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67 帰ってきたよ
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帰りは馬車でゴトゴトと帰ってきた。お尻が痛い。まだ板バネやスプリングの効いた馬車と椅子は製作中だ。早く作ってもらわないと。
ロナウド兄様の前に乗った時に、早くバネと椅子を設置して欲しいことを懇願した。
「わかった、わかった。ドルトンが頑張っていると思うよ。ただ、姉様が帰る時、設置してあげないとかわいそうだと思っている。タダでは設置しないけどね」
うんうん、ボランティアはもう終わった。これからは商売だよ。
「ロナウド兄様、討伐が終わったので、これからは商売の方に力を入れていくのですか?」
「ああ、魔道士団はやめようと思う。ケビン、お前が色々作るから、これから忙しくなると思うぞ。リバーシや寝袋をみんな欲しがっていたんだよ。リバーシはすごいと思うよ。商会の場所は目星をつけてあるし、従業員も確保している」
「えっ?従業員をもう雇ったのですか?」
「ああ、学園時代の平民の友人なんだが、王城で文官として入ったが貴族が多く、馴染めず、疲れ切っていると言っていた。押し付けられる仕事も多いみたいだ。それに、貴族だから優秀というわけではない。高位貴族の寄子などもコネで入っているのが現状だ。そういう奴らの下に就くと苦労する。特に平民だから余計風当たりが強いと言っていた。だから、誘ったんだ。ケビンが作ったものを見せたら、やる気になっていたよ」
「そうなのですね、うちの領地に家を建てましょうか?社員寮。社員寮完備、福利厚生は大事です」
「ふくりこうせい?なんだそれ?」
「働くための環境作りです。うちの屋敷も女性の産休育児休職制度などを導入したりしました。あとは落ち着いたらおいおい福利厚生を考えて、離職率を減らすのです」
「あぁ、貧乏だった時は、優秀なのを引き抜かれていったなぁ。給料面で負けるからなぁ。今はみんな辞めるという気持ちはないだろう?」
「多分?離職率を減らすために従業員のためにより良い改善が必要だと思うのです」
「そうだな、ケビンが次期領主になった時のためにいいんじゃないか!」
何を言っているのだ!じきりょうしゅ?
「ロナウド兄様?じきりょうしゅとはなんですか?」
「ん?次の領主だよ。だってイーサン兄様は魔道具、俺は商会で忙しい。それならケビンだろう。ここまで事を大きくしているんだから領主になるのは必然だろう」
「いやいやいや、領主はイーサン兄様かロナウド兄様でしょ!領主しながらできますよ」
「ケビンは何もやっていないんだからできるだろう。それに今、父様の手伝いもしているのだから大丈夫だろ?」
「うーん、これはジュリに頼むしかないな。もしくは兄弟で話し合いかくじ引きしましょうか?ねっ、兄様。僕は領地の隅っこの方で細々と生活できればいいのですから」
俺の頭の上の方からため息が聞こえているよ。
「まぁ、父様に100歳になっても頑張ってもらいましょうか。ヨボヨボでも働かせましょうね」
「年寄りを労われよ!」
まだまだ父様は若いから頑張ってもらいましょう。
途中、宿に泊まったり、野宿をしてやっと領地に帰ってきた。野宿の時はもちろん快適寝袋を使用。野宿と言っても、今回は辺境伯領で材料を調達して簡易ハウスを作りそこで寝ることにした。
お祖母様と姉様にはベッドと試作快適布団を用意。すごく喜ばれた。
馬車移動で凝り固まった筋肉をほぐしてくだされ。
それにしても兄様達は俺を領主と考えていたなんて迂闊だった。まずいぞケビン。やりすぎたな。もう動き出してしまった商売や農作物関連。やっちまったなぁ。
寝転びながらどうにか回避できないか考えてみたが思い浮かばない。兄達やジュリが領主をやりたいって思うようにしなければいけないのだ。
考えてもしょうがないか。なるようになれだな。その時はの時で考えればいい。よし、寝よ。寝袋はいいなぁ、キャンプ気分だ。まぁ、騎士団達は交代で寝ずの番で申し訳ないけど。
そして、帰ってきました、領地に。あぁ、平和ってやはりいいよね。のどかな風景が広がる領地。農作業をしていっる領民達が俺たちが帰ってきたことに気づき、大人たちはお辞儀をし子供たちは手を振っていた。俺も手を振り返した。
母上とジュリが玄関先で待っている。見ない間にだいぶ母上のお腹が大きくなったようだ。もうそろそろなのか?心配だよ。
男というものは出産の時にはなんの役に立たない。何もできずに、ウロウロと歩きヤキモキしているしかないのだ。前世、お義姉さんの出産の時は男三人衆、まぁ、何もできずにドアの前をウロウロしていた。一度目の出産の時、兄さんは立ち会い出産のはずだったが、一人ヒッヒッフーをして酸欠を起こし断念していた。その時はしっかりしろよーと思ったが、三日間寝ずに腰をさすったり、張り詰めていたからしょうがないかとも思った。そして男は役に立たないことを痛感したものだ。
母様は五回目だけど、前世のように医療が完備されていない世界だ。やっぱりヒッヒッフーと応援した方がいいのか?
