忍者刀に転生した現代忍者と追放された黒狐の貴族令嬢

遙かなた

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1章

5話

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 ギルドで仮登録証を貰ったアウラ殿は早速街の外へと赴いた。


(ところでアウラ殿、レッドオーガとはどんな魔物でござろうか?)
「さっぱりですわ!」


 だと思ったでござる。
 まあ、鑑定を使って調べればどれくらいの強さの魔物なのか予想はつくだろうが、あのサブマスターの態度からいって楽なモンスターではござらんよなぁ。


(しかし、アウラ殿あまり安請け合いはしない方がいいでござるよ)
「あら、安請け合いではありませんわよ」
(む?何か考えがあるでござるか?)
「もちろんですわ!レッドオーガは商人さんたちを苦しめております」
(ふむ、そう言っていたでござるな)
「商人さんが来ないと街の人も困ってしまいますわ」
(それはそうでござるな)
「困っている人を助けるのは冒険者の仕事ですわ」
(……)
「ならば、ワタクシはどんな以来であろうと引き受けねばなりません!」


 見事に安請け合いでござるなぁ~。
 困っている人の為という心意気は素晴らしいでござるが。
 もう少し考えて行動してくれると助かるでござるが。


「それに、カゲトラ様のいるワタクシに勝てない魔物などおりませんわ!」
(いや、拙者のレベル4でござるよ?恐らくバリバリの初心者忍者刀でござる)
「レベルなんて関係ありません!カゲトラ様はどんな武具よりも頼りになるワタクシの相棒ですわ!」


 根拠がないでござる!
 相棒と言われたことに若干の喜びを感じてしまう拙者は何てちょろい忍者でござろう。
 しかし、このままでは危ういでござるよな。
 本当であればセレナ殿の言う通り、この依頼は受けずにセレナ殿にお金を借りて明日、セレナ殿の知り合いの神官の者にアウラ殿の呪いを解いてもらうのが一番なのでござるが。

 それではギルドの他の冒険者たちのアウラ殿に対する態度は変わらんでござろう。
 ここは多少、背伸びをしてでもレッドオーガを倒すでござる。
 その為にはまずレッドオーガに気づかれずに近づいて鑑定のスキルを使うでござるな。
 そして、敵の情報を得た後、レベル上げをするでござる。
 パワーが強いのなら防御系の術を防御が強いのなら攻撃力の強い術を伸ばすでござる。
 敵の強さが解るならそうそう負けることはないでござる。
 後は、たまたまどっかでバッタリ出会って敵に視認されるなんてことが無いように注意するだけでござるな。


「カゲトラ様」
(どうしたでござるか?)
「赤い大きな人が現れましたわ、ちょうどいいのでレッドオーガを見かけなかったか聞いてみますか?」
(ほんぎゃあああああああああああああ!!!!でござるううううううううううううう!!!)


 忘れてたでござる!アウラ殿はとんでもなく運が悪いでござる!!!いや、気を抜いた拙者も悪いでござるが!
 慌てながらも鑑定のスキルを発動させると。


 種族  レッドオーガ
 レベル 12
 HP:57/57
 MP:0/0
 力: 59
 器用:21
 頑丈:46
 俊敏:30
 魔力:0
 知力:8
 運: 6
 状態 健康
 スキル:雄叫び 強打撃


 ものすごい強さでござるううう!!!
 ど、どどどどどうするでござる?
 逃げるでござるか!?


(に、逃げるでござる!)
「ほぇ?なんでですの?」
(これがレッドオーガでござるよ!)
「ビックリですわ!獲物が自分からやってきたんですのね!」
(このままだとアウラ殿の方が獲物でござるうううう!!)


 目をらんらんと輝かせるアウラ殿目掛けてレッドオーガは持っている斧を振り下ろしてきた。


「木遁:木の葉隠れ!」


 振り下ろされた斧を木の葉隠れの術で回避するアウラ殿。
 これで距離が取れたでござる。
 まずは逃げに徹してどこかでレベル上げを……


「火遁:火吹き」
「ぐおおおおお!」


 めっちゃ怒らせたでござるうううううう!!!
 レッドオーガは怒りに任せてアウラ殿に襲い掛かる。
 その都度、木の葉隠れで攻撃を躱すが躱すたびにレッドオーガの怒りのボルテージが上がっていく。
 目が血走っていて怖いでござる。
 あそこまで怒らせては逃げることは叶わないでござるよ……とほほ。
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