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四日目
四日目:朝②
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りんちゃんは振り返った。半分開いた眼を、こちらに向ける。眠そうだ。
「あんだよ?」
「りんちゃん、昨日、誰の部屋で寝た?」
りんちゃんの目が、大きく見開かれる。彼がこちらに向けているのは警戒心。たぶん、彼は『就寝時に自室を使わなくてもいい』というルールの穴を知っているのは自分だけだと思っていたのだろう。
「あ、いや……僕の部屋で寝たかなって思って」
言葉を慎重に選ぶ。僕がバリネコだと疑われるのは避けたい。それに、りんちゃんも僕に、自分をバリタチだと疑われたくないはずだ。
「昨日渡した手紙、読んでくれた?」
「……読んだ。が、部屋で話そう」
りんちゃんは時計を親指で指さした。時刻はもうすぐ六時十五分。そろそろ、早起き組の二階堂が起きてきてもおかしくない頃だ。
彼は今、たいへん取り乱している。バリタチを疑われているりんちゃんとバリネコを疑われている僕。その二人がここで一緒にいるところを見られると、後々めんどくさいことになりそうだ。
「分かった。僕の部屋に行こう」
僕は、りんちゃんの提案に従った。
「あんだよ?」
「りんちゃん、昨日、誰の部屋で寝た?」
りんちゃんの目が、大きく見開かれる。彼がこちらに向けているのは警戒心。たぶん、彼は『就寝時に自室を使わなくてもいい』というルールの穴を知っているのは自分だけだと思っていたのだろう。
「あ、いや……僕の部屋で寝たかなって思って」
言葉を慎重に選ぶ。僕がバリネコだと疑われるのは避けたい。それに、りんちゃんも僕に、自分をバリタチだと疑われたくないはずだ。
「昨日渡した手紙、読んでくれた?」
「……読んだ。が、部屋で話そう」
りんちゃんは時計を親指で指さした。時刻はもうすぐ六時十五分。そろそろ、早起き組の二階堂が起きてきてもおかしくない頃だ。
彼は今、たいへん取り乱している。バリタチを疑われているりんちゃんとバリネコを疑われている僕。その二人がここで一緒にいるところを見られると、後々めんどくさいことになりそうだ。
「分かった。僕の部屋に行こう」
僕は、りんちゃんの提案に従った。
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