闇の魔女と呼ばないで!

遙かなた

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2章

報告

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私たちはソフィーナに呼ばれて謁見の間へと入る。
中には、相変わらず王座の似合わない王様が座っていた。


「では、報告を頼めるか?魔女殿よ」


あれ?ソフィーナは先に報告するために入ってたんじゃないの?
てっきりもう報告は終わってるかと思ったよ。


「えっと、ウェアウルフたちをツァイスに送り込んでいた転移の魔導具は破壊したよ、ウェアウルフたちを率いてたルー・ガルーも討伐は完了」
「ほう、ルー・ガルーといえばウェアウルフの最上位種・・・ランクはAのはずだが、それをたったの4人で討伐するとは・・・」
「あ、ううん、倒したのはエリンシアだよ、私とクオンは他のウェアウルフたちを退治してた」
「単身でランクAをだと?」


王様がソフィーナを見る。
ソフィーナは頷きで返した、本当かどうか確かめたのだろう。嘘なんてつかないのに。


「そ、そうか・・・ならば、もうツァイスがウェアウルフの群れに襲われる心配はないのだな?」
「うん、無いと思う・・・ただ、敵の黒幕らしき相手とは戦わなかった」
「何?・・・では、まだ、ウェアウルフの襲撃が続くと言うのか?」
「あ、ううん、その心配はないと思う・・・えっと」


ああ~~、説明するのって苦手だよ!
クオン助けて!!私は助けお求めてクオンに目配せをする。
クオンは小さな嘆息をすると言葉を発した。


「カモメは敵の大事にしている魔導具を破壊し、敵の目を自分に向けることに成功しました。ですので、敵が襲ってくるとすればまずはカモメを狙うでしょう。その時に撃退してしまえばツァインが今後、今回の敵に狙われる心配はないかと」
「なるほど・・・」


さすがクオン!
王様は顎に手をやって考え始めた。


「だが、嫌がらせの為にこちらを襲撃する可能性も0ではないのではないか?」
「確かに、その可能性がないとは言えません、ですがその場合でも僕らがいれば問題ないかと?」


え、ここを襲撃する可能性あるの?
私がそう思っているとディータが『100%はあり得ないわ』と言った。
エリンシアもそのことは分かっていたのか驚いた様子もない・・・あれ、私だけ?


「なるほど、僕らがいれば・・・か?」
「ええ、僕らがいれば・・・です」


なんで同じこと言ってるんだろう?
そりゃあ、ツァインが襲われたら困るけど、依頼されたし、まだ討伐は出来てないし。その上、まだ襲われる可能性があるんじゃなんの役にもたってないよ!?


「魔女殿も策士だな、これではそなたらを追い出すことは出来ないではないか?」
「・・・・・・え?」


えっとどういう事?


「冒険者にしていただけるのですから問題はないのでは?」
「ふ・・・冒険者にした後、追い出すことも出来るのだぞ?」


あ・・・ああああああ!
そっか、冒険者になったからってここにいられるとは限らないよね・・・うわ、全然考えてなかった。
そもそも、その冒険者だってなれるかどうか怪しいのに・・・ウェアウルフを襲わせた張本人倒せてないし。

王様が不敵に笑っていると沈黙が流れた。
っていうか、あの片方の口端を上げる笑い方・・・どう見ても悪だくみしているマフィアのボスにしか見えない・・・。


「なに、王が約束を違えることはない、首謀者を倒していないとはいえ、実質ウェアウルフの襲撃がなくなるだろう、依頼は果たされたと言っていいだろう」
「じゃ、じゃあ・・・」


私の眼が輝く。
もしかして?もしかしなくとも?


「約束通り我が国で冒険者になることを許可しよう」
「やったああああああ!」


冒険が出来る!ダンジョン潜ったり、モンスター討伐したり!色んな人の依頼をこなしたり!ひゃっふう!



「ところで、魔女殿よ。冒険者になった後何をするつもりだ?」
「え?なにって・・・冒険だけど?」


王様が王座から少しずり落ちる。


「そ、それはそうだろうな・・・そうではなく、依頼をこなしたりするつもりか?」
「うん、するよ?」


今度はため息を吐いた、何々?駄目だったりする?


