日は夜を知らず、月は昼を知らず

SHIZU

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運命で必然

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「どうして?」

「わかるよ。あいつ魅力あるしな」

「2人は、いつから……」

「いつだろうな。あいつがそんなだから一緒にいることが増えて。ってか毎日一緒にいるから、いなくなるって想像出来なくて、ある日何を思ったか俺キスして、"もう俺の一部だな"って言ったら、"そうだよ"って。高3の時くらい?だと思うけど、そっからかな。てことは、はっきりと付き合おうとか言ってないわ」

俺が……俺の入る隙なんて皆無だ。

「なんかすごいですね」

なんて言えば良かったのだろう。

肯定はしたくない。

でも否定もできない。

運命で必然。

まあ、俺なんかが否定したところでって感じだけど。

「あのさ……樫尾くん」

「これで俺も恋人出来ますかね?」

俺は森川さんが何か言おうとしたその先を聞きたくなくて、ブレスレットの入った箱を彼に見せた。

「んーどうかなぁ」

俺はブレスレットを付けて見せ、

「恋愛運も上がるって言ってたし」

「そうだな……いい恋しろよ」

どことなく陰のある表情を浮かべ彼はそう言った。

俺はその後部屋に帰り自分の気持ちを整理した。

あの2人の間に俺の入る隙は無い。

ならばいっそ、当たって砕けてしまおうか。

それともこのまま友達でいるべきか。

まあ、考えるまでも無い。

翌朝。

「おはよう」

「あ、おはよう。ごめんなさい。昨日も寝てしまって」

「大丈夫。森川さんが相手してくれたから」

「裕杜が?」

「うん。楽しかったよ。じゃあ、行ってきます」

「行ってらっしゃい」

友人として彼と一緒にいる。

それが最善だと思った。





「村岡さん、ちょっといい?」

俺は始業前に村岡さんをミーティングルームに呼んだ。

「どうしたんですか?」

「前に何かあれば俺の話も聞くって言ってくれたよね?」

「はい」

「今度の休みの前の日さ。また飲みに行かない? 聞いて欲しい話があるんだ」

「もちろんです! 今日でもいいですよ!」

「ごめん。今日夕方から内見入ってて遅くなるんだ。今度金曜日休みだよね? だから前の日の木曜日、もし空いてたらで良いんだけど……」

「空いてます! というか用事あっても空けます!」

「そこまでしなくても……でもありがとう。じゃあまた」

「はい!」

村岡さんに聞いてもらおう。

村岡さんの先輩に対する気持ちに比べたら、俺なんて大したことないんだろうな。




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