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2部 4章
第二幕 4章 6話 邪鬼(?)との戦い
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「死ね!」
ジェラーノの掌に赤い光球が生まれる。
マズいっ……!
「ディータ、エリンシア!アンリエッタをお願い!メリッサも二人から離れないで!」
「解りましたわ!」
「メリッサこっちに来なさい!」
「は、はい!」
私は二人にアンリエッタの護衛を頼む、あの光球を投げられたら相殺してもアンリエッタはその余波だけで怪我をするかもしれない。
「無駄だ、死ね!!」
私が指示を出すと、ジェラーノはあろうことかアンリエッタを狙ってその光球を投げつける。
真っ先に自分の娘を殺すっていうの!!
「風よ!!」
私はその光球を風の魔法で防ぐ、案の定、防いだ時に起きた爆風で、部屋の中にある机やソファーが吹き飛び、部屋の扉もその役目を果たせなくなるほど破壊された。
アンリエッタはディータ達が護ってくれているおかげで無傷である。
だけど、この館にいる戦えない人間はアンリエッタだけじゃない……。
「ローラ、レン!館にいる人を避難させて!全力で戦わないと……」
私の言葉を聞いた二人は壊れた扉からすぐさまに飛び出した。
「アンリエッタさんも逃げますわよ!」
「え、ええ!?」
「王様も行くわよぉん!」
「ちょっ!?」
エリンシアとレディはそう言うと、アンリエッタとフィルディナンドをお姫様抱っこし、先ほどクオンがこの部屋から放り出されたときに出来た壁の穴から脱出する。
「ディータとメリッサもついて行って、多分、この館の周りにいる人間を避難させて」
「でも、それじゃ、カモメさんが!」
「大丈夫……こんな奴に負けないよ!」
「解ったわ……油断するんじゃないわよ!」
「うん!」
レディたちに続いてディータとメリッサも壁の穴から飛び降りた。
「逃がさん……誰一人として逃がさんぞ!!」
十数個の赤い光球を自分の周りに出現させるジェラーノ……そうはさせないよ!
私はジェラーノの周り出現した光球目掛けて闇の刃を飛ばす。
闇の刃は私の意志通りに動き、赤い光球を一つ一つ斬り裂き、爆発させた。
「ぐお!?」
「悪いけど、私を倒さないと追いかけられないって思ってよね」
「貴様ぁ……」
リンリイ……アンリエッタのお母さんの話をしたころからジェラーノの理性が無くなり始めているように思える。あれじゃ、狂人と変わらないよ。
「ガリオン!!!」
ジェラーノが叫ぶと、庭でクオンと戦っていたガリオンが咆哮を上げ、壁に新たな穴を空けながら戻ってくる。
「グルゥァアアア」
「なっ!?」
ガリオンも邪鬼の姿になっていることに私は驚く……あの男も邪鬼になったの……邪鬼っていったい何なの?元は人間なの?……くっ、解らないことだらけである……ただ、分かっているのはジェラーノはミスをしたということだ。
私を確実に殺したかったのだろう……だから、庭で戦っているガリオンを呼び戻した。
でも、それは戦っていた相手にガリオンのスキを見せたことになる。
なんせ、今ガリオンは私を見ている、つまり、戦っていた相手に背中を向けていることになる。
「ガリオン……この女を殺せ!」
「ガウウウ……ギャ!」
「何!?」
ガリオンは私を睨み、唸る……が、次の瞬間、その首は胴体から離れ、床を転がった。
「いくら理性が無いからって……お粗末な最期だったね」
ガリオンの後ろから、光を纏ったクオンが悠々と歩いてくる。
どうやら、本気で戦おうとした瞬間、ガリオンがジェラーノに呼ばれたようだ。
少しがっくりしている気がするが、まともに邪鬼と戦わなくて済んだのだラッキーと考えよう。
(おい、相棒)
「うん、ジェラーノも邪鬼になっている……狂化って邪鬼化するってことなのかな?」
「ちっ、使えん奴だ……。」
(相棒、あいつ……)
「理性を失ってないみたいだね……ガリオンより厄介そうだ」
クオンがクレイジュと話しながらジェラーノを分析する。
さっきクオンがガリオンは理性を失っていたって言ってたね……つまり、狂人のようになった状態で邪鬼化したのか……一体、どういう力なの?……正直全然わからない……ただ、人間を邪鬼に出来るかもしれない力をレンシア……もしくはジーニアス宰相が持っているかもしれないということだ。
もし、邪鬼を量産されたりでもすれば私達に勝ち目はないんじゃないかな……。
邪鬼が大量に襲ってくる光景を想像し、私は身震いした。
「カモメ、皆は?」
「避難させたよ……私はこいつを倒すために残ったけど」
「なるほど……じゃあ、久しぶりに二人で戦ってみるかい?」
「いいね、出会った頃を思い出すよ」
「だね」
私とクオンはそれぞれの武器を構えて、ジェラーノと対峙するのであった。
ジェラーノの掌に赤い光球が生まれる。
マズいっ……!
