脛かじり生活(願望)を堪能人生録~ゆるく楽しく生活していけるはずだよね?

ブラウン

文字の大きさ
66 / 310

66 指導

しおりを挟む
 ギダン達が早速蒸留機の組み立て方法や木樽など必要なものを作った。土魔法で地下に貯蔵庫、酒造りの施設を急ピッチで作った。施設は俺が建築し、地下は父様とロナウド兄様を中心に土魔法士達が喜んで作っていた。城壁を作るより楽しんでいたね。

 農作業、お酒造りは領民が一丸となって作ることになった、女性達は5本指靴下や衣料関連を中心に作っていく。

「父様、今は魔法の力でお酒を作ってますが、これが軌道に乗れば、領地に帰れますよね。母様、もうそろそろ赤ちゃんが生まれる時期だと思うのです。母様が寂しい思いをしているかもしれません。帰りましょう」

「そ、そうだ!メルシーが寂しい思いをしている。大体はビールはできた。まだ、味は浅いがうまい。これで深みが出たらうまいのだろうな。もう少し頑張ってから帰ろう」

 魔法の力は絶大だ。自然に熟成したほうが美味しいのだろうが、今はできるかどうかの試作的だ。この調子なら大丈夫だろう。うちでも作るぞ。その土地土地の気候で風味が変わるのだろうか?楽しみだなぁって俺はまだ飲めないよ。

 姉様が一緒に戻って里帰りしたいと言って来た。

「母様が出産がもうすぐでしょ?何かお手伝いできればと思ったの。この領地のためにみんなが頑張ってくれて、早く復興が進んだわ。そしてお母様に会いたい。お産の手伝いもしたいわ。お父様、一緒に帰ってもいいですか?」

「それはもちろんだよ。ゼーファンはいいのか?それとも一緒に来るか?2人で一緒に泊まるなら、まぁ、ケビンが2人のために家を作ってくれるだろう。なぁ、ケビン」

 まぁ、試作で作ったような家なら作れるし2人で来るのかな?

「ええ、私もクラウディアと一緒に行きます。ケビン、いいかな?」

「ゼーファン義兄様も一緒に。やったー、楽しい」

「一緒に剣術の指導をしてあげるよ」

「げっ。ぼ、僕はいいかなぁ。それならジュリに指導してあげて欲しいです」
  
 みんなが笑う。ひどいな。剣術は苦手なんだよ。

「ケビン、ジュリと一緒に剣術を指導してもらいなさい」

 父様、目が笑っているよ。面白がっているよ。

「き、気分次第で」

 余計笑われた。もう!

 ビール工房はあっという間に軌道に乗った。喉越し爽やかだけど苦味がある、太陽が登るほうじゃなくて動物の社名のビールに似ている。これはこれでいいんじゃないか。ドワーフ好みだな。俺的には太陽が登るほうが喉越し爽やかスーパーなんとかが好き。とりあえずビールは死後になりつつある。ここで流行らせようかな。店に入って、とりあえずビール!って。若い者はビール自体の飲まなくなってきたからなぁ。年寄りみたいな言い方だな。それに中と外の飲み物も若者は飲まないのか?ハイボールが最近は多い。世代だな。ウイスキーを作っているので定着したらハイボールの飲み方も出していこう。

 とうとう自領に帰る時が来た。姉様夫婦となぜか前辺境伯、お祖父様の友人のレオン様、カーラ様が一緒に来ることになった。母様のお産の手伝いでもできればという配慮だ。辺境伯領も厳しい環境だったので、お産は辺境伯夫人の裁量にかかるらしい。その知識が役に立つかもということで一緒に来る。レオン様はお祖父様と飲みに来るだけのような気がする。

 辺境伯領の領民たちがずらりと並ぶ。

「フォーゲリア伯爵様、並びに皆さま、本当にありがとうございました。ほとんどというか前より家が綺麗になり皆も喜んでおります。そして、これからの産業に大きな礎を築いてくださりありがとうございます」

 皆が深々とお辞儀をしていた。

「いや、心の傷が癒やされればと思い協力をいたしました。それに親心で申し訳ないが、クラウディアがこちらに嫁ぎ、心配事が少しでも軽減してくれればと思ってしまい、逆に辺境伯の領民達の負担になってしまったなら申し訳ない」

「何を言っているのですか、ルーク様。これだけの、我々にとっては絶大な恩恵しかない。クラウディアは何がなんでも守り抜きます。それは信用してください」

「ありがとうございます。今後とも協力や交流をしていきましょう」

 二人はがっしりと握手をした。周りからの拍手が鳴り止まない。

「それでは、トーマス様、アグネス様も落ち着いた頃に我が領地へお越しください」

「ええ、楽しみにしておりますわ」
「ぜひ、訪問させてもらいますよ。両親とゼーファン、クラウディアをよろしくお願いいたします。特に親父をすぐ戻してください。長居するようなら追い出していただいて結構です。よろしくお願いします」

 いや、追い出せるのか?無理だと思うよ。ちゃっかり後ろにドワーフ三兄弟のうちのギダンがいる。誰がいくか揉めたみたいだが、ギダンがうちの領地に遊びに来るらしい。こちらも長居するようなら追い出せと言われている。

