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第1部『旅の魔法使いと水神の巫女』
水神の杖
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「───ん?朝か」
私はふっかふかのベッドで目を覚ました。実に最高の目覚めですな、あの安宿の固いベッドとか二度とゴメンだわ。
私が起きると当たり前のようにユーリがベッドの隣に立っていた、美人メイドの姿である。
「おはようございますアオノ様」
「おはようユーリ」
事前に寝てる時の護衛的なものはユーリにお願いした、このスカイディアに敵とか現れる事はないのだけどユーリは何か仕事がないと不満そうなので適当に仕事をでっち上げたのだ。
無論寝起きにザンクスを見る事態はテンションがダダ下がるので、それを未然に防ぐと言う効果もある。
このスカイディアに来て既に数日、城の施設を案内した後は自由時間と言う事にした。ユーリはご覧の通り私の身辺警護をしていてトイレとお風呂以外は五メートル以上距離を取ってボディガードをしてもらっている。
ザンクスは魔法で姿を消してコネルの街とスカイディアを行き来している、何をしてるのかと言うとリエリが言っていた何かしらのアクションがないかをコネルの街を知る彼には異変がないかを警戒してもらっているのだ。
そして私は──この数日はずっとこのスカイディアでのんびりスローライフをしております!。
だってこっちの方が知らない人間とかいないし、ストレスフリーでのんびり出来て快適なんだもん。
好きな時間に起きて、好きなだけ微睡みの中でゴロゴロと、軽く2時間はゴロゴロ。
そして起きても時間に急かされることなくボ~~とする。社畜してた頃はこんな朝を夢見ていた私だ。
そして朝食は広い私室にあるヨーロピアンな白い丸テーブルに魔法で一瞬で用意してイスに腰掛ける。
「ユーリは朝ごはんは?」
「ワタシはゴーレムですので」
あっそういやそうだった、見た目が完全に美女だったからかるく忘れてた。ちなみに料理を一瞬で用意した魔法はレプリカクリエイト、私が知っていて実在する物なら大抵の物を魔力だけで複製出来てしまう魔法である。
その魔法で用意したのは目玉焼きやウィンナー、サラダに飲み物は温かいコーヒーである。ちなみに私はコーヒーは微糖じゃないと嫌である、ブラックとか意味分からん。
そして朝食を終えたらその後はスカイディアにある私の居城、名前は確かブルーメント城って名前だったと思う。相変わらず魔法使いだった時の記憶がフワッとしてるんだよな。
このブルーメント城の広い中庭とか天空都市を散歩するのだ、それだけで時間が過ぎていく。
時間を仕事以外で使うってステキ、気分は完全に優雅な上流階級が仕事を下に丸投げして遊び呆けてる感じをイメージしている私だ。
そんな事を考えながら朝食をとっているとユーリから話を振られた。
「アオノ様、ザンクスから連絡が来ています」
「連絡ですか?」
事前にユーリにはザンクスと共にテレパシーが使えるように新たな魔法をインストールしておいた、イオリアとの一件でテレパシーって使えね?って思ったからだ。
そのテレパシーを使ってコネルにいるザンクスからユーリに日々街の様子が報告されている、そしてユーリには私に報告する時はその必要があるかどうかを選別するように言ってある。
ザンクスからの報告を全て上げられても困るからだ、ユーリには中間管理職的な仕事もしてもらっている。全部報告とかされたら判断一つするのに余計な手間や時間がかかるからな。
その上で上がってくる報告は私の判断が必要な何かと言う訳である、私はユーリの話を朝ごはんを食べる手を止めて聞いた。
「分かりました、聞きましょう」
「はいっザンクスによると今日の昼過ぎに、コネルの街で『水神の杖』と言う水神の信仰団体が何やら街の人間を集めて大規模な集会をするらしいです」
「大規模な集会?コネルの街の人達はみんなその信仰団体の人間だとでも言うんですか?」
「いえっただその信仰団体はこのアルゴ島で最も大きな力を持っている組織らしいです、長年その水神を信仰してきたという話です」
以前イオリアが言っていた人達かね?まさかそんな大きな組織だとは知らなかった。
「その集会に私にもいけと?」
「ザンクス曰く、その『水神の杖』ならリエリが言っていた事に心当たりが有るかも知れないと言う話でした」
なる程、ダンジョンで手に入れたボスドロップの赤い宝玉とこの街の水神の神話とか伝説は無関係じゃないかもとザンクスは考えているのか。
「リエリは色々知ってますが、事情があってそれを話す事が出来ないんですよね~」
「ならこちらから動くしかないとユーリは思います」
「確かにその通りです。分かりましたそれじゃあその集会と言うのに向かいますか」
とかいいながら、朝食はゆっくり食べるし着替えるのは朝シャワーの後であったりする。
私とユーリは魔法でコネルの街に転移した。
◇◇◇◇◇◇
そしてコネルの街に到着する、と言っても街からは少し離れた人気のない場所からなんだけどね。
ザンクスには事前にその場所を話してあるのでそこで待っていてくれた。
「おはようございますザンクスさん」
「おうっアオノ、いきなり呼んで悪かったな」
むしろ待たせてるくらいだが、まあとりあえず話を進めるとしよう。
「それでその『水神の杖』と言う人達の開く集会に行くんですよね?」
「ああっアイツらはずっと昔から存在する組織だ、ダンジョンとも繋がりがあるような組織なんて古代から続くような組織じゃないと説明がつかないからな。ヤツらが動き出したなら……何かあると俺は睨んでる」
