322 / 412
2部 2章
強敵
しおりを挟む
「ぐ……」
「ふむ、なかなか楽しめたぞ少年……そういえば、名を聞いていなかったな」
アイルバースが背中を斬られ、地面に倒れているクオンへゆっくりと近づく。
「私の名はアイルバース……紅の傭兵団の副団長だ」
「そ……それは丁寧にどうも……」
「少年……お前の名は?」
「クオン……クオン=ドースティン」
クオンは顔を痛みで歪めながらも立ち上がる。
「ほう、その傷でまだ闘争心を失わないか……クオン」
「生憎、僕は負けるわけにはいかないので……」
僕が死ねばカモメが悲しむ……あの子の泣く姿は二度と見たくない……僕は5年近く前になるグランルーンで、カモメが泣いている姿を脳裏に思い出した。
あの元気で明るいカモメが、悲しさのあまりに消えてしまいそうになっていた……カモメにあんな思いは二度とさせない……だから、僕は死んでは駄目なんだ……。
集中しろ……五感のすべてを使え……敵が僕より強いなら……それよりさらに僕が強くなればいい……今すぐに……。
「ふー……ふー……」
「ハハハ……良い眼だ……まだ諦めていない真っ直ぐな眼だ……殺しがいがある」
僕がクレイジュを握りなおすと、クレイジュの刀身が光る。
クレイジュも諦めていない。
「……陽炎」
アイルバースの身体が再び、揺らめく。
幻術……僕はそう思うと、目を瞑った。
目で見ても、幻術は見破れない……彼の幻術がすべての五感を惑わせるものだとしたら、目を瞑ったところで彼を捉えることは出来ないだろう……だが、さっき彼の攻撃を受けた時に気づいたのだ。
彼が僕に喋りかけた時、彼の声はしっかりと聞こえた……彼が存在するその場所から……。
つまり、聴覚は惑わされていない……それに、体に当たる雨の感覚もしっかりと感じる……それなら触覚も残っているだろう……雨の匂いもする……嗅覚も……なら、彼が惑わせるのは視覚のみ……他の五感を使えば……彼を捉えられる!
………パシャン!
左から水を蹴る音がした。
彼も自分の幻術の弱点に気づいているのだろう、出来るだけ音を出さないように動いている。
だが、僕に攻撃を仕掛けるためには力を入れなければならない……そして、その時なら確実に音を発するのだ。
「クレイジュ!」
(おうよ、相棒!!)
クレイジュが閃光のように輝く。
「なにっ!?」
その輝きによって、アイルバースは眼をくらませる。
そして、僕は五感を使って特定した彼にクレイジュを振りぬいた。
「ぐっ!」
……浅いっ。
「惜しかったな!」
彼を捉えきれなかった。
いや、捉えていたのに寸でのところで躱されてしまった。
僕の攻撃は彼の左肩を掠めるだけで終わる。
そして、避けたアイルバースは僕に向かって刀を斜めに振り下ろす。
「がぁっ!」
僕は体を捻り、それを躱そうとするが、右足の太ももを斬り裂かれてしまう。
くそっ……。
「もう、早くは動けまい……今度こそ終わりだな、クオン=ドースティン!」
再び、彼の刀が振り下ろされる。
僕は片足で跳びのくが、今度は右の二の腕を斬られてしまう……。
「不屈……その心意気は素晴らしい……いや、むしろ美しい……だが、いつまで逃げられるかな?」
「はぁ………はぁ……」
足をやられ、利き腕もまともに動かない……どうする……もう避けられない。
いや……まだだ!