「魔女殿よ、冒険者の受ける依頼とはどういうものか分かっているな?」
「え、うん、わかってるよ?魔女って呼ばれる前は冒険者だったし、お父さんが依頼を受けるところ見てるし」


そもそも、何を隠そう、私の冒険者としての依頼第一号はここにいるエリンシアなのだし。


「では、依頼主がお主に依頼をすると思うか?」
「え・・・?・・・・・・あ」


あああああああああああああああああ!
そうだ、私魔女だ!怖がれてるじゃん!
そんな人に依頼する人なんていないよ!?


「ク・・・クオン?」
「うーん、こればっかりはどうにも・・・」


あ、そうだ、依頼を受けるのはエリンシアに任せれば・・・いや、一回目はいいかもしれないけど二回目以降は私の関係者だって知れ渡ってるかも・・・。
どうしよう・・・いや、でも依頼をこなすだけが冒険者の仕事じゃないし、地道に信用してもらうしか・・・


「地道に頑張って、信用してもらうしかないかな・・・」
「ですわね」
「ふむ・・・ならば、俺にいい考えがある」
「いい考え?」
「何、必ず上手くいくはずだ、任せておけ」


え、何をするの?
なんか・・・怖いんだけど・・・。


「ふむ、エリンシア殿はいいとして、二人のその恰好はまずいか・・・」
「え?」


王様が私とクオンの服を見て唸っている。
うう、街で買い物できなかったんだから仕方ないじゃん。
わたしだってオシャレしたいよ・・・。


「ソフィーナ、二人に服を新調してやれ」
「はっ、おまかせください」


え?服をくれるの?


「いいんですか?」
「ああ、今回の報酬が冒険者にするだけでは少ないと思っていたからな丁度いい」


いや、冒険者になると言うのが報酬というのもおかしな話だなどと呟きながら顎をいじる。
そして立ち上がると


「では、私は準備をする。そなたらもソフィーナの用意した服に着替えて部屋で待っていてくれ」
「え・・・何をするの?」


私がそう尋ねると王様はニヤリと笑うだけで答えてくれなかった。
すっごいこわいんだけど・・・。



私たちは昨日使わせてもらった部屋に案内されるとソフィーナが服を持ってくるということで待機する。
服を貰えるのは嬉しいんだけど、出来れば自分で選びたかったなぁ。
まあ、魔女と言われる私はまだ怖がれるだろうからそれは無理か・・・。
ソフィーナさんのセンスに期待しよう。

エリンシアは昨日はいなかったので私の部屋に一緒に案内された。
今は魔導銃を磨きながら話をしている。


「そういえば、レディの件でグラシアール商会には迷惑掛からなかった?」
「ええ、ラインハルトさんが先に手を打ってくれたましたし、問題ありませんでしたわ」
「ラインハルトさんが?」


エリンシアの話だと、あの大臣が私たちがレディを逃がしたことでやっぱりグラシアールに難癖をつけようとしたらしい。
だけど、ラインハルトさんがグラシアールに直接出向き、魔物が逃げ出したのは自分たちの不手際だったと、お客さんなんかいる公衆の面前で謝罪をしたのだ。
それで、大臣も難癖付けることができなくなり、商会には迷惑が掛からなかった。
ラインハルトさんナイス。

そして、そのレディもエリンシアとはあの後、会ったらしい。
エリンシアが私たちがあの日、グランルーンを出たこと知った後、私たちを探して追いかけたらしい。
私たちに会えなくなると思いいてもたってもいられなくなったのだ。
しかし、エリンシアが人並外れているとはいえ、まだ12歳だった当時は遠くまでは探しに行けなかった。
途方に暮れているところにレディが現れたと言うのだ。

私がエリンシアを心配していたこと、魔女と呼ばれ逃げることになった事など事件の詳細を聞いたらしい。
そして、そんなふざけた濡れ衣を着せた大臣を殴ってやろうと思ったと言うのだ。
でも、それはレディに止められた。・・・よかったよ止めてくれて。