いつになく真面目な顔のザンクスである、これはそろそろ次のステージが解放されるのかね?。
私はふっかふかのベッドで目を覚ました。実に最高の目覚めですな、あの安宿の固いベッドとか二度とゴメンだわ。
私が起きると当たり前のようにユーリがベッドの隣に立っていた、美人メイドの姿である。
「おはようございますアオノ様」
「おはようユーリ」
事前に寝てる時の護衛的なものはユーリにお願いした、このスカイディアに敵とか現れる事はないのだけどユーリは何か仕事がないと不満そうなので適当に仕事をでっち上げたのだ。
無論寝起きにザンクスを見る事態はテンションがダダ下がるので、それを未然に防ぐと言う効果もある。
このスカイディアに来て既に数日、城の施設を案内した後は自由時間と言う事にした。ユーリはご覧の通り私の身辺警護をしていてトイレとお風呂以外は五メートル以上距離を取ってボディガードをしてもらっている。
ザンクスは魔法で姿を消してコネルの街とスカイディアを行き来している、何をしてるのかと言うとリエリが言っていた何かしらのアクションがないかをコネルの街を知る彼には異変がないかを警戒してもらっているのだ。
そして私は──この数日はずっとこのスカイディアでのんびりスローライフをしております!。
だってこっちの方が知らない人間とかいないし、ストレスフリーでのんびり出来て快適なんだもん。
好きな時間に起きて、好きなだけ微睡みの中でゴロゴロと、軽く2時間はゴロゴロ。
そして起きても時間に急かされることなくボ~~とする。社畜してた頃はこんな朝を夢見ていた私だ。
そして朝食は広い私室にあるヨーロピアンな白い丸テーブルに魔法で一瞬で用意してイスに腰掛ける。
「ユーリは朝ごはんは?」
「ワタシはゴーレムですので」
あっそういやそうだった、見た目が完全に美女だったからかるく忘れてた。ちなみに料理を一瞬で用意した魔法はレプリカクリエイト、私が知っていて実在する物なら大抵の物を魔力だけで複製出来てしまう魔法である。
その魔法で用意したのは目玉焼きやウィンナー、サラダに飲み物は温かいコーヒーである。ちなみに私はコーヒーは微糖じゃないと嫌である、ブラックとか意味分からん。
そして朝食を終えたらその後はスカイディアにある私の居城、名前は確かブルーメント城って名前だったと思う。相変わらず魔法使いだった時の記憶がフワッとしてるんだよな。
このブルーメント城の広い中庭とか天空都市を散歩するのだ、それだけで時間が過ぎていく。
時間を仕事以外で使うってステキ、気分は完全に優雅な上流階級が仕事を下に丸投げして遊び呆けてる感じをイメージしている私だ。
そんな事を考えながら朝食をとっているとユーリから話を振られた。
「アオノ様、ザンクスから連絡が来ています」
「連絡ですか?」
事前にユーリにはザンクスと共にテレパシーが使えるように新たな魔法をインストールしておいた、イオリアとの一件でテレパシーって使えね?って思ったからだ。
そのテレパシーを使ってコネルにいるザンクスからユーリに日々街の様子が報告されている、そしてユーリには私に報告する時はその必要があるかどうかを選別するように言ってある。
ザンクスからの報告を全て上げられても困るからだ、ユーリには中間管理職的な仕事もしてもらっている。全部報告とかされたら判断一つするのに余計な手間や時間がかかるからな。
その上で上がってくる報告は私の判断が必要な何かと言う訳である、私はユーリの話を朝ごはんを食べる手を止めて聞いた。
「分かりました、聞きましょう」
「はいっザンクスによると今日の昼過ぎに、コネルの街で『水神の杖』と言う水神の信仰団体が何やら街の人間を集めて大規模な集会をするらしいです」
「大規模な集会?コネルの街の人達はみんなその信仰団体の人間だとでも言うんですか?」
「いえっただその信仰団体はこのアルゴ島で最も大きな力を持っている組織らしいです、長年その水神を信仰してきたという話です」
以前イオリアが言っていた人達かね?まさかそんな大きな組織だとは知らなかった。
「その集会に私にもいけと?」
「ザンクス曰く、その『水神の杖』ならリエリが言っていた事に心当たりが有るかも知れないと言う話でした」
なる程、ダンジョンで手に入れたボスドロップの赤い宝玉とこの街の水神の神話とか伝説は無関係じゃないかもとザンクスは考えているのか。
「リエリは色々知ってますが、事情があってそれを話す事が出来ないんですよね~」
「ならこちらから動くしかないとユーリは思います」
「確かにその通りです。分かりましたそれじゃあその集会と言うのに向かいますか」
とかいいながら、朝食はゆっくり食べるし着替えるのは朝シャワーの後であったりする。
私とユーリは魔法でコネルの街に転移した。
◇◇◇◇◇◇
そしてコネルの街に到着する、と言っても街からは少し離れた人気のない場所からなんだけどね。
ザンクスには事前にその場所を話してあるのでそこで待っていてくれた。
「おはようございますザンクスさん」
「おうっアオノ、いきなり呼んで悪かったな」
むしろ待たせてるくらいだが、まあとりあえず話を進めるとしよう。
「それでその『水神の杖』と言う人達の開く集会に行くんですよね?」
「ああっアイツらはずっと昔から存在する組織だ、ダンジョンとも繋がりがあるような組織なんて古代から続くような組織じゃないと説明がつかないからな。ヤツらが動き出したなら……何かあると俺は睨んでる」
いつになく真面目な顔のザンクスである、これはそろそろ次のステージが解放されるのかね?。
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