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第3章 羽ばたきの先にあるもの
第46話 根回し
「主様、如何様にして無法者を討つのでございますか?」
「まずは根回しが必要だな。戦は始める前に勝つってのが兵法の常識だよ」
俺はニィナと一緒に商業ギルドのミリーさんに会いにやって来ている。
「毎度突然会って頂いて申し訳ありません」
「シン君ならいつでも歓迎するわよ。それでどういった用件かしら?」
「ミリーさんは貴族に知り合いは居ますか?」
「あら?シン君は貴族に興味は無いと思っていたのだけどワケありかしら」
「未だに貴族にはたいした興味はありませんけど当然ワケありです。それでどうなんでしょうか」
「まぁ親しいというほどでは無いけれど、王国十二家ならそれなりに面識はあるわよ」
「王国十二家?」
「ふふっ、知らないようね、王国十二家はバルゴ王国建国に尽力した初代国王を含む十二人が興した由緒ある家ね」
「そうなんですか、それでその十二家で美について興味がある方は居ますか?」
「十二家に限らず貴族の女性なら美に興味が無い方が少ないわよ」
「それはそうですよね、どうしようかな、、、
それじゃあ、シャンプー、リンス、爪ヤスリ、ハンドクリームのセットに手紙をつけて、何処か良さげな貴族に献上して貰えませんか?
これを根菜の件のお礼って事にしますので」
ふっふっふっ
美容品は異世界小説で貴族が欲しがる定番商品、これらを上手く使って貴族の後ろ楯を手に入れる作戦だ♪
「それは良いのだけど、これらが何なのかわたし凄く気になります!」
「髪の毛専用の石鹸と爪と手を綺麗にするものですね。使用方法を書いた紙も入れてます。それと手紙は失礼がないように一応確認して貰えますか?」
「ええ、いいわよ、、、ふむふむ、これはアメジスト商会が絡んでいると思っていいのかしら?」
「そうですね、それと貴族の方が連絡してきた場合の仲介も御願いします」
「ふふふ、これは面白い事になるわよ」
同封する手紙には、たまたま手に入れた商品が素晴らしい物だったので献上する旨と
もし購入希望があっても小麦等が値上がりしている影響で、今後は提供出来ないかもしれないという内容だ。
うん、嘘は無い。
実際にこれ以上小麦が値上がりしたら貴族に関わってる場合じゃなくなるからな、言葉が足りないだけで嘘は全く無い!
あとは献上品をを受け取った貴族次第ってところか。
「ウェンディ!いるかしら?」
『ガチャッ』
「失礼します、ミリアリア様お呼びでしょうか」
「あなたワイバーンを何頭か連れてきてたわよね?」
「はい、緊急事態を想定して三頭連れて来ています」
「それなら、『特・イ号案件』で私からの手紙を持たせてライブラ公爵に送ってちょうだい。ピスケス伯爵にはここにある品を持たせて送って」
「かしこまりました」
「えーとミリーさん、何やら大事になっている気がするのですが(汗)」
「心配は要らないわ、シン君の意に沿う結果になるかは分からないけれど、今より悪くはならないから」
「そっ、そういう事ならそちらはお任せします」
俺はミリーさんにお礼を言ってギルドを後にした。
今回ばかりは自重する気など無いが、いきなり公爵とか言われたら流石にビビるわ
貴族に関してはもう待つしか出来ないが、まだまだやることはある!
◇ ◇ ◇
貴族にシャンプーやハンドクリームを送ってから七日が経ったが、未だに貴族が動いた様子も連絡も無い。
そして、俺はこの七日間ひたすらスキルの店で買い物をしmpを消費しまくり、mpが無くなれば木刀で素振りをするという日々を送っている。
急に体を鍛える事に目覚めた訳では無く、経験値を得てレベルを上げてmpを増やし、スキルの「店」で物資を大量購入して物理的にアメジスト商会を圧倒する為だ。
そんな事が必要かどうかは分からないが、出来る事はすべてしておくべきだろう
そしてこの七日で小麦とトウモロコシの値が更に上がった。
どっちも孤児院には必要な物だが、mpが増えた今の俺には問題無い!
