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7章 愚者は踊る
7-12 通信の魔道具の材料集め?
テッチャン夫婦からおかもち作成依頼を受けて数日。
王都に来る前に聞いていたナーヴァルたちから教えてもらった下町の店を回ってみたが、やはり材料がお高い。
砦で作るより、、、十倍以上費用がかかる。十倍で抑えられるならまだ良い方だ。必要な魔石が超お高いし、材料も質が悪いのに高い。
というわけで見積書すら作れない状態である。
理由がよくわからないが、ちょーっとクトフくんが俺に対して怒っているようなので、少々頼み辛いがこの際仕方ない。
背に腹は代えられないぜ。
俺も丁寧な手紙を書くしかないのだが。。。
しかーし、なぜなんだろう。心当たりは。。。
クトフからの俺との通信の魔道具を作ってーと要求→奴隷たちに魔石をとってきてーと頼む→(・д・)チッ
なぜに????
クトフが砦で魔石を調達しても、冒険者ギルドの買取価格は取られてしまうじゃん。
だったら、うちの奴隷たちが採取してくれれば無料。
それで、良くない?
良い魔石が採取できなかったら期待していただけ悲しくなるから、取れたらクトフに言ってねーと伝えていたのに。
何が悪かったのだろう。
おらよっ、と通信の魔道具の材料を叩き渡されたような気分だ。
普通に戸棚に入っていただけだけどね。
クトフのためならいくらでも作るよー。
貢ぐよー。
砦では手に入らない調味料も送っておくよー。
お弁当作ってー。←あ、このせいか?しつこかった?
で、俺もさっさと、クトフとの通信の魔道具を作ってしまえば良かったのだが。
クトフが送ってきた物に、俺が指定した材料と別の物が入っていた。
これはどういうことなんだろう。
選択肢。
1 意地悪で
2 イタズラで
3 嫌がらせで
あ、アホな選択肢を作ってしまった。全部に決まっているじゃないか。
4 暗に作るなという意味→じゃあ、元々作るのを頼まないよね。
5 コレで作れるものを作りな
送られてきた材料が違うから、正しいのを送ってー、って言えばいいんだけど、この頃の手紙が怒っている雰囲気を醸し出しているので、こちらも言い辛いんだよねえ。手紙の文章が馬鹿丁寧になっているんだよー。怒り方が俺とソックリ。類友だな。
よくわからないので、たまには王都でもブラついてみよー。
クトフにおかもちの材料を頼むには、まず通信の魔道具をどうにかしないと。
安価で良き材料がどこかに落ちてないものか。
あ、奴隷たちには大きめな魔石採取を頼んでおこう。
おかもちなので、品質が良ければ大きくても問題ない。
学園の休日、魔の森に籠っても良いのだが、一日ぐらいはせっかく王都に来ているのだから、クリス様も言っていた通り観光しておかない手はない。空間転移の魔法陣でも手に入れない限り、王都に来れる機会なんて二度とやって来ないのだから。
そういや、学園にはある程度の休暇がある。それを利用して、可能な限り遠くへ足を延ばしてみるのも良いかもしれない。
貯めるお金を貯めないと、何にもできないけどね。。。
休日なので、下町の広場では多くの出店が並んでいる。
敷物の上に商品を置いて売っている者も多い。
アクセサリーを売っている区域では客で賑わっている。女性やカップルで物色している客が多い。
露店では値札が貼られ、意外とリーズナブルに売られている。
特に興味がない俺は足早に、、、過ぎ去ろうとしたが、待て。
材料が揃っていないのなら、これらのアクセサリーに魔石を組み込んで通信の魔道具にするっていうのもアリじゃないかと思い直した。
基本的にはお揃いのアクセサリーの方が良い。
魔石は小さい物だったので、指輪やピアス、、、クトフも俺もピアス穴を開けてないな、イヤリングとか。
「へえー、イヤーカフ」
ふと、客が疎らな一画で、俺の足はとまった。
女性たちは興味を示さずこの店の前を素通りする。
「お兄さん、お目が高い。男性でも似合うよ」
青年が売り子をしているらしい。小さいテーブルの上に銀色のイヤーカフだけが数多く並ぶ。
装飾がそれぞれ異なっているが。
「けど、何ですべて銀色のイヤーカフ?」
その専門店なのか?こだわり?