「終わりだ!」
「はあああああああああああああ!!」
僕は無傷の足の下に、風の魔法を爆発させる。
その勢いで、アイルバースへと突っ込んだ。
そして、その勢いに任せ、左腕でクレイジュを振るう。
腰回転を使い、クレイジュの重さを使い、体のバネを使い……今使えるもの全てを使い、その一撃に賭ける。
鉄と鉄とがぶつかり合う音……甲高く、重いそんな金属音が聞こえる。
二人の男が、背中を見せ合い……その一撃の余韻に浸っていた。
雨の音が強くなる。
クオンは一撃に全てを賭けた為、体力も気力も使い果たし、その場に崩れ落ちるが、クレイジュが地面に突き刺さりその体重を支える。
(相棒……よくやったぜ……やっぱり相棒は最高だ)
クレイジュがクオンを褒めたたえる。
対して、アイルバースはと言うと……クオンの一撃を受け、絶命した……。
………………と言う訳ではない。
アイルバースはその場でクオンの方に振り返る。
クオンの一撃で深手を負った様子はない……出血も見られない……。
だが、その表情は敗北を期したように屈辱にまみれていた。
その理由は彼の手の中にある。
彼の持っていた刀が根元から折れてしまっているのだ。
そう、最後に放ったクオンの一撃は、アイルバースの刀と打ち合った。
クオンの一撃は今まで放ったどんな一撃より重く、強かった。
そして、その一撃はアイルバースの刀をへし折ったのだ。
「まさか、俺の刀が折られるとはな……これでは貴様を殺しても勝った気にならん……」
「はは……殺される気はありませんよ……」
クオンはすべての気力を使い果たしいるにも関わらず、未だに敵を見据える。
もう、腕を持ち上げるだけの力も残っていない……でも、ここで殺されるわけにはいかないんだ。
「副団長!!」
「…………アーケンか」
砦の入り口に一人の音が馬に乗ったまま入ってきた。
「……遅かったな」
「無茶言わねぇでください、副団長が早すぎるんすよ……どうやったらこの暗い中全速力で馬を走らせられるんすか……」
どうやら、アイルバースの仲間らしい………マズい。
ここで敵に増援……あの男はアイルバースほどの強さは無さそうであるが、弱いと言えるほどではない。
マストリスと呼ばれた男と同じくらいか?
だとしても、今の状況で敵に増援が現れたのは最悪だ……。
「さすが、副団長……あの化け物みたいに強い奴を倒したんすね?」
「……いや」
そう言うと、アイルバースは自分の手の中にある折れた刀を見せる。
「マジかよ……副団長の刀を折るとか……」
「このままやっていたら、殺されたのは俺の方かもしれんな」
「副団長がそこまで言うなんて……こいつはここで殺しかないとマズいっすね」
そう言うと、アーケンは腰につけた剣を引き抜く。
「………」
「副団長、止めねぇでくださいよ?」
「分かっている、俺も団の一員だ……この先の障害になりそうな奴を俺のわがままで見逃せとは言わん」
「そいつは良かった」
剣を持ったまま、クオンへと近づくアーケン。
(……相棒……こいつは)
最悪だ……もう、まともに体が動かない……どうする……。
アーケンがクオンの目の前にやってくる。
そして、剣を振り上げた。
「電爆撃!!!」
雷がアーケンに降り注いだ。
「うおぉっと!?」
アーケンはなんとかその雷を躱す。
そして、僕の近くに何者かが降り立った。
その何者かを僕は顔を少し動かして見上げる……。
最悪だ……まさか、こいつに借りを作ることになるなんて……。
「こんのっ大馬鹿!!なに死にかけてるのよ!!」
僕を助けたのはディータであった。
「ははは……ごめん……近衛の人達は?」
「十分ここから離れたから、今は隠れてもらってるわ……まったく、そろそろアイツを倒してるだろうと思って迎えに来たのに……余計な手間を増やすんじゃないわよ……」
「……面目ない」
「まあ、生きているのならいいわ……アンタが死んだらカモメが悲しむんだから絶対に死ぬんじゃないわよ」
「解ってる」
僕が答えると、「ならよし」とディータは笑った。
そして、目の前の敵達を睨みつける。
「好き勝手やってくれたみたいね……」
「ちっ……こいつはやべぇっすよ?」
「ああ、どうやらこの女もクオン並みに強そうだ……実にいい」
「勘弁してくださいよ副団長……おれはアンタみたいに戦闘好きじゃねぇんですから……」
「ふっ……戦闘にはならんさ」
折れた刀を持った状態でアイルバースは言い放つ。
その言葉に眉を吊り上げたディータであったが、そのディータの後ろで倒れる音がした。