妹よ、頑張って生まれてこいよ!俺は絶対妹だと思っている。ジュリも可愛いが妹が欲しい。姪っ子がかわいかったんだよ。いろいろ作ってあげて”ありあとー”と舌っ足らずで言われたときには撃沈したものだ。
そして、結婚してから初めての里帰りの姉様。母様と笑顔で包容を交わしている。
「クラウディア、心配してました。よかった、あなたの元気な姿が見ることが出来て。ゼーファン様も元気でよかったわ。本当に良かったわ」
カーラ様は母様を労っている。女性が多くなり母様も心強いだろう。
お祖父様達は酒蔵の方へ行ってしまった。早いなぁ。
ギダンさんはここでも平伏している。ルガリオ達の他にルッツ達もいるので余計平伏し通し。そろそろ動いて欲しいから、ルガリオ達にお祖父様が行った酒樽貯蔵庫へ連れていくように頼んだ。精霊たちの後を追うように大喜びで走って行ってしまった。
とりあえず家の中に入った。あぁ帰ってきたんだ。のんびりしたい、お尻が痛いよ。
ロナウド兄様の前に乗った時に、早くバネと椅子を設置して欲しいことを懇願した。
「わかった、わかった。ドルトンが頑張っていると思うよ。ただ、姉様が帰る時、設置してあげないとかわいそうだと思っている。タダでは設置しないけどね」
うんうん、ボランティアはもう終わった。これからは商売だよ。
「ロナウド兄様、討伐が終わったので、これからは商売の方に力を入れていくのですか?」
「ああ、魔道士団はやめようと思う。ケビン、お前が色々作るから、これから忙しくなると思うぞ。リバーシや寝袋をみんな欲しがっていたんだよ。リバーシはすごいと思うよ。商会の場所は目星をつけてあるし、従業員も確保している」
「えっ?従業員をもう雇ったのですか?」
「ああ、学園時代の平民の友人なんだが、王城で文官として入ったが貴族が多く、馴染めず、疲れ切っていると言っていた。押し付けられる仕事も多いみたいだ。それに、貴族だから優秀というわけではない。高位貴族の寄子などもコネで入っているのが現状だ。そういう奴らの下に就くと苦労する。特に平民だから余計風当たりが強いと言っていた。だから、誘ったんだ。ケビンが作ったものを見せたら、やる気になっていたよ」
「そうなのですね、うちの領地に家を建てましょうか?社員寮。社員寮完備、福利厚生は大事です」
「ふくりこうせい?なんだそれ?」
「働くための環境作りです。うちの屋敷も女性の産休育児休職制度などを導入したりしました。あとは落ち着いたらおいおい福利厚生を考えて、離職率を減らすのです」
「あぁ、貧乏だった時は、優秀なのを引き抜かれていったなぁ。給料面で負けるからなぁ。今はみんな辞めるという気持ちはないだろう?」
「多分?離職率を減らすために従業員のためにより良い改善が必要だと思うのです」
「そうだな、ケビンが次期領主になった時のためにいいんじゃないか!」
何を言っているのだ!じきりょうしゅ?
