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虐め
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この遊園地に来て楽しんでいるたくさんの人達の笑い声が飛び交う。
太陽が沈んでいき、星がちらちらと見える中、少しだけ赤い夕焼けが残っていた。
二人、ゆっくりと横に並びながら入場門近くまで行く。
「最後の最後に災難だったね!」
「うう、本当すいません。私がどんくさかったせいで・・・・ ああ、みんなと楽しく遊んでいたのにどうしてこんなことに・・・
本当、私のせいです。この時間でもっとたくさんのアトラクションにも・・・・」
「ええ!? ちょっと雪菜さん大丈夫? 本当、どうしたの?」
「えっ、アハハハ」
いきなり長く喋り出して、しかもネガティブなことばかり言い出したから思わず話を中断してしまった。
普段行かないところに行ったらこんなにもおかしくなるのかな・・・・
変な雪菜さんを横目で見ながら再び歩き出す。
数分歩いていると他よりも電気がたくさんついている建物を見つけた。
夜になりかけていたので余計にその建物は眩しくて、明るかった。
「ここかな・・・・・」
建物の中に入ると「落とし物」って書いてある看板があったのでとても分かりやすかった。
近くにカウンターの人もいてすぐに調べてくれそうだった。
「すいません・・・えっと、ピンク色のスマホを落としたんですけど、ありますか・・・?」
雪菜さんは恥ずかしがりながらも自分の言葉で言った。
僕は君の成長したところを微笑ましく見ていた。
「あ、ピンク色のスマホでしたら確かありましたよ!」
そう言って後ろに置いてある棚を漁って持ってきてくれた。
「これで、合っていますか?」
スッと渡されたスマホは彼女のものだった。
「はい、これです! ありがとうございました!」
深く頭を下げてお礼を言った。
帰り際、僕は腹を抱えて笑っていた。
「プハハハハハハ! 面白い!」
「ああ、恥ずかしい・・・・・」
君は両手を顔に当てて耳まで赤くしていた。
そして、顔を合わせないように俯いている。
「ハハハハ! まさか、あのジェットコースターでスマホを忘れているとはね! あの時、腰が抜けてて足がガクガクだったから忘れていたんだろうね」
「鼻水垂らし・・・・」
笑われたのが嫌だったのか可愛い悪口を言われたが僕は動じない。
「早く戻ってこのことをみんなに話そ!」
「もう、嫌い!」
彼女はムスッとしてそっぽを向いてしまった。
何度か話しかけようとしたが口を聞いてくれなかった。
あと一時間くらいで遊園地が閉まるということで、家族連れの人が帰っていく。
帰るということで、わんわんと泣きじゃくる子どももいた。それをお母さんが意地でも抱き上げて帰らそうとする。
「楽しそうだね・・・・」
静かに思っていたことを言うと雪菜さんがやっと返してくれた。
「でも帰る時が一番悲しい・・・・」
「確かに」
ほのぼのとその家族を見ていると背後から僕達に声をかけられた。
その声を聞いて、君は震えた。
「あれ、地味子じゃん、あれそうだよね。おーい地味子!」
後ろには五人くらいの高校生男女が立っていた。
そのうち二人の女子高生が雪菜さんに近づいてくる。
もしかして雪菜さんを小学校の時、に虐めていた人達かな、と思った。
君の震える体がその通りだと言っているように見える。
「いやー、久しぶりだね地味子。
小学校で転校して以来だったかな・・・・」
雪菜さんの話によると、あれからすぐに学校を転校して虐めは無くなったという・・・・
でも今、現に脅迫されているように見えた。
肩を組んで傍から見てると仲良くしてそうに見えるが、君は下を向いて体中が震えている。
「あ、ごめんなさい。ちょっと僕達、急いでいるので!」
どうにか手を取って逃げようとしたが男三人にその手を止められた。
「おいおい、やめなよ~ せっかく懐かしいの再会だと言うのによ。ここは水入らず、女の子達でお話しさせようぜ。ウヒヒヒヒヒ」
不気味な笑みを浮かべて握った手を離してくれない。
僕はそのまま動けず、ひやひやしながら君を見つめることしかできなかった。
「おお、その地味眼鏡は変わらねえんだな。
フフフフ、相変わらず静かだね。本当、地味子がどこかへ転校してからずっと寂しかったな、アハハハ」
「身長も伸びちゃって、成長したね!」
しばらく笑い合っていた。
二人とも黙ったので軽い挨拶で終わりかな、っと安心していたのも束の間、口調が変わっていきなり怖くなった。
「ねぇ、金持っているよね。うちらに貸してくれないかな・・・・・」
肩を組んだまま、低いトーンで睨んでいた。
それを見て君が泣きそうになる。
僕は怒りがこみ上げてきて、掴まれてた腕を薙ぎ払って君を連れて逃げようとした。
「おい、こら! なに俺たちを無視してんだよ!」
最近、筋トレをしていたから少しぐらいなら力が強くなっていると思ったが、まだまだ弱かった。
三人をどかそうと押したが、誰もびくともせず逆に僕が押し返されて地面に倒れた。
「おいおい、こいつ弱すぎるぞ」
「カッコつけるために俺達をどかそうとしたけど、なんだよ。もやしみたいにへろへろじゃねえか!」
くそ、全然力ついてないじゃないか!
