飛べない小鳥の歌

泥人形

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「まったく。最近おかしいと思ったら、その薄汚い奴隷にほだされていたのか」
「大臣! 出て行きなさい!」
「黙れ!」

 彼の今までにない剣幕に、私はビクリと体を震わせる。
「ああ。やはり元は兵士用の肉便器、姫様にはふさわしくない」
「発言を撤回なさい、そして出て行きなさい」

 大臣はビビを睨み、お付きの奴隷を一瞥する。
「処分しろ」
 一閃。剣が抜かれる次の瞬間、声も上げずに胸から血を噴き出してビビは倒れた。剣が、さやにしまわれた。床に赤黒い水たまりが広がり、部屋に鉄の匂いが充満した。

「嫌、嫌よ……ビビ!!」
 本当はすぐに駆け寄って抱きしめたいのに、この足が恨めしい。彼の元へとずりずり、地べたを這いずる。

「どうせ、姫様の体を舐め回して取り入ったのだろう、汚らわしい。これは舐めるのとしゃぶるのだけは得意だからな」
 大臣は、吐き捨てた。怒りで顔が真っ赤になる。それを察したのか、

「はは……まだ指一本入れてませんよ」
 こんなときでさえ軽口を叩くビビに少し、安堵した。
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