 困った飲兵衛どもだ。

 さぁ、自領に帰るぞ!母様のお産が待っているんだ。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

英雄の孫は今日も最強

まーびん
ファンタジー
前世では社会人だったが、死んで異世界に転生し、貧乏貴族ターセル男爵家の3男となった主人公ロイ。 前世のギスギスした家庭と違い、家族の皆から愛され、ロイはすくすくと3歳まで育った。 中でも、毎日一緒に遊んでくれるじいじは爺馬鹿全開で、ロイもそんなじいじが大好き。 元将軍で「英雄」と呼ばれる最強のじいじの血を引いたロイは、じいじ達に見守られながら、今日も楽しく最強な日々を過ごす。

おばさんは、ひっそり暮らしたい

蝋梅
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。 たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。 さて、生きるには働かなければならない。 「仕方がない、ご飯屋にするか」 栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。 「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」 意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。 騎士サイド追加しました。2023/05/23 番外編を不定期ですが始めました。

美人同僚のおまけとして異世界召喚された私、無能扱いされ王城から追い出される。私の才能を見出してくれた辺境伯様と一緒に田舎でのんびりスローライ

さら
恋愛
美人な同僚の“おまけ”として異世界に召喚された私。けれど、無能だと笑われ王城から追い出されてしまう――。 絶望していた私を拾ってくれたのは、冷徹と噂される辺境伯様でした。 荒れ果てた村で彼の隣に立ちながら、料理を作り、子供たちに針仕事を教え、少しずつ居場所を見つけていく私。 優しい言葉をかけてくれる領民たち、そして、時折見せる辺境伯様の微笑みに、胸がときめいていく……。 華やかな王都で「無能」と追放された女が、辺境で自分の価値を見つけ、誰よりも大切に愛される――。

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

異世界スローライフ希望なのに、女神の過保護が止まらない

葉泪秋
ファンタジー
HOTランキング1位感謝です!(2/3) 「小説家になろう」日間ランキング最高11位!(ハイファンタジー) ブラック企業で過労死した俺、佐久間遼。 神様に願ったのは、ただ「異世界で、畑でも耕しながらのんびり暮らしたい」ということだけ。 そうして手に入れた、辺境の村での穏やかな日々。現状に満足し、今度こそは平穏なスローライフを……と思っていたのだが、俺の妙なスキルと前世の社畜根性が、そうはさせない。 ふとした善意で枯れた井戸を直したことから、堅物の騎士団長やら、過保護な女神やらに目をつけられることになる。 早く穏やかに暮らしたい。 俺は今日も、規格外に育った野菜を手に、皆の姿を眺めている。 【毎日18:00更新】 ※表紙画像はAIを使用しています

英雄将軍の隠し子は、軍学校で『普通』に暮らしたい。~でも前世の戦術知識がチートすぎて、気付けば帝国の影の支配者になっていました~

ヒミヤデリュージョン
ファンタジー
帝国の辺境で、ただ静かに生き延びたいと願う少年、ヴァン。 彼に正義感はない。あるのは、前世の記憶と、母が遺した『物理法則を応用した高圧魔力』という危険な理論だけだ。 敵の大軍が迫る中、ヴァンは剣も振るわず、補給線と心理を切り裂く。 結果、敵軍は撤退。代償も、喝采も、彼には無意味だった。 だが、その「効率的すぎる勝利」は帝国の目に留まり、彼は最高峰の『帝国軍事学院』へと引きずり出される。 「英雄になりたいわけじゃない。生き残りたいだけだ」 謎の仮面メイド『シンカク』、命を取引に差し出した狼耳の少女『アイリ』。 少年は選択する。正義ではなく、最も費用対効果の高い道を。 これは、合理が英雄譚を侵食していく、学園ミリタリーファンタジー。 【※作者は日本語を勉強中の外国人です。翻訳ソフトと辞書を駆使して執筆しています。至らない点もあるかと思いますが、物語を楽しんでいただければ幸いです。】

うわさの行方

下沢翠花(しもざわすいか)
恋愛
まだ十歳で結婚したセシリア。 すぐに戦場へ行ってしまった夫のニールスは優しい人だった。 戦場から帰るまでは。 三年ぶりにあったニールスは、なぜかセシリアを遠ざける。 ニールスの素っ気ない態度に傷つき疲弊していくセシリアは謂れのない酷い噂に追い詰められて行く。

ダンジョンを拾ったので、スキル〈ホームセンター〉で好き勝手リフォームします

ランド犬
ファンタジー
 異世界に転移した佐々木悠人は、召喚でも勇者でもなかった。ただ迷い込んだ先で見つけたのは、王都を望む郊外にひっそりと口を開けるダンジョン。足を踏み入れた瞬間、発動したスキルは ――〈ホームセンター〉 壁を張り替え、部屋を増やし、畑や牧場、カフェまで作れる不可思議な力だった。 気ままに始めたリフォームは、もふもふなネコミミ獣人の少女との出会いをきっかけに、思わぬ変化を呼び始める。 拡張され続けるダンジョンの先で、悠人が作り上げる“住める迷宮”とは――?

処理中です...