クオンが最後の意地で残していた意識を失ったのだ。
「根暗坊主!?……ちっ、いいわ、アンタたちをぶっ飛ばずのは今度にしてあげる……」
すぐに治療しなければクオンの命が危ない。
そう考えたディータはクオン肩に抱え、クレイジュを持った。
「逃げられると思ってるんですかい?」
「ふぅ……あんまり、得意な魔法じゃないんだけどね……」
ディータが愚痴を零すと、ディータの姿は別の空間へと消えた。
空間魔法で移動したのだ。
ディータは空間魔法……というより、細かい制御を必要とする魔法があまり得意ではない。
だが、やろうと思えば、一人抱えて空間を移動することくらいなら出来るのだ。
そして、その魔法を使い、近衛たちが待つ森の中へと移動したのだった。
「クオン=ドースティン……次まみえる時を楽しみにしておこう」
「はぁ……俺はあんな化け物どもと戦いたくないっすけどねぇ……まるで副団長が二人いるみたいでしたぜ……で、追わないんですかい?」
「いくら敵の数が多いとはいえ、この暗闇の中を探すのは不可能だろう……それに、俺は武器もないしな」
「俺一人で行っても返り打ちでしょうしねぇ……仕方ねぇっすね、帰りやしょうか」
アイルバースとアーケンは馬にまたがり、王都へと戻るのであった。
「ふむ、なかなか楽しめたぞ少年……そういえば、名を聞いていなかったな」
アイルバースが背中を斬られ、地面に倒れているクオンへゆっくりと近づく。
「私の名はアイルバース……紅の傭兵団の副団長だ」
「そ……それは丁寧にどうも……」
「少年……お前の名は?」
「クオン……クオン=ドースティン」
クオンは顔を痛みで歪めながらも立ち上がる。
「ほう、その傷でまだ闘争心を失わないか……クオン」
「生憎、僕は負けるわけにはいかないので……」
僕が死ねばカモメが悲しむ……あの子の泣く姿は二度と見たくない……僕は5年近く前になるグランルーンで、カモメが泣いている姿を脳裏に思い出した。
あの元気で明るいカモメが、悲しさのあまりに消えてしまいそうになっていた……カモメにあんな思いは二度とさせない……だから、僕は死んでは駄目なんだ……。
集中しろ……五感のすべてを使え……敵が僕より強いなら……それよりさらに僕が強くなればいい……今すぐに……。
「ふー……ふー……」
「ハハハ……良い眼だ……まだ諦めていない真っ直ぐな眼だ……殺しがいがある」
僕がクレイジュを握りなおすと、クレイジュの刀身が光る。
クレイジュも諦めていない。
「……陽炎」
アイルバースの身体が再び、揺らめく。
幻術……僕はそう思うと、目を瞑った。
目で見ても、幻術は見破れない……彼の幻術がすべての五感を惑わせるものだとしたら、目を瞑ったところで彼を捉えることは出来ないだろう……だが、さっき彼の攻撃を受けた時に気づいたのだ。
彼が僕に喋りかけた時、彼の声はしっかりと聞こえた……彼が存在するその場所から……。
つまり、聴覚は惑わされていない……それに、体に当たる雨の感覚もしっかりと感じる……それなら触覚も残っているだろう……雨の匂いもする……嗅覚も……なら、彼が惑わせるのは視覚のみ……他の五感を使えば……彼を捉えられる!
………パシャン!
左から水を蹴る音がした。
彼も自分の幻術の弱点に気づいているのだろう、出来るだけ音を出さないように動いている。
だが、僕に攻撃を仕掛けるためには力を入れなければならない……そして、その時なら確実に音を発するのだ。
「クレイジュ!」
(おうよ、相棒!!)
クレイジュが閃光のように輝く。
「なにっ!?」
その輝きによって、アイルバースは眼をくらませる。
そして、僕は五感を使って特定した彼にクレイジュを振りぬいた。
「ぐっ!」
……浅いっ。
「惜しかったな!」
彼を捉えきれなかった。
いや、捉えていたのに寸でのところで躱されてしまった。
僕の攻撃は彼の左肩を掠めるだけで終わる。
そして、避けたアイルバースは僕に向かって刀を斜めに振り下ろす。
「がぁっ!」
僕は体を捻り、それを躱そうとするが、右足の太ももを斬り裂かれてしまう。
くそっ……。
「もう、早くは動けまい……今度こそ終わりだな、クオン=ドースティン!」
再び、彼の刀が振り下ろされる。
僕は片足で跳びのくが、今度は右の二の腕を斬られてしまう……。
「不屈……その心意気は素晴らしい……いや、むしろ美しい……だが、いつまで逃げられるかな?」
「はぁ………はぁ……」
足をやられ、利き腕もまともに動かない……どうする……もう避けられない。
いや……まだだ!
