奥が犬です

ハイブリッジ万生

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それから

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そのクリニックを出ると直ぐにうだるような暑さが迎えてくれた。

どこからかの蝉の鳴き声がこの暑さにジリジリとしたという擬音を付け加えてくれている様だ。

私は最寄の駅に向かう途中にあるコンビニに何となく入った。

理由はトイレに行きたかったのと、暑さを少しでも避けたかったのと、水分補給の為になにか買おうと思ったからであったが、いちいち理由を確かめる事もなく何となく入った。

トイレにはなにやらおかしな注意書が書かれていた。

なになに?このトイレは環境に配慮した節水型トイレです、なので、一度に大量にトイレットペーパーを流されるとつまる恐れがあります。

ですから流す際には大の方でお願いします。

「え?どういうこと?」

節水型なのに常に大で流さないとダメっておかしくない?

そもそも、水をケチってる事を環境に配慮してるって言い訳が苦しいんだけど、そのせいで常に大で流さないといけないって節水になってるのかどうか疑問が残る。

ま、それを理由にトイレットペーパーもあんまり使うなよと牽制してるのだけど、もしつまる危険があると言われたらトイレットペーパーを使う度に流すから結局トイレットペーパーも水もより沢山使う事にならんのかな?

「ま、いいか」

私は誰に言うこともなくそんな思考を自ら止めようと呟いた。

そして、もうひとつの違和感に気が付いた。

奥が犬です。

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