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2章 帝国の呪い
2-28 元凶
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「皇帝陛下とメーデがクロウを訪ねたと聞いていたが」
「ああ、午前中に来たよ」
あっさりと答えるクロウ。
薬部屋での仕事が始まる前に、クロウたちが使っている休憩室に立ち寄ることが日課になってしまった。
薬師見習たちは薬部屋で勉強や準備をしながらクロウを待っているのだが。
「やはり帝国の呪いの話だったのか?」
クロウが少々思案顔。
護衛二人の表情は読めないが、リーウセンが苦笑いを浮かべている。
めずらしくリーウセンがのんびり座っているな。いつも休憩時間には聖職者二人の元に行っているようだが。
「ポシュ、やはりと言うことは知っていたのか」
「数日前に皇帝陛下とメーデが俺の部屋に来て、シエルドと話したときの状況を聞かれたけど、解呪できるという会話を俺が報告しなかったのを皇帝陛下がお怒りだったとメーデに説明を受けて」
「え?メーデに説明を受けて?」
クロウが不思議そうに俺を見ている。
「ああ、えっと、皇帝陛下がわざわざ宿舎まで来ることは今までにないことで、何かあったとは思ったけれど、帝国の呪いについての会話は俺が上に言うべきことではないと考えていた。メーデに精鋭部隊隊員として皇帝陛下に報告するべきだったと言われて、」
「そっかー、だから日報をつけるように指示されたのかー」
どうもクロウの視線が俺ではなく、ややズレている気がするのはなぜだろう。
「クロウは帝国の呪いの解呪を依頼されたのか?」
「お願いしたそうだったけど、うーやーむーやーにしてみたよ」
「皇帝陛下の御依頼をうやむやにできるのか」
リーウセンの苦笑いはそれか。
「なんか皇帝って、口にすれば望みがすべて叶うって思い込んでいるからムカつくんだよねー」
「、、、それ、俺、どう返答すればいいかわからないやー」
確かに振り回されていた当時、悪口を書き殴っていた記憶がある。
皇帝陛下自らが叶えるものではなく、周囲がすべて叶えるからだ。
俺、寝る間もなく頑張ったよ。
「うんうん、そうだよねー。ポシュはクローゼットの秘密の棚に、皇帝陛下には見せられないノートがあるもんねー」
肩がビクリっ。
なぜ、それをっ。
「え?クロウ?」
「今は休憩時間だし、ポシュは始業時間前だもんねー。今話していることは完全に業務前だから仕事の日報には記載しないよねー」
「た、確かに?」
仕事内容を中心に、薬部屋への来訪者等を書いてくれとは言われているが。今は仕事中ではない。
「ポシュは強い帝国、強い皇帝をどう思う。それが帝国だと思ってない?」
「ああ、強い皇帝がいてこそ帝国だって胸を張れる。他国に誇れる」
「では、弱い皇帝がトップにいたら?」
「いや、弱い時点で皇帝にはなれないだろ。帝国の力の頂点が皇帝なんだから。あ、勘違いしないでくれ。もし力が弱くても、頭脳が国一番とか、戦争で指揮を取らせたら一番とか、政治とか金とか商才でも何かしら一番になるくらい秀でたものがあれば、弱い皇帝とは言わない」
「帝国民はけっこうハードルが高いこと言っていると思わない?」
クロウが話を振ったのは、リンク王国から来た三人。
「国一番というのはどんな分野でも難しいが、そもそもコイツらが言っているのは、ズバ抜けて一番ってことだろ。誰が見ても一番と評価する人間だってことだろ」
「よくおわかりで、セリム」
クロウが頷く。
そりゃ、当たり前じゃないか。
皇帝だぞ。国一番の実力者なんだぞ。
二番と僅差ってことなんかあるわけがない。
「王族や高位貴族に対しては、学力だろうと剣だろうと馬術であろうと楽器であろうと何事も接待しているところがあるからなあ。本当に一番になるのは相当難しいことじゃないのか」
リーウセンがリンク王国でのことを言う。
停滞どころか退化しているあの国はそうかもしれないが、帝国は違う。誰も皇帝に対して手加減なんかしない。できない。もし手加減したら、反対に吹き飛ばされ命の危険にさらされる。
「いやいや、皇帝陛下に対しては接待なんてできない。本気で強いんだ、あの人」
「そうだよね。サザーラン皇帝陛下の兄弟は、サザーラン含めて四人だった。ナナキさんを除いてね。つまり、その三人分の生きている間に蓄えた力、知識、経験等すべてをサザーラン皇帝陛下に加算されているんだ。一人で四人分の力を持っているんだ。強くないわけがないだろ」
