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第1部『旅の魔法使いと水神の巫女』
水神の巫女と大海の杖
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私達は集会が開かれるというその『水神の杖』の本拠地となる建物に向かう。
もちろんユーリは杖にザンクスは姿を消してもらう、よしっ行きますか。
向かうのはザンクスの案内に従う、マジックサイトを発動しているので私にはザンクスの姿が見えた。
ついて行くとかなり大きな建造物が見えてきた、それは神殿と呼ばれそうな感じでぱっと見人が住んでそうなイメージがない荘厳な感じの建物である。
荘厳さで言うとスカイディアのブルーメント城も負けていない、なによりこの元アラサーが住んでいるとはとても思えないくらい立派な建物って部分がこの神殿的な建物とも重なる。
そしてその集会が開かれるのは神殿の入り口前の大きな広間である、円形の広間でかなりの街の人達が集まっているようだ。
娯楽も少なそうな島だからなのか、見学がてら覗きにきたのかね?。
ザワザワとしか人達から少し離れた後方から私も神殿の入り口を見る。マジックサイトは遠くの物もよく見えるようになるのでわざわざあの人混みの中に突撃する必要がないのだ。
私は昔から人混みとかも苦手なのである、そこでまだ集会は始まらなさそうなのでザンクスにそれとなく話をする。無論人目がないことを確認してだ。
「……ザンクスさん、あの『水神の杖』とはどんな信仰団体なんですか?」
「眉唾な話をすると、大昔、このアルゴ島に存在した古代人の末裔のみで構成された組織で代々組織は水神からの託宣を受ける『水神の巫女』とそれを補佐する『巫女の盾』と呼ばれるヤツが組織のトップらしい」
水神の巫女。何やらこの異世界産の新たな美女の予感がするぞ?、イオリアみたいなグラマラス美女に会った後だとなんとなく期待してしまう浅ましい自分がいた。しかしそれが男なのだ、素直なだけなのだ。
それと組織としては聞く限りツートップのシンプルな構成のようだ。恐らく下部組織的なのが組織を維持する為に色々と奔走してるんだろうな。
信仰団体ってどこから組織を支えるお金を捻出してるのか本当に謎ですな、まあ予想はつくが………そう言うのってファンタジーに要らないよね。
「その水神様ってのを信仰してるから信者の前で水神をバカにするような事を言うと流石に怒ってくるかもだが、後は普通に島の人間として生活してるな」
「まあ古代人の話はともかく、昔から住んでいるのなら島の生活に馴染んでるのは納得出来ますね」
「確かにな、冒険者ギルドにも魔術師ギルドにも『水神の杖』のメンバーはいるし、別にそれを隠してもいないしな」
なんだ、なら案外普通の組織なのか?なにぶん日本から来た元アラサーは信仰団体的な連中にあまり良いイメージがなかった私である。何か地下で事件起こしそうなイメージが拭えないのだ。
まああれはこことは違う異世界の話だ、忘れよう。
そしてザンクスとの話を続けていると前の人混みが何やら騒ぎ始めた。
見ると神殿から誰か出て来たぞ、それは数名の人々である。
野郎が大半でみんな同じ衣装を着ている、なんか流れる水をイメージしたような柄を白を基調とした神官とかが着そうな法衣にあしらった感じのヤツだ。
違うのはただ1人の女性とその女性の隣に立つ男の2人だけである。
野郎はファンタジーゲーに出て来る凝ったデザインの鎧と盾を持っていた、イメージカラーは青だな。まあ男のなのでどうでもいいか。後イケメンだよ。
問題は女性、ほぼ間違いなく例の『水神の巫女』様であろう。群青色のような鮮やかな蒼いロングヘアー、言われると確かに巫女っぽい着物(まあ日本のアレよりも派手で凝ってる代物だが)、そして手にはこれまたファンタジーな杖を持っていた。
全体的に水の蒼ををイメージした集団って感じである。そしてそのトップらしい巫女は歳は13、4くらいにしか見えない思ったより幼い印象をの少女だ。スタイルも控えめで正に発展途上って感じですな。
大人に成長すれば間違いなく絶世の美女になれるであろう逸材、しかし元アラサーに青田買いの趣味はない。実に残念な話である。
そんなアホな事を考えていると巫女と騎士の右隣前方に進み出るモブ神官、彼が魔法を使った。
拡声の魔法だな。大きな声を出さなくてもこの場にいる人々に言葉を届ける事が出来るようになる魔法である。モブ神官が口を開く。
「よくぞここに集まってくれた。今日は『巫女の盾』であるカイン様、そして『水神の巫女』であるネクシア様からのお言葉を頂戴する」
おの2人が現れるとかなり人混みの人達がザワついてたよな。普通は姿も見る事が出来ない感じの人なのか?。
「カイン様、相変わらずカッコいい……」
「何しろ巫女様を護る存在だし、未来の巫女様の旦那になる方だからな」
「ネクシア様も随分と大きくなられたの」
「最後に見たのは五年くらい前でしたからね」
ほうほうっやはり滅多に世間には姿を見せない感じの人達なのか。そしてそんな人達、主に巫女様の方を見る。もちろん私はロリコンとかじゃないので見てるのは彼女が手にしてる杖の方だ。
