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第1部『旅の魔法使いと水神の巫女』
リエリの実力!
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「キッキサマら侵入者か!ファイアーボール!」
なんでだよ、普通取り押さえるとか何者だ!っとかあんだろ。何でいきなりファイアーボール?。
「侵入者だと!?馬鹿などこから入ってきた」
「知るか!とにかく殺すんだ!」
「絶対に逃がすなよ!」
最初の1人以外にも騒ぎを聞きつけた神官服の野郎達が集まる、交わされる言葉の内容からここがかな~りヤバい場所なのは確定だな。殺すとか言っちゃってるもの。
しかしいきなり派手な戦闘はよろしくない、下手するとこのダンジョンに潜む神官服エネミーを全て相手にする事になりかねないからだ、普通に面倒くさいので嫌である。
「……『魔法の障壁』!」
私は防御魔法を使った、青い光の壁が神官服のファイアーボールを受ける。ファイアーボールはマジックウォールにぶつかると散って消えた。
「ユーリ、ザンクスさん。ここは私が魔法で眠らせま──」
「それなら私に任せてくれないかしら?」
え?見るとリエリである、彼女が毅然とした態度で荒ぶる神官服達に向き直る。
「おっおんな!?」
「……眠りなさい」
リエリが片手を神官服達に向ける、するとそれだけで神官服達は糸の切れた操り人形の如くバタバタとぶっ倒れた。
スリープかな?まあリエリは自称女神なので魔法以外の不思議な力が使えても不思議はない。
見たところ外傷もなく無力化されている、ユーリやザンクスには出来ないスマートな手際である。
「リエリ、助かりました」
「それで?この者達はどうするの?」
「このまま起きないのなら魔法で隠して放置ですね。しかしここの情報が欲しいので魔法で記憶を読もうかと……まあ余り気乗りはしませんが」
「あら、そうなの?」
当然である、私は三十数年間プライバシーは保護されるのが当然だって社会で生きてきたんだ。他人の記憶とか心とか読みたい訳がない、だって自分がされたら心底嫌だから。
しかしこの場にいる仲間達の安全を保障する為にはここの情報はどうしても欲しい。ここは良心を抑えてやるべき事をしなければならない、一応私がこのパーティーのリーダーなのだから。
「本音を言えばそうですね、しかし命を奪いに来た様な輩なら別ですので……」
「ふふっ無理はしなくて良いわ、そう言う甘いところ。私は嫌いじゃないわよ?それなら私に任せてちょうだい」
え?任せるって……するとリエリが倒れた神官服達を見る。その瞳が青く光った。
「成る程、ある程度の事は分かったわ」
「リエリ、まさかそれは心を読む─」
「そこは触れないで欲しいわね、お願い出来る?」
「………分かりました」
リエリがそう言うなら他言無用で行こう、ユーリとザンクスを見ると2人は無言で頷いていた。
しかしリエリ、これは予想以上に有能な美人の予感。かなり物事が進む感じがしますな。
「それとこの者達は道の端に寄せて魔法で他者から見られなくするわね」
リエリが片手をパッと振るうと倒れた神官服達は浮いて道の端に移動した、そして消えた。
「あっそれとあの者達と同じ姿に魔法で変身しておいた方が良いと思うのだけどどうする?アオノさん」
「それではお願いしますリエリ」
リエリが返事をすると指をパチンとならした、すると私達の身体が一瞬光る、光が収めるとあの神官服達の姿に変身していた。
「見事な幻影の魔法ですね」
「ありがとう。けどアオノさんの言うとおりこれは幻なのよ、目の前の敵を素通りするなら問題ないけど長く留まるならいずれバレる可能性があるわ」
「組織に入り込むならこの神官服くらいは奪った方が良いのですが、まあなんとかなるので必要ないでしょう」
何より見知らぬ神官服達(野郎連中)の来ていた服とかクリーニングに出されていても着たくない、これが美人の巫女服とか女性物の神官服なら別なのかも知れないけど。
私は見て楽しみたい派なのである。
「む~~~ユーリの出番が」
「アオノの指示だぜ?仕方ないだろう」
後ろの2人もすまんね、次は活躍してもらうと思うから今回は我慢してくれ。
「それではリエリは既にこのダンジョンの全容を把握していると言う事でいいんですね?」
「ええっここは『水神の杖』……っと言うよりその組織を腐らせている男の根城ってところかしらね」
「その男とは。ジャーブと言う男ですか?」
あの映像でしか知らないガマガエルみたいな男である。初対面すらしてないのに既に私の中でヤツは悪者キャラ確定しているのだ。
「よく知ってるわね。その通りよ、ここはジャーブと言う男が金と権力で作り上げた暗部組織のアジト。侵入者は必ず殺すが鉄則って場所ね」
怖いねそう言うブラックな組織とかファンタジーには要らないよ。エロいアサシン美女はいても良いですけど。
「それじゃあ私達の目的となる場所は?」
「そこはジャーブがいる所から行ける場所なのよね。本当はどうでもいいけどついでにジャーブも倒してしまった方が後々楽かも知れないわね」
「分かりました、それではジャーブの元に向かいましょう」
