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67話 そして
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8月25日 1000 善通寺駐屯地
中国との停戦から
一夜明ける。
我々は
防衛線を放棄し
駐屯地に戻らざる
を得なくなった。
中国軍は未だに
占領を続けており
撤退する気配は見えない。
メディアは
中国軍との停戦は
英断だともてはやし
新内閣の総理大臣を
まるで英雄で
あるかのように喧伝していた。
反面で政治的な不平不満は
全て自衛隊に押し付けられる
形になった。
好戦的な集団は悪であり
中国は平和的な解決を望んでいたのにも
拘わらず武力で抵抗した挙句
中国軍兵士を虐殺。
自国の国民の生命と財産すらも
危険に陥れたとし
メディアはそれを全世界の共通認識で
あるがごとく振る舞った。
我々が国際法に則り
捕虜を丁重に扱った事など
触れもしなかった。
米国は日本の決定に
激怒し、在日米軍の
撤退を決めた。
同時にこの決断は
日米同盟における最大級の
裏切りであると指摘し
日米安全保障条約を破棄。
日本は軍事的な後ろ盾を
失う事になる。
ネットでの国際世論では
日本は積み上げてきた
国際的な信頼を失い
円は完全に価値を失い始めていた。
そして、西日本新政府の
書記長には玉金元参議院が
就任し
西日本新政府が
完全で幸福な平和的な国家で
ある事を宣言した。
西日本新政府が領有を主張している
中国四国地方、九州地方、沖縄、近畿一部の
自衛隊は解体。
世界初の軍隊を持たない事で
平和に対する意思を表明し
軍事、警察は全て
中国に委ねるとした。
事実としてこの駐屯地の
内部にも武装した中国兵が
その目を光らせていた。
他の隊員同士で
会話をする事は
禁じられており
それを破った隊員は
容赦なく暴行が加えられた。
我々はただ黙って
中国軍の指示に従うほか
なかった。
勤務隊舎の廊下の向こうから
紀伊3尉が歩いてくる。
目には大きな青あざを
作っておりおそらく
暴行を受けた事がうかがえた。
紀伊3尉は私に目を合わそうとも
しなかった。
すれ違い様に死角から
何か紙の様なものを手渡された。
なんだろうか?
私はすぐにでも
確認したかったが
監視の目がある為
目立たない様に紙を
ポケットに隠し
しばらくたってから
トイレに行くフリをして
個室で内容を確認する。
(本日、0300生活隊舎
乾燥室に来られたし
この紙は破棄せよ)
私は身震いする。
紀伊3尉は
まだ諦めてはいない。
監視の目がある中
この紙を渡す事ですら
命懸けだったはずだ。
私はこのメモから
紀伊3尉からの
意思を確かに感じ取っていた。
私はそのメモを口に入れて
飲み干し、その時に備えた。
8月26日 0255 善通寺駐屯地 乾燥室
私は巡回している監視の目を
くぐり抜けて乾燥室へと向かう
なるほど、ここであればボイラー音が
ある為、人の声は隠してくれるだろう。
電気をつければバレてしまう為、
遮光した赤い懐中電灯を使い、
確認する。
そこには霞2曹。
そして紀伊3尉がいた。
中国との停戦から
一夜明ける。
我々は
防衛線を放棄し
駐屯地に戻らざる
を得なくなった。
中国軍は未だに
占領を続けており
撤退する気配は見えない。
メディアは
中国軍との停戦は
英断だともてはやし
新内閣の総理大臣を
まるで英雄で
あるかのように喧伝していた。
反面で政治的な不平不満は
全て自衛隊に押し付けられる
形になった。
好戦的な集団は悪であり
中国は平和的な解決を望んでいたのにも
拘わらず武力で抵抗した挙句
中国軍兵士を虐殺。
自国の国民の生命と財産すらも
危険に陥れたとし
メディアはそれを全世界の共通認識で
あるがごとく振る舞った。
我々が国際法に則り
捕虜を丁重に扱った事など
触れもしなかった。
米国は日本の決定に
激怒し、在日米軍の
撤退を決めた。
同時にこの決断は
日米同盟における最大級の
裏切りであると指摘し
日米安全保障条約を破棄。
日本は軍事的な後ろ盾を
失う事になる。
ネットでの国際世論では
日本は積み上げてきた
国際的な信頼を失い
円は完全に価値を失い始めていた。
そして、西日本新政府の
書記長には玉金元参議院が
就任し
西日本新政府が
完全で幸福な平和的な国家で
ある事を宣言した。
西日本新政府が領有を主張している
中国四国地方、九州地方、沖縄、近畿一部の
自衛隊は解体。
世界初の軍隊を持たない事で
平和に対する意思を表明し
軍事、警察は全て
中国に委ねるとした。
事実としてこの駐屯地の
内部にも武装した中国兵が
その目を光らせていた。
他の隊員同士で
会話をする事は
禁じられており
それを破った隊員は
容赦なく暴行が加えられた。
我々はただ黙って
中国軍の指示に従うほか
なかった。
勤務隊舎の廊下の向こうから
紀伊3尉が歩いてくる。
目には大きな青あざを
作っておりおそらく
暴行を受けた事がうかがえた。
紀伊3尉は私に目を合わそうとも
しなかった。
すれ違い様に死角から
何か紙の様なものを手渡された。
なんだろうか?
私はすぐにでも
確認したかったが
監視の目がある為
目立たない様に紙を
ポケットに隠し
しばらくたってから
トイレに行くフリをして
個室で内容を確認する。
(本日、0300生活隊舎
乾燥室に来られたし
この紙は破棄せよ)
私は身震いする。
紀伊3尉は
まだ諦めてはいない。
監視の目がある中
この紙を渡す事ですら
命懸けだったはずだ。
私はこのメモから
紀伊3尉からの
意思を確かに感じ取っていた。
私はそのメモを口に入れて
飲み干し、その時に備えた。
8月26日 0255 善通寺駐屯地 乾燥室
私は巡回している監視の目を
くぐり抜けて乾燥室へと向かう
なるほど、ここであればボイラー音が
ある為、人の声は隠してくれるだろう。
電気をつければバレてしまう為、
遮光した赤い懐中電灯を使い、
確認する。
そこには霞2曹。
そして紀伊3尉がいた。
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