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第1部『旅の魔法使いと水神の巫女』

少し休むか

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◇◇◇◇◇◇


 そして無事に、宝玉をゲットした私達はスカイディアに帰還した。ブルーメント城の中庭に転移する。

「アオノ様!ご無事でしたか」
「勿論。宝玉もこの通りです」

 私は手の平に黄色い宝玉をのせて見せる。

「アオノさんなら問題もなかったでしょう?」
「ええっしかし巨大なモンスターとの戦闘は、やはり緊張しますね」

 下手すると潰されてぺしゃんこになって死ぬとか普通にあるからな、油断ならんよ本当。

「アオノ殿、礼を言う。俺にあのジャーブを倒す機会を与えてくれたお陰で……」

「いえっむしろエサクードさんがいたからこちらもジャーブを逃がす心配をしなくて済みました、ありがとうございます」

 彼の過去については多くは語らない。組織の暗部になんていたのだ、それも逆らうと死ぬ呪いを受けて、何を見て生きてきたのかあまり想像はしたくないし彼も知られたくはないだろう。

 ただ1つ言えるのは彼なりのオトシマエはつけられた事と彼の部下達は自由を手にした事だけは確かだと言う事だ。

 
「さてっこれで2つ目の宝玉を手に入れた訳ですが、リエリ後は最後の1つを手に入れるんですよね?これから直ぐに取りに行くのですか?」

「いいえ、その必要はないわ」

 え、そうなの?てっきりここから3つ目のダンジョンをクリアして一気にお終いとかおもっていたのに。

「3つ目のダンジョンについても私の口からはあまり詳しくは言えないわ、けどしばらくアルゴ島でアオノさん達が暮らせばおのずと物語は進むとあの方が行っていたの」

「──私は基本、このスカイディアにいると思いますよ?」

「それなら俺かエサクードがコネルとアルゴ島の様子を見ていれば問題ないだろう?」

 ザンクスとエサクを見る、共にその気のようである。時間だけがかかる偵察仕事を自ら買って出るとは、素直に言って助かる。

「ふふっそれで問題はないと思うわ。それに何か事が起きても緊急事態になんて事にはならないから気を楽にしても大丈夫よ」

「分かりました、それではザンクスさんとエサクードさんにお任せします。そして皆さんダンジョンに行ってお疲れ様でした、今日の所は自由時間にしますね。夜には少し凝った料理を準備しますから」

 まあ全部魔法でだすだけだけどな。そっちの方が速いし美味いので仕方ない。

「ふふっそれは楽しみね」

「アオノ様もお疲れ様でした」

「おうっなら休ませてもらおうか」

「──俺は殆ど何もしていないのでコネルの様子を見に行こうと思います」

 そんな訳で私達は2つ目のダンジョンからお宝をゲットした。3つ目のダンジョンに向かうまでは余裕があるみたいなのでしばしのんびりスローライフを味わいたいなと思う。

 本当にのんびり出来るんだよね?っと思う。私は休みに仕事が入るとかマジNGですと言いたかった元社畜なのでいきなり意味不明な無理難題とかムッとする自信がありますぞ?。

 ちなみにその夜は凝った料理と言いながらお湯で出来るインスタント食品を並べてみた。異世界テンプレでインスタント食品がやたらと評価が高いってヤツが本当なのかなと思ったのだ。

 ユーリは食べないがリエリからは手軽さを評価してくれた。
 ザンクスとエサクはお湯だけでこんな料理が!?っととても元アラサーが嬉しがる反応をくれました。


 何はともあれインスタント料理大会は盛況だったのでまあいいだろう。しかし今後はインスタント食品のみというのもあれだよな。

 この世界の料理を魔法で丸パクしみようかな?それとも日本っいや地球の料理とかかな?。

 その日は現代社会のお料理パンフレットとかを魔法で出して、ページをパラパラめくりながらゆっくり過ごした。













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