テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】

永倉伊織

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第9章 新たなる旅立ち season2

閑話 池田屋商会の日常(会長不在時)

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side:ポチ


「スージィーさんおはようございます!」

「あぁポチか、おはよう」


今日もいつものように朝食を食べに池田屋商会本店の食堂に来たんだけど

スージィーさんや他の皆さんの様子がいつもと違う気がする


「あの、今朝は本店の皆さん元気が無いみたいですけど、何かあったんですか?」

「そりゃあご主人様が居ないんだから当然じゃん、、、ってポチは奴隷じゃなかったっけ?」

「はい、ダックス兄さん、コリー姉さんと一緒に配送夫見習いとして雇われてます!」

「そっか、池田屋商会の従業員は半分以上が会長の奴隷じゃん。旅に出てる会長が戻るまで死んでも池田屋商会を守るし、売り上げだって落ちないように全力で頑張るのがウチらの使命だけど

でもさぁ

会長が居ないと楽しく無いんだよねぇ、いつものおやつだってなんとなく味が落ちてる気がするしさ」

「あぁ~、それはなんとなく分かります。同じプリンでも会長が作ったプリンは何か違うんですよね、カラメルが違うのかな?」

「そうそう、分かってんじゃんポチ♪」

「えへへ♪」

「よし!午後から暇な奴等を集めておやつの研究だね、会長の味に近付けてみせる!ポチもさっさと仕事終わらせて参加しなよ」

「そういう事なら気合いで終わらせて来ます!」


会長って商会にはたまに顔を出す程度だし、こども園の子供達と一緒に遊んだりおやつを食べてるだけで

親の後を継いだだけの何処にでも居る、お気楽な2代目って感じにしか見えないのに

態度の悪い貴族には普通に文句言って追い返すし、ピスケス伯爵夫人と凄く仲良いし、仕事をしてないように見えるのに、いつの間にか商会直営の甘味屋と食事処が出来てるし

池田屋商会の会長って本当に何者なんだろう?

はっきりしてるのは、会長の作る料理や甘味は最高に美味しいって事だ♪


今日もおやつの為に仕事を頑張るぞぉー!


◇     ◇     ◇


side:見廻組1番隊


「総員傾注!」

『『『『『ザッ!』』』』』


「今朝、教会前の露店で窃盗事件が発生。犯人はポップコーンひと袋を持ち去る際に、声をかけて来た売り子の子供を突き飛ばし逃走。突き飛ばされた子供は膝を擦りむき負傷、その際にポップコーン3袋が路上に散乱し食べられなくなった!」


「くそっ!何処のどいつだ!」

「子供に怪我をさせるなんて許しちゃおけねぇ!」

「ポップコーンが3袋も駄目になっただと?犯人は生きたまま地獄に送ってやる!」


「勇敢なる同志諸君、我々にとって露店で働いている『こども園』の子供達はかけがえのない仲間だ!

仲間を傷付けた愚か者に容赦は無用!

そして、子供達が汗を流して作ったにもかかわらず路上に散ったポップコーンの鎮魂の火は我々が灯さねばならない!」

「「「「「ッ!」」」」」


「食べ物を粗末にした愚か者には唐辛子スプレーの裁きを!正義は我等に在り!」

「「「「「ウォーー!!」」」」」


◇     ◇     ◇


side:見廻組2番隊


「全員集合」

『『『『『ササッ』』』』』


「既に皆も知っている通り、教会前の露店にて窃盗事件が発生しました。その際に売り子が1人負傷。
もはや犯人に慈悲はありません、誰か情報は?」

「はっ!南に向かって逃走した犯人を、露店の行列整理を手伝っていた冒険者が追跡したそうですが、残念ながら見失っています。
街の各門は既に封鎖済みで、門兵によると窃盗があった時間以降に街を出た者は居ません」


「分かりました。今のキャラバンシティで池田屋商会が経営する所に手を出す馬鹿は余所者しか居ません。絵が得意な者に犯人の人相を書かせて街中に貼り出せば直ぐ見付かるはずです。

皆は引き続き情報収集に尽力して下さい、散会!」

『『『『『ササッ!』』』』』


◇     ◇     ◇


side:窃盗犯


はぁ、はぁ、、、へへっ♪

上手く撒いたぜ!


シャクシャクシャク

旨っ!

白くてフワフワした何か分からねぇ食べ物だが

露店で売られててスゲェ行列が出来てたから、かっぱらって来たけど当たりだったな♪

この街は人が多くて活気があるから、俺みたいなケチな犯罪者が隠れるには持って来いだ(笑)

むむっ!

誰か来たみたいだ、一応隠れておくか


「おい、人相書きの奴は居たか?」

「居ねぇ!」

「だけど、こいつ何をやらかしたんだ?」

「そいつは教会前の露店で働いてる子供に怪我をさせたんだ」

「なんだと?!あそこは全員池田屋さん所の子だろ?殺人よりタチが悪いじゃねぇか!お前はドワーフの親方さんに声かけて来い、俺は商業ギルドに行って来る!」


おいおい、今の奴等が言ってた教会前の露店って、もしかして俺の事か?

たかだか露店の食い物を盗んだだけで、何で殺人犯よりタチが悪いんだよ(汗)

しかも、関係ねぇ平民が懸賞金も出ない犯罪者を捜してるとかおかしいだろ!



「あっ!父ちゃーん、こっちにいたよー!」

「皆こっちだ!犯人が居たぞー!」


やべぇ!

ガキまで俺の事を捜してやがるのかよ、もしかして俺は誰かと間違われてるんじゃねぇのか?

とにかく逃げねぇと、捕まったら何をされるか分かったもんじゃねぇぞ


「止まれ!大人しくしやがれクソ野郎が!」


げっ(汗)

逃げやすいように十字路の端に隠れていたのに、全部の道を完全に塞がれちまった。

もしかして街の奴等が総動員されてんのか?

押し込み強盗をしたってこんな人数で捜さねぇのに、どうなってんだよこの街は!


「もう逃げたりしないから聞いてくれ、俺は露店の食い物を盗んだだけだ!こんな人数に追われるような事はしてねぇ!」

「子供を突き飛ばして怪我をさせただろうが!」

「たっ、確かに子供が声をかけて来たが、、、怪我をさせたなら謝る、治療費は今は無いが必ず払う!盗んだ食い物の金も払う!それで良いだろ?」

「ポップコーンを無駄にした貴様の罪は重い!」

ガシッ!


「えっ?ちょっ、痛い!そんなに強く腕を掴まれたら痛いって(泣)」

「安心しろ、貴様には生きたまま地獄に行ける招待状が来ているぞ♪連れて行け!」

「「「おう!」」」

「待ってくれ!露店の食い物を盗んだだけでどうしてこうなるんだよぉーーーーーーーーーーーー(泣)」



◇◇◇◇◇


『地獄への招待状』

股間に唐辛子スプレーを噴射する罰

バルゴ王国で最も厳しい罰の1つ。


『鼻にワサビ』or『鼻にカラシ』

バルゴ王国で最も短時間で終わる罰。(罰を受けている最中は地獄の入り口が見えるとの噂在り。)

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