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7章
大失態
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閑散としたヴァルネッサ城を前にカモメは一人、頭を抱えていた。
「どうしよう……これじゃ、みんなの所に戻れないよ……」
そう、魔族ジェシーの自爆の衝撃によりカモメは異空間から追い出され、本来のヴァルネッサ城の前に戻ってきてしまった。
最初に侵入した時と同じように門をくぐったりもしてみたが、今回は異空間に入ることが出来ない。
どうやら、爆発の影響で門が閉じてしまったようだ。
「早く戻らないと……あ、そうだ」
焦るなか、異空間に戻る方法を考えるカモメに一つのアイデアが浮かぶ。
「爆発の衝撃であそこから追い出されたなら同じような衝撃を与えればまた入り直せるかも!」
そう、爆発の影響で空間が開き追い出されたのなら、同じような爆発を起こせばまた空間が開くのではないだろうか?――――――――そう、考えたのだ。
「よぉし……なら、合成魔法で」
カモメは思い付くままに魔法を合成し始めた。
大きな爆発だったので火の魔法と闇の魔法を合成した黒炎滅撃を選ぶ。
だが、そのまま放っても先ほどの様な爆発にはならない為、少しアレンジを加えた。
火の魔法の力を爆発へ、それも大きな爆発にする為闇の力でその威力を上げる。
―――――――――そして。
「黒炎滅撃!!!!!」
カモメの手からアレンジされたフレアザードが放たれる。
フレアザードは城の中心で一度収縮し、その火力を凝縮、そして弾けた。
――――――――――大爆発。
カモメの目論見通り、先ほどのジェシーの放った自爆と同じような威力の爆発がヴァルネッサ城を包む。
「どうだ!」
爆発は城を巻き込み――――――――――――――そして、そこには何もなくなった。
「あ、あれ?」
当然である、先ほどまで誰もいないとはいえ荘厳に佇んでいたヴァルネッサ王国の象徴ともいえるヴァルネッサ城。
その姿は城壁の一片……いや、その塵さえも残らないほど見事に吹き飛ばされたのであった。
「どええええええええ!?」
目の前に何もなくなった状況を見て、カモメは慌てる。
「あれ、これ大丈夫!?みんな吹き飛んだりしてないよね!?……あそこ異空間だし大丈夫だよね!?」
自分しでかしたことに焦り、混乱するカモメ。
焦った中で出た考えなど信用するものではない。
誰もいないヴァルネッサ王国に一人、カモメの叫び声が木霊するのであった。
「はあ……さんっざん慌ててやっと落ち着いたけど……どうしよう」
慌てるだけ慌てて、城の周りを走り回り、のたうち回ったカモメはやっと冷静さを取り戻す。
「うん、皆がいるのは別の空間なんだからきっと大丈夫……でも、どうやって戻ろう」
これだけの事をしでかし、結局最初に戻ってくるカモメ。
だが、先ほどとは違い落ち着いて考えると、新しい考えが浮かんでくるもので……
「そうだ、空間魔法ならリーナに相談すればいいんだ」
そう、ツァインには空間魔法を操るエルフが一人いる。
故郷を無くし、兄と慕う人物と冒険者になった少女リーナである。
「ここからツァインまで全速力で二時間……往復したら4時間……みんな、無事でいて」
カモメは皆の無事を祈ると風の魔法を使い、ツァインまで一直線で飛んで行くのであった。
「どうしよう……これじゃ、みんなの所に戻れないよ……」
そう、魔族ジェシーの自爆の衝撃によりカモメは異空間から追い出され、本来のヴァルネッサ城の前に戻ってきてしまった。
最初に侵入した時と同じように門をくぐったりもしてみたが、今回は異空間に入ることが出来ない。
どうやら、爆発の影響で門が閉じてしまったようだ。
「早く戻らないと……あ、そうだ」
焦るなか、異空間に戻る方法を考えるカモメに一つのアイデアが浮かぶ。
「爆発の衝撃であそこから追い出されたなら同じような衝撃を与えればまた入り直せるかも!」
そう、爆発の影響で空間が開き追い出されたのなら、同じような爆発を起こせばまた空間が開くのではないだろうか?――――――――そう、考えたのだ。
「よぉし……なら、合成魔法で」
カモメは思い付くままに魔法を合成し始めた。
大きな爆発だったので火の魔法と闇の魔法を合成した黒炎滅撃を選ぶ。
だが、そのまま放っても先ほどの様な爆発にはならない為、少しアレンジを加えた。
火の魔法の力を爆発へ、それも大きな爆発にする為闇の力でその威力を上げる。
―――――――――そして。
「黒炎滅撃!!!!!」
カモメの手からアレンジされたフレアザードが放たれる。
フレアザードは城の中心で一度収縮し、その火力を凝縮、そして弾けた。
――――――――――大爆発。
カモメの目論見通り、先ほどのジェシーの放った自爆と同じような威力の爆発がヴァルネッサ城を包む。
「どうだ!」
爆発は城を巻き込み――――――――――――――そして、そこには何もなくなった。
「あ、あれ?」
当然である、先ほどまで誰もいないとはいえ荘厳に佇んでいたヴァルネッサ王国の象徴ともいえるヴァルネッサ城。
その姿は城壁の一片……いや、その塵さえも残らないほど見事に吹き飛ばされたのであった。
「どええええええええ!?」
目の前に何もなくなった状況を見て、カモメは慌てる。
「あれ、これ大丈夫!?みんな吹き飛んだりしてないよね!?……あそこ異空間だし大丈夫だよね!?」
自分しでかしたことに焦り、混乱するカモメ。
焦った中で出た考えなど信用するものではない。
誰もいないヴァルネッサ王国に一人、カモメの叫び声が木霊するのであった。
「はあ……さんっざん慌ててやっと落ち着いたけど……どうしよう」
慌てるだけ慌てて、城の周りを走り回り、のたうち回ったカモメはやっと冷静さを取り戻す。
「うん、皆がいるのは別の空間なんだからきっと大丈夫……でも、どうやって戻ろう」
これだけの事をしでかし、結局最初に戻ってくるカモメ。
だが、先ほどとは違い落ち着いて考えると、新しい考えが浮かんでくるもので……
「そうだ、空間魔法ならリーナに相談すればいいんだ」
そう、ツァインには空間魔法を操るエルフが一人いる。
故郷を無くし、兄と慕う人物と冒険者になった少女リーナである。
「ここからツァインまで全速力で二時間……往復したら4時間……みんな、無事でいて」
カモメは皆の無事を祈ると風の魔法を使い、ツァインまで一直線で飛んで行くのであった。
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