上 下
46 / 59
9人組(?)

捜索依頼!『ルリルを探せ!』

しおりを挟む
「ちょっと待って!?行方不明なの!?」
「でも、あの状態じゃ動けないよ!?」
メイとエスラはワタワタしながら辺りを探しながら話していた。
「メイ、エスラ!とりあえず落ち着け!」
「「っ!」」
メイとエスラはリンの言葉に驚いて体が少し跳ねた。
現在、レイがルリルを運ぶためにルリルの所に行こうとしたけどルリルがいなかった事件が起きてから30分経過していた。徐々に焦りが出てきているがリンは冷静に考えていた。
(ルリルがいない!?嘘、どこにいったの!?どうしよ・・・?まず手分けした方がいいの?でも、それで行方不明者だしたら元も子もないから一緒に探す?でも、広いから時間かかるし・・・あぁー!?どうすればいいんだーー!)
・・・すごく慌てているようだった。
「あ、メイ?ルリルの吐息聞こえないか?」
ルリルは気を失っているだけで息はしているのをリンは思い出して、メイの地獄耳で探せるか試してみた。全員その場で動きを止めてメイの邪魔にならないようにした。
(これは違う・・・。これも・・・。どこにいるの?ルリル・・・)
メイは薄く涙を浮かべながら真剣に探していた。メイにとってルリルは大切な存在であり、かけがえのない人でもあった。そんな人が急にいなくなって冷静に判断しているメイは凄かった。
そして、メイは一息ついて、捜索結果を報告した。
「いない・・・。遠すぎて聞こえないのか・・・、もう連れ去られたのか・・・」
メイは報告を終わらすとその場で項垂れた・・・。メイの目から涙が溢れてメイ自身に止め用にも止めれなかった。泣いているメイは肩をポンッと触れられた感触したから泣きながらも振り向いた。そこにはレイがいた。
「レイ・・・?」
「大丈夫・・・。白髪の女の子は見つかる・・・から。・・・と言うか・・・見つけた・・・。たぶん・・・だけど・・・」
レイの言葉に全員が驚いた。メイに関しては顎が外れて涙が口の中にちょっとずつ溜まっていた。
「ほんろうに?えい?(本当に?レイ?)」
「絶対とは・・・言えない・・・けど・・・似た魔力・・・見つけた・・・」
レイの表情は動いてはいなかったがメイだけに伝わった感情があった。
(やっぱり、気に入ったのね。ルリルの事を)
メイは外れた顎を元に戻して立った。
「連れて行って!レイ」
「任せて・・・。必ず・・・助ける・・・から・・・」
レイを先頭にメイ達は走った。この時リンはふと思った事があった。
(これじゃ、ツリンとキャラ被ってないか?大丈夫なのかな?)
魔力探知が上手いツリンとレイのキャラが被っている用でリンは心配していた。レイは急に止まって辺りを見渡した
「ぎゃっ!」
「???」
メイは急に止まったレイにぶつかったがレイの方はびくともしていなかった。と言うか、『何で・・・メイは・・・倒れているの・・・?』って顔で見ていた
「急に・・・止まらないでよ・・・。レイ・・・」
「魔力が・・・切れた・・・」
「「はい?」」
メイとエスラは訳が分からず聞き返してしまった。
「急に・・・魔力が辿れなく・・・なった・・・」
その時のレイの顔には僅かに焦りが出ていた。爪を歯で噛んで何か考えているのが伺えた
「レイもあんな仕草取るのね」
「だよね。以外だった」
メイとエスラはコソコソと話していてた。それぐらいレイの仕草が驚きであり、可愛かったようだった。
「??・・・何で・・・鼻血出して・・・いるの・・・?」
レイはランの方を見て聞いた。
「え?あ、本当だ。ごめん。レイが可愛かったからかな」
「私が・・・可愛い・・・?変・・・なの・・・」
そんな事を言いもっても頬が少し赤くなっていた。ランは鼻血を拭きルリル捜索を再開した。
リン達は唯一の手がかりの魔力も見失って諦めかけていた。その時・・・
「やばいよ・・・。ルリルが殺気を出しながらこっち向かっている・・・」
