38 / 67
第37話 フィオナとルティーナ
side:フィオナ
何事も無く王妃様に挨拶を終えた私は、予定通り離宮の隅で目立たぬように大人しくしている。
後はルティーナお姉様に見つからずに茶会が終わるのを祈るだけだ。
さすがのルティーナお姉様も王妃様におかしな言動はしないだろうけど、私に対してはこの場では相応しくない言動をするおそれがある。
とは言え
ルティーナお姉様も王妃様には気に入られたいだろうから、私の相手をしている隙は無いだろう。
王妃様に気に入られれば爵位とは全く別の貴族としての位が上がるからね。
もぐもぐもぐもぐ
うん
さすが王妃様主催の茶会だけあって、用意されたマドレーヌがとても美味しい♪
「アリスさんとチュニーも、このマドレーヌ凄く美味しいから食べなよ」
「さすがにメイドが食べるのは駄目じゃないですか?」
「そういう決まりは無いから大丈夫でしょ。それに皆さん最初に1つ食べた後は、おしゃべりメインでお茶しか飲まなくて大量に余ってるから勿体無いよ?」
「「ですよね♪いただきまーす。」」
ふふっ
マドレーヌを食べるアリスさんとチュニーは、幸せそうだなぁ♪
「あらあら可哀想に、ブルーム公爵家のメイドはお菓子も満足に食べさせて貰えてないのねぇ」
げっ!
このタイミングでルティーナお姉様に見付かるなんて
「ルティーナお姉様、お久しぶりです。お父様とお母様は変わりありませんか?」
「ええ、2人とも変わらず元気よ。そんな事よりフィオナが王妃様に招待されるなんて、どんな魔法を使ったのかしら?」
「今の私は名門ブルーム公爵家当主の婚約者ですから、招待しない訳には行かなかったのでしょう。」
「でしょうねぇ、ブルーム公爵家は家格だけは良いから。・家・格・だけはね!
まっ、フィオナが離宮に来る機会はこれが最後かもしれないんだから、存分に楽しみなさいな。
地味な顔と地味なドレスのお陰で何をしてても誰にも気付かれないんだから、羨ましい限りだわ。
私には一生縁の無い事だけどね。おぉーほっほっほっほっ♪」
ルティーナお姉様は相変わらずだなぁ。
私の顔もドレスも地味なのは本当の事だから何とも思わない。でも近くに居る人には聞こえちゃってるよね?
王妃様主催の茶会でわざわざ妹に嫌味を言うルティーナお姉様と、仲良くしたいと思う人が居るはずも無く
これでまたルティーナお姉様を避ける人が増えるんだろうなぁ。
「ふふふっ、それじゃあ離宮を楽しんで貰う為に妹さんをお借りしても良いかしら?」
「「王妃様?!」」
何故こんな目立たない部屋の隅に王妃様が?
それよりも、『妹さん』って事は王妃様は私に用があるの?!
「フィオナさん、あなたとお話がしたいから、お茶会が終わったら応接室に来てちょうだい。では後ほど♪」
「え?、、、あっ、はい!かしこまりました。」
突然やって来た王妃様は、未だに驚きから立ち直れていない私とルティーナお姉様に、とびっきりの王妃オーラを浴びせて優雅に去って行った。
「ちょちょちょっとフィオナ!どうしてあんたが王妃様に呼ばれるのよ?!」
「私にも何が何やら全く分かりません。」
「ムキィーーー!!フィオナで良いなら私でも良いはずよね?地味な顔のあんたを王妃様が御存知のはずが、、、そうよ!王妃様はあんたと他の誰かを間違えているんだわ!これは教えて差し上げないと♪」
「お姉様待ってぇー!王妃様に直接間違いを指摘するとか恐ろしい事は止めて下さい(汗)」
「どうしてよ!このままだと王妃様の貴重な時間を無駄にしちゃうでしょ(怒)」
「まだ王妃様の用件がどういうものか分からないですし、仮に私の事を他の誰かと間違えていたとしても、紛らわしい顔をしている私が悪いだけです。
むしろ間違いを指摘して王妃様に恥をかかせると、最悪の場合フォルティエス公爵家が物理的に消えます。」
「う゛っ、、、」
ほっ
さすがのルティーナお姉様も事の重大さに気付いてくれたようね。
王妃様はこの程度の指摘でお怒りになるような性格では無いとは思う。でもルティーナお姉様はその場のノリと勢いで暴走する癖がある。
今までは奇跡的に大きな問題