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2部 4章
第二幕 4章 5話 妻への想い
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「わっとと!」
私が慌てて頭を低くすると頭上を弓矢が通り過ぎていく。
私達は今、狂人となった冒険者4人を相手に戦っていた。
とはいえ、この狭い部屋で戦闘を行うのはかなり大変である……大技で一気に決めたいがそれをするとアンリエッタの館が跡形もなくなってしまうだろう……さすがにそれは避けてあげたい。
となれば、バトーネで倒すということになるのだが、狂人たちはその強化された天啓スキルのお陰か、バトーネで倒すには少し手強い……。
しかも敵の天啓スキルはどうやら「剣術」「弓術」「槍術」「短剣術」とオーソドックスなものの様だ。
外で戦うのであれば、ガンガン魔法で攻撃すれば問題なく倒せる相手であるが、部屋の中となると同じように武器で戦う羽目になる……バトーネを使って負けるとは思わないけどそれでも少しは苦戦するのだ。
その上、アンリエッタが怪我しないように気を付けないといけないしね。
今は、剣術の敵を私が、槍術の敵をレディが、短剣術の敵をエリンシアが、弓術の敵をレンが相手している。ディータとローラ、メリッサはアンリエッタや王様の近くで待機してもらっている。
なぜかというと、正直私はこの4人より、ジェラーノの方が脅威に感じるのだ。
邪鬼が来たと聞いた時、逃げることしか考えなかったあのジェラーノが、今目の前で戦いが起きているというのに怖がる様子も隠れる素振りも見せない……まるで、自分は絶対に大丈夫だという自信でもあるかのようである……きっと何かある。
だから、私は剣術を扱う狂人を相手にしながらも視界からジェラーノを外さないようにしていた。
それを感じたのは私だけではないようで、他の皆もジェラーノを注意している。
とはいえ、いつまでも狂人たちの相手をしているわけにはいかない……私はバトーネを握りなおすと、敵の剣を叩き落とし、そのまま回転をし、首に強烈な一撃を放った。
その一撃で狂人は意識を失ったのか、その場に倒れる。
「ふうっ」
私が一息つくと、他の皆も同じタイミングで敵を倒したようで、床に4人転がっていた。
クオンから聞いた話だと、かなり苦戦したと聞いていたがどうやら狂人もピンキリのようである。
優秀な天啓スキルを持った人間が狂人と化すと脅威となるのだろう……どうやら、この4人はそこまで強い冒険者ではなかったようだ。
「それで、どうするの?」
私はバトーネを握ったまま、ジェラーノを睨みつける。
「ほう……気に入らない餓鬼どもだが、腕は立つのだな」
「随分余裕だね……何かまだあるんでしょ?」
「ハハハハ、私がまだ何か隠していると?」
「邪鬼相手に尻尾巻いて逃げた人が、それだけ余裕を持っている時点でおかしいもん」
「逃げてなどいない!私はあの時とれる最善の一手を取っただけだ!」
「街の人を見捨てて逃げることがですか?」
ジェラーノの言葉にアンリエッタが食って掛かる。
「街の人間などまた、集めればよいのだ!私が生きておれば問題ない!」
「何を馬鹿な……領主はその街の人間を護るためにいるのですよ!だからこそ、人々は集まってくれるのです!」
「くだらん……なぜ私が、そんなゴミどもを護らねばならんのだ?」
「……お父様……本当にそんな風にお考えなのですか?おかしいです!私にこの事を教えてくださったのはお父様ではありませんか!!」
「ふん……昔の私は間違っておったのだ……その間違いのせいで妻は……リンリイは死んだのだ」
「……お母様……いいえ、違います!お母様は立派でした!その身を賭けてこの街を……いえ、私たち家族を守ってくれたのですから!」
「うるさい!!!!」
ジェラーノがもう聞きたくないとでもいうかのように顔を顰めた。
アンリエッタのお母さんがこの街を護って死んだ?……どういうことだろう……。
「私はなアンリエッタ……この街が憎いのだよ……ああ、そうさ……リンリイが死んだ後も領主をしていたのはリンリイの為でもお前の為でもない……この街の人間を苦しめるためにやってきていたのだ。」
「なっ……どういうことです……」
「お前の眼にはしっかりと領主をしているように映っていたか?だが、おかしいとは思わなかったのか?辺境とはいえ、冒険者の質が低かったり、魔物が多いというのに王国は討伐軍を一切よこさなかった」