「「「「「え?」」」」」
メイはルリルの足音、ランは殺気を察知して、メイが全員に報告した。
※今回はたまたま殺気を察知したランだが、普段は察知出来ないよ
カサカサカサカサ
「誰だ!?」
物音した方向にリンが振り向き質問した
「私よ?ルリル。あは」
ルリルは無邪気な笑顔でリン達を見ていたが、その周りには殺気が溢れていた。
「お前、本当にルリルか?」
「そうよ?皆が『見捨てた』たルリルだよ?」
「はい?」
リンはルリルを見捨てた覚えが無く、何を言っているのか分からず聞き返してしまった。
「分からないの?私がすごく苦しんでいたのにそっちの子に皆夢中になって。寂しかったのよ?でも、いいよ。もう、許すよ。だって・・・」
ルリルはニヤっと口を上げ顔を上げて言った
「私には新しい仲間が出来たからね!あはは!リン達とは違って優しくて、面倒見が良くて何の不自由もしないの!だから、私はあの人について行く!で、ケジメ着けるために殺しに来たのよ!」
その時のルリルは誰も見た事のない顔だった。笑顔ではあるがその笑顔は相手に恐怖を与える笑顔だった。
「何を言ってるんだ!ルリル」
「気安く私の名前呼ばないでくれる?あなた達とは縁を切るの。じゃーね。固有スキル、ネクロマンスだよ?あは」
ルリルの周りには沢山のゾンビが出てきた。
「さぁ、私のゾンビちゃん?あいつらを殺しちゃえ!」
ルリルの号令と共にゾンビはリン達に向かって来た。
「全員、戦闘態勢を!敵はゾンビだ!」
「「「「「「はい!」」」」」」
リン達は10体近くいるゾンビを相手にしていた。ゾンビ自体強くないがたまにルリルが攻撃してくるせいで思う通りに止めがさせなかったのだった
「剣技・・・剣の・・・「やらせないよ!攻撃魔法、カッター!」っく・・・!」
ちょっとずつではあるがリン達が押され始めた。
「あれ~?もうそろそろ限界かな~?じゃ、決めにかかるかな?固有スキル、ネクロマンス!」
「嘘だろ・・・」
その時出てきたゾンビの数は約30体近くだった。10体近くでも相手にするのが大変だったリン達は遂に本気出すことにした。
「全員聞け!『緊急依頼』発動だ!対象はルリルだ!」
「「「「「「え?」」」」」」
※緊急依頼・・・ギルマス専用の依頼。命に関わる事や、町を守るために急遽出す依頼のこと。報酬は倍以上でるらしいが、だいたい失敗=死らしい。
その声に全員が固まってしまったがすぐに立ち直った
「わかった!行くよ、ラン!」
「任せて!私達は最強だから!」
「ルリルを・・・助ける・・・。だから・・・戦う・・・!」
「セレーン私達もやるよ」
「っく。わかった・・・」
「リンさんがやるなら私も!」
「「固有スキル発動!」」
「水の守護!」
「雷の守護!」
『悪魔よ。我の体に乗り移り、我に力を与えたまえ!』
全員が本気でやる事を決意した。それでもルリルの表情は変わらず笑顔のままだった。
「やっと本気出したの?でも、私には勝てないよ!私のゾンビちゃんで死になさい!補助魔法、ウィングだよ!」
ゾンビの速さが上がったが元々遅かったためリン達はゾンビの攻撃を捌いていた。
「あれれ~?だんだん押してきているね~。でも意味無いのにね~。あは!私には勝てない。そう言う運命なのよ!固有スキル、ネクロマンスだっよーー!」
その時出てきた者はリン達に絶望を与えた。
「ルリル、本当に私達を殺すの・・・?」
「当たり前でしょ?私を見捨てたのだから。さ、私のゾンビちゃん?いっけーーー!」
ルリルが新しく出したゾンビはその号令と共に動き出した。そのゾンビが腕を一振りするとそこに合った木は折れなぎ払われていた。リン達は防御の構えをとっていたためダメージは軽減されたが腕とかにダメージが来た。
「もっとやりなさい!私のヘクターちゃん!」

壊れたルリルを救う事は出来るのか?そして、あのルリルは本当のルリルなのか?3章はまだまだ続く!
しおりを挟む

処理中です...