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美しい装飾の街
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「これからのことだが」
一通り料理を食い荒らして満足したのか、安いワインを飲みながらジルは話しを切り出した。
「街道を行くのは変わらねぇ、だがさっき言った通り今まで以上に警戒は必要だと心得ろ」
ここは小さな田舎村だ。その上まだ都を抜けたという確証がないため検問がまだ緩かったが、今後はそうは行かないだろう。
日数が経過すれば当然探索範囲も拡大される。それにある程度大きな街だと王宮にいる転送魔法の使い手の設備が整えられているため、転送魔法で勇者やら騎士団連中やらがそこらの街をうろうろしている可能性もゼロではない。
それらも踏まえて、極力大きな街は避けて通るべきだ。
「この町からリリクラック山脈まで馬車でおよそ一月ほどだ。実際は憲兵の目を避けながら行くことになるからもっとかかるかも知れねぇ」
「一月もかかるんじゃあ、食料が腐ってしまうわね」
「春だからな、冬ならもう少し持ったかもしれねぇが、それはそれで凍死の危険があるから一長一短だな。まぁ、保存食ならその程度は持つ。後半はほぼ保存食になるかもな」
ジルはワインをゆっくりと味わうように飲み干した。
「ここでは、2ヶ月、いや、3ヶ月分の食料と山越えの装備も補給する。本当なら山の麓で装備を調えられればいいが、そう都合良くはいかねぇからな」
この旅にでてからジルは随分と慎重な発言が目立つ。普段から慎重で及び腰ではあるもののここまでではないためにそれだけ予断を許さぬ状況なのだということを憲兵の姿を見たときよりも、その姿にイヴはひしひしと感じとった。
「いいか、痕跡を残すなよ、隅から隅まで掃除しろ。追跡の手がかりになるぞ」
窓辺にはリオンがかぶっていたカツラが脱ぎ捨てられて、カーテンと共に夜風に揺れていた。
*
「悪いことをしているとギルフォード・レインが攫いにくるぞ」
子どもを叱る時に最近良く聞く定番の文句が聞こえてきて、花びらの舞い散る幻想的な世界の中でふいにイヴは現実に引き戻されたような気がした。
「城下以外でもギルフォード・レインって知られてるのね」
「……ああ、最悪な悪党だからな」
ジルは興味なさげにちらり、と視線を寄こす。
「それよりも次はあっちの店だ。干し肉を買いに行くぞ」
「はぁい」とイヴはリオンの手を操って上げさせて返事をした。
翌日、イヴ達は老女に挨拶を済ませると買い出しに出た。買い出しが終わればそのままこの町とはおさらばだ。可能な限り素早く買い出しを済ませて出て行かなくてはならない。
さっさと歩き出してしまったジルの若干不機嫌そうな態度に疑問を抱きつつ、後に続こうとする。
しかしその動きは途中で止まってしまった。
手を握っていたリオンの動きが止まったからだ。
「どうしたの?」
問いながらリオンの目を覗き混むと、その視線はあるものに釘付けになっていた。
最初は小さかったそれが何かはっきりとしなかったが、徐々に近づいてくると正体がわかった。
「パレード?」
その瞬間、どっと周囲から歓声が沸きその質量に圧倒される。
パレードの中心である台車は美しい6頭の白馬にゆっくりと引かれて現れた。高さは両側の家の屋根を越えるほどに高く、薄紅の花と白の水色のリボンと風船で飾られている。台車の周りを囲んで並んで歩く女性達は初日に案内をしてくれた女性と同じく白いワンピースと花を身にまとって籠から花弁を辺りに振りまいていた。
台車の上から一人だけ赤いドレスを着た女性がステッキのようなものを取り出して音楽に合わせて振っている。
どうやらその女性のステッキの振った方向を合図に、花びらを舞い散らしているらしい。
台車の上の女性がステッキを一際大きく振って見せると風が巻き起こり、周囲の花びらをかき集めて空中に大きなハートを描いた。
呪文は距離が遠くて聞こえなかったが、おそらくは風を操る魔法だ。
