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第1章 Closed β
9話 再開
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やっとの思いで壁に着いた。
お腹と背中がくっつくという非現実的な空腹に襲われたのは生まれて初めてだった。この次にお腹が空いて死にそうだったのは、小学校のときに家に留守番していて、置いてあったご飯を寝起きの意識が朦朧としたときに食べようと試みたが、間違えて盛大に皿を落としてしまいご飯が食べ損ねたことだ。
そして、ひとまずご飯にする事にした。
王宮から一番近い壁つまり第3の壁の向こうには、市民街が広がっていて、その中心部分から異世界の店が立ち並んでいた。市民街は毎日がお祭りのように活気がありそれはなんとも平和に染まっていた。
(これが、いま戦争中の国とは思えないな...)
壁による平和ボケということだ。そして、戦争するのは兵士。つまり、上級の位の人達で、市民の中に戦争に行く兵士の家系はない。しかし、まれに兵士を自ら志願する、市民も少なくはない。
大通りを歩いていると、なにか懐かしい香りがしてきた。それは、体が覚えていて過剰に反応した。
(なんだ、この匂いは?)
この、匂い付きの熱風がここにくるまで冷たい風にさらされ、風そのものに匂いがついているかのようで、その匂いは人間...いや動物的本能をくすぐられるかのような血と柔らかい肉のにおいだった。
ここは、初めて来た異界の地なのに本能が覚えているかのように店の前に立っていた。
何の肉かは分からない。
異世界の肉だ。それをなんとも不思議そうな目で見てるシロに対して、がたいのいい店主は自慢のヒゲを見せつけながら言った。
「兄ちゃん、旅人かね?」
異世界のお約束の言葉がかけられた。
「まぁ、ちょっと色々王宮の方に用事があって...簡単には言えないんですけど...えっと...旅人ですね」
「よう、わからんが旅人だな!」
「はい」
「あのう...1つ伺いたいのですが」
「なんだい?」
「その、今焼いている大きくて美味しいそうなお肉はなんのお肉ですか?」
空腹のあまり敬語になる。
「これかい?これは、ドラゴンの肉よ!特に子供のね、この店はミニドラゴンの子供の肉を扱っているんだ」
一旦間を開けてから驚く。
「ド、ドラゴンですか?!美味しいんですか?」
「そんなに、おどろくことはねぇだろ。兄ちゃんどこの国から来たんだい?」
またもや、答えずらい質問が来た。
「うーん、極東の方からきました」
「兄ちゃん、ここはトウキョウだぜ?一番極東の国だ」
(しまった...!それを忘れていた...アニメの見すぎだった)
「あ、あそうでした、間違えました、遥か遠い西の方からきました!お腹が空いて間違えちゃいましたよ!」
「それは、いけねぇな!若いんだから食わなきゃな!」
そんな、事をいいながら大っきいミニドラゴンの子供の肉を骨付きで渡してきた。
「あ、ありがとうございます!そして、外に書いてある値段のコインを渡した」
コインはあの魔術師に貰っていた。
そして、近くの噴水のベンチに座った。
肉の香りが伝わってくる。肉の脂があふれていて、それは太陽の光を反射して、輝いていた。牛や豚とは違った、見た目をしていてゲームの中にでもでてきそうな肉だった。
「いただきます!」
口いっぱいに肉を入れる。歯が入るとまるで生きいるかのように肉自ら、分裂し口に流れ込んでくる。子供の肉だけあり、脂がのっていてそれは、それは柔らかかった。いつの間にか、手には白い大きな骨しか残っていなかった。また、来ようと思った。
「ごちそうさま」
静かにてを合わせた。そして、壁の調査の前にもっとこの街のことが気になった。
そして、ベンチから立って少し歩こうとした。その時、祭りの様な人混みの中に、アメジストのような紫色にそまった長い髪の毛をした兵士?いや女の人を見つけた。何人も通行人を見たが、なぜかその人だけ、目に印象ずけた。背はそれほど高くないが、長い剣を腰に下げていた。
(あれ...どこかで?でも、ここは、異世界だから知り合いなんているはずが...)
その答えはすぐに変わった。
「いた!」
声にでてしまった。
(この、異世界に飛ばされた人が!あれは、アリスじゃないか?!たしかアリスもあの事件に巻き込まれたよな!)