「ディータ、エリンシア!アンリエッタをお願い!メリッサも二人から離れないで!」
「解りましたわ!」
「メリッサこっちに来なさい!」
「は、はい!」
私は二人にアンリエッタの護衛を頼む、あの光球を投げられたら相殺してもアンリエッタはその余波だけで怪我をするかもしれない。
「無駄だ、死ね!!」
私が指示を出すと、ジェラーノはあろうことかアンリエッタを狙ってその光球を投げつける。
真っ先に自分の娘を殺すっていうの!!
「風よ!!」
私はその光球を風の魔法で防ぐ、案の定、防いだ時に起きた爆風で、部屋の中にある机やソファーが吹き飛び、部屋の扉もその役目を果たせなくなるほど破壊された。
アンリエッタはディータ達が護ってくれているおかげで無傷である。
だけど、この館にいる戦えない人間はアンリエッタだけじゃない……。
「ローラ、レン!館にいる人を避難させて!全力で戦わないと……」
私の言葉を聞いた二人は壊れた扉からすぐさまに飛び出した。
「アンリエッタさんも逃げますわよ!」
「え、ええ!?」
「王様も行くわよぉん!」
「ちょっ!?」
エリンシアとレディはそう言うと、アンリエッタとフィルディナンドをお姫様抱っこし、先ほどクオンがこの部屋から放り出されたときに出来た壁の穴から脱出する。
「ディータとメリッサもついて行って、多分、この館の周りにいる人間を避難させて」
「でも、それじゃ、カモメさんが!」
「大丈夫……こんな奴に負けないよ!」
「解ったわ……油断するんじゃないわよ!」
「うん!」
レディたちに続いてディータとメリッサも壁の穴から飛び降りた。
「逃がさん……誰一人として逃がさんぞ!!」
十数個の赤い光球を自分の周りに出現させるジェラーノ……そうはさせないよ!
私はジェラーノの周り出現した光球目掛けて闇の刃を飛ばす。
闇の刃は私の意志通りに動き、赤い光球を一つ一つ斬り裂き、爆発させた。
「ぐお!?」
「悪いけど、私を倒さないと追いかけられないって思ってよね」
「貴様ぁ……」
リンリイ……アンリエッタのお母さんの話をしたころからジェラーノの理性が無くなり始めているように思える。あれじゃ、狂人と変わらないよ。
「ガリオン!!!」
ジェラーノが叫ぶと、庭でクオンと戦っていたガリオンが咆哮を上げ、壁に新たな穴を空けながら戻ってくる。
「グルゥァアアア」
「なっ!?」
ガリオンも邪鬼の姿になっていることに私は驚く……あの男も邪鬼になったの……邪鬼っていったい何なの?元は人間なの?……くっ、解らないことだらけである……ただ、分かっているのはジェラーノはミスをしたということだ。
私を確実に殺したかったのだろう……だから、庭で戦っているガリオンを呼び戻した。
でも、それは戦っていた相手にガリオンのスキを見せたことになる。
なんせ、今ガリオンは私を見ている、つまり、戦っていた相手に背中を向けていることになる。
「ガリオン……この女を殺せ!」
「ガウウウ……ギャ!」
「何!?」
ガリオンは私を睨み、唸る……が、次の瞬間、その首は胴体から離れ、床を転がった。
「いくら理性が無いからって……お粗末な最期だったね」
ガリオンの後ろから、光を纏ったクオンが悠々と歩いてくる。
どうやら、本気で戦おうとした瞬間、ガリオンがジェラーノに呼ばれたようだ。
少しがっくりしている気がするが、まともに邪鬼と戦わなくて済んだのだラッキーと考えよう。
(おい、相棒)
「うん、ジェラーノも邪鬼になっている……狂化って邪鬼化するってことなのかな?」
「ちっ、使えん奴だ……。」
(相棒、あいつ……)
「理性を失ってないみたいだね……ガリオンより厄介そうだ」
クオンがクレイジュと話しながらジェラーノを分析する。
さっきクオンがガリオンは理性を失っていたって言ってたね……つまり、狂人のようになった状態で邪鬼化したのか……一体、どういう力なの?……正直全然わからない……ただ、人間を邪鬼に出来るかもしれない力をレンシア……もしくはジーニアス宰相が持っているかもしれないということだ。
もし、邪鬼を量産されたりでもすれば私達に勝ち目はないんじゃないかな……。
邪鬼が大量に襲ってくる光景を想像し、私は身震いした。
「カモメ、皆は?」
「避難させたよ……私はこいつを倒すために残ったけど」
「なるほど……じゃあ、久しぶりに二人で戦ってみるかい?」
「いいね、出会った頃を思い出すよ」
「だね」
私とクオンはそれぞれの武器を構えて、ジェラーノと対峙するのであった。
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