強い皇帝のカラクリ。
ああ、そういうことだったのか。
帝国の呪い。
魔法を使えたときでさえ、そのことについて深く考えたことはなかった。
考えてはいけない気がしていた。
生贄とされた皇子たちがどのように呪いに活用されるのかを。
「帝国にとって利点は大きいが、皇太子以外の皇子が生贄になるから帝国の呪いと言われている。ただ、名目上の皇太子ならその地位は他の皇子に取って代わられる」
「それなら、皇子を一人産んだら、もう子供を作らなければいいんじゃないか」
「ああ、リーウセン、それを実践しようとした皇帝が割と初期にいて、正妻一人に息子一人しかいなかった」
「ということは、、、」
リーウセンはすでに嫌そうな顔をしている。
「その息子は皇太子になったが、生き残らなかった」
「他に皇子がいたわけかー」
どうしてリーウセンは展開が読めるのだろう。ん?クロウが正妻と言った時点で?そういうもんなの?
「帝国の皇帝が夜の生活なしに生きていけるはずもない。性欲もその人数分増しているからな。正妻に手を出せなくなったのならどうするか、決まっているだろ」
決まっているんですかー。
全然察せられなかったー。
浮気したんですかー。
「その皇帝のときの教訓で、正妻に子供ができなければ側室をあてがうことになった。管理できない皇子たちは危険だからだ。その当時の皇子と知らない皇子たちは市井で働いていた。そのうちの一人が皇帝に最適だと呪いに選ばれたわけだが、他の皇子たちの生きるために働いた経験や知識だけでなく、それに加えて死んでしまった皇太子もきちんと帝王学やら皇帝になるために様々なことを学んでくれていたおかげで、歴代最高と言われるまでの皇帝となった。ただし、市井で浮気をしまくった方の皇帝はその子に譲位した後、早死したらしい」
「正妻に殺されたかー」
「史実には単なる病死になっているけどな」
「女性は怖いっ」
、、、だから、リーウセンは男性二人を相手にしているのか?
「あのさあ、クロウ。もしかして、サザーラン皇帝陛下の後継者として最有力候補なのは、皇太子ではなく皇弟なのか?クロウはそう考えているのか。だから、皇弟だけは帝国の呪いから外すことができると言っているのか」
セリムが恐ろしいことをクロウに聞く。
そういう意味で、帝国の呪いを除外することができると言ったのか。
「いや、ナナキさんの分は力技で呪いの鎖を粉砕しようかと」
「力技だったかー。けど、次期皇帝として選ばれるのは?」
「ああ、ナナキさんは実力が一番高くとも選ばれない。だって、あの人、皇帝になる気もないし、結婚する気もないし、子供を作る気もないからなあ」
「へえ、そうなの?皇族として後々面倒だから?」
「というわけで、第四王子に走っている他の皇子たちも論外。結局、皇太子しか候補が残らない」
「一応聞くけど、子をなす機能は全員持っているんだよね?」
リーウセンは俺が聞けないことをズケズケと聞けてすごいなあ。
不敬だと思って質問するのを躊躇っちゃうのに。
「持っていたとしても男性しか相手にできなければ、呪いは皇帝にするのは難しいと判断する。事故や偶然を狙うのならばあまりにも不適格。二番手の実力者を皇帝にした方が安全だ。どうせすべての能力は引き継がれるのだから」
「うわー、呪いなのにけっこう的確に判断してない?皇帝には絶対に跡継ぎが必要だから、そういう点がシビアに判定されちゃうなんて」
「帝国の呪いというのは、帝国の歴代皇帝だ。役目を終えて死んだらすべて呪いと化す。強い帝国を作るために」
「へ?えっと、それって皇帝も呪われてるってことになるんじゃないの?」
「元凶が一番の責任を取らなくてどうする」
クロウがごくごく当たり前のことのようにリーウセンに答えた。
うおおおおおーーーーっっ。
叫ぶしかない。声にはしてない。俺は心の中で思いっきり叫んだ。
「ああ、午前中に来たよ」
あっさりと答えるクロウ。
薬部屋での仕事が始まる前に、クロウたちが使っている休憩室に立ち寄ることが日課になってしまった。
薬師見習たちは薬部屋で勉強や準備をしながらクロウを待っているのだが。
「やはり帝国の呪いの話だったのか?」
クロウが少々思案顔。
護衛二人の表情は読めないが、リーウセンが苦笑いを浮かべている。
めずらしくリーウセンがのんびり座っているな。いつも休憩時間には聖職者二人の元に行っているようだが。
「ポシュ、やはりと言うことは知っていたのか」