そして、それから1年余りはレディと頻繁に会っていたと言うのだ。
レディは自分と同じ異常種の魔物、それも人間の心が理解できる異常種を探すと言っていた。
だが、きっとエリンシアが心配だったのだろう、最初のうちはグランルーンの近くを離れないでいてくれたのだ。
そして、エリンシアが大丈夫だと思ったのか遠くに自分と同じような魔物の集団がいることを知り旅だったと言うのだ。

よかった、レディも仲間を見つけられそうだ。


「それにしてもエリンシア、よく私たちの居場所が分かったね?」
「闇の魔女の噂はよく耳にしましたわ、そして、反撃をする気のないカモメさんの事ですもの、最果てのここまで逃げ続けると思っておりましたわ」
「たはは・・・」


ここも駄目だったら海にも出ようと思ってたしね。


「ところで、グランルーンの王暗殺や、ヴィクトールさんの殺害は嘘だと分かっておりますけれど・・・」
「うん?」
「ベラリッサの城の破壊や、盗賊を襲撃し食べ物なんかを強奪したと言う噂は本当ですの?」
「うぐっ」
「本当ですのね」


エリンシアはため息を吐く。


「だ、だってしょうがないじゃん、ベラリッサはいきなり捕まえてきて閉じ込められちゃって、牢屋の壁ぶち破って逃げようとしたらついでにお城まで壊れちゃったんだもん。それに、盗賊だって、商人のおっちゃんが襲われて金品奪われたって言ってたから取り返しただけだよ・・・ついでにご飯貰ったけど」
「ついででお城を壊すってどうやったらできますのよ・・・」
「しゅん」


私がだんだんと小さくなっていく。
元々そう言うつもりがあってやったわけじゃないけど、ちょっと頭に来ちゃったり調子に乗っちゃったりで逃亡生活の間に私の噂の種はかなり増えていた。
うう・・・ごめんなさい。



私が小さくなっていると扉をノックする音が聞こえる。


「魔女殿、服をお持ちしました」


ソフィーナさんが服を持ってきてくれたようだ。
どうぞと中へ促すと、ソフィーナさんは袋を一つ持って入ってきた。
どうやら、クオンへは先に服を渡しているようだ。


「では、魔女殿。こちらの服にお着替えください」
「あ、うん、ありがとう」


私はソフィーナから袋を受け取り着替え始める。
今まで、グランルーンからの逃亡生活4年、その間ずっとお世話になった服を脱ぎ、ソフィーナからもらった服を着た。


「うむ、お似合いです魔女殿」


ソフィーナが自分のコーディネートに満足したのか大きくうなずきながら言った。
私は固まっている。

エリンシアは笑っているのか肩を震わせていた。


「あの、ソフィーナ?この服・・・着ないと駄目?」
「おや、お似合いだと思いますが、気に入りませんでしたか?」


えっと、可愛いと思うんだけど・・・これは・・・なんというか、私に似合わないと思うんだけど。
ソフィーナが持ってきたのはなんとまるでドレスのようなデザインの服でしかも真っ白。
清楚ということばそのものであろう服であった。
それもヒラッヒラの・・・これじゃあ、冒険者じゃなくてどっかのお姫様だよ・・・ちょっとうれしいけど。


「お、お似合いです・・・わよ・・・カモメ・・・さん・・・ぷくくく」
「エリンシア・・・」


私がジト目で見るも、エリンシアは笑いをこらえることが出来ないようだ。
ひどい!確かに私も似合わないとは思うけどそこまで笑う事ないじゃん!


「ソ、ソフィーナ、えっと・・・これだと戦えないしちゃんとした冒険者風の服がいい・・・かな?」
「あ、それでしたらご安心を、そちらはまた後程、購入させていただきます」
「え・・・?じゃあこれは?」


私が尋ねるとソフィーナはこの後の為の物としか答えてくれなかった。
い、一体何を考えてるの・・・さらに怖くなったよ。

そんな不安を余所にソフィーナはもうしばらくお待ちくださいと言って出ていった。
ああ・・・なんか・・・本当・・・不安だ。 
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