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学園編-魔王討伐
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「どうした……その程度の抵抗で終わりか?」
そう、凍結から開放される瞬間、身体に痛みを感じる。
いっそ……半球型の結界をずっと張っているか……
だが、凍結を繰り返され結界を破られれば……
結界《まりょく》を解除するのと破壊されるのでは、
魔力の消費量が違う……
解除は一部的に魔力が還元されるが、
破壊された場合にはその魔力のほとんどが消滅してしまう。
……だからと能力を生かせずダメージを受けすぎることも……
「……力を借りるぜ」
俺はそう言いながら……
再び身体の中の何か結界でふたをするように……
丁寧に少しずつそれを引き出していく。
全身に魔力を送り届けるように……
両腕と両足に薄緑色のオーラがまとうように……
「よくわかんねぇーけど、やらせねぇーよ」
そうハイトが言い、空間を凍結させる。
「……なんだ?」
一撃を加えるが……
ダメージは負っている。
でも、さきほどまでとは……
先ほどはレスを壁まで吹き飛ばすだけの一撃だった……
だが、今回はその場で踏みとどまっている。
全身の防御魔力《ぼうぎょち》があがっている?
「……だが、だから……それがどうしたっ!」
そうハイトが一人で理解しそう言葉を投げ捨てる。
「右ですっ!!」
そうリヴァーが叫ぶ。
時間を凍結させる。
今更、その言葉が何になる……
ハイトはレスの左頬を魔力の棒で殴ると、相手の攻撃が届かぬよう、
レスの視界から外れるようにその立ち居地をレスの右側に反らす。
「くっ……」
俺はその一撃に若干体制を崩されるが、
すぐに両足で地面を蹴り上げると右に素早く飛ぶと、
その拳をハイトに叩きつける。
「なっ!?」
今度はぐらりとハイトが体制を崩すように……
「馬鹿な……お前にそんな動きが……」
確かに防御能力は優秀だ……
だが、それ以上のことはお前に……
「だが……」
そう、再びハイトが俺を睨み付けると、
「左ですっ!」
リヴァーが叫ぶ。
空間を凍結する。
今度はレスの右横腹あたりに魔力の棒を叩き込む。
レスの左側に身体を反らし、レスの視界から消える。
再び時間が動く。
再び、身体の痛みに耐えながら、
右足に力を入れ、一気に左に飛ぶ。
俺の拳が再びハイトをとらえる。
「なっ!?」
再びハイトの身体がぐらりと揺れる。
右です……
左です……
リヴァーのその台詞をハイトが思い出す。
ハイトはそれが自分がレスに攻撃をくわえる場所を知らせているものだと思っていた……
「時間凍結《のうりょくしよう》後の俺の居場所を伝えていたのか……」
そうリヴァーを睨み付けるように言う。
「……くそがっ」
相手《レス》の能力《ステータス》が上がったというのなら……
黒い瘴気がハイトを覆う。
「……おい、強化レベルをあげろっ」
そうハイトが仲間に命令する。
「この僕が絶対な王だっ!!」
そうハイトが叫ぶ。
「もう少しなんだけどな……」
俺は全く別なことを考えながら……
もう少しで何かが掴めそう……
時間凍結《あのちから》に……対抗する何かを……
「終わりだ……レス、終わりにしてやるっ」
そう瘴気により魔力増幅される副作用のような苦痛に耐えながら……
時間を凍結する。
攻撃力も倍近くにあがっている。
そして、凍結時間も増加している。
何度も何度も魔力の棒をレスに振り下ろす。
「くっ……」
さすがにその場に崩れるように、右ひざを地面につける。
「もう少しだ……もう少しで……」
自分の中に流れる魔力を……
……魔力は凍結時間中も生きている……
「僕は……支配者だ……僕が……王だ」
・
・
・
誰も僕を認めようとしなかった……
幼い頃は、今よりも能力の扱いには不慣れで、
時間凍結の時間も、回数も……
もちろん、ステータスも低かった。
10年も前の頃の話だ。
屈辱的にも当時の僕の能力は、
同年代の乱暴者《のうりょくしゃ》から逃げるためだけのもので、
時間を止めて、何処かに身を隠すことがやっとだった……
ある日、同年代の少女を助けた。
まぁ……助けたというよりかは、乱暴者にからまれていた所を、
僕の能力で連れ出して、逃がしただけだ。
だけど、その後僕だけがそいつに見つかって、
殴り飛ばされ残った気力だけで再び情けなく逃げ出した。
自分にはこんな最強の能力があるんだ……