あいつに言われた通り頑張ったのに・・・・
地面に倒れながら落ち込んでいる時、君は僕よりも苦しんでいた。
「あ、眼鏡・・・・」
雪菜さんは眼鏡を盗られて、脅されている。
「あれれ? もしかして泣いてるの? 弱虫で泣き虫な地味子はまだ続いてたんだ!」
また怖い表層をする。
「いいから金を出せ! この眼鏡をつぶされたくなかったらな! アハハハハハ」
静かに、震えながら鞄に手をかけようとする。
「そうだよ。いい子だね!」
そして彼女は君が出した財布を力ずくで無理矢理とり、片手に持っていた眼鏡を地面に落とした。
ゆっくりと君はそれを取ろうとした。
お金を貰った彼女は帰っていくと思ったが、地面に落ちた眼鏡を踏みつけた。
バリン
眼鏡のガラスが割れ、彼女は声高らかに笑った。
「アッハハハハハハハハハ! アッハハハハハハハハ!」
その様子を僕の前に立っていた男三人が笑って見ている。
「ひでえことするなね
「マジ恐え」
「ヒヒヒ」
そして僕の方を見る。
「おいおい、弱虫くんはなにもできないのかな?」
「あれをただ見てるだけなんて恥ずかしいな!」
この時、僕の中で何かが吹っ切れた。
まるで今まで繋がっていた糸がぷつりと切れるような感覚だった。
激しい憎悪に意識が奪われる・・・・・
「おえ!」
「ぐはぁ!」
「うっ、痛ってぇぇ」
正面にいた男達を殴り、地面になぎ倒す。
「お前、やったな!」
と起き上がって殴りつけようとするが、それを返り討ちにする。
そして正面に立って雪菜を虐めている奴らの方へもいく。
ずしんずしんっと大きく足音をたてて近づく。
「え、え・・・・ 何? どうなってるの・・・・・」
なぎ倒されて苦しんでいる男三人組を見て真っ青な顔になる。
「ええ、ちょっ、ちょっと何・・・あんたなんなのよ!」
怒鳴ってきたが無視して前に進む。
「やっ、やめて・・・・・・・」
最後に助けを求めるような小さな叫びを上げていたが、二人にも制裁を与えた。
あのまま、どうなったんだろうか・・・・
薄暗い空間にすこしの間いたようだが、すぐに意識が戻った。
目を開けと、そこは地獄のように感じた。
たくさんの人の悲鳴が聞こえる。
楽しい遊園地だと言うのに、絶望の声だ。
目の前を見ると男三人組、そして雪菜さんを虐めていた二人の女子高生がに倒れていた。
「ごほごほ」っと咳を出したり、顔に少し血がついていたりとても苦しそうにしている。
僕の周りには聴衆がうるさく騒いでいるし、それを取り囲むように働いているスタッフの人達が中に入らないように止めていた。
大勢の視線が集まるど真ん中にいるのが僕だった。
何があったのか自分自身を確かめる。
右手には誰かを殴ったように血がついていた。
そして左手は君の腕を掴んでいた。
財布は持っているようで無事取り返したらしい。
何が起こったのかようやく分かった。
義人が僕と人格を交代してこの状況になったということを。
手を繋いでいた君を見ると、無理に笑顔を作ったり、悲しむ顔をしたり、どんな顔をしたらいいのか迷っているように見えた。
ただその時は何も話してくれなかった。
そこからは視界に黒いモヤがかかったようになって、ほとんど覚えていない。
僕は苦しい顔をしてぽつんと立っていた。
太陽が沈んでいき、星がちらちらと見える中、少しだけ赤い夕焼けが残っていた。
二人、ゆっくりと横に並びながら入場門近くまで行く。
「最後の最後に災難だったね!」
「うう、本当すいません。私がどんくさかったせいで・・・・ ああ、みんなと楽しく遊んでいたのにどうしてこんなことに・・・
本当、私のせいです。この時間でもっとたくさんのアトラクションにも・・・・」
「ええ!? ちょっと雪菜さん大丈夫? 本当、どうしたの?」
「えっ、アハハハ」
いきなり長く喋り出して、しかもネガティブなことばかり言い出したから思わず話を中断してしまった。
普段行かないところに行ったらこんなにもおかしくなるのかな・・・・
変な雪菜さんを横目で見ながら再び歩き出す。
数分歩いていると他よりも電気がたくさんついている建物を見つけた。
