九つの女神と世界の滅亡

Alisa

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プロローグ

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「はぁ・・・・・・どうしたものかしら」
 地上の遥か上空にある、大神殿で時の女神ーークライアはため息をついた。
「フランとフォスカーナ、大丈夫かな? 生きてる・・・・・・よね? ねぇ、レオアリスぅ」
 水の女神、ミネラが心配そうにもう一人の少女に話しかける。しかし、少女は答えることなく、その場に立ち上がった。
「よし・・・・・・!」
「レオ? どうしたの?」
 クライアがいぶかしげに聞いた。
 クライアの質問に少女は無表情で答えた。

「下界に行ってくる」

 そして、止めるまもなく下界に通じるゲートに迷いなく飛び込んでった。
「レオアリス・・・・・・」
「レオ・・・・・・」
 二人の女神は立ち尽くした。下界は今、気軽に言っていい場所ではなくなっている。それは少女も知っているはずだ。なのに・・・・・・
「ねぇ、クライア。レオアリスは・・・・・・消えちゃわないよね? あの二人みたいに・・・・・・」
「えぇ・・・・・・。大丈夫よ。きっと」
 二人の女神はただ祈ることしか出来なかった。
ーーレオアリスなら大丈夫なはずだ、と。
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