「数日前に皇帝陛下とメーデが俺の部屋に来て、シエルドと話したときの状況を聞かれたけど、解呪できるという会話を俺が報告しなかったのを皇帝陛下がお怒りだったとメーデに説明を受けて」
「え?メーデに説明を受けて?」
クロウが不思議そうに俺を見ている。
「ああ、えっと、皇帝陛下がわざわざ宿舎まで来ることは今までにないことで、何かあったとは思ったけれど、帝国の呪いについての会話は俺が上に言うべきことではないと考えていた。メーデに精鋭部隊隊員として皇帝陛下に報告するべきだったと言われて、」
「そっかー、だから日報をつけるように指示されたのかー」
どうもクロウの視線が俺ではなく、ややズレている気がするのはなぜだろう。
「クロウは帝国の呪いの解呪を依頼されたのか?」
「お願いしたそうだったけど、うーやーむーやーにしてみたよ」
「皇帝陛下の御依頼をうやむやにできるのか」
リーウセンの苦笑いはそれか。
「なんか皇帝って、口にすれば望みがすべて叶うって思い込んでいるからムカつくんだよねー」
「、、、それ、俺、どう返答すればいいかわからないやー」
確かに振り回されていた当時、悪口を書き殴っていた記憶がある。
皇帝陛下自らが叶えるものではなく、周囲がすべて叶えるからだ。
俺、寝る間もなく頑張ったよ。
「うんうん、そうだよねー。ポシュはクローゼットの秘密の棚に、皇帝陛下には見せられないノートがあるもんねー」
肩がビクリっ。
なぜ、それをっ。
「え?クロウ?」
「今は休憩時間だし、ポシュは始業時間前だもんねー。今話していることは完全に業務前だから仕事の日報には記載しないよねー」
「た、確かに?」
仕事内容を中心に、薬部屋への来訪者等を書いてくれとは言われているが。今は仕事中ではない。
「ポシュは強い帝国、強い皇帝をどう思う。それが帝国だと思ってない?」
「ああ、強い皇帝がいてこそ帝国だって胸を張れる。他国に誇れる」
「では、弱い皇帝がトップにいたら?」
「いや、弱い時点で皇帝にはなれないだろ。帝国の力の頂点が皇帝なんだから。あ、勘違いしないでくれ。もし力が弱くても、頭脳が国一番とか、戦争で指揮を取らせたら一番とか、政治とか金とか商才でも何かしら一番になるくらい秀でたものがあれば、弱い皇帝とは言わない」
「帝国民はけっこうハードルが高いこと言っていると思わない?」
クロウが話を振ったのは、リンク王国から来た三人。
「国一番というのはどんな分野でも難しいが、そもそもコイツらが言っているのは、ズバ抜けて一番ってことだろ。誰が見ても一番と評価する人間だってことだろ」
「よくおわかりで、セリム」
クロウが頷く。
そりゃ、当たり前じゃないか。
皇帝だぞ。国一番の実力者なんだぞ。
二番と僅差ってことなんかあるわけがない。
「王族や高位貴族に対しては、学力だろうと剣だろうと馬術であろうと楽器であろうと何事も接待しているところがあるからなあ。本当に一番になるのは相当難しいことじゃないのか」
リーウセンがリンク王国でのことを言う。
停滞どころか退化しているあの国はそうかもしれないが、帝国は違う。誰も皇帝に対して手加減なんかしない。できない。もし手加減したら、反対に吹き飛ばされ命の危険にさらされる。
「いやいや、皇帝陛下に対しては接待なんてできない。本気で強いんだ、あの人」
「そうだよね。サザーラン皇帝陛下の兄弟は、サザーラン含めて四人だった。ナナキさんを除いてね。つまり、その三人分の生きている間に蓄えた力、知識、経験等すべてをサザーラン皇帝陛下に加算されているんだ。一人で四人分の力を持っているんだ。強くないわけがないだろ」
強い皇帝のカラクリ。
ああ、そういうことだったのか。
帝国の呪い。
魔法を使えたときでさえ、そのことについて深く考えたことはなかった。
考えてはいけない気がしていた。
生贄とされた皇子たちがどのように呪いに活用されるのかを。
「帝国にとって利点は大きいが、皇太子以外の皇子が生贄になるから帝国の呪いと言われている。ただ、名目上の皇太子ならその地位は他の皇子に取って代わられる」
「それなら、皇子を一人産んだら、もう子供を作らなければいいんじゃないか」
「ああ、リーウセン、それを実践しようとした皇帝が割と初期にいて、正妻一人に息子一人しかいなかった」
「ということは、、、」
リーウセンはすでに嫌そうな顔をしている。
「その息子は皇太子になったが、生き残らなかった」
「他に皇子がいたわけかー」
どうしてリーウセンは展開が読めるのだろう。ん?クロウが正妻と言った時点で?そういうもんなの?