まだ、遅くはなかった。
素早く人混みに溶け込み、大きな声で呼ぶ。
「アリス!!」
それは、そこに2人しかいないかのように存在感をしめすほど大きかったが、それはアリスとシロにしか感じることはできなかった。
お腹と背中がくっつくという非現実的な空腹に襲われたのは生まれて初めてだった。この次にお腹が空いて死にそうだったのは、小学校のときに家に留守番していて、置いてあったご飯を寝起きの意識が朦朧としたときに食べようと試みたが、間違えて盛大に皿を落としてしまいご飯が食べ損ねたことだ。
そして、ひとまずご飯にする事にした。
王宮から一番近い壁つまり第3の壁の向こうには、市民街が広がっていて、その中心部分から異世界の店が立ち並んでいた。市民街は毎日がお祭りのように活気がありそれはなんとも平和に染まっていた。
(これが、いま戦争中の国とは思えないな...)
壁による平和ボケということだ。そして、戦争するのは兵士。つまり、上級の位の人達で、市民の中に戦争に行く兵士の家系はない。しかし、まれに兵士を自ら志願する、市民も少なくはない。
大通りを歩いていると、なにか懐かしい香りがしてきた。それは、体が覚えていて過剰に反応した。
(なんだ、この匂いは?)
この、匂い付きの熱風がここにくるまで冷たい風にさらされ、風そのものに匂いがついているかのようで、その匂いは人間...いや動物的本能をくすぐられるかのような血と柔らかい肉のにおいだった。
ここは、初めて来た異界の地なのに本能が覚えているかのように店の前に立っていた。
何の肉かは分からない。
異世界の肉だ。それをなんとも不思議そうな目で見てるシロに対して、がたいのいい店主は自慢のヒゲを見せつけながら言った。
「兄ちゃん、旅人かね?」
異世界のお約束の言葉がかけられた。
「まぁ、ちょっと色々王宮の方に用事があって...簡単には言えないんですけど...えっと...旅人ですね」
「よう、わからんが旅人だな!」
「はい」
「あのう...1つ伺いたいのですが」
「なんだい?」
「その、今焼いている大きくて美味しいそうなお肉はなんのお肉ですか?」
空腹のあまり敬語になる。
「これかい?これは、ドラゴンの肉よ!特に子供のね、この店はミニドラゴンの子供の肉を扱っているんだ」
一旦間を開けてから驚く。
「ド、ドラゴンですか?!美味しいんですか?」
「そんなに、おどろくことはねぇだろ。兄ちゃんどこの国から来たんだい?」
またもや、答えずらい質問が来た。
「うーん、極東の方からきました」
「兄ちゃん、ここはトウキョウだぜ?一番極東の国だ」
(しまった...!それを忘れていた...アニメの見すぎだった)
「あ、あそうでした、間違えました、遥か遠い西の方からきました!お腹が空いて間違えちゃいましたよ!」
「それは、いけねぇな!若いんだから食わなきゃな!」
そんな、事をいいながら大っきいミニドラゴンの子供の肉を骨付きで渡してきた。
「あ、ありがとうございます!そして、外に書いてある値段のコインを渡した」
コインはあの魔術師に貰っていた。
そして、近くの噴水のベンチに座った。
肉の香りが伝わってくる。肉の脂があふれていて、それは太陽の光を反射して、輝いていた。牛や豚とは違った、見た目をしていてゲームの中にでもでてきそうな肉だった。
「いただきます!」
口いっぱいに肉を入れる。歯が入るとまるで生きいるかのように肉自ら、分裂し口に流れ込んでくる。子供の肉だけあり、脂がのっていてそれは、それは柔らかかった。いつの間にか、手には白い大きな骨しか残っていなかった。また、来ようと思った。
「ごちそうさま」
静かにてを合わせた。そして、壁の調査の前にもっとこの街のことが気になった。
そして、ベンチから立って少し歩こうとした。その時、祭りの様な人混みの中に、アメジストのような紫色にそまった長い髪の毛をした兵士?いや女の人を見つけた。何人も通行人を見たが、なぜかその人だけ、目に印象ずけた。背はそれほど高くないが、長い剣を腰に下げていた。
(あれ...どこかで?でも、ここは、異世界だから知り合いなんているはずが...)
その答えはすぐに変わった。
「いた!」
声にでてしまった。
(この、異世界に飛ばされた人が!あれは、アリスじゃないか?!たしかアリスもあの事件に巻き込まれたよな!)
まだ、遅くはなかった。
素早く人混みに溶け込み、大きな声で呼ぶ。
「アリス!!」
それは、そこに2人しかいないかのように存在感をしめすほど大きかったが、それはアリスとシロにしか感じることはできなかった。
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