夜になりかけていたので余計にその建物は眩しくて、明るかった。
「ここかな・・・・・」
建物の中に入ると「落とし物」って書いてある看板があったのでとても分かりやすかった。
近くにカウンターの人もいてすぐに調べてくれそうだった。
「すいません・・・えっと、ピンク色のスマホを落としたんですけど、ありますか・・・?」
雪菜さんは恥ずかしがりながらも自分の言葉で言った。
僕は君の成長したところを微笑ましく見ていた。
「あ、ピンク色のスマホでしたら確かありましたよ!」
そう言って後ろに置いてある棚を漁って持ってきてくれた。
「これで、合っていますか?」
スッと渡されたスマホは彼女のものだった。
「はい、これです! ありがとうございました!」
深く頭を下げてお礼を言った。
帰り際、僕は腹を抱えて笑っていた。
「プハハハハハハ! 面白い!」
「ああ、恥ずかしい・・・・・」
君は両手を顔に当てて耳まで赤くしていた。
そして、顔を合わせないように俯いている。
「ハハハハ! まさか、あのジェットコースターでスマホを忘れているとはね! あの時、腰が抜けてて足がガクガクだったから忘れていたんだろうね」
「鼻水垂らし・・・・」
笑われたのが嫌だったのか可愛い悪口を言われたが僕は動じない。
「早く戻ってこのことをみんなに話そ!」
「もう、嫌い!」
彼女はムスッとしてそっぽを向いてしまった。
何度か話しかけようとしたが口を聞いてくれなかった。
あと一時間くらいで遊園地が閉まるということで、家族連れの人が帰っていく。
帰るということで、わんわんと泣きじゃくる子どももいた。それをお母さんが意地でも抱き上げて帰らそうとする。
「楽しそうだね・・・・」
静かに思っていたことを言うと雪菜さんがやっと返してくれた。
「でも帰る時が一番悲しい・・・・」
「確かに」
ほのぼのとその家族を見ていると背後から僕達に声をかけられた。
その声を聞いて、君は震えた。
「あれ、地味子じゃん、あれそうだよね。おーい地味子!」
後ろには五人くらいの高校生男女が立っていた。
そのうち二人の女子高生が雪菜さんに近づいてくる。
もしかして雪菜さんを小学校の時、に虐めていた人達かな、と思った。
君の震える体がその通りだと言っているように見える。
「いやー、久しぶりだね地味子。
小学校で転校して以来だったかな・・・・」
雪菜さんの話によると、あれからすぐに学校を転校して虐めは無くなったという・・・・
でも今、現に脅迫されているように見えた。
肩を組んで傍から見てると仲良くしてそうに見えるが、君は下を向いて体中が震えている。
「あ、ごめんなさい。ちょっと僕達、急いでいるので!」
どうにか手を取って逃げようとしたが男三人にその手を止められた。
「おいおい、やめなよ~ せっかく懐かしいの再会だと言うのによ。ここは水入らず、女の子達でお話しさせようぜ。ウヒヒヒヒヒ」
不気味な笑みを浮かべて握った手を離してくれない。
僕はそのまま動けず、ひやひやしながら君を見つめることしかできなかった。
「おお、その地味眼鏡は変わらねえんだな。
フフフフ、相変わらず静かだね。本当、地味子がどこかへ転校してからずっと寂しかったな、アハハハ」
「身長も伸びちゃって、成長したね!」
しばらく笑い合っていた。
二人とも黙ったので軽い挨拶で終わりかな、っと安心していたのも束の間、口調が変わっていきなり怖くなった。
「ねぇ、金持っているよね。うちらに貸してくれないかな・・・・・」
肩を組んだまま、低いトーンで睨んでいた。
それを見て君が泣きそうになる。
僕は怒りがこみ上げてきて、掴まれてた腕を薙ぎ払って君を連れて逃げようとした。
「おい、こら! なに俺たちを無視してんだよ!」
最近、筋トレをしていたから少しぐらいなら力が強くなっていると思ったが、まだまだ弱かった。
三人をどかそうと押したが、誰もびくともせず逆に僕が押し返されて地面に倒れた。
「おいおい、こいつ弱すぎるぞ」
「カッコつけるために俺達をどかそうとしたけど、なんだよ。もやしみたいにへろへろじゃねえか!」
くそ、全然力ついてないじゃないか!