孤児院には俺がスキルの「店」で購入した物を格安で提供しているからな
アメジスト商会が俺の関係者に高値でしか売らないのは分かる、だが最近は他の取引先にも値上げして売り始めた。
そこを逆手にとりアメジスト商会から品物を購入している何人かに、俺が品物を安く売ってやる事でこちら側に引き込む事に成功している。
そいつらに聞いたんだが、アメジスト商会は以前から取引相手の足元を見て好き勝手していたらしい
この街では穀物等はアメジスト商会がほぼ独占しているし、食用肉になる動物や魔物の討伐依頼も半分以上はアメジスト商会が出している
この街の飲食店のほとんどはアメジスト商会と取引していて以前から逆らえない状況だったらしい。
だがしかし
俺が安く品物を売り出した影響で、飲食店の店主達はアメジスト商会に対する不満が一気に溜まり限界が近いように思う。
そろそろ頃合いだが
必要なピースはあとひとつ・・・
つづく。
「まずは根回しが必要だな。戦は始める前に勝つってのが兵法の常識だよ」
俺はニィナと一緒に商業ギルドのミリーさんに会いにやって来ている。
「毎度突然会って頂いて申し訳ありません」
「シン君ならいつでも歓迎するわよ。それでどういった用件かしら?」
「ミリーさんは貴族に知り合いは居ますか?」
「あら?シン君は貴族に興味は無いと思っていたのだけどワケありかしら」
「未だに貴族にはたいした興味はありませんけど当然ワケありです。それでどうなんでしょうか」
「まぁ親しいというほどでは無いけれど、王国十二家ならそれなりに面識はあるわよ」
「王国十二家?」
「ふふっ、知らないようね、王国十二家はバルゴ王国建国に尽力した初代国王を含む十二人が興した由緒ある家ね」
「そうなんですか、それでその十二家で美について興味がある方は居ますか?」
「十二家に限らず貴族の女性なら美に興味が無い方が少ないわよ」
「それはそうですよね、どうしようかな、、、
それじゃあ、シャンプー、リンス、爪ヤスリ、ハンドクリームのセットに手紙をつけて、何処か良さげな貴族に献上して貰えませんか?
これを根菜の件のお礼って事にしますので」
ふっふっふっ
美容品は異世界小説で貴族が欲しがる定番商品、これらを上手く使って貴族の後ろ楯を手に入れる作戦だ♪
「それは良いのだけど、これらが何なのかわたし凄く気になります!」
「髪の毛専用の石鹸と爪と手を綺麗にするものですね。使用方法を書いた紙も入れてます。それと手紙は失礼がないように一応確認して貰えますか?」
「ええ、いいわよ、、、ふむふむ、これはアメジスト商会が絡んでいると思っていいのかしら?」
「そうですね、それと貴族の方が連絡してきた場合の仲介も御願いします」
「ふふふ、これは面白い事になるわよ」
同封する手紙には、たまたま手に入れた商品が素晴らしい物だったので献上する旨と
もし購入希望があっても小麦等が値上がりしている影響で、今後は提供出来ないかもしれないという内容だ。
うん、嘘は無い。
実際にこれ以上小麦が値上がりしたら貴族に関わってる場合じゃなくなるからな、言葉が足りないだけで嘘は全く無い!
あとは献上品をを受け取った貴族次第ってところか。
「ウェンディ!いるかしら?」
『ガチャッ』
「失礼します、ミリアリア様お呼びでしょうか」
「あなたワイバーンを何頭か連れてきてたわよね?」
「はい、緊急事態を想定して三頭連れて来ています」
「それなら、『特・イ号案件』で私からの手紙を持たせてライブラ公爵に送ってちょうだい。ピスケス伯爵にはここにある品を持たせて送って」
「かしこまりました」
「えーとミリーさん、何やら大事になっている気がするのですが(汗)」
「心配は要らないわ、シン君の意に沿う結果になるかは分からないけれど、今より悪くはならないから」
「そっ、そういう事ならそちらはお任せします」
俺はミリーさんにお礼を言ってギルドを後にした。
今回ばかりは自重する気など無いが、いきなり公爵とか言われたら流石にビビるわ
貴族に関してはもう待つしか出来ないが、まだまだやることはある!
◇ ◇ ◇
貴族にシャンプーやハンドクリームを送ってから七日が経ったが、未だに貴族が動いた様子も連絡も無い。
そして、俺はこの七日間ひたすらスキルの店で買い物をしmpを消費しまくり、mpが無くなれば木刀で素振りをするという日々を送っている。
急に体を鍛える事に目覚めた訳では無く、経験値を得てレベルを上げてmpを増やし、スキルの「店」で物資を大量購入して物理的にアメジスト商会を圧倒する為だ。
そんな事が必要かどうかは分からないが、出来る事はすべてしておくべきだろう
そしてこの七日で小麦とトウモロコシの値が更に上がった。
どっちも孤児院には必要な物だが、mpが増えた今の俺には問題無い!
孤児院には俺がスキルの「店」で購入した物を格安で提供しているからな
アメジスト商会が俺の関係者に高値でしか売らないのは分かる、だが最近は他の取引先にも値上げして売り始めた。
そこを逆手にとりアメジスト商会から品物を購入している何人かに、俺が品物を安く売ってやる事でこちら側に引き込む事に成功している。
そいつらに聞いたんだが、アメジスト商会は以前から取引相手の足元を見て好き勝手していたらしい
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