「帝国の皇帝が夜の生活なしに生きていけるはずもない。性欲もその人数分増しているからな。正妻に手を出せなくなったのならどうするか、決まっているだろ」
決まっているんですかー。
全然察せられなかったー。
浮気したんですかー。
「その皇帝のときの教訓で、正妻に子供ができなければ側室をあてがうことになった。管理できない皇子たちは危険だからだ。その当時の皇子と知らない皇子たちは市井で働いていた。そのうちの一人が皇帝に最適だと呪いに選ばれたわけだが、他の皇子たちの生きるために働いた経験や知識だけでなく、それに加えて死んでしまった皇太子もきちんと帝王学やら皇帝になるために様々なことを学んでくれていたおかげで、歴代最高と言われるまでの皇帝となった。ただし、市井で浮気をしまくった方の皇帝はその子に譲位した後、早死したらしい」
「正妻に殺されたかー」
「史実には単なる病死になっているけどな」
「女性は怖いっ」
、、、だから、リーウセンは男性二人を相手にしているのか?
「あのさあ、クロウ。もしかして、サザーラン皇帝陛下の後継者として最有力候補なのは、皇太子ではなく皇弟なのか?クロウはそう考えているのか。だから、皇弟だけは帝国の呪いから外すことができると言っているのか」
セリムが恐ろしいことをクロウに聞く。
そういう意味で、帝国の呪いを除外することができると言ったのか。
「いや、ナナキさんの分は力技で呪いの鎖を粉砕しようかと」
「力技だったかー。けど、次期皇帝として選ばれるのは?」
「ああ、ナナキさんは実力が一番高くとも選ばれない。だって、あの人、皇帝になる気もないし、結婚する気もないし、子供を作る気もないからなあ」
「へえ、そうなの?皇族として後々面倒だから?」
「というわけで、第四王子に走っている他の皇子たちも論外。結局、皇太子しか候補が残らない」
「一応聞くけど、子をなす機能は全員持っているんだよね?」
リーウセンは俺が聞けないことをズケズケと聞けてすごいなあ。
不敬だと思って質問するのを躊躇っちゃうのに。
「持っていたとしても男性しか相手にできなければ、呪いは皇帝にするのは難しいと判断する。事故や偶然を狙うのならばあまりにも不適格。二番手の実力者を皇帝にした方が安全だ。どうせすべての能力は引き継がれるのだから」
「うわー、呪いなのにけっこう的確に判断してない?皇帝には絶対に跡継ぎが必要だから、そういう点がシビアに判定されちゃうなんて」
「帝国の呪いというのは、帝国の歴代皇帝だ。役目を終えて死んだらすべて呪いと化す。強い帝国を作るために」
「へ?えっと、それって皇帝も呪われてるってことになるんじゃないの?」
「元凶が一番の責任を取らなくてどうする」
クロウがごくごく当たり前のことのようにリーウセンに答えた。
うおおおおおーーーーっっ。
叫ぶしかない。声にはしてない。俺は心の中で思いっきり叫んだ。
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