幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜

海月 結城

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一年後

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 修行を開始してから、一年の時が経過した。
 聖女であるノルメは、一年で身長が5cmほど伸び、体つきも女の子から女性の体に近づきつつあった。

「ノルメ、一年間お疲れ様でした。貴女は強くなったわ、知識も身に付け、力も身に付けた、後は、みんなのことを知るだけ。そうすれば、その人が今何を求めているのか、それを察知できるようになる。頑張りなさい」
「はい! ありがとうございます。アイリス師匠!!」

 師匠と呼ばれたアイリスは、嬉し恥ずかしで顔を背けた。

「……次、ここに来るときは、良い報告を待っているわ」

 そして、ノルメは《ボルケイノ》の遺跡から出た。
 ノルメがフォーティス大陸に戻るのは一週間後だ、その時にみんなの反応を楽しみにノルメは駆け足で大陸を目指した。

 場所は変わり、孤児院。
 一年後の朝、カリーナは一睡も出来ず目に隈を作っていた。
 そこに、起こしに来た院長が入ってきた。

「おーい、カリーナ、朝だぞー、おきr……大丈夫か?」

 目をぱっちり開けたカリーナと目が合い、院長は一瞬固まってしまった。
 院長が起こしに来たという事は、もう朝になったという事を理解したカリーナは、眠い目をこすりながら起き上がった。

「おい、カリーナ、一日ぐらい遅れても平気だろうから、きちんと寝てから行った方が良いと思うぞ」
「やだ、早くフォレスに会いたいんだもん」

 その、断固とした意志に、院長は突き刺さる言葉を投げかけた。

「それは、分かったが、そんな、濃い隈が出来た酷い顔をフォレスに見せたのか?」

 それを言われたカリーナは、はっとした表情で、涙目になり院長の顔を見た。

「わたし、そんなにひどい顔してる……?」
「あぁ、ちょっと、引くぐらいには……」
「う、うぅ、やだ! フォレスにそんな顔を見せたくない!!! やだ、やだやだやだ!!」
「だったら、寝ろ。フォレスにお前の綺麗な顔を見せてあげろ」
「うん!! 寝る!!」

 そして、カリーナの出発日時は一日遅れることになった。

「まったく、これが勇者なんて信じられねぇよな。戦いになった瞬間に空気変えるんだから、あの時は驚いたぞ……。信じてるからな、お前たち」

 エクレンとツバキは、一年後のその日、森の中でぶっ倒れていた。

「お前ら!! お仲間が帰って来るのに、時間がまだ掛かる! まだまだ、修行は終わっておらんぞ!」
「は、はい!! お願いします!!」
「ツバキ、もう少し頑張るんだぞ。お兄ちゃんに強く、可愛くなったところを見せるんだろ?」
「うん! ツバキ、頑張る!!」

 対極と言っていいほど、修行のテンションに差がある二人組、二人の修行はカリーナたちが帰ってくるまで続いた。

 レイさんは、早くに自分が聖弓士になることを理解していたので、修行は長い期間を掛けて既に終えていた。だから、レイさんは一人、ギラーフに残っていた。だからと言って、一人観光をしていたわけではない。いや、していたが、ちゃんと修行も行っていた。
 それは、霧の濃い森に入って第六感の強化だった。第六感はソナーのようなものに近く、自分に接近する魔物を魔力検知を行わずに感知することが出来る力だ。それを、この一年間レイさんは強化していた。

 そのお陰で、レイさんは獣人族の案内なしで遺跡まで余裕で辿り着くとこが出来ていた。

「はやく、みんな来ないかな?」

 そして、僕は未だに天使と戦っていた。

「お初に……」
「うるさい、聞き飽きた、来い」

 そして、天使が動き出そうとした直後、上と下からの強力な押しつぶすような重力によってぺしゃんこに潰れてしまった。

「そろそろ、一年経つのか、意外に時間が経つのは速かったな。家に戻るか」

 フォレスは拠点を作っていて、今、天使と戦った場所から二十キロの地点に作っていた。
 拠点には十秒も経たずに到着してしまった。

「ほんと、天使と戦い始めてから、身体能力の向上が凄まじいよな」

 ぺしゃんこにした天使を拠点となりの土の中に埋めて、フォレスは船に乗って島を後にした。

「さーて、強くなったみんなの能力が噛み合うのか、噛み合わないのか、どうなるだろうか? 少し、楽しみだ」

 そして、全員が集合したのは一週間後だった。
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