「ロナウド兄様?じきりょうしゅとはなんですか?」
「ん?次の領主だよ。だってイーサン兄様は魔道具、俺は商会で忙しい。それならケビンだろう。ここまで事を大きくしているんだから領主になるのは必然だろう」
「いやいやいや、領主はイーサン兄様かロナウド兄様でしょ!領主しながらできますよ」
「ケビンは何もやっていないんだからできるだろう。それに今、父様の手伝いもしているのだから大丈夫だろ?」
「うーん、これはジュリに頼むしかないな。もしくは兄弟で話し合いかくじ引きしましょうか?ねっ、兄様。僕は領地の隅っこの方で細々と生活できればいいのですから」
俺の頭の上の方からため息が聞こえているよ。
「まぁ、父様に100歳になっても頑張ってもらいましょうか。ヨボヨボでも働かせましょうね」
「年寄りを労われよ!」
まだまだ父様は若いから頑張ってもらいましょう。
途中、宿に泊まったり、野宿をしてやっと領地に帰ってきた。野宿の時はもちろん快適寝袋を使用。野宿と言っても、今回は辺境伯領で材料を調達して簡易ハウスを作りそこで寝ることにした。
お祖母様と姉様にはベッドと試作快適布団を用意。すごく喜ばれた。
馬車移動で凝り固まった筋肉をほぐしてくだされ。
それにしても兄様達は俺を領主と考えていたなんて迂闊だった。まずいぞケビン。やりすぎたな。もう動き出してしまった商売や農作物関連。やっちまったなぁ。
寝転びながらどうにか回避できないか考えてみたが思い浮かばない。兄達やジュリが領主をやりたいって思うようにしなければいけないのだ。
考えてもしょうがないか。なるようになれだな。その時はの時で考えればいい。よし、寝よ。寝袋はいいなぁ、キャンプ気分だ。まぁ、騎士団達は交代で寝ずの番で申し訳ないけど。
そして、帰ってきました、領地に。あぁ、平和ってやはりいいよね。のどかな風景が広がる領地。農作業をしていっる領民達が俺たちが帰ってきたことに気づき、大人たちはお辞儀をし子供たちは手を振っていた。俺も手を振り返した。
母上とジュリが玄関先で待っている。見ない間にだいぶ母上のお腹が大きくなったようだ。もうそろそろなのか?心配だよ。
男というものは出産の時にはなんの役に立たない。何もできずに、ウロウロと歩きヤキモキしているしかないのだ。前世、お義姉さんの出産の時は男三人衆、まぁ、何もできずにドアの前をウロウロしていた。一度目の出産の時、兄さんは立ち会い出産のはずだったが、一人ヒッヒッフーをして酸欠を起こし断念していた。その時はしっかりしろよーと思ったが、三日間寝ずに腰をさすったり、張り詰めていたからしょうがないかとも思った。そして男は役に立たないことを痛感したものだ。
母様は五回目だけど、前世のように医療が完備されていない世界だ。やっぱりヒッヒッフーと応援した方がいいのか?
妹よ、頑張って生まれてこいよ!俺は絶対妹だと思っている。ジュリも可愛いが妹が欲しい。姪っ子がかわいかったんだよ。いろいろ作ってあげて”ありあとー”と舌っ足らずで言われたときには撃沈したものだ。
そして、結婚してから初めての里帰りの姉様。母様と笑顔で包容を交わしている。
「クラウディア、心配してました。よかった、あなたの元気な姿が見ることが出来て。ゼーファン様も元気でよかったわ。本当に良かったわ」
カーラ様は母様を労っている。女性が多くなり母様も心強いだろう。
お祖父様達は酒蔵の方へ行ってしまった。早いなぁ。
ギダンさんはここでも平伏している。ルガリオ達の他にルッツ達もいるので余計平伏し通し。そろそろ動いて欲しいから、ルガリオ達にお祖父様が行った酒樽貯蔵庫へ連れていくように頼んだ。精霊たちの後を追うように大喜びで走って行ってしまった。
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