幼馴染みの2人は魔王と勇者〜2人に挟まれて寝た俺は2人の守護者となる〜

海月 結城

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精神体

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 エクレンとツバキが水龍を倒した。
 水龍はツバキの《拳岩》を喰らい、水上で伸びている。

「エクレン! ツバキ! お疲れ様」
「流石の龍だったよ。生命力、半端ないね」
「うん、エクレンの一撃で終わったと思った」

 そして二人は、ハイタッチを交わした。

 そのまま船は進み、30分後に港に入港した。
 船からエクレンとツバキが降りると、そこに待機していた冒険者と騎士団の人たちに一瞬で囲まれた。

「兄ちゃんたちが、水龍を倒したのか!?!?」
「え、えぇ、まぁ……」
「凄いな!! お前たち何者だ!!??」
「あ、ははは……」

 それからも、代わる代わる冒険者と騎士団のみんなに握手を求められたり、十数分その場から動けなくなっていた。
 その間、僕たちはレイさんの船酔いを治すためにノルメに回復魔法を掛けてもらっていた。

 戻ってきた二人は物凄く疲れた顔をしていた。

「二人とも大丈夫ですか?」
「うん、ツバキたちは大丈夫。でも……レイねぇさん、仮面で見えないけど顔が真っ青なのは分かるよ」
「あ、はは、うん、ちょっと、やばいかも」
「ほら、フォレスはあっち行ってて」
「う、うん」

 レイさんの船酔いが治るまで僕は一人になった訳だが、適当に歩いていると全く知らない場所に辿り着いた。
 裏路地を曲がり曲がり、行き止まりに付いた。

「あれ? なんで、僕はここにいるんだ?」

 そんな疑問を頭に浮かべながら、周りを見渡すと何かが周りを囲ったのが分かった。
 直ぐにでも壊して外に出ることが出来るが、その魔法に敵意が無いことが分かった。というか、懐かしさすら感じた。

「よ、久しぶりだな。フォレス」
「!! リュクス!?!? なんで、どうして!?!?」
「まぁ、これは俺の精神体だから、本当の俺であって俺ではないがな」
「あーオッケー、理解した」
「流石、それじゃあ、早速本題とするか」

 精神体のリュクスはそこら辺に置いてある木箱に座った。

「まず一つ目が、俺はどの神と戦えばいい」

 そう、僕たちは未だにどの神と戦うのか決まっていない。

「神の能力はシュルイに教えてもらったんだけど、それだけで、戦う相手を決めていいのか迷ってるんだ」
「あー、そうだよな。能力が強くてもそれを使う奴によって強さが変わるからな……。だとすると、『適応』と『解析』の神はカリーナたち、勇者一行が戦った方が良いだろう。それと、カリーナたちに一つアドバイスを伝えてくれ。『解析』するには時間が掛る。そして、『適応』するのにも時間が掛る。そこを付け。出来るだけ最高威力の攻撃をしろ。そうしないと、あの神とは対等に戦えない」

 良かった、『解析』も『適応』も一瞬で出来たら、勝ち目なんてどこにもない。

「そして、『静止』と『圧縮』はフォレスに頼みたい。こいつが神の中で一番やばい。今の俺ではこいつには勝てない。それと、こいつには、あらゆる遠距離攻撃が効かないから、気を付けろよ」
「うん、任せて。それじゃ、リュクスは『共有』と『分割』の神と戦うの?」
「そういう事だな。まぁ、あいつは、今の俺でもギリギリ倒せる、倒せないぐらいだな」

 そういう、リュクスは少し不安で今まで見た事のない、優しさを含んだ笑みを浮かべていた。

「リュクスのその顔、初めて見た」
「え、あぁ、精神体だからポーカーフェイスが出来ないのか……」

 今までカリーナと喧嘩とかしてたけど、リュクスは心の内側ではやさしさに溢れていたのかもしれない。まぁ、多分だけどね。

「それじゃ、フォレス。そろそろ精神体の限界時間だからここまでだな」
「うん、分かった。それじゃ、さっきのはちゃんとみんなに伝えるね」
「任せたよ。それじゃ、次会うときは旧エルフの森か、神のいる場所でだな」
「また後で」

 そして、リュクスは消えて行った。

 さてさて、ここからどうやって帰るか……。
 一時間後、やっと表に帰ってくることが出来た。
 そして、僕は怒られた。

「遅い!!!!」

 これには、本当に申し訳ないと思い、全力で謝った。
 そして、さっきの出来事を話し、どの神と戦うかの共有を行った。
 翌日、僕たちは新エルフの森に向かった。
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