「まさか、お父様が?」
「そうさ、我が妻リンリイが命をとして護ったというのに、この街の連中はそれに感謝もせん!また魔物に襲われても誰かが助けてくれるだろうとタカを括っておるのだ!」
「違います!以前の邪鬼が襲ってきたとき、街の人も共に戦ってくれました……力が無くても共にいてくれたのです!」
「そこの魔女がいたからだろう!」
「っ!!」
「その魔女がいなければ、街の者たちが戦ったか?どうせ、冒険者に任せて自分たちは安全な場所にでも逃げようとしていたに決まっている!だから、私は頼んだのだ!街の者たちを恐怖に陥れて殺してくれと!」
「………頼んだ?」
つまり、あの時邪鬼がここを襲ったのは偶々ではないということだよね……この人が……。
「お父様が……」
「そうだ、私が邪鬼に頼んだのだ……この憎い街の者どもを皆殺しにしろと!」
「そんな……」
アンリエッタが膝から崩れ落ちる……無理もないよ……自分の父親が元凶で街の人達を苦しめていたんだもん……アンリエッタはジェラーノと違って街の人達を愛している。
だからこそ、あの時も逃げずに街の人達を説得していた。自分の身だって危険だったかもしれない。なんせ自分の父親が逃げ出しているのだ、その怒りの矛先が彼女に向ってもおかしくはなかった。もしかしたら、アンリエッタはその場で街の人に殺されていたかもしれない……そんな状況でも、彼女はわずかな希望でも街の人たちを助けられる可能性に賭けていたのだ……きっと、彼女のお母さんもそう言う人だったのだろう……そして、命を落としたのかもしれない……。
ジェラーノの気持ちも分からなくもない……けど、それを奥さんが望んでいるとは思えない……。
死んだ人を忘れる必要なんてないけど、死んだ人に囚われちゃ駄目なんだよ……。
「それで……その作戦も失敗して、また領主に戻ろうとしているみたいだけど……それも失敗したんじゃない?」
私は地面に転がる4人を指さし、ジェラーノに言う。
同情はしない……私はアンリエッタの生き方が正しいと思うから……復讐心を否定する気はないけど……街の人達が悪人と言う訳でもない……その復讐はなんか違うと思う。
復讐と言うより……。
「あんたの八つ当たりに巻き込まれる街の人も迷惑な話よね」
「なんだと?」
ディータの一言に、ジェラーノが眉毛を吊り上げる。
そう、私達はその時その場にいなかったから、どういうふうにアンリエッタのお母さんが死んだのか解らない……けど、それを街の人のせいにするのは八つ当たりだと思う……さっきまでの話を聞いているとアンリエッタのお母さんは街を護って死んだのだろう……なら、お母さんの命を奪った敵は他にいるはずだ。
「八つ当たりじゃない、アンタの妻を殺した奴は別でしょ?そっちに復讐なさいな」
「ふん……できるものならしている」
「母を殺した犯人は魔物です……ですが、その魔物も母が刺し違えて倒しているのです」
「それで……怒りの行き場をなくして八つ当たりをしているのね……みっともないわね」
「貴様ぁ……いいだろう、貴様からコロシテヤル」
ジェラーノの眼が一気に血走る。
「くっ、この人も狂人に!?」
「そんな……でも、父の天啓スキルは『算術』のはず……計算能力に長けていても戦闘能力は無いはずです!」
確かに、もし狂化が天啓スキルを増幅するものだとしたら、算術を強化しても頭が良くなるだけである。
頭が良くなっても身体能力が上がらないのでは意味がないんじゃないかな……。
「ふ……フハハハハハハ!!」
私がそう思っていると、血走った眼をしていたジェラーノの眼が、さらに変わる……金色の魔物のような眼へと変貌し、髪の色も赤へと染まる。
ちょっと待って……これって……。
「邪鬼……?」
「嘘、そんな……」
「ふ、フフフフフ……最高の気分ではないか……この力ならば、私が……この手で……この街の連中を殺せる!」
「そんなこと、させるわけないでしょ!!」
私はバトーネを構えて、邪鬼となったジェラーノの前へと立つ。
「お父様……」
「娘よ、安心しろ……貴様も殺してやる」
「見下げはてた奴……自分の子供までも殺そうなんて……」
「ふん、私を裏切った時点で、子供でも何でもないわ……ただの目障りなゴミよ」
「裏切ったのは貴方でしょう!アンリエッタの事も、自分の妻の想いも!!」
「貴様にリンリイの何がわかるというのだあああああ!!!」
ディータの言葉にジェラーノが激高する。
その力は凄まじい、圧力だけで吹き飛ばされそうだ……ごめん、アンリエッタ……家、壊しちゃうかも。