「すごいわねぇ」
パレードの邪魔にならないように少し後ろに下がりながら声をかけると、リオンも興奮したように頬を紅潮させて無言でうんうん、と頷いた。
けれど困った。いきなり人が集まったせいでジルとはぐれてしまった。
実はつい先ほど散々はぐれないようにとジルに注意を受けていたイヴである。
(まぁ、いいか。馬車まで行けば会えるでしょう)
町を出立する時間もまだ先だし、パレードが通り過ぎて人がはけてから馬車に向かえばいいのだ。人混みで身動きがとれない現状に合流をそうそうに諦めると、イヴはリオンを背後からぎゅっと抱きしめた。
リオンとはぐれないのが、第一優先である。
「おっ?」
しかしそうしていると、人の波にあっという間に飲まれてしまった。
思いっきり肩を誰かの背中に押される。
「……とっ、」
慌ててたたらを踏むが、その先にも人の腹があり小突き返された。
「……はっ?」
よろめいた先にはやたら元気に歓声を上げる女性達がいて、そのうちの一人が振り回した腕がイブの頬を打つ。
なんとかリオンの事だけは抱きしめて死守したが、それが精一杯だった。
「……んぐっ」
よろけて尻餅をついた先は道の隅の隅、路地裏への入り口のような場所だった。
ぽかん、とリオンと二人で座り込んだまま眺める先には人の海だ。
「すごいね……」
「そうねぇ、すごいわねぇ……」
美少女の頬を打つなんてっ、と怒る気にもならないほどにすさまじい熱量だ。
とてもあの波の中に戻ろうという気力は湧かなかった。
とはいえいつまでもこうして座り込んでいるわけにもいかない。
なにせ下手をしたら踏まれかねない勢いなのだ。
その事実に気づくとぞっとして、慌ててイヴはリオンを抱えて立ち上がると行き場を求めて周囲を見渡したが、自分の背後にしか道は開けていなかった。
すなわち、路地裏の中だ。
裏路地といっても、宿屋があった付近よりも更に狭く薄暗い。
「…………お邪魔しまーす」
「おじゃまします」
正直迷いそうだが背に腹は代えられない。
イヴは暗闇の中へと足を踏み出し――、案の定、数秒で迷子になった。
イヴ至上、過去最高の速度である。
一通り料理を食い荒らして満足したのか、安いワインを飲みながらジルは話しを切り出した。
「街道を行くのは変わらねぇ、だがさっき言った通り今まで以上に警戒は必要だと心得ろ」
ここは小さな田舎村だ。その上まだ都を抜けたという確証がないため検問がまだ緩かったが、今後はそうは行かないだろう。
日数が経過すれば当然探索範囲も拡大される。それにある程度大きな街だと王宮にいる転送魔法の使い手の設備が整えられているため、転送魔法で勇者やら騎士団連中やらがそこらの街をうろうろしている可能性もゼロではない。
それらも踏まえて、極力大きな街は避けて通るべきだ。
「この町からリリクラック山脈まで馬車でおよそ一月ほどだ。実際は憲兵の目を避けながら行くことになるからもっとかかるかも知れねぇ」
「一月もかかるんじゃあ、食料が腐ってしまうわね」
「春だからな、冬ならもう少し持ったかもしれねぇが、それはそれで凍死の危険があるから一長一短だな。まぁ、保存食ならその程度は持つ。後半はほぼ保存食になるかもな」
ジルはワインをゆっくりと味わうように飲み干した。
「ここでは、2ヶ月、いや、3ヶ月分の食料と山越えの装備も補給する。本当なら山の麓で装備を調えられればいいが、そう都合良くはいかねぇからな」
この旅にでてからジルは随分と慎重な発言が目立つ。普段から慎重で及び腰ではあるもののここまでではないためにそれだけ予断を許さぬ状況なのだということを憲兵の姿を見たときよりも、その姿にイヴはひしひしと感じとった。
「いいか、痕跡を残すなよ、隅から隅まで掃除しろ。追跡の手がかりになるぞ」
窓辺にはリオンがかぶっていたカツラが脱ぎ捨てられて、カーテンと共に夜風に揺れていた。
*
「悪いことをしているとギルフォード・レインが攫いにくるぞ」
子どもを叱る時に最近良く聞く定番の文句が聞こえてきて、花びらの舞い散る幻想的な世界の中でふいにイヴは現実に引き戻されたような気がした。
