幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜

海月 結城

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広がる魔王と勇者の素顔

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 一人のその報告は世界を震わせた。

「それは、誠か!?」
「はい。私の信じる部下が見つけた信頼できる情報です」
「よし、分かった。今すぐにその街に軍を送る。勇者様にはそこで魔王を討伐、逃がした場合はこちらで勇者を預からせてもらおう。この情報が真実だと分かった時そなたと、そなたの部下には褒美を与える。何がいいか考えておけ」
「は!! ありがたき幸せ」
「よし、下がっていいぞ」

 その報告は、出来るだけ早く報告はしたようだが、お祭りが終わってから三日は過ぎていた。そんな報告が上に上がっていることはフォレスたちは簡単に想像できた。

「さて、報告が上に行くまでの三日で温泉にも入れたし、遺跡に寄ってから僕たちはここを去るよ」
「そっか、また、どこかで会おうな」
「そうだね。また、どこかで」

 ラーランたちと別れ、僕たちは遺跡に向かった。遺跡は、ボルケイノが温泉の街で有名になるきっかけになった火山の麓にあるらしい。

「あづい~、フォレス~」
「暑いなら抱き着くな、あ、やばい、溶ける……」
「お前ら、こんなに暑いのによくそんなにいちゃつけるよな」
「ノルメ~、助けて……このままじゃ……」
「あぁ、お兄ちゃんが溶けてる。しょうがないな、聖女の力をこんな使い方させて、バチ当たりますよ。『簡易冷却クーリング』」
「「ふぁ~、涼し~」」

 聖女の力はバフの効果がメインのようで、こういった力もあるみたい。これはどっちかと言えばデバフの気がする。

「いや、悪いなノルメちゃん。俺にも掛けてくれて」
「良いんですよ、院長さん」
「俺達には?」
「なんで、魔王とあんたに掛けないといけないんですか?」
「それでほんとに、聖女かよ」
「何を当たり前のことを言ってるんですか? バカなんですか? アホなんですか? 聖女に決まってるじゃないですか」
「おまえ……言わせておけば……後で覚えてろよ」
「リュクス、なにしてるの? 行くよ」
「分かってるよ」
「べーっだ」

 遺跡に付いた僕たちが中に入ろうとすると、何故かピーカックだけが中に入れなかった。

「あ? なんだこの結界?」
「入れない?」
「みたいだな……お前らちょっと離れろ」

 そう言うと、ピーカックは拳に魔力を込めて入口に向かって拳を振った。
 だが、その拳は結界によって弾かれてしまった。

「本気で殴ったんだがな……まぁいい、俺はここで見張って置く、気長に探索してきていいぞ」
「分かった。それじゃ、行ってくる」

 そのころ、勇者と魔王の似顔絵が全世界に広まっていた。

『どこかの街』

「こいつらが、勇者と魔王なのか」
「ってか、王様、勇者見つけてなかったんだな」
「確かに、勇者のお披露目もないもんな」
「「にしても、かわいいな」」

『メッツァル』

「え、この人、私見たことある」
「まじ?」
「うん。この二人、私が冒険者登録させたんだよ」
「え、まじ?」
「うん」
「副ギルドマスターは戦いましたね、この二人と……」
「え、死んだ?」
「死んでたら、あそこで掃除してないですよ」
「そうだな。副ギルドマスター、手は抜かないでくださいね」
「分かってるよ!」

『孤児院近くの名もない村』

「やっぱり、あの子たち……」
「凄く強かったもんな」
「でも、助けてくれた中に魔王もいたんだな」
「魔王が……」
「よし、休憩も終わりだ。あの子たちがまた、この村に寄ったときに美味しいご飯を食べさせてあげられるように、頑張るぞ!!」
「「おーーー!!」」

『魔界』

「これが、魔王様……」
「はぁ、かっこいい……」

『魔界の屋敷』

「こいつが、魔王か……弱そうな見た目しやがって、まるで人間じゃないか」
「どうします? やりますか?」
「当たり前だ、魔王には俺こそが相応しい」
「えぇ、私共もそうお思います。貴方様こそが本当の魔王です」
「準備は万全か?」
「はい。今すぐにも出発できますよ」
「それじゃ、人間界で暴れるか」

『魔王城の離れ』

「この姿、あの頃と一緒だ」
「やっぱり、そうですよね!!」
「ええ、世界を統一したあの時を同じお姿……私は感動しております」
「ちょっと、じいじ、泣かないでよ」
「おっと、すみません。感動を禁じ得ませんでした」
「それじゃ、お迎えの準備でも進めようか」
「はい」

『天界』

「あらあら、やっと見つけたんですか。全く、遅いですよ……え? 嘘でしょ? あり得ないわ。あり得ないあり得ない!!! この勇者、同じ見た目をして……もしかして、お前たち、この勇者は魔王と一緒に世界を壊すかもしれません。仕留めるのです。これは、何よりも最優先事項です!!!」
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