今に見ていろ……
そう、復讐の念を燃やしながら耐えた。
いずれ、全員に認めさせてやる……
「見つけた……」
助けた少女が心配そうに僕の顔を覗いている。
「痛そう……大丈夫?」
そう聞かれる。
「べつに、大した事ない」
僕は素っ気無く返す。
「でも、ありがと」
そう少女が微笑んだ。
「僕は……王だ……僕の領域で誰も好きになどさせない……そのついでにお前の事も守ってやる」
そう偉そうに言う。
「負けちゃったのに?」
そう少女が少し複雑な表情で……
「いずれ、わからせてやる……あいつも、お前も、僕が王だっ!」
そう返す。
「うん、頼りにしてるね、王様」
そう少女は少しおちょくるように返した。
それから5年くらいがたち、
少女が年上の男にからまれている。
僕はかけつけるも、今の自分で適う相手ではないことを悟る。
今は彼女を助けることを優先しよう……
そう思った時、別にかけつけた乱暴者《どうきゅうせい》がその男を吹っ飛ばす。
「おぃおぃ、なんのつもりだ」
僕は気がつくと魔力の棒を同級生に突きつけていて……
時間を凍結させ繰り出した攻撃もたいした効き目も無く、
逆に殴り飛ばされる形になる。
「ちょっと、やめて……何してるの」
少女が二人の間に割って入り……
認めさせないとならない……
こいつにも彼女にも……
王が誰かを……
「ハイト君はね、私を助けようとしてくれたの」
そう少女が同級生《おとこ》に言う。
「そいつがからんできた……だから」
そう同級生が返す。
「……全員に認めさせてやる……そのついでにお前も守ってやる」
呟くようにハイトが言う。
「……で、うん……ハイト君、それもう大丈夫だから」
そう少女が返す。
僕は少女に恋をしていた……?わからない……
その真意は僕のプライドが邪魔をする。
どちらにせよ、どうでもいい……
僕はただ……僕を認めない全員《やつら》を……
「……その、同級生《かれ》……彼氏なんだ」
その言葉をただ……二人をただ……冷たい目で……
関係ない……関係ない……関係ない……
後悔しろ……僕をコケにしてきたやつ等を……
僕を、裏切った奴らを……
僕を、見下してきた奴らを……
・
・
・
「……認めさせる……僕が……」
僕の力を目にして……
どいつもこいつも奴《レス》を支持《み》た……
僕が手にしようとものとは少し違うが……
対した能力《ちから》もないくせに……
僕が立ちたい場所にあいつが立っている気がした……
そして、そんなお前を落とし、僕を知らしめるために……
僕は僕が用意したその舞台で……
敗北《しゅうたい》だけを晒し……
「レェーーーースっ!!」
叫ぶ……
俺はただ、その突破口を探るように……
途切れる意識……
そして意識が戻ると激しいダメージが身体を襲う。
「終わりだっ……」
そうハイトが言い捨てる。
苦しそうに再び瘴気を取り込んで……
これが最後だと……
「レスさん……今のレスさんに足りていないの……ここです」
そうリヴァーは自分のこめかみあたりにひとさしゆびを当てて、
意地悪そうに笑う。
「酷いこと言うよな……でもそういうことか……」
そう……俺はその言葉に答える。
その助言で俺は救われる……
俺の目的を察し、そうリヴァーが補助《サポート》する……
・
・
・
灰色の世界が広がる……
この領域を停止《しはい》する……
僕とこの場を支配する魔力しか残らない……
もう貴様《レス》には僕に勝ち目はないっ
そう魔力の棒を振りかざす……
「えっ?」
思わず声がでる……
もちろん、遮る結界があるわけではない……
「……気のせい……か?」
僕の動きに合わせ、こいつの瞳が動いた気がした……
「……くたばれっ!!」
そう魔力の棒を振り下ろす。
「なっ……はぁ?」
ここは僕の世界だ……
「ありえない……」
何が起きている……
レスの右手がハイトの振り下ろした魔力の棒を掴み停止させている。
「なにが……起きている……ここはまだ僕の能力《せかい》だ……」
僕だけが動くことが許される……
レスの左手の拳がハイトをとらえる。
「ぐっ……」
ハイトの時間停止《のうりょく》が解かれ、時間が動き出す……
能力をしようした、ハイトが何故か膝を突いている……
「……何が……そんなはずが……」
再び能力を使用する……
広がる灰色の世界……
動くことが許されるのは……僕……
「なんで……?」
レスが地面を蹴り、一気にハイトに詰め寄る。
右手の拳がハイトをとらえる……
時間が動き出す……
なに……が起きている?
