幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜

海月 結城

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緊急依頼

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 一日目のお祭りが終わり、僕たちは換金所にやって来た。
 売りたくない綺麗な宝石以外を別の袋に入れて換金所の人に袋を渡した。

「これお願いします」
「はーい、ありがとう、ござ、いま……す!?!?」

 換金所の人が驚いていたが、僕たちはその時楽しく会話していて全く気にしていなかった。
 その後、体を震わせた受付の人からお金を貰って僕たちは次の日のために宿屋に戻って体を休めることにした。

「そう言えば、換金料はどのくらいまで行ったんだよ?」
「あー、確かに、カリーナちょっと教えてよ」
「はーい」

 カリーナは『収納』を使って、今回換金したお金を取り出した。

「えっとね、456万シェルだね」
「良い感じに稼げてるな」
「そうだね。それに、綺麗な宝石はこっちで持ってるから実際はもっと稼げてるはずだね」
「なぁ、取り分はどうする?」
「カリーナ、そのお金って全部まとめてないよね?」
「うん。みんなから預かったまま『収納』に入れたから袋のままだよ」
「だったら、この資金は全部掘った人のもので良いよね」

 みんなそれに賛成してくれた。

「それと、カリーナ。俺の金、返して」
「うん」

 そして、次の日。今日も宝石を採掘するためにピッケルを持ってやって来た。
 けれど、そこにいた冒険者たちが何故だがみんな慌ただしく動いていた。

 なにかあったのか、少し気になってその様子を遠目から見ていたら、一人の重装備をしている青年が近づいてきた。

「もしかしてそこにいるのは、『音速の漆黒』様で間違いないですか?」

 その青年はそのイケメンの顔でそんな厨二病のようなことを聞いてきた。
 僕は、驚きすぎて口がホの字で固まってしまった。それが、青年には違う意味で捉えられた。

「申し訳ない。私は、騎士団兼冒険者のエクレンと言う。そこにいる『音速の漆黒』様に用があって来た」
「俺に? なんだ?」
「『音速の漆黒』様は冒険者のランクを今まででないほど早く上げたとお聞きした。既にその能力はBランクかAランクの実力を持ってくると想定している」
「話が長い、速く要点を言え」
「す、すみません。それがですね、鉱山の中にダンジョンが生成されたんですよ。それの偵察に出ていた冒険者がボロボロになって帰って来たんです。そのうち一人は死んでしまいました。どうか、『音速の漆黒』様。そのダンジョンを一緒に攻略……」
「は? 嫌に決まってんじゃん。勝手に祭り上げてお前らの助け綱にするんじゃねぇよ」
「!? ……す、すみません……でした……」

 エクレンは落胆した様子で冒険者たちのところに戻っていった。

「リュクス!! 今のは何!?」
「は? 別にいいだろ。俺たちはお祭りを楽しんでいる参加者だ。そっちのトラブルは護衛として受かった冒険者たちの仕事だろ? それを出来ないからって今、冒険者として仕事してない俺に助けてなんて断るに決まってんだろ」
「いや、まぁ、そうだけど……フォレス~……」
「リュクス。僕さ、ダンジョン、気になるな」
「え?」
「あの人たちの目盗んで、ダンジョン行かない?」
「フォレス……」

 と、言ったものの、忍び込むのは容易くない。

「冒険者協会から依頼が出たら行こうか。勝手にダンジョン攻略して報酬貰えないのは嫌だからね」
「……確かに」
「それじゃ、それまではゆっくり過ごそうか」

 それから、十数分後。僕たち冒険者は冒険者協会に集められた。

「皆さん。お祭りに参加していた方も護衛として参加していた方も、そもそもお祭りに参加していなかった方たちもお集まりしていただいてありがとうございます。今回集まってもらったのは他でもありません。今回採掘祭の会場になっていた鉱山にダンジョンが生成されました。今回の緊急依頼はこのダンジョンの安全の確保。できれば、ダンジョンの攻略。これを緊急依頼とさせていただきます」
「ちょっといいですか?」

 声を上げたのはリュクスが振ったエクレンだった。

「ダンジョンの攻略と言ってますが、ダンジョンの性質上、攻略できるのは一人だけです。そこのところどう考えていますか?」
「はい。ダンジョンの攻略は歴史に名を刻むほど名誉なことです。ここにいる誰もが欲しいと思います。順番に入って欲しいところですが、出来るだけ早く攻略してもらいたいです。なので、今回は早い者勝ちです!! みんなで競争しあってダンジョンを攻略してさい。けれど、これだけは約束してください。皆さん、死なないでください」

 そして、この国にいるほとんどの冒険者のダンジョン攻略が幕を開けた。
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