私は全力で戦うことを考えながらもジェラーノに向かって武器を構えるのであった。
私が慌てて頭を低くすると頭上を弓矢が通り過ぎていく。
私達は今、狂人となった冒険者4人を相手に戦っていた。
とはいえ、この狭い部屋で戦闘を行うのはかなり大変である……大技で一気に決めたいがそれをするとアンリエッタの館が跡形もなくなってしまうだろう……さすがにそれは避けてあげたい。
となれば、バトーネで倒すということになるのだが、狂人たちはその強化された天啓スキルのお陰か、バトーネで倒すには少し手強い……。
しかも敵の天啓スキルはどうやら「剣術」「弓術」「槍術」「短剣術」とオーソドックスなものの様だ。
外で戦うのであれば、ガンガン魔法で攻撃すれば問題なく倒せる相手であるが、部屋の中となると同じように武器で戦う羽目になる……バトーネを使って負けるとは思わないけどそれでも少しは苦戦するのだ。
その上、アンリエッタが怪我しないように気を付けないといけないしね。
今は、剣術の敵を私が、槍術の敵をレディが、短剣術の敵をエリンシアが、弓術の敵をレンが相手している。ディータとローラ、メリッサはアンリエッタや王様の近くで待機してもらっている。
なぜかというと、正直私はこの4人より、ジェラーノの方が脅威に感じるのだ。
邪鬼が来たと聞いた時、逃げることしか考えなかったあのジェラーノが、今目の前で戦いが起きているというのに怖がる様子も隠れる素振りも見せない……まるで、自分は絶対に大丈夫だという自信でもあるかのようである……きっと何かある。
だから、私は剣術を扱う狂人を相手にしながらも視界からジェラーノを外さないようにしていた。
それを感じたのは私だけではないようで、他の皆もジェラーノを注意している。
とはいえ、いつまでも狂人たちの相手をしているわけにはいかない……私はバトーネを握りなおすと、敵の剣を叩き落とし、そのまま回転をし、首に強烈な一撃を放った。
その一撃で狂人は意識を失ったのか、その場に倒れる。
「ふうっ」
私が一息つくと、他の皆も同じタイミングで敵を倒したようで、床に4人転がっていた。
クオンから聞いた話だと、かなり苦戦したと聞いていたがどうやら狂人もピンキリのようである。
優秀な天啓スキルを持った人間が狂人と化すと脅威となるのだろう……どうやら、この4人はそこまで強い冒険者ではなかったようだ。
「それで、どうするの?」
私はバトーネを握ったまま、ジェラーノを睨みつける。
「ほう……気に入らない餓鬼どもだが、腕は立つのだな」
「随分余裕だね……何かまだあるんでしょ?」
「ハハハハ、私がまだ何か隠していると?」
「邪鬼相手に尻尾巻いて逃げた人が、それだけ余裕を持っている時点でおかしいもん」
「逃げてなどいない!私はあの時とれる最善の一手を取っただけだ!」
「街の人を見捨てて逃げることがですか?」
ジェラーノの言葉にアンリエッタが食って掛かる。
「街の人間などまた、集めればよいのだ!私が生きておれば問題ない!」
「何を馬鹿な……領主はその街の人間を護るためにいるのですよ!だからこそ、人々は集まってくれるのです!」
「くだらん……なぜ私が、そんなゴミどもを護らねばならんのだ?」
「……お父様……本当にそんな風にお考えなのですか?おかしいです!私にこの事を教えてくださったのはお父様ではありませんか!!」
「ふん……昔の私は間違っておったのだ……その間違いのせいで妻は……リンリイは死んだのだ」
「……お母様……いいえ、違います!お母様は立派でした!その身を賭けてこの街を……いえ、私たち家族を守ってくれたのですから!」
「うるさい!!!!」
ジェラーノがもう聞きたくないとでもいうかのように顔を顰めた。
アンリエッタのお母さんがこの街を護って死んだ?……どういうことだろう……。
「私はなアンリエッタ……この街が憎いのだよ……ああ、そうさ……リンリイが死んだ後も領主をしていたのはリンリイの為でもお前の為でもない……この街の人間を苦しめるためにやってきていたのだ。」
「なっ……どういうことです……」
「お前の眼にはしっかりと領主をしているように映っていたか?だが、おかしいとは思わなかったのか?辺境とはいえ、冒険者の質が低かったり、魔物が多いというのに王国は討伐軍を一切よこさなかった」
「まさか、お父様が?」
「そうさ、我が妻リンリイが命をとして護ったというのに、この街の連中はそれに感謝もせん!また魔物に襲われても誰かが助けてくれるだろうとタカを括っておるのだ!」