あの杖の先、三個の穴が空いていて、その1つが赤い光を発して光ってるのだ。
まさかあの杖………私がダンジョンをクリアした事と何か関係してないか?。
もちろんユーリは杖にザンクスは姿を消してもらう、よしっ行きますか。
向かうのはザンクスの案内に従う、マジックサイトを発動しているので私にはザンクスの姿が見えた。
ついて行くとかなり大きな建造物が見えてきた、それは神殿と呼ばれそうな感じでぱっと見人が住んでそうなイメージがない荘厳な感じの建物である。
荘厳さで言うとスカイディアのブルーメント城も負けていない、なによりこの元アラサーが住んでいるとはとても思えないくらい立派な建物って部分がこの神殿的な建物とも重なる。
そしてその集会が開かれるのは神殿の入り口前の大きな広間である、円形の広間でかなりの街の人達が集まっているようだ。
娯楽も少なそうな島だからなのか、見学がてら覗きにきたのかね?。
ザワザワとしか人達から少し離れた後方から私も神殿の入り口を見る。マジックサイトは遠くの物もよく見えるようになるのでわざわざあの人混みの中に突撃する必要がないのだ。
私は昔から人混みとかも苦手なのである、そこでまだ集会は始まらなさそうなのでザンクスにそれとなく話をする。無論人目がないことを確認してだ。
「……ザンクスさん、あの『水神の杖』とはどんな信仰団体なんですか?」
「眉唾な話をすると、大昔、このアルゴ島に存在した古代人の末裔のみで構成された組織で代々組織は水神からの託宣を受ける『水神の巫女』とそれを補佐する『巫女の盾』と呼ばれるヤツが組織のトップらしい」
水神の巫女。何やらこの異世界産の新たな美女の予感がするぞ?、イオリアみたいなグラマラス美女に会った後だとなんとなく期待してしまう浅ましい自分がいた。しかしそれが男なのだ、素直なだけなのだ。
それと組織としては聞く限りツートップのシンプルな構成のようだ。恐らく下部組織的なのが組織を維持する為に色々と奔走してるんだろうな。
信仰団体ってどこから組織を支えるお金を捻出してるのか本当に謎ですな、まあ予想はつくが………そう言うのってファンタジーに要らないよね。
「その水神様ってのを信仰してるから信者の前で水神をバカにするような事を言うと流石に怒ってくるかもだが、後は普通に島の人間として生活してるな」
「まあ古代人の話はともかく、昔から住んでいるのなら島の生活に馴染んでるのは納得出来ますね」
「確かにな、冒険者ギルドにも魔術師ギルドにも『水神の杖』のメンバーはいるし、別にそれを隠してもいないしな」
なんだ、なら案外普通の組織なのか?なにぶん日本から来た元アラサーは信仰団体的な連中にあまり良いイメージがなかった私である。何か地下で事件起こしそうなイメージが拭えないのだ。
まああれはこことは違う異世界の話だ、忘れよう。
そしてザンクスとの話を続けていると前の人混みが何やら騒ぎ始めた。
見ると神殿から誰か出て来たぞ、それは数名の人々である。
野郎が大半でみんな同じ衣装を着ている、なんか流れる水をイメージしたような柄を白を基調とした神官とかが着そうな法衣にあしらった感じのヤツだ。
違うのはただ1人の女性とその女性の隣に立つ男の2人だけである。
野郎はファンタジーゲーに出て来る凝ったデザインの鎧と盾を持っていた、イメージカラーは青だな。まあ男のなのでどうでもいいか。後イケメンだよ。
問題は女性、ほぼ間違いなく例の『水神の巫女』様であろう。群青色のような鮮やかな蒼いロングヘアー、言われると確かに巫女っぽい着物(まあ日本のアレよりも派手で凝ってる代物だが)、そして手にはこれまたファンタジーな杖を持っていた。
全体的に水の蒼ををイメージした集団って感じである。そしてそのトップらしい巫女は歳は13、4くらいにしか見えない思ったより幼い印象をの少女だ。スタイルも控えめで正に発展途上って感じですな。
大人に成長すれば間違いなく絶世の美女になれるであろう逸材、しかし元アラサーに青田買いの趣味はない。実に残念な話である。
そんなアホな事を考えていると巫女と騎士の右隣前方に進み出るモブ神官、彼が魔法を使った。
拡声の魔法だな。大きな声を出さなくてもこの場にいる人々に言葉を届ける事が出来るようになる魔法である。モブ神官が口を開く。
「よくぞここに集まってくれた。今日は『巫女の盾』であるカイン様、そして『水神の巫女』であるネクシア様からのお言葉を頂戴する」
おの2人が現れるとかなり人混みの人達がザワついてたよな。普通は姿も見る事が出来ない感じの人なのか?。
「カイン様、相変わらずカッコいい……」
「何しろ巫女様を護る存在だし、未来の巫女様の旦那になる方だからな」
「ネクシア様も随分と大きくなられたの」
「最後に見たのは五年くらい前でしたからね」
ほうほうっやはり滅多に世間には姿を見せない感じの人達なのか。そしてそんな人達、主に巫女様の方を見る。もちろん私はロリコンとかじゃないので見てるのは彼女が手にしてる杖の方だ。
あの杖の先、三個の穴が空いていて、その1つが赤い光を発して光ってるのだ。
まさかあの杖………私がダンジョンをクリアした事と何か関係してないか?。
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