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院長とお祭り~2~
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とあるカジノ
「ったく、あいつらは何やってるんだよ」
「ほんとほんと、ねぇボス。次は、私に任せてくれない」
「何か策でもあるのか? あいつの、結晶でもダメだった奴らだぞ」
「うん。任せてよ。外交の天才って言われた私に不可能はないよ」
「そうだったな。では、任せたぞ」
「うん!」
チームピーカックは、カリーナとノルメが一緒に魔道具を見て回り、ピーカックは一人で回っていた。そして、タイミングを合わせて集合し、見つけた魔道具をそれぞれが案内するようにしていた。効率は悪いが、ピーカックしかどんな魔道具かを見分けられないので何気に効率が良かったりする。
「おい、お前」
「私は、お前って名前じゃないですー」
「うっ……カリーナ」
「なに?」
「お前は、あのフォレスって奴のこと、どこまで知ってるんだ?」
「? いきなり何?」
「なに、ずっと気になってたんだよ。ただ、今はあいつが居ないから丁度いいんだよ」
「確かに、私も気になる。お兄ちゃん達ってあいつのスキルで見た目が成長してるんだよね。でも、それにしては、お兄ちゃんはずば抜けて大人っぽいんだよね」
確かに、フォレスは二人に打ち明けていない秘密を持っている。その点はリュクスもカリーナもあるが、今は置いておこう。
「それね、私も分からないんだよね」
「そうなの?」
「うん。確かに、赤ちゃんの時からずっと一緒に過ごしてきたけど、ずっとあの調子だから何とも言えなんだよね」
「っち、つまんねぇの」
「は? だったら、あんた自分で聞いたらいいじゃん」
「いや、それは……何と言いますか……」
そのたじろいで敬語を使っている姿にカリーナとノルメは笑い堪えることが出来なかった。
「……っぷ、あははははは」
「ちょっ、っぷ、あはは、わ、笑っちゃだ、だめだよ……」
「お、お前ら……ぶっ殺してやる!!」
そんなこんなで、チームピーカックは何だかんだ楽しそうにお祭りを回っていた。
「ねぇ、そろそろお昼ごろだし普通にお祭り楽しまない?」
「そうだな。勝負に使う魔道具はそろったからな。どこ行く?」
「そうだね、院長はどこか行きたいところある?」
「俺か? そうだな、魔道具のお祭りって言ったらやっぱり、あそこだろ」
院長に付いていき、到着した場所は魔道具のコンテスト会場だった。そこには、同じ考えだったカリーナたちも来ていた。
「そっちも、選び終わったんだな」
「もちろん。絶対に俺様の勝ちだよ」
「ふん、それはどうかな」
ピーカックとリュクスの目と目が合い、バチっと何かが弾ける幻覚が見えた。
「ほら、勝負は宿に戻ってから、一旦これ全部カリーナの『収納』に入れておいて」
「はーい。こんな奴ら置いておいてさっさと行こう」
「ほら、置いて行っちゃうよ。早く来ないと、二人とも分かってるよね?」
「「は、はい」」
「ほんと、逞しくなったな」
魔道具のコンテストは、有名な人から無名な人までいろいろな人が応募している。その中から、予選を切り抜けた上位百名の魔道具が本選であるこのコンテストに展示されている。
そのため、とても質の高い魔道具がずらっと並んでいる。
「これ、照明だな」
「ただの照明でもないみたいだね」
今見てる照明はフロアライトだが、光の調整はもちろん、認証システムが入っているようで、その人が特定のボタンを押しながら魔力を込めると槍に変形するようになっていた。これで、防犯は完璧だね。
そう言った、一癖も二癖もある魔道具を眺めていると、一つのティアラのようなものの前で止まった。
「なにこれ?」
「これ、魔道具?」
「んー、魔道具……だと思う」
「リュクスも曖昧なんだ。ねぇ、ピーカックとノルメも見てみてよ」
「何ですか?」
「これこれ」
少し遠くにいたノルメを呼んで、不思議なティアラを見せた。
「……」
「なんだこれ? 魔道具ではあるが、なんか普通の魔道具と違うな。似たなにかを何処かで……」
そのティアラを見たノルメの顔色が悪い気がする。
「? ちょっと、ノルメ大丈夫?」
「……な、んで……?」
「ノルメ?」
そして、ふらっと倒れてしまった。
僕たちは、すぐにノルメを宿まで運んで看病を始めた。
ノルメが目を覚ましたのは、それから、少し経ってからだった。
「すみません。お騒がせしました」
「もう大丈夫なの? 凄いうなされてたよ」
「……はい。大丈夫です」
「……私は、ノルメの親友だからね。吐き出したくなったらいつでも待ってるからね」
「……ありがとう」
それでも、ノルメの体調は治らず、カリーナと共に宿でお留守番になった。
「やっぱり、あのティアラだよな」
「だよね。あのティアラとノルメがどんな関係があるんだ?」
「二人とも、あまり詮索はしないほうがいいと思うぞ」
「……院長、でも」
「まったく、フォレスらしくない。待ってあげることも時には大事なんだよ。あのティアラはノルメの過去に深く関係している。自分の過去を話すのはとても勇気がいるんだ。二人とも分かるよな」