「終わりだ!」
「はあああああああああああああ!!」
僕は無傷の足の下に、風の魔法を爆発させる。
その勢いで、アイルバースへと突っ込んだ。
そして、その勢いに任せ、左腕でクレイジュを振るう。
腰回転を使い、クレイジュの重さを使い、体のバネを使い……今使えるもの全てを使い、その一撃に賭ける。
鉄と鉄とがぶつかり合う音……甲高く、重いそんな金属音が聞こえる。
二人の男が、背中を見せ合い……その一撃の余韻に浸っていた。
雨の音が強くなる。
クオンは一撃に全てを賭けた為、体力も気力も使い果たし、その場に崩れ落ちるが、クレイジュが地面に突き刺さりその体重を支える。
(相棒……よくやったぜ……やっぱり相棒は最高だ)
クレイジュがクオンを褒めたたえる。
対して、アイルバースはと言うと……クオンの一撃を受け、絶命した……。
………………と言う訳ではない。
アイルバースはその場でクオンの方に振り返る。
クオンの一撃で深手を負った様子はない……出血も見られない……。
だが、その表情は敗北を期したように屈辱にまみれていた。
その理由は彼の手の中にある。
彼の持っていた刀が根元から折れてしまっているのだ。
そう、最後に放ったクオンの一撃は、アイルバースの刀と打ち合った。
クオンの一撃は今まで放ったどんな一撃より重く、強かった。
そして、その一撃はアイルバースの刀をへし折ったのだ。
「まさか、俺の刀が折られるとはな……これでは貴様を殺しても勝った気にならん……」
「はは……殺される気はありませんよ……」
クオンはすべての気力を使い果たしいるにも関わらず、未だに敵を見据える。
もう、腕を持ち上げるだけの力も残っていない……でも、ここで殺されるわけにはいかないんだ。
「副団長!!」
「…………アーケンか」
砦の入り口に一人の音が馬に乗ったまま入ってきた。
「……遅かったな」
「無茶言わねぇでください、副団長が早すぎるんすよ……どうやったらこの暗い中全速力で馬を走らせられるんすか……」
どうやら、アイルバースの仲間らしい………マズい。
ここで敵に増援……あの男はアイルバースほどの強さは無さそうであるが、弱いと言えるほどではない。
マストリスと呼ばれた男と同じくらいか?
だとしても、今の状況で敵に増援が現れたのは最悪だ……。
「さすが、副団長……あの化け物みたいに強い奴を倒したんすね?」
「……いや」
そう言うと、アイルバースは自分の手の中にある折れた刀を見せる。
「マジかよ……副団長の刀を折るとか……」
「このままやっていたら、殺されたのは俺の方かもしれんな」
「副団長がそこまで言うなんて……こいつはここで殺しかないとマズいっすね」
そう言うと、アーケンは腰につけた剣を引き抜く。
「………」
「副団長、止めねぇでくださいよ?」
「分かっている、俺も団の一員だ……この先の障害になりそうな奴を俺のわがままで見逃せとは言わん」
「そいつは良かった」
剣を持ったまま、クオンへと近づくアーケン。
(……相棒……こいつは)
最悪だ……もう、まともに体が動かない……どうする……。
アーケンがクオンの目の前にやってくる。
そして、剣を振り上げた。
「電爆撃!!!」
雷がアーケンに降り注いだ。
「うおぉっと!?」
アーケンはなんとかその雷を躱す。
そして、僕の近くに何者かが降り立った。
その何者かを僕は顔を少し動かして見上げる……。
最悪だ……まさか、こいつに借りを作ることになるなんて……。
「こんのっ大馬鹿!!なに死にかけてるのよ!!」
僕を助けたのはディータであった。
「ははは……ごめん……近衛の人達は?」
「十分ここから離れたから、今は隠れてもらってるわ……まったく、そろそろアイツを倒してるだろうと思って迎えに来たのに……余計な手間を増やすんじゃないわよ……」
「……面目ない」
「まあ、生きているのならいいわ……アンタが死んだらカモメが悲しむんだから絶対に死ぬんじゃないわよ」
「解ってる」
僕が答えると、「ならよし」とディータは笑った。
そして、目の前の敵達を睨みつける。
「好き勝手やってくれたみたいね……」
「ちっ……こいつはやべぇっすよ?」
「ああ、どうやらこの女もクオン並みに強そうだ……実にいい」
「勘弁してくださいよ副団長……おれはアンタみたいに戦闘好きじゃねぇんですから……」
「ふっ……戦闘にはならんさ」
折れた刀を持った状態でアイルバースは言い放つ。
その言葉に眉を吊り上げたディータであったが、そのディータの後ろで倒れる音がした。
クオンが最後の意地で残していた意識を失ったのだ。
「根暗坊主!?……ちっ、いいわ、アンタたちをぶっ飛ばずのは今度にしてあげる……」
すぐに治療しなければクオンの命が危ない。
そう考えたディータはクオン肩に抱え、クレイジュを持った。
「逃げられると思ってるんですかい?」
「ふぅ……あんまり、得意な魔法じゃないんだけどね……」
ディータが愚痴を零すと、ディータの姿は別の空間へと消えた。
空間魔法で移動したのだ。
ディータは空間魔法……というより、細かい制御を必要とする魔法があまり得意ではない。
だが、やろうと思えば、一人抱えて空間を移動することくらいなら出来るのだ。
そして、その魔法を使い、近衛たちが待つ森の中へと移動したのだった。
「クオン=ドースティン……次まみえる時を楽しみにしておこう」
「はぁ……俺はあんな化け物どもと戦いたくないっすけどねぇ……まるで副団長が二人いるみたいでしたぜ……で、追わないんですかい?」
「いくら敵の数が多いとはいえ、この暗闇の中を探すのは不可能だろう……それに、俺は武器もないしな」
「俺一人で行っても返り打ちでしょうしねぇ……仕方ねぇっすね、帰りやしょうか」
アイルバースとアーケンは馬にまたがり、王都へと戻るのであった。
0
あなたにおすすめの小説
俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜
早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。
食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した!
しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……?
「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」
そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。
無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!
私の薬華異堂薬局は異世界につくるのだ
柚木 潤
ファンタジー
薬剤師の舞は、亡くなった祖父から託された鍵で秘密の扉を開けると、不思議な薬が書いてある古びた書物を見つけた。
そしてその扉の中に届いた異世界からの手紙に導かれその世界に転移すると、そこは人間だけでなく魔人、精霊、翼人などが存在する世界であった。
舞はその世界の魔人の王に見合う女性になる為に、異世界で勉強する事を決断する。
舞は薬師大学校に聴講生として入るのだが、のんびりと学生をしている状況にはならなかった。
以前も現れた黒い影の集合体や、舞を監視する存在が見え隠れし始めたのだ・・・
「薬華異堂薬局のお仕事は異世界にもあったのだ」の続編になります。
主人公「舞」は異世界に拠点を移し、薬師大学校での学生生活が始まります。
前作で起きた話の説明も間に挟みながら書いていく予定なので、前作を読んでいなくてもわかるようにしていこうと思います。
また、意外なその異世界の秘密や、新たな敵というべき存在も現れる予定なので、前作と合わせて読んでいただけると嬉しいです。
以前の登場人物についてもプロローグのに軽く記載しましたので、よかったら参考にしてください。
追放貴族少年リュウキの成り上がり~魔力を全部奪われたけど、代わりに『闘気』を手に入れました~
さとう
ファンタジー
とある王国貴族に生まれた少年リュウキ。彼は生まれながらにして『大賢者』に匹敵する魔力を持って生まれた……が、義弟を溺愛する継母によって全ての魔力を奪われ、次期当主の座も奪われ追放されてしまう。
全てを失ったリュウキ。家も、婚約者も、母の形見すら奪われ涙する。もう生きる力もなくなり、全てを終わらせようと『龍の森』へ踏み込むと、そこにいたのは死にかけたドラゴンだった。
ドラゴンは、リュウキの境遇を憐れみ、ドラゴンしか使うことのできない『闘気』を命をかけて与えた。
これは、ドラゴンの力を得た少年リュウキが、新しい人生を歩む物語。
チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記
ノン・タロー
ファンタジー
ごく普通の女子高生である「武久 佳奈」は、通学途中に突然異世界へと飛ばされてしまう。
これは何の特殊な能力もチートなスキルも持たない、ただごく普通の女子高生が、自力で会得した魔法やスキルを駆使し、元の世界へと帰る方法を探すべく見ず知らずの異世界で様々な人々や、様々な仲間たちとの出会いと別れを繰り返し、成長していく記録である……。
設定
この世界は人間、エルフ、妖怪、獣人、ドワーフ、魔物等が共存する世界となっています。
その為か男性だけでなく、女性も性に対する抵抗がわりと低くなっております。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
俺たちYOEEEEEEE?のに異世界転移したっぽい?
くまの香
ファンタジー
いつもの朝、だったはずが突然地球を襲う謎の現象。27歳引きニートと27歳サラリーマンが貰ったスキル。これ、チートじゃないよね?頑張りたくないニートとどうでもいいサラリーマンが流されながら生きていく話。現実って厳しいね。
はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~
さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。
キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。
弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。
偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。
二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。
現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。
はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる