この異世界にはチートなんて存在しない!

こじらせた厨二病

文字の大きさ
1 / 11
第1章 Closed β

1話 プロローグ

しおりを挟む
AnotherWorld、これがもう一つのの現実と言われたのは昔のことではない。
ゲーム技術は発展し、VRでプレイ可能の王道MMORPGと
なった。当然このゲームは、いい意味でも、悪い意味でも大きな影響を及ぼした。
世界総人口約7割はこのゲームにのめり込んだ。それは、俺も例外じゃなかった。
むしろ、悪い意味の影響の方に入っているくらいだ。
「あれ?今何時だろう」
幽霊屋敷みたいに暗い部屋で思わず独り言を言った。
ついに体内時計も狂い始めた。
スマホを付けて時間を確認する。
AM.08:00
「うわ...またやってしまった...」
最近オールナイトしても気づかなくなってしまった。
ニートになって早3年と言ったところだ、まさに立派な廃人の完成だ。
「でも今日は、アイテム収集・クエスト攻略は順調に進んだな」
まったく、こんなことで充実感に浸れてしまう自分が恥ずかしいと思う。
いつからだっけと考える。

〈中学1年生〉
俺は友達がいなかった。
いじめられていたわけではない。
ただ、共通の趣味をもったり、外でよく遊ぶ仲間がいなかっただけだった。
しかし、自分にはアニメ、漫画や小説など自分に取っての最高の宝物が元気をくれた。いつしか、物語の中の仲間をつくってそれを大切にする主人公に憧れていた。
なれない...そんなことは知っていても、憧れていた。
ある日、ネットであるゲームを見つけた。
「AnotherWorld」
初めてその様子を見たとき、今までにない感動が襲ってきた。まさに「もう一つの世界」俺はゲームに夢中になった。
学校とは全く異なる環境。
みんな、優しかった。
いつしか、俺は皆の中心となっていた。それと同時に自分にとっての学校の存在意義を考え始めた。
親は、俺のことを第一に優先して、通信教育に変えてくれた。
〈中学3年生〉
親は2人とも、亡くなった。
交通事故だった。
周りの大人は、「可哀想」「早すぎる」など同情をしてくれたが、俺にとっては他人事にしか聞こえなかった。
中学3年先なりに理解したつもりだが、悲しみや苦しみが重かった。
親に甘えてた、自己嫌悪が襲ってきて完全に人と人を繋ぐ、俺の特別脆い橋が完全に崩れた。
そして、俺は母方の親に引き取られた。
〈高校1年生〉
完全に心をシャットダウンした。
当然、不登校。




そして、この今があるわけだ。
まぁ、その間にも色々あったな...なんて考えた。
しかし、今はその物語は語らないことにする。
その時、助けてくれたのが今のギルドメンバー達だった。
俺に、喜怒哀楽を教えてくれた。
それが今のギルド『ヴァイシュ』のメンバーだった。
そんな、思い出に浸っているとギルドのグループメッセージで1通のメッセージがきた。

シグ:「大変です!和の国の北側の正門近くでPKがありました!」
マルド:「正門でか?!なんでそんな所で」
シロ:「分かった今近くにいる俺が行く、他はギルドホールで待機、マルドさんはこれからinしてきたギルドメンバーに待機指示を頼む!」
マルド:「わかった!」
シロ:「俺が行くまで、むやみな戦闘は避けてくれ」
シグ:「了解しました」

何個かの疑問点がよぎる。
このゲームは、もう一つの世界つまり現実である。そのため、政府としては社会実験の目的も兼ねておりほとんどのことがゲームで可能となっている。
社会実験ってのは、この世界で本当の世界で提案された、事業や法律などを試すなどすること。つまり...人殺しもその社会実験の内容に含まれる。確かに、これはゲームだ現実ではないから復活はする。
しかし、この世界では向こうの世界と同様に人殺しは犯罪行為だ、捕まったら犯罪内容によってはゲームは出来なくなる。そして、本当の世界にも影響を及ぼす可能性があると判断された場合、施設に入れられるという話だ。
サイコパスや精神に異常がでてる人などを素早く対処するために導入されたシステム。だが、今まで喧嘩や暴力、窃盗などの犯罪行為はあったものの殺人まではいかなかった。つまりそんな、ハイリスクを犯してでもPKをする理由があるのだろうか。しかも、そこに居た人が捕まえられなかったと考えるとなかなかの手練だと考えるのが妥当。
とりあえず、そこに向かうことにした。
バックからアイテム『馬の呼び笛』をだして吹く。
数秒後、後ろから白馬が走ってきた。
「よし!行くぞポチ」
馬は乗馬が既にできるように、道具は取り付けてあった。
さらに馬の扱いは既に体にプログラムされていて、体が覚えてるという画期的なシステムだ。
ゲームらしいと言えばゲームところだ。
ポチは軽やかな足取りで、前進する。
(えっと...今いるのが、水の都だからあと10分もすればつくな。)
和の国と水の都は隣同士に位置する、たまたま回復アイテムを切らしていて、補充するため寄っただけだったがまさか、初PKが起きるとは予想すらしていなかった。
そこに着くのには、少し時間が掛かった。
野次馬やそれを聞きつけてきたゲームメディアが手前の橋の前で渋滞をなしていた。
犯人はまだ近くにいるということで、運営側が対応に追われている。
しかしその後情報を探ると、不思議なことが幾つかわかった。
その現場を見た人は大勢居たにも関わらず止めようとしなかった。実際には止められなかったらしい。
正門の前は人通りが多く渋滞が頻繁に起きる場所であるのにも関わらず手練すら手を出せなかった。
デマじゃないかっていう噂すらたったが、男の死亡ログが刀による殺害であることは復活の神殿に送られていた。
男は未だに、復活の神殿で蘇っておらず行方不明のままだ。
確かに、神殿では一秒間に多くのひとが蘇ることもあるが見失うほどのことはない。
何故か、嫌な予感がしてならない。
やっとの思い出、事故現場前の立ち入り禁止の手前まで来ることに成功した。
殺人現場とはいえ、本当の世界とは違い死体も血もない。
人は死んだら、下半身から青い魂の欠片が崩れていき空に蒸発する。
そして、神殿へと魂は飛ばされ神殿の特殊なアイテムにより魂は再び具現化する。
しかし、死んだ時に落としたアイテムがあった。
しかし、普通はアイテムも生き返ったら多少の遅延はあるものの魂の後を追って神殿のアイテム保管施設に転移される。つまり、まだ神殿に魂が行き着いてないという可能性が考えられる。
アイテムの中に手帳があった。
名前は...
「ギル?!なんで、あの人が?!」
驚きを隠せなかった。『Gift』のギルドマスター。
AnotherWorld配信1年後、強いが、みんな意志がバラバラのハリボテパーティーを更なる最強に育て上げ、最速レイド攻略を果たした、最強ギルドの一つ。
あれは、別格だった。
ゲームには、身体認証プログラムが入ってる。そして、キャラクターを作成し終わると、能力を発動することができる。その、能力は人それぞれバラバラで完全に一致するものは存在しない。つまり、リセマラなどで最強の能力とうのは不可能であった。
ゲームゆえに多少は有利、不利、があった。そして、ギルの能力は『予知』だった。この、能力はサービス開始初めての異能力だった。普通、ゲームでこの後相手がする動きなど、どんな凄いコンピューターでも完全に予測することは不可能だが、運営の工夫と少しのコンピューター技術で"完全"までは行かないものの、ある程度はそれを可能とした。
そこを原点として、あらゆる異能力者が生まれたが『予知』より強いものは生まれなかった。
更に、ギルはとんでもない剣の使い手で、その能力と剣を使われたらかなうものはいなかった。まさに鬼に金棒だった。
今、そんな男が倒された現場を見てもいまいちイメージがつかない。
「よりによって、なんであの人が?」
少し、疑問に思った。もし、それだけの力を持っているのであれば、上級ギルドを作り俺らよりも強いギルドを作るはそう難しいことじゃないのだろうかと思う。
すると、後から聞きなれた声がした。
「シロさーん!」
「シグ、これはどういうことなんだ?」
「私も分かりません、さっき近くを通っていたら急に騒ぎが起きました」
「誰も止めなかったのか?」
「相手が相手でしたし...」
「そうか...」
(確かに、ギルはこの世界では絶対な力に近い存在...みんなにとっては無敵の男ってところか)
「でも、ギルさんはアイテムでPVPの結界を張っていました」
「周りを巻き込まないためか...」
「多分そうですね」
「その時なんですけど、2人は話していたんですよ」
「2人が?」
「はい、そしたら急にギルさんの動きが止まってギルさんが切られました」
(どういうことだ?) 
今の話を聞いて余計に分からなくなった。
しかし、変な胸騒ぎがしてならない。
「なるのど...俺はこれから、少し調べごとをするからシグは、ギルドホールにいるみんなに注意と説明をして、解散しといてくれ」
「了解です、くれぐれも気おつけてください」
そう言って、この場を後にした。
それから、俺は近くの宿に荷物を置き頭を整理をすることにした。
評価などは一切気にせず、適当に近くの宿を選んだ。
ドアを開けると、そこそこの宿であった。
「さて、考えをまとめるか」





















しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

俺が死んでから始まる物語

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。 だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。 余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。 そこからこの話は始まる。 セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

いまさら謝罪など

あかね
ファンタジー
殿下。謝罪したところでもう遅いのです。

処理中です...