「城下以外でもギルフォード・レインって知られてるのね」
「……ああ、最悪な悪党だからな」
ジルは興味なさげにちらり、と視線を寄こす。
「それよりも次はあっちの店だ。干し肉を買いに行くぞ」
「はぁい」とイヴはリオンの手を操って上げさせて返事をした。
翌日、イヴ達は老女に挨拶を済ませると買い出しに出た。買い出しが終わればそのままこの町とはおさらばだ。可能な限り素早く買い出しを済ませて出て行かなくてはならない。
さっさと歩き出してしまったジルの若干不機嫌そうな態度に疑問を抱きつつ、後に続こうとする。
しかしその動きは途中で止まってしまった。
手を握っていたリオンの動きが止まったからだ。
「どうしたの?」
問いながらリオンの目を覗き混むと、その視線はあるものに釘付けになっていた。
最初は小さかったそれが何かはっきりとしなかったが、徐々に近づいてくると正体がわかった。
「パレード?」
その瞬間、どっと周囲から歓声が沸きその質量に圧倒される。
パレードの中心である台車は美しい6頭の白馬にゆっくりと引かれて現れた。高さは両側の家の屋根を越えるほどに高く、薄紅の花と白の水色のリボンと風船で飾られている。台車の周りを囲んで並んで歩く女性達は初日に案内をしてくれた女性と同じく白いワンピースと花を身にまとって籠から花弁を辺りに振りまいていた。
台車の上から一人だけ赤いドレスを着た女性がステッキのようなものを取り出して音楽に合わせて振っている。
どうやらその女性のステッキの振った方向を合図に、花びらを舞い散らしているらしい。
台車の上の女性がステッキを一際大きく振って見せると風が巻き起こり、周囲の花びらをかき集めて空中に大きなハートを描いた。
呪文は距離が遠くて聞こえなかったが、おそらくは風を操る魔法だ。
「すごいわねぇ」
パレードの邪魔にならないように少し後ろに下がりながら声をかけると、リオンも興奮したように頬を紅潮させて無言でうんうん、と頷いた。
けれど困った。いきなり人が集まったせいでジルとはぐれてしまった。
実はつい先ほど散々はぐれないようにとジルに注意を受けていたイヴである。
(まぁ、いいか。馬車まで行けば会えるでしょう)
町を出立する時間もまだ先だし、パレードが通り過ぎて人がはけてから馬車に向かえばいいのだ。人混みで身動きがとれない現状に合流をそうそうに諦めると、イヴはリオンを背後からぎゅっと抱きしめた。
リオンとはぐれないのが、第一優先である。
「おっ?」
しかしそうしていると、人の波にあっという間に飲まれてしまった。
思いっきり肩を誰かの背中に押される。
「……とっ、」
慌ててたたらを踏むが、その先にも人の腹があり小突き返された。
「……はっ?」
よろめいた先にはやたら元気に歓声を上げる女性達がいて、そのうちの一人が振り回した腕がイブの頬を打つ。
なんとかリオンの事だけは抱きしめて死守したが、それが精一杯だった。
「……んぐっ」
よろけて尻餅をついた先は道の隅の隅、路地裏への入り口のような場所だった。
ぽかん、とリオンと二人で座り込んだまま眺める先には人の海だ。
「すごいね……」
「そうねぇ、すごいわねぇ……」
美少女の頬を打つなんてっ、と怒る気にもならないほどにすさまじい熱量だ。
とてもあの波の中に戻ろうという気力は湧かなかった。
とはいえいつまでもこうして座り込んでいるわけにもいかない。
なにせ下手をしたら踏まれかねない勢いなのだ。
その事実に気づくとぞっとして、慌ててイヴはリオンを抱えて立ち上がると行き場を求めて周囲を見渡したが、自分の背後にしか道は開けていなかった。
すなわち、路地裏の中だ。
裏路地といっても、宿屋があった付近よりも更に狭く薄暗い。
「…………お邪魔しまーす」
「おじゃまします」
正直迷いそうだが背に腹は代えられない。
イヴは暗闇の中へと足を踏み出し――、案の定、数秒で迷子になった。
イヴ至上、過去最高の速度である。
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