あいつに言われた通り頑張ったのに・・・・
地面に倒れながら落ち込んでいる時、君は僕よりも苦しんでいた。
「あ、眼鏡・・・・」
雪菜さんは眼鏡を盗られて、脅されている。
「あれれ? もしかして泣いてるの? 弱虫で泣き虫な地味子はまだ続いてたんだ!」
また怖い表層をする。
「いいから金を出せ! この眼鏡をつぶされたくなかったらな! アハハハハハ」
静かに、震えながら鞄に手をかけようとする。
「そうだよ。いい子だね!」
そして彼女は君が出した財布を力ずくで無理矢理とり、片手に持っていた眼鏡を地面に落とした。
ゆっくりと君はそれを取ろうとした。
お金を貰った彼女は帰っていくと思ったが、地面に落ちた眼鏡を踏みつけた。
バリン
眼鏡のガラスが割れ、彼女は声高らかに笑った。
「アッハハハハハハハハハ! アッハハハハハハハハ!」
その様子を僕の前に立っていた男三人が笑って見ている。
「ひでえことするなね
「マジ恐え」
「ヒヒヒ」
そして僕の方を見る。
「おいおい、弱虫くんはなにもできないのかな?」
「あれをただ見てるだけなんて恥ずかしいな!」
この時、僕の中で何かが吹っ切れた。
まるで今まで繋がっていた糸がぷつりと切れるような感覚だった。
激しい憎悪に意識が奪われる・・・・・
「おえ!」
「ぐはぁ!」
「うっ、痛ってぇぇ」
正面にいた男達を殴り、地面になぎ倒す。
「お前、やったな!」
と起き上がって殴りつけようとするが、それを返り討ちにする。
そして正面に立って雪菜を虐めている奴らの方へもいく。
ずしんずしんっと大きく足音をたてて近づく。
「え、え・・・・ 何? どうなってるの・・・・・」
なぎ倒されて苦しんでいる男三人組を見て真っ青な顔になる。
「ええ、ちょっ、ちょっと何・・・あんたなんなのよ!」
怒鳴ってきたが無視して前に進む。
「やっ、やめて・・・・・・・」
最後に助けを求めるような小さな叫びを上げていたが、二人にも制裁を与えた。
あのまま、どうなったんだろうか・・・・
薄暗い空間にすこしの間いたようだが、すぐに意識が戻った。
目を開けと、そこは地獄のように感じた。
たくさんの人の悲鳴が聞こえる。
楽しい遊園地だと言うのに、絶望の声だ。
目の前を見ると男三人組、そして雪菜さんを虐めていた二人の女子高生がに倒れていた。
「ごほごほ」っと咳を出したり、顔に少し血がついていたりとても苦しそうにしている。
僕の周りには聴衆がうるさく騒いでいるし、それを取り囲むように働いているスタッフの人達が中に入らないように止めていた。
大勢の視線が集まるど真ん中にいるのが僕だった。
何があったのか自分自身を確かめる。
右手には誰かを殴ったように血がついていた。
そして左手は君の腕を掴んでいた。
財布は持っているようで無事取り返したらしい。
何が起こったのかようやく分かった。
義人が僕と人格を交代してこの状況になったということを。
手を繋いでいた君を見ると、無理に笑顔を作ったり、悲しむ顔をしたり、どんな顔をしたらいいのか迷っているように見えた。
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