「身体、全体に魔力を巡らせた……その体内の魔力をお前の能力《ていし》が干渉できないよう……結界をはった……最初はそこまでしか思いつかずうまくいかなかったんだけどさ、リヴァーに脳が(魔力が)足りていない……って言われてさ、身体を動かすのに必要なのって確かにここなんだよな」
そう、ハイトに説明する。
「魔力は生きる……俺が辿り着いた……お前の能力の弱点《こたえ》だ」
そう……告げる。
「そんなことが……」
信じられないと無意識に再び時間凍結《のうりょく》を使用する……
関係なしにゆっくりと歩いてくる男《レス》……
「この世界では……僕が王だ……」
レスの拳を受け……その場に倒れこむ。
・
・
・
時が戻る……
「レスさんは、本当にすごいですね」
そうリヴァーが感心するように言う。
「リヴァーの助言のおかげだ……」
そうリヴァーに返す。
「助言も何も、あんなことが可能にできるのはレスさんだけです」
そう、リヴァーがうれしそうに言う。
倒れたハイトの横を俺とリヴァーは通過する。
相方だった、女子生徒は黙って二人を見ていることしかできない……
この抗争が辿り着く先……
もちろん……今の俺にわかるわけはない……。
そう、凍結から開放される瞬間、身体に痛みを感じる。
いっそ……半球型の結界をずっと張っているか……
だが、凍結を繰り返され結界を破られれば……
結界《まりょく》を解除するのと破壊されるのでは、
魔力の消費量が違う……
解除は一部的に魔力が還元されるが、
破壊された場合にはその魔力のほとんどが消滅してしまう。
……だからと能力を生かせずダメージを受けすぎることも……
「……力を借りるぜ」
俺はそう言いながら……
再び身体の中の何か結界でふたをするように……
丁寧に少しずつそれを引き出していく。
全身に魔力を送り届けるように……
両腕と両足に薄緑色のオーラがまとうように……
「よくわかんねぇーけど、やらせねぇーよ」
そうハイトが言い、空間を凍結させる。
「……なんだ?」
一撃を加えるが……
ダメージは負っている。
でも、さきほどまでとは……
先ほどはレスを壁まで吹き飛ばすだけの一撃だった……
だが、今回はその場で踏みとどまっている。
全身の防御魔力《ぼうぎょち》があがっている?
