マイダンジョン育成中

どらいあい

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第80話

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 そしてまずは作戦の立案する所から始める。
 まあ内容はシンプルだ。

「ハルカの瞬間移動で私とアヤメを入れた3人で侵入者の背後に移動して…」

「その後はワタシとハルカで連中を無力化するわ」

「銃になる必要は?」

「必要ないわ、今の私たちの戦闘能力ならあの程度の人間たち物の数でもないもの」

 どうやらハルカもアヤメもダンジョンが成長することによってスキル以外にも戦闘力も得ていたようだ。
 それなら私が2人の心配をする必要はなさそうだな。

「わかった。そこは2人を信頼する……それじゃあ始めようか」

 そしてハルカが『瞬間移動』を発動した。
 視界がダンジョンから新居へと一変する。
 連中の背後に我々は現れた、すると速攻でそれに気付いたヤツがいて振り返ってきた、どこの達人だよ。

「なっなんだお前らはっ!? どこから現れ─

 そんなことを言ったのは先ほどダンジョンゲートで喋っていた誰かだったろうか。

「人の家で大声出すんじゃないっての!」

 アヤメが『念動力』を発動する。
 あのスキル、物以外にも人間も浮かせることができるそうだ。
 ダンジョンゲートのところに集まっていた5人のマッチョな男たちがアヤメのスキルで宙に浮かせられた。

 更にアヤメのスキルを生きた生物に対して発動した場合はその体を不可視の力で拘束し、逃げることも攻撃することも出来なくなるそうだ。

 そしてハルカがアズサのもとに『瞬間移動』しすぐにまた瞬間移動を発動。
 私たちの後ろにアズサを避難させた。
 はい以上で侵入者制圧作戦は完了である。
 アッサリ行き過ぎ。

 そして一応は部屋の状況を見てみるがとくに物を壊されたりとかしていない、ただ土足で入ってきやがったのか靴の汚れが床にしっかりついているぞ。
 万死に値するぞマッチョなやつらよ。

 次にアズサの方を見てみると確かに怪我はしていなかった。
 良かった。

「ハルカさん、一河さん、ありがとうございます。そしてご迷惑をおかけしました…」

「気にしなくていいよ、むしろ危険な目にあわせてゴメンね。それにしても彼らは一体?」

「わかりません、掃除をしていたらいきなり入り口を蹴破ってきて」

 なんだとこのクソマッスル共。
 マジで許せん。

「ハルカ、千里眼を使って他にも近くに仲間がいないかを確認して」

「もうしてるわ、ここにいる5人以外はいないと断言出来るわ」

「わかった」

 どうやら目の前の5人の侵入者だけに集中すればいいらしい。
 増援の見込みがないのなら不意打ちの心配はしなくても大丈夫そうだ。

「それじゃあまずは質問からかな…」

 私は侵入してきた連中を見る。
 ガタイがいいのもそうだが身長も全員ニメートル近い、顔はマスクをしている者や普通にさらしている者と様々だ。

 ただ顔が確認できる連中は日本人ではなく外国人である。
 より白っぽい金髪をしているな、まあこの連中の出など知ったことじゃない。

 問題は日本語が通じるかどうか…いやさっき日本語で話していたか、とりあえずまずはアヤメにお願いして宙に浮かした彼らを動かしてもらう。

 具体的には私たちに背中を向けてもらおう、先ほどの一瞬のやり取りで顔を見られた気もするが一応の配慮だ。

「貴方たちは何者ですか?」

 私その質問に返ってきたのはどこぞの外国の言葉であった。
 舐められてるね。

「……アヤメ」

「はいはい~」

 彼らの手足が変な方向にギリギリと無理やり曲がり始める。
 苦悶の声と悲鳴を上げ始める侵入者たちである。
 結構な苦痛だから当然だな。

「手と足は合計で四本ありますので二、三本くらいは使い物にならなくなっても構いませんか?」

「まっ待ってくれ! 話はできる!」

「だったらさっさと話してください」

「ふざけるなっこんな低度の脅しで俺たちが口を割るとでも─

 ハルカが無言で大声を出し始めた侵入者の背後に立ち、後ろから手を回してちょっときつめに首を閉めた。
 一瞬で気絶したマッチョ、本当にハルカは強くなったんだな。

 その様子を見てさらに2人ほど大きな声で動きも出来ないのに威嚇をし始めるヤツが現れたので1人ずつハルカが顔面を殴打して気絶させて黙らせた。

「……一つ勘違いをしてるようですから教えておきます。私たちはこの自宅に侵入してきて我々の身内を拘束したような人間に対して脅すなんてそんな優しい行動を取るほど人間は出来ていませんよ?  先ほどの話ではありませんが5人いるのなら4人まではどうなったところで構いませんよね…」

「わっ分かった、頼む待ってくれ…」

「……リーダー」

「…黙れ」

 そして改めてリーダーと呼ばれた金髪の男と私との話が始ま…

「……『爆風乱舞《エアーバースト》』!」

 と思ったらスキルを使って来たよ。
 私の視界が爆風に呑み込まれた。
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