「いやー、実はさー、好きな人に似合うと思ってずっと作り続けちゃったんだよねー」
「重っ」
「けど、その人、ちょっと前に結婚しちゃったから、贈ることもできなくなったんだよねー」
「怖っ」
ヘラヘラと笑う明るいお兄さんだからこそ、怖い。
が、商品を見ると、作りはしっかりしている。後は好みの問題だろうか。
この人が制作者か。
恐らくこれらのアクセサリー店は作っている者やその協力者が売っているところが多いのだろう。
このイヤーカフは左右一組ではなく、一つ一つで売られているようだ。この国ではイヤーカフをどのように耳に着けていようが深い意味はない。
「あ、お兄さん、買う気になってくれてる?」
「あー、うん。怖い話を聞かされたが、物は良い」
シンプルなデザインで程好く幅のある物なら魔石を取りつけられそうだ。
手で触れてみると魔力循環も良さそうだ。
通信するときに手で触れなければならないから、俺は左耳につけるか。利き手が自由になる方が良いだろう。
クトフは自由に着けてもらえれば良いかな。
そういや、砦では気の合う仲間たちにお揃いのアクセサリーを贈り合う習慣が根付いてしまっていた。同じパーティ仲間ではないけど、素晴らしいじゃないか、お揃い。
気のいいクトフには友人がいっぱいいるからなあ。
今、クトフはちょっと長い髪を後ろに束ねているから、耳が出ている。
こういうイヤーカフをつけていると目立つよなー。
うん、目立つ。
あー、今の俺、小学生みたいな独占欲を出している。
仲のいい友人を取らないでー、みたいな。。。
二年間、俺は砦にいないけどクトフは俺の友人なんだよーと主張しておきたい。
俺って、この国で成人したはずなんだよなー。精神がどこまでも成長してないな。
小さい魔石なので指輪でも良いのだが、、、料理人って料理するとき指輪を外すよねえ、衛生的に。それだと俺が悲しい、ポケットのなかでも身近にあったとしても。
超重いお兄さんから購入するイヤーカフで、俺が唯一の友人を独占したい超重い想いをクトフにわかってもらおう。
え?わかりたくない?
まあ、説明しないから、クトフがその真実を知ることは未来永劫ないだろう。
「僕もリアムとのお揃い欲しいなー」
クロが俺の肩に現れた。
超重いお兄さんが驚いているじゃないか。
もうそろそろお昼の時間か。
「、、、え?クロの耳ってどこだ?」
「ここにあるじゃないかー。どうやってリアムの言葉を聞いていると思っているんだよー」
ちっこい手で主張しているけど、俺には丸っこい頭にしか見えない。毛で隠れているからなのか耳らしきものがわからないのだが、本人が言うのだからあるのだろう。
けれど、選ぶなら幅が狭いものにしておこう。どうやってつけるのかはクロに任せよう。
「それなら、シロ様もお揃いにしないと拗ねるよな。小さいので似ているのは、、、」
「ああ、この辺なら同じ感じで作ったものだよ」
模様は同じではない部分もあるが似ている物を三つ選んでみた。俺は右耳につけておけばいいか。クロにシロ様用を渡すとどこかに行きそうなので、コレもクトフにシロ様お供え棚に置いてもらうよう頼むしかないな。
「じゃあ、この三つと、後は、、、あ」
割と幅があり、シンプルでありながら、模様が同じものがあった。
「まったく同じのだ」
「ああ、それはこっそりお揃いにしたくてね、作ってみた物なんだ」
「超重い」
想いがずっしり重量級だった。
「ははは」
「じゃ、これで」
「え?買うの?」
「はい、この五つ」
青年の顔がぱやーっとさらに明るくなる。
「いやあ、事情を話して買ってもらえるのは初めてでさあ、嬉しいなー。お安くしときますぜ、ダンナっ」
この人は軽い口調になるから、この重い想いが相手に伝わらなかったんだな、きっと。
俺も重い想いは口にはしないけど。
クロが即座にちょこんと左耳?らしき部分にイヤーカフをつけていた。
実際は、頭の横に何かつけているのかな?髪飾り、、、毛飾りかな?みたいに思われそう。。。
俺も小さいイヤーカフの方を右耳につけておこう。
クロがニヨニヨしていた。
さあって、寮の部屋に戻って、通信の魔道具を仕上げてしまいますか。
あ?その前にお昼を食べさせろって?