「……だが、だから……それがどうしたっ!」
そうハイトが一人で理解しそう言葉を投げ捨てる。
「右ですっ!!」
そうリヴァーが叫ぶ。
時間を凍結させる。
今更、その言葉が何になる……
ハイトはレスの左頬を魔力の棒で殴ると、相手の攻撃が届かぬよう、
レスの視界から外れるようにその立ち居地をレスの右側に反らす。
「くっ……」
俺はその一撃に若干体制を崩されるが、
すぐに両足で地面を蹴り上げると右に素早く飛ぶと、
その拳をハイトに叩きつける。
「なっ!?」
今度はぐらりとハイトが体制を崩すように……
「馬鹿な……お前にそんな動きが……」
確かに防御能力は優秀だ……
だが、それ以上のことはお前に……
「だが……」
そう、再びハイトが俺を睨み付けると、
「左ですっ!」
リヴァーが叫ぶ。
空間を凍結する。
今度はレスの右横腹あたりに魔力の棒を叩き込む。
レスの左側に身体を反らし、レスの視界から消える。
再び時間が動く。
再び、身体の痛みに耐えながら、
右足に力を入れ、一気に左に飛ぶ。
俺の拳が再びハイトをとらえる。
「なっ!?」
再びハイトの身体がぐらりと揺れる。
右です……
左です……
リヴァーのその台詞をハイトが思い出す。
ハイトはそれが自分がレスに攻撃をくわえる場所を知らせているものだと思っていた……
「時間凍結《のうりょくしよう》後の俺の居場所を伝えていたのか……」
そうリヴァーを睨み付けるように言う。
「……くそがっ」
相手《レス》の能力《ステータス》が上がったというのなら……
黒い瘴気がハイトを覆う。
「……おい、強化レベルをあげろっ」
そうハイトが仲間に命令する。
「この僕が絶対な王だっ!!」
そうハイトが叫ぶ。
「もう少しなんだけどな……」
俺は全く別なことを考えながら……
もう少しで何かが掴めそう……
時間凍結《あのちから》に……対抗する何かを……
「終わりだ……レス、終わりにしてやるっ」
そう瘴気により魔力増幅される副作用のような苦痛に耐えながら……
時間を凍結する。
攻撃力も倍近くにあがっている。
そして、凍結時間も増加している。
何度も何度も魔力の棒をレスに振り下ろす。
「くっ……」
さすがにその場に崩れるように、右ひざを地面につける。
「もう少しだ……もう少しで……」
自分の中に流れる魔力を……
……魔力は凍結時間中も生きている……
「僕は……支配者だ……僕が……王だ」
・
・
・
誰も僕を認めようとしなかった……
幼い頃は、今よりも能力の扱いには不慣れで、
時間凍結の時間も、回数も……
もちろん、ステータスも低かった。
10年も前の頃の話だ。
屈辱的にも当時の僕の能力は、
同年代の乱暴者《のうりょくしゃ》から逃げるためだけのもので、
時間を止めて、何処かに身を隠すことがやっとだった……
ある日、同年代の少女を助けた。
まぁ……助けたというよりかは、乱暴者にからまれていた所を、
僕の能力で連れ出して、逃がしただけだ。
だけど、その後僕だけがそいつに見つかって、
殴り飛ばされ残った気力だけで再び情けなく逃げ出した。
自分にはこんな最強の能力があるんだ……
今に見ていろ……
そう、復讐の念を燃やしながら耐えた。
いずれ、全員に認めさせてやる……
「見つけた……」
助けた少女が心配そうに僕の顔を覗いている。
「痛そう……大丈夫?」
そう聞かれる。
「べつに、大した事ない」
僕は素っ気無く返す。
「でも、ありがと」
そう少女が微笑んだ。
「僕は……王だ……僕の領域で誰も好きになどさせない……そのついでにお前の事も守ってやる」
そう偉そうに言う。
「負けちゃったのに?」
そう少女が少し複雑な表情で……
「いずれ、わからせてやる……あいつも、お前も、僕が王だっ!」
そう返す。
「うん、頼りにしてるね、王様」
そう少女は少しおちょくるように返した。
それから5年くらいがたち、
少女が年上の男にからまれている。
僕はかけつけるも、今の自分で適う相手ではないことを悟る。
今は彼女を助けることを優先しよう……
そう思った時、別にかけつけた乱暴者《どうきゅうせい》がその男を吹っ飛ばす。
「おぃおぃ、なんのつもりだ」
僕は気がつくと魔力の棒を同級生に突きつけていて……
時間を凍結させ繰り出した攻撃もたいした効き目も無く、
逆に殴り飛ばされる形になる。
「ちょっと、やめて……何してるの」
少女が二人の間に割って入り……
認めさせないとならない……
こいつにも彼女にも……
王が誰かを……
「ハイト君はね、私を助けようとしてくれたの」
そう少女が同級生《おとこ》に言う。
「そいつがからんできた……だから」
そう同級生が返す。
「……全員に認めさせてやる……そのついでにお前も守ってやる」
呟くようにハイトが言う。
「……で、うん……ハイト君、それもう大丈夫だから」
そう少女が返す。
僕は少女に恋をしていた……?わからない……
その真意は僕のプライドが邪魔をする。
どちらにせよ、どうでもいい……
僕はただ……僕を認めない全員《やつら》を……
「……その、同級生《かれ》……彼氏なんだ」
その言葉をただ……二人をただ……冷たい目で……
関係ない……関係ない……関係ない……
後悔しろ……僕をコケにしてきたやつ等を……
僕を、裏切った奴らを……
僕を、見下してきた奴らを……
・
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・
「……認めさせる……僕が……」
僕の力を目にして……
どいつもこいつも奴《レス》を支持《み》た……
僕が手にしようとものとは少し違うが……
対した能力《ちから》もないくせに……
僕が立ちたい場所にあいつが立っている気がした……
そして、そんなお前を落とし、僕を知らしめるために……
僕は僕が用意したその舞台で……
敗北《しゅうたい》だけを晒し……
「レェーーーースっ!!」
叫ぶ……
俺はただ、その突破口を探るように……
途切れる意識……
そして意識が戻ると激しいダメージが身体を襲う。
「終わりだっ……」
そうハイトが言い捨てる。
苦しそうに再び瘴気を取り込んで……
これが最後だと……
「レスさん……今のレスさんに足りていないの……ここです」
そうリヴァーは自分のこめかみあたりにひとさしゆびを当てて、
意地悪そうに笑う。
「酷いこと言うよな……でもそういうことか……」
そう……俺はその言葉に答える。
その助言で俺は救われる……
俺の目的を察し、そうリヴァーが補助《サポート》する……
・
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灰色の世界が広がる……
この領域を停止《しはい》する……
僕とこの場を支配する魔力しか残らない……
もう貴様《レス》には僕に勝ち目はないっ
そう魔力の棒を振りかざす……
「えっ?」
思わず声がでる……
もちろん、遮る結界があるわけではない……
「……気のせい……か?」
僕の動きに合わせ、こいつの瞳が動いた気がした……
「……くたばれっ!!」
そう魔力の棒を振り下ろす。
「なっ……はぁ?」
ここは僕の世界だ……
「ありえない……」
何が起きている……
レスの右手がハイトの振り下ろした魔力の棒を掴み停止させている。
「なにが……起きている……ここはまだ僕の能力《せかい》だ……」
僕だけが動くことが許される……
レスの左手の拳がハイトをとらえる。
「ぐっ……」
ハイトの時間停止《のうりょく》が解かれ、時間が動き出す……
能力をしようした、ハイトが何故か膝を突いている……
「……何が……そんなはずが……」
再び能力を使用する……
広がる灰色の世界……
動くことが許されるのは……僕……
「なんで……?」
レスが地面を蹴り、一気にハイトに詰め寄る。
右手の拳がハイトをとらえる……
時間が動き出す……
なに……が起きている?
「身体、全体に魔力を巡らせた……その体内の魔力をお前の能力《ていし》が干渉できないよう……結界をはった……最初はそこまでしか思いつかずうまくいかなかったんだけどさ、リヴァーに脳が(魔力が)足りていない……って言われてさ、身体を動かすのに必要なのって確かにここなんだよな」
そう、ハイトに説明する。
「魔力は生きる……俺が辿り着いた……お前の能力の弱点《こたえ》だ」
そう……告げる。
「そんなことが……」
信じられないと無意識に再び時間凍結《のうりょく》を使用する……
関係なしにゆっくりと歩いてくる男《レス》……
「この世界では……僕が王だ……」
レスの拳を受け……その場に倒れこむ。
・
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時が戻る……
「レスさんは、本当にすごいですね」
そうリヴァーが感心するように言う。
「リヴァーの助言のおかげだ……」
そうリヴァーに返す。
「助言も何も、あんなことが可能にできるのはレスさんだけです」
そう、リヴァーがうれしそうに言う。
倒れたハイトの横を俺とリヴァーは通過する。
相方だった、女子生徒は黙って二人を見ていることしかできない……
この抗争が辿り着く先……
もちろん……今の俺にわかるわけはない……。
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