「うん。そうだね」
それから、夕方ごろに元気になったノルメを連れてお祭りを楽しんでいき、これからピーカックとリュクスの勝負の行方が決まろうとしていた。
「ったく、あいつらは何やってるんだよ」
「ほんとほんと、ねぇボス。次は、私に任せてくれない」
「何か策でもあるのか? あいつの、結晶でもダメだった奴らだぞ」
「うん。任せてよ。外交の天才って言われた私に不可能はないよ」
「そうだったな。では、任せたぞ」
「うん!」
チームピーカックは、カリーナとノルメが一緒に魔道具を見て回り、ピーカックは一人で回っていた。そして、タイミングを合わせて集合し、見つけた魔道具をそれぞれが案内するようにしていた。効率は悪いが、ピーカックしかどんな魔道具かを見分けられないので何気に効率が良かったりする。
「おい、お前」
「私は、お前って名前じゃないですー」
「うっ……カリーナ」
「なに?」
「お前は、あのフォレスって奴のこと、どこまで知ってるんだ?」
「? いきなり何?」
「なに、ずっと気になってたんだよ。ただ、今はあいつが居ないから丁度いいんだよ」
「確かに、私も気になる。お兄ちゃん達ってあいつのスキルで見た目が成長してるんだよね。でも、それにしては、お兄ちゃんはずば抜けて大人っぽいんだよね」
確かに、フォレスは二人に打ち明けていない秘密を持っている。その点はリュクスもカリーナもあるが、今は置いておこう。
「それね、私も分からないんだよね」
「そうなの?」
「うん。確かに、赤ちゃんの時からずっと一緒に過ごしてきたけど、ずっとあの調子だから何とも言えなんだよね」
「っち、つまんねぇの」
「は? だったら、あんた自分で聞いたらいいじゃん」
「いや、それは……何と言いますか……」
そのたじろいで敬語を使っている姿にカリーナとノルメは笑い堪えることが出来なかった。
「……っぷ、あははははは」
「ちょっ、っぷ、あはは、わ、笑っちゃだ、だめだよ……」
「お、お前ら……ぶっ殺してやる!!」
そんなこんなで、チームピーカックは何だかんだ楽しそうにお祭りを回っていた。
「ねぇ、そろそろお昼ごろだし普通にお祭り楽しまない?」
「そうだな。勝負に使う魔道具はそろったからな。どこ行く?」
「そうだね、院長はどこか行きたいところある?」
「俺か? そうだな、魔道具のお祭りって言ったらやっぱり、あそこだろ」
院長に付いていき、到着した場所は魔道具のコンテスト会場だった。そこには、同じ考えだったカリーナたちも来ていた。
「そっちも、選び終わったんだな」
「もちろん。絶対に俺様の勝ちだよ」
「ふん、それはどうかな」
ピーカックとリュクスの目と目が合い、バチっと何かが弾ける幻覚が見えた。
「ほら、勝負は宿に戻ってから、一旦これ全部カリーナの『収納』に入れておいて」
「はーい。こんな奴ら置いておいてさっさと行こう」
「ほら、置いて行っちゃうよ。早く来ないと、二人とも分かってるよね?」
「「は、はい」」
「ほんと、逞しくなったな」
魔道具のコンテストは、有名な人から無名な人までいろいろな人が応募している。その中から、予選を切り抜けた上位百名の魔道具が本選であるこのコンテストに展示されている。
そのため、とても質の高い魔道具がずらっと並んでいる。
「これ、照明だな」
「ただの照明でもないみたいだね」
今見てる照明はフロアライトだが、光の調整はもちろん、認証システムが入っているようで、その人が特定のボタンを押しながら魔力を込めると槍に変形するようになっていた。これで、防犯は完璧だね。
そう言った、一癖も二癖もある魔道具を眺めていると、一つのティアラのようなものの前で止まった。
「なにこれ?」
「これ、魔道具?」
「んー、魔道具……だと思う」
「リュクスも曖昧なんだ。ねぇ、ピーカックとノルメも見てみてよ」
「何ですか?」
「これこれ」
少し遠くにいたノルメを呼んで、不思議なティアラを見せた。
「……」
「なんだこれ? 魔道具ではあるが、なんか普通の魔道具と違うな。似たなにかを何処かで……」
そのティアラを見たノルメの顔色が悪い気がする。
「? ちょっと、ノルメ大丈夫?」
「……な、んで……?」
「ノルメ?」
そして、ふらっと倒れてしまった。
僕たちは、すぐにノルメを宿まで運んで看病を始めた。
ノルメが目を覚ましたのは、それから、少し経ってからだった。
「すみません。お騒がせしました」
「もう大丈夫なの? 凄いうなされてたよ」
「……はい。大丈夫です」
「……私は、ノルメの親友だからね。吐き出したくなったらいつでも待ってるからね」
「……ありがとう」
それでも、ノルメの体調は治らず、カリーナと共に宿でお留守番になった。
「やっぱり、あのティアラだよな」
「だよね。あのティアラとノルメがどんな関係があるんだ?」
「二人とも、あまり詮索はしないほうがいいと思うぞ」
「……院長、でも」
「まったく、フォレスらしくない。待ってあげることも時には大事なんだよ。あのティアラはノルメの過去に深く関係している。自分の過去を話すのはとても勇気がいるんだ。二人とも分かるよな」
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