「違います!以前の邪鬼が襲ってきたとき、街の人も共に戦ってくれました……力が無くても共にいてくれたのです!」
「そこの魔女がいたからだろう!」
「っ!!」
「その魔女がいなければ、街の者たちが戦ったか?どうせ、冒険者に任せて自分たちは安全な場所にでも逃げようとしていたに決まっている!だから、私は頼んだのだ!街の者たちを恐怖に陥れて殺してくれと!」
「………頼んだ?」
つまり、あの時邪鬼がここを襲ったのは偶々ではないということだよね……この人が……。
「お父様が……」
「そうだ、私が邪鬼に頼んだのだ……この憎い街の者どもを皆殺しにしろと!」
「そんな……」
アンリエッタが膝から崩れ落ちる……無理もないよ……自分の父親が元凶で街の人達を苦しめていたんだもん……アンリエッタはジェラーノと違って街の人達を愛している。
だからこそ、あの時も逃げずに街の人達を説得していた。自分の身だって危険だったかもしれない。なんせ自分の父親が逃げ出しているのだ、その怒りの矛先が彼女に向ってもおかしくはなかった。もしかしたら、アンリエッタはその場で街の人に殺されていたかもしれない……そんな状況でも、彼女はわずかな希望でも街の人たちを助けられる可能性に賭けていたのだ……きっと、彼女のお母さんもそう言う人だったのだろう……そして、命を落としたのかもしれない……。
ジェラーノの気持ちも分からなくもない……けど、それを奥さんが望んでいるとは思えない……。
死んだ人を忘れる必要なんてないけど、死んだ人に囚われちゃ駄目なんだよ……。
「それで……その作戦も失敗して、また領主に戻ろうとしているみたいだけど……それも失敗したんじゃない?」
私は地面に転がる4人を指さし、ジェラーノに言う。
同情はしない……私はアンリエッタの生き方が正しいと思うから……復讐心を否定する気はないけど……街の人達が悪人と言う訳でもない……その復讐はなんか違うと思う。
復讐と言うより……。
「あんたの八つ当たりに巻き込まれる街の人も迷惑な話よね」
「なんだと?」
ディータの一言に、ジェラーノが眉毛を吊り上げる。
そう、私達はその時その場にいなかったから、どういうふうにアンリエッタのお母さんが死んだのか解らない……けど、それを街の人のせいにするのは八つ当たりだと思う……さっきまでの話を聞いているとアンリエッタのお母さんは街を護って死んだのだろう……なら、お母さんの命を奪った敵は他にいるはずだ。
「八つ当たりじゃない、アンタの妻を殺した奴は別でしょ?そっちに復讐なさいな」
「ふん……できるものならしている」
「母を殺した犯人は魔物です……ですが、その魔物も母が刺し違えて倒しているのです」
「それで……怒りの行き場をなくして八つ当たりをしているのね……みっともないわね」
「貴様ぁ……いいだろう、貴様からコロシテヤル」
ジェラーノの眼が一気に血走る。
「くっ、この人も狂人に!?」
「そんな……でも、父の天啓スキルは『算術』のはず……計算能力に長けていても戦闘能力は無いはずです!」
確かに、もし狂化が天啓スキルを増幅するものだとしたら、算術を強化しても頭が良くなるだけである。
頭が良くなっても身体能力が上がらないのでは意味がないんじゃないかな……。
「ふ……フハハハハハハ!!」
私がそう思っていると、血走った眼をしていたジェラーノの眼が、さらに変わる……金色の魔物のような眼へと変貌し、髪の色も赤へと染まる。
ちょっと待って……これって……。
「邪鬼……?」
「嘘、そんな……」
「ふ、フフフフフ……最高の気分ではないか……この力ならば、私が……この手で……この街の連中を殺せる!」
「そんなこと、させるわけないでしょ!!」
私はバトーネを構えて、邪鬼となったジェラーノの前へと立つ。
「お父様……」
「娘よ、安心しろ……貴様も殺してやる」
「見下げはてた奴……自分の子供までも殺そうなんて……」
「ふん、私を裏切った時点で、子供でも何でもないわ……ただの目障りなゴミよ」
「裏切ったのは貴方でしょう!アンリエッタの事も、自分の妻の想いも!!」
「貴様にリンリイの何がわかるというのだあああああ!!!」
ディータの言葉にジェラーノが激高する。
その力は凄まじい、圧力だけで吹き飛ばされそうだ……ごめん、アンリエッタ……家、壊しちゃうかも。
私は全力で戦うことを考えながらもジェラーノに向かって武器を構えるのであった。
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