SAKURA

kingclover

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さくらの想い

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さくら満開の歩道を歩いていると、自転車にふたり乗りした高校生のカップルとすれちがう・・・・あの時に心が戻される。


 ≪そうだったよね。≫


いつもふたりは一緒だったからね。
自転車を漕ぐキミの後ろにいつも僕が腰掛けて、たわいも無い会話をしたね。


キミは気付いていたかな。
僕がキミの『マシェーリ』の香が大好きで、腰に手を回してギュッと摑まりながら微笑んでいた事。


キミは気付いていたかな。
僕がつまらない話をしても、その話に真剣に耳を傾けてくるキミに甘えていた事。


キミは気付いていたかな。
僕がキミとの未来をいつも描いていた事。


『キミは気付いていたのかな。』
 

あの日、さくらが満開の公園で約束の時間にキミは来てくれなかったね。
僕はキミが来てくれるのを、満開のさくらの花びらを見上げながら待ってたんだよ。


でもキミは来れなかったね。


いつもの様に、僕の大好きな笑顔で来るはずのキミは、いつも一緒に乗っていた自転車で、永遠に逢えない処に逝ってしまったんだよね。


病院のベッドで永眠ねむるキミの腕の中に、大切そうに抱えられていたふたりのアルバム。


さくらの花びらがはさんであった。
『大切なあなたへ』と一言添えて。


さくらの花びらが舞うこの季節、僕は必ずキミを思い出す・・・・


『大切な君を』。
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