためのものだったので、意地になって結婚するかもしれない。愛していると思っているクララ様とのご結婚に対して意地になっていらっしゃるのかもしれない。ただ、現在はかなりのズレが生じている。明らかにクララ様は貴族になりたくないように思う。愛人という立場の方が楽だろうが、ルメニエール教は愛人関係を許さない。一緒にいたければ結婚するしかないのだ。この2人がそう長くいられるのかわからない。たぶん誰もが無理だろうと思っている。
午後、司祭様がお越しくださった。
「ようこそ、司祭様。私は不貞行為などしていない。ルメニエール信仰に反する行いをしていないことを証明できる日を心待ちにしていた」
「そうですか、ランザフォート侯爵様。それではこれから不貞行為の有無の確認をする。クララ様、この水晶に手を置いてください」
「な、何をするのですか?」
「ルメニエール教は未婚の行為は許していない。クララ様は未婚ですから純潔なら不貞行為がなかったと証明できます。そして未婚女性が貴族に嫁ぐことの条件が純潔です。托卵の可能性を取り除くためです。ですから水晶に手を置いてください」
「わ、私はロイド様と不貞行為はしておりません。ですが、あ、あの無理です。手を置けません。無理です、本当に無理です」
誰もが不審に思った。
「では、侯爵様と不貞があったことを認めるのですね?」
司祭様がクララ様に詰め言っている。
「本当にロイド様とは不貞行為はしておりません。本当です」
「では手を置いてください。未婚女性のクララ様しかロイド様との不貞行為がないことを証明できる唯一の方法です。不貞行為をしていないのなら、水晶に手を置いてください。貴女と侯爵様のためでもあるのですよ。ルメニエール教は婚姻前の行為を許してはおりません。そして不貞行為はより一層許してはおりません。侯爵様は、未婚のあなたと結婚するためにケイトリン様との離縁をお決めになられたのですよ。貴女も侯爵様との結婚を希望されておられるのですよね」
「あ、あたしは、あたしは侯爵夫人になんてなりたくない!こんな何もない田舎の領地で暮らすなんてまっぴらよ!貴族だからいい暮らしできると思ったのにがっかりよ!手なんか置かないわよ」
「それでも、あなたがいまどう侯爵様のことを思っていようと、ルメニエール信仰は不貞を許しません。不貞行為があるかないかだけでも証明しなければなりません」
クララ様の手を司祭様が掴むが、いやっと言って司祭様の手を弾いた。
「クララ、我々は不貞行為をしていない。それを証明するために水晶に手を置いて欲しい」
ロイド様が懇願する。
「ごめんなさい、ごめんなさい」
泣いているクララ様の手を司祭様が取り、水晶に手を置いた。
あの後、旦那様はクララ様になぜ避難所と備蓄品を家族親戚に渡してしまったのだ!と今までにない棘のある声で詰め寄っていた。クララ様はずっと泣きっぱなしで話にならない。
数日後、教会から離縁承諾に関する不貞行為があったかどうかの調査日程通知が送られてきた。
「旦那様、教会の方が本日の午後お越しになるようです。不貞行為の調査だと思われます」
「私は不貞などしていない。ルメニエール教に反する行為はしない。やっと証明されるのだ」
「さようでございますか。これで認められれば、慰謝料減額と再婚期日が通知されます」
「そうだな、慰謝料減額はして欲しいな。そして、クララと結婚か。私はクララと結婚していいのだろうか。今は災害復旧が先決だ。結婚か」
心なしかクララ様との結婚に対し躊躇するそぶりを見せるようになった。迷いが出始めている。まあ、あれだけ口論すれば、お互いが不快に思うだろう。それともケイトリン様との離縁はクララ様との結婚するためのものだったので、意地になって結婚するかもしれない。愛していると思っているクララ様とのご結婚に対して意地になっていらっしゃるのかもしれない。ただ、現在はかなりのズレが生じている。明らかにクララ様は貴族になりたくないように思う。愛人という立場の方が楽だろうが、ルメニエール教は愛人関係を許さない。一緒にいたければ結婚するしかないのだ。この2人がそう長くいられるのかわからない。たぶん誰もが無理だろうと思っている。
午後、司祭様がお越しくださった。
「ようこそ、司祭様。私は不貞行為などしていない。ルメニエール信仰に反する行いをしていないことを証明できる日を心待ちにしていた」
「そうですか、ランザフォート侯爵様。それではこれから不貞行為の有無の確認をする。クララ様、この水晶に手を置いてください」
「な、何をするのですか?」
「ルメニエール教は未婚の行為は許していない。クララ様は未婚ですから純潔なら不貞行為がなかったと証明できます。そして未婚女性が貴族に嫁ぐことの条件が純潔です。托卵の可能性を取り除くためです。ですから水晶に手を置いてください」
「わ、私はロイド様と不貞行為はしておりません。ですが、あ、あの無理です。手を置けません。無理です、本当に無理です」
誰もが不審に思った。
「では、侯爵様と不貞があったことを認めるのですね?」
司祭様がクララ様に詰め言っている。
「本当にロイド様とは不貞行為はしておりません。本当です」
「では手を置いてください。未婚女性のクララ様しかロイド様との不貞行為がないことを証明できる唯一の方法です。不貞行為をしていないのなら、水晶に手を置いてください。貴女と侯爵様のためでもあるのですよ。ルメニエール教は婚姻前の行為を許してはおりません。そして不貞行為はより一層許してはおりません。侯爵様は、未婚のあなたと結婚するためにケイトリン様との離縁をお決めになられたのですよ。貴女も侯爵様との結婚を希望されておられるのですよね」
「あ、あたしは、あたしは侯爵夫人になんてなりたくない!こんな何もない田舎の領地で暮らすなんてまっぴらよ!貴族だからいい暮らしできると思ったのにがっかりよ!手なんか置かないわよ」
「それでも、あなたがいまどう侯爵様のことを思っていようと、ルメニエール信仰は不貞を許しません。不貞行為があるかないかだけでも証明しなければなりません」
クララ様の手を司祭様が掴むが、いやっと言って司祭様の手を弾いた。
「クララ、我々は不貞行為をしていない。それを証明するために水晶に手を置いて欲しい」
ロイド様が懇願する。
「ごめんなさい、ごめんなさい」
泣いているクララ様の手を司祭様が取り、水晶に手を置いた。
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