王都に来る前に聞いていたナーヴァルたちから教えてもらった下町の店を回ってみたが、やはり材料がお高い。
砦で作るより、、、十倍以上費用がかかる。十倍で抑えられるならまだ良い方だ。必要な魔石が超お高いし、材料も質が悪いのに高い。
というわけで見積書すら作れない状態である。
理由がよくわからないが、ちょーっとクトフくんが俺に対して怒っているようなので、少々頼み辛いがこの際仕方ない。
背に腹は代えられないぜ。
俺も丁寧な手紙を書くしかないのだが。。。
しかーし、なぜなんだろう。心当たりは。。。
クトフからの俺との通信の魔道具を作ってーと要求→奴隷たちに魔石をとってきてーと頼む→(・д・)チッ
なぜに????
クトフが砦で魔石を調達しても、冒険者ギルドの買取価格は取られてしまうじゃん。
だったら、うちの奴隷たちが採取してくれれば無料。
それで、良くない?
良い魔石が採取できなかったら期待していただけ悲しくなるから、取れたらクトフに言ってねーと伝えていたのに。
何が悪かったのだろう。
おらよっ、と通信の魔道具の材料を叩き渡されたような気分だ。
普通に戸棚に入っていただけだけどね。
クトフのためならいくらでも作るよー。
貢ぐよー。
砦では手に入らない調味料も送っておくよー。
お弁当作ってー。←あ、このせいか?しつこかった?
で、俺もさっさと、クトフとの通信の魔道具を作ってしまえば良かったのだが。
クトフが送ってきた物に、俺が指定した材料と別の物が入っていた。
これはどういうことなんだろう。
選択肢。
1 意地悪で
2 イタズラで
3 嫌がらせで
あ、アホな選択肢を作ってしまった。全部に決まっているじゃないか。
4 暗に作るなという意味→じゃあ、元々作るのを頼まないよね。
5 コレで作れるものを作りな
送られてきた材料が違うから、正しいのを送ってー、って言えばいいんだけど、この頃の手紙が怒っている雰囲気を醸し出しているので、こちらも言い辛いんだよねえ。手紙の文章が馬鹿丁寧になっているんだよー。怒り方が俺とソックリ。類友だな。
よくわからないので、たまには王都でもブラついてみよー。
クトフにおかもちの材料を頼むには、まず通信の魔道具をどうにかしないと。
安価で良き材料がどこかに落ちてないものか。
あ、奴隷たちには大きめな魔石採取を頼んでおこう。
おかもちなので、品質が良ければ大きくても問題ない。
学園の休日、魔の森に籠っても良いのだが、一日ぐらいはせっかく王都に来ているのだから、クリス様も言っていた通り観光しておかない手はない。空間転移の魔法陣でも手に入れない限り、王都に来れる機会なんて二度とやって来ないのだから。
そういや、学園にはある程度の休暇がある。それを利用して、可能な限り遠くへ足を延ばしてみるのも良いかもしれない。
貯めるお金を貯めないと、何にもできないけどね。。。
休日なので、下町の広場では多くの出店が並んでいる。
敷物の上に商品を置いて売っている者も多い。
アクセサリーを売っている区域では客で賑わっている。女性やカップルで物色している客が多い。
露店では値札が貼られ、意外とリーズナブルに売られている。
特に興味がない俺は足早に、、、過ぎ去ろうとしたが、待て。
材料が揃っていないのなら、これらのアクセサリーに魔石を組み込んで通信の魔道具にするっていうのもアリじゃないかと思い直した。
基本的にはお揃いのアクセサリーの方が良い。
魔石は小さい物だったので、指輪やピアス、、、クトフも俺もピアス穴を開けてないな、イヤリングとか。
「へえー、イヤーカフ」
ふと、客が疎らな一画で、俺の足はとまった。
女性たちは興味を示さずこの店の前を素通りする。
「お兄さん、お目が高い。男性でも似合うよ」
青年が売り子をしているらしい。小さいテーブルの上に銀色のイヤーカフだけが数多く並ぶ。
装飾がそれぞれ異なっているが。
「けど、何ですべて銀色のイヤーカフ?」
その専門店なのか?こだわり?
