幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜

海月 結城

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オークション会場に

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「はぁ、はぁ」

 薄暗い地下通路。複数人の大人が幼い少女を追いかけていた。

「おい!! あの女どこいった!?」
「すみません、見失いました」
「二手に分かれるぞ」
「「「分かった」」」

「……ここから逃げないと」

 水色の髪の女の子は何処かを目指して走り続ける。




 フォレスたちが《ボルケイノ》に到着して早2日。お祭りが始まるまであと3日。この3日をどう過ごすかでこの後のお祭りの楽しみ方が変わる。

「そう言えば、リュクスはそのお金何に使うの?」
「ちょっと、作りたいものがあるからその時のために取っておきたいな」
「作りたいもの?」
「一つ造って置きたいものがあるんだよ。ただ、それを作ろうとしたらこのお金だけじゃ全く足りないからカジノで増やそうかな」
「え?! 出来るの?」
「負けることは無いだろうな」
「へー、凄いな」
「フォレスとカリーナはどうするの?」
「まずは、オークションがどんなものなのか気になるから一回見に行こうかな。それからは、温泉にでも入ろうかな」

 と、いう事で今からオークション会場に行ってみる事にした。

「オークション楽しみだな」
「だなぁ」

 ワクワクの気持ちを抑えてオークション会場に入ろうとしたが、入り口に立っていた人たちに止められてしまった。

「ちょっと、子供がこんな所来ちゃダメだよ」
「ほら、帰った帰った」

 そこで、3人は思い出した。僕たちがまだ10歳だという事に……。

「え、ま、まじ?」
「は? 子供が何言ってるんだ。残念だが18歳以下の子供は入れないんだ。我慢して今日は帰りな」
「「そ、そんなぁ」」
「……二人とも帰るよ」
「聞き分けは良いんだな」

 リュクスが珍しく自分から帰ろうと提案して来た。なので、今は一旦帰る事にした。

「これじゃあ、オークションに入れないのか」
「ってか、リュクスから帰ろうって言うなんて珍しいね。悪いもんでも食べたの?」
「食べてないわ、アホ。まぁ、俺から言うのは珍しいよな」
「何か考えでもあるの?」
「ある。まぁ、これでも俺は魔王だからな」
「『隠蔽』でも使うの?」
「いや、それは使わない」
「じゃあ、オークション会場潰すの?」
「お前、それでも勇者か? 潰さないわ。ゴホン。えー、まぁ見ててよ」

 そして、リュクスが指をパチンッとすると、見る見るうちにリュクスの身長が伸びて行く。そして、成長が止まったリュクスの姿は10歳の子供の姿とは違い青年になっていた。

「どう? 一応20歳の見た目にしてみたんだけど……?」
「えっとー、それ、なに?」
「カッコいい……じゃない……何でそんなに急成長してるの?」
「まぁ、これには色々あるんだけど、魔王も大変でね、生まれた瞬間から命を狙われるから、魔王のスキルの『成長』を使って生き延びるんだよ。今回はそれを使わせて貰ったんだよ。まぁ、一回成長したら退化は出来ないけどね」
「って事は……これからリュクスはずっとそれ?」
「まぁね」
「ねぇねぇ! 私もやってよ!!」
「いやいや、他人は出来ないだろ」
「良いぞ」
「やったー!」
「出来るんかい!?」

 止める言葉を言う隙すらなくリュクスはカリーナにその魔法を使った。するとどうなるだろう。子供の服を着ていたカリーナが大人に成長した。しかし、結果としてカリーナの服は破れる事は無かった。身長は伸びた145cmから150cmに。そして、他は殆ど成長していなかった。

「そ、そんな……」
「ぷっ」

 カリーナはそれがよっぽどショックだったのか、部屋の隅で体育座りをしてぶつぶつと何か喋っていた。

「おい、フォレス。何か言ってやれよ」
「分かってるよ」

 責任を押し付けられた気がするが、でも、カリーナを復活させられるのは自分しかいないとは思ってはいる。

「ねぇ、カリーナ」
「……なに? フォレスも私の事笑いに来たの?」
「違うよ。その、僕はカリーナがどんな姿でも好きだよ」
「ほ、本当?」
「本当だよ」
「胸が小さい私も好き?」
「それはもちろんだよ。だって、その、僕は小さい方が好みだし……」

 それを聞いたカリーナはそっぽを向いてしまった。
 そっぽを向いていたカリーナはほんのりと頬を赤らめてムニムニしていた。

「あれ? 怒らせた?」
「フォレスちょっと来て」
「なに?」
「それで、フォレスも成長するよね?」
「もちろんするよ」
「それじゃ、やっちゃうよ」

 そして、3人とも急成長を遂げオークション会場に行くと、フォレスとリュクスは大丈夫だったがカリーナがダメだった。

「はぁ、付き人を変えても入れないぞ」

 門番の人にそう呆れられてしまった。成長はしたがカリーナだけ姿が殆ど変わっていないので止められた。
 自分だけ塞がれたのが嫌だったのか、それとも、まだ自分を子ども扱いしているのが許せないのか、カリーナから魔力がほんの少しだけ漏れ出した。

 それに直ぐに気付いて肩を掴んだ。カリーナはそれでハッと気付いて魔力を抑えたが、間近でカリーナの魔力を受けた門番の二人は腰を抜かして股間辺りを濡らしていた。

「あ、ごめんなさい。あのー!! 誰か居ませんか??」

 オークション会場の中に声を掛けると3人の男性が出て来た。

「どうした?」
「……お前ら、何やってるんだよ」
「何で失禁してるんだよ」
「「み、見ないでくれ」」

 その後はギルドカードを見せて年齢確認を済ませて中に入った。

 ギルドカードは便利だな。急に年齢が上がったのにギルドカードもその年齢に上がってるんだよ。ギルドカードって、面白いな。
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