リエリは相変わらず全てを素直に話せない、何故ならスフィリアが何かとうるさいからだそうだ。だから後々って所はそれとなく寄こしたヒントなのだろう。
なんでだよ、普通取り押さえるとか何者だ!っとかあんだろ。何でいきなりファイアーボール?。
「侵入者だと!?馬鹿などこから入ってきた」
「知るか!とにかく殺すんだ!」
「絶対に逃がすなよ!」
最初の1人以外にも騒ぎを聞きつけた神官服の野郎達が集まる、交わされる言葉の内容からここがかな~りヤバい場所なのは確定だな。殺すとか言っちゃってるもの。
しかしいきなり派手な戦闘はよろしくない、下手するとこのダンジョンに潜む神官服エネミーを全て相手にする事になりかねないからだ、普通に面倒くさいので嫌である。
「……『魔法の障壁』!」
私は防御魔法を使った、青い光の壁が神官服のファイアーボールを受ける。ファイアーボールはマジックウォールにぶつかると散って消えた。
「ユーリ、ザンクスさん。ここは私が魔法で眠らせま──」
「それなら私に任せてくれないかしら?」
え?見るとリエリである、彼女が毅然とした態度で荒ぶる神官服達に向き直る。
「おっおんな!?」
「……眠りなさい」
リエリが片手を神官服達に向ける、するとそれだけで神官服達は糸の切れた操り人形の如くバタバタとぶっ倒れた。
スリープかな?まあリエリは自称女神なので魔法以外の不思議な力が使えても不思議はない。
見たところ外傷もなく無力化されている、ユーリやザンクスには出来ないスマートな手際である。
「リエリ、助かりました」
「それで?この者達はどうするの?」
「このまま起きないのなら魔法で隠して放置ですね。しかしここの情報が欲しいので魔法で記憶を読もうかと……まあ余り気乗りはしませんが」
「あら、そうなの?」
当然である、私は三十数年間プライバシーは保護されるのが当然だって社会で生きてきたんだ。他人の記憶とか心とか読みたい訳がない、だって自分がされたら心底嫌だから。
しかしこの場にいる仲間達の安全を保障する為にはここの情報はどうしても欲しい。ここは良心を抑えてやるべき事をしなければならない、一応私がこのパーティーのリーダーなのだから。
「本音を言えばそうですね、しかし命を奪いに来た様な輩なら別ですので……」
「ふふっ無理はしなくて良いわ、そう言う甘いところ。私は嫌いじゃないわよ?それなら私に任せてちょうだい」
え?任せるって……するとリエリが倒れた神官服達を見る。その瞳が青く光った。
「成る程、ある程度の事は分かったわ」
「リエリ、まさかそれは心を読む─」
「そこは触れないで欲しいわね、お願い出来る?」
「………分かりました」
リエリがそう言うなら他言無用で行こう、ユーリとザンクスを見ると2人は無言で頷いていた。
しかしリエリ、これは予想以上に有能な美人の予感。かなり物事が進む感じがしますな。
「それとこの者達は道の端に寄せて魔法で他者から見られなくするわね」
リエリが片手をパッと振るうと倒れた神官服達は浮いて道の端に移動した、そして消えた。
「あっそれとあの者達と同じ姿に魔法で変身しておいた方が良いと思うのだけどどうする?アオノさん」
「それではお願いしますリエリ」
リエリが返事をすると指をパチンとならした、すると私達の身体が一瞬光る、光が収めるとあの神官服達の姿に変身していた。
「見事な幻影の魔法ですね」
「ありがとう。けどアオノさんの言うとおりこれは幻なのよ、目の前の敵を素通りするなら問題ないけど長く留まるならいずれバレる可能性があるわ」
「組織に入り込むならこの神官服くらいは奪った方が良いのですが、まあなんとかなるので必要ないでしょう」
何より見知らぬ神官服達(野郎連中)の来ていた服とかクリーニングに出されていても着たくない、これが美人の巫女服とか女性物の神官服なら別なのかも知れないけど。
私は見て楽しみたい派なのである。
「む~~~ユーリの出番が」
「アオノの指示だぜ?仕方ないだろう」
後ろの2人もすまんね、次は活躍してもらうと思うから今回は我慢してくれ。
「それではリエリは既にこのダンジョンの全容を把握していると言う事でいいんですね?」
「ええっここは『水神の杖』……っと言うよりその組織を腐らせている男の根城ってところかしらね」
「その男とは。ジャーブと言う男ですか?」
あの映像でしか知らないガマガエルみたいな男である。初対面すらしてないのに既に私の中でヤツは悪者キャラ確定しているのだ。
「よく知ってるわね。その通りよ、ここはジャーブと言う男が金と権力で作り上げた暗部組織のアジト。侵入者は必ず殺すが鉄則って場所ね」
怖いねそう言うブラックな組織とかファンタジーには要らないよ。エロいアサシン美女はいても良いですけど。
「それじゃあ私達の目的となる場所は?」
「そこはジャーブがいる所から行ける場所なのよね。本当はどうでもいいけどついでにジャーブも倒してしまった方が後々楽かも知れないわね」
「分かりました、それではジャーブの元に向かいましょう」
リエリは相変わらず全てを素直に話せない、何故ならスフィリアが何かとうるさいからだそうだ。だから後々って所はそれとなく寄こしたヒントなのだろう。
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