「いやー、実はさー、好きな人に似合うと思ってずっと作り続けちゃったんだよねー」
「重っ」
「けど、その人、ちょっと前に結婚しちゃったから、贈ることもできなくなったんだよねー」
「怖っ」
ヘラヘラと笑う明るいお兄さんだからこそ、怖い。
が、商品を見ると、作りはしっかりしている。後は好みの問題だろうか。
この人が制作者か。
恐らくこれらのアクセサリー店は作っている者やその協力者が売っているところが多いのだろう。
このイヤーカフは左右一組ではなく、一つ一つで売られているようだ。この国ではイヤーカフをどのように耳に着けていようが深い意味はない。
「あ、お兄さん、買う気になってくれてる?」
「あー、うん。怖い話を聞かされたが、物は良い」
シンプルなデザインで程好く幅のある物なら魔石を取りつけられそうだ。
手で触れてみると魔力循環も良さそうだ。
通信するときに手で触れなければならないから、俺は左耳につけるか。利き手が自由になる方が良いだろう。
クトフは自由に着けてもらえれば良いかな。
そういや、砦では気の合う仲間たちにお揃いのアクセサリーを贈り合う習慣が根付いてしまっていた。同じパーティ仲間ではないけど、素晴らしいじゃないか、お揃い。
気のいいクトフには友人がいっぱいいるからなあ。
今、クトフはちょっと長い髪を後ろに束ねているから、耳が出ている。
こういうイヤーカフをつけていると目立つよなー。
うん、目立つ。
あー、今の俺、小学生みたいな独占欲を出している。
仲のいい友人を取らないでー、みたいな。。。
二年間、俺は砦にいないけどクトフは俺の友人なんだよーと主張しておきたい。
俺って、この国で成人したはずなんだよなー。精神がどこまでも成長してないな。
小さい魔石なので指輪でも良いのだが、、、料理人って料理するとき指輪を外すよねえ、衛生的に。それだと俺が悲しい、ポケットのなかでも身近にあったとしても。
超重いお兄さんから購入するイヤーカフで、俺が唯一の友人を独占したい超重い想いをクトフにわかってもらおう。
え?わかりたくない?
まあ、説明しないから、クトフがその真実を知ることは未来永劫ないだろう。
「僕もリアムとのお揃い欲しいなー」
クロが俺の肩に現れた。
超重いお兄さんが驚いているじゃないか。
もうそろそろお昼の時間か。
「、、、え?クロの耳ってどこだ?」
「ここにあるじゃないかー。どうやってリアムの言葉を聞いていると思っているんだよー」
ちっこい手で主張しているけど、俺には丸っこい頭にしか見えない。毛で隠れているからなのか耳らしきものがわからないのだが、本人が言うのだからあるのだろう。
けれど、選ぶなら幅が狭いものにしておこう。どうやってつけるのかはクロに任せよう。
「それなら、シロ様もお揃いにしないと拗ねるよな。小さいので似ているのは、、、」
「ああ、この辺なら同じ感じで作ったものだよ」
模様は同じではない部分もあるが似ている物を三つ選んでみた。俺は右耳につけておけばいいか。クロにシロ様用を渡すとどこかに行きそうなので、コレもクトフにシロ様お供え棚に置いてもらうよう頼むしかないな。
「じゃあ、この三つと、後は、、、あ」
割と幅があり、シンプルでありながら、模様が同じものがあった。
「まったく同じのだ」
「ああ、それはこっそりお揃いにしたくてね、作ってみた物なんだ」
「超重い」
想いがずっしり重量級だった。
「ははは」
「じゃ、これで」
「え?買うの?」
「はい、この五つ」
青年の顔がぱやーっとさらに明るくなる。
「いやあ、事情を話して買ってもらえるのは初めてでさあ、嬉しいなー。お安くしときますぜ、ダンナっ」
この人は軽い口調になるから、この重い想いが相手に伝わらなかったんだな、きっと。
俺も重い想いは口にはしないけど。
クロが即座にちょこんと左耳?らしき部分にイヤーカフをつけていた。
実際は、頭の横に何かつけているのかな?髪飾り、、、毛飾りかな?みたいに思われそう。。。
俺も小さいイヤーカフの方を右耳につけておこう。
クロがニヨニヨしていた。
さあって、寮の部屋に戻って、通信の魔道具を仕上げてしまいますか。
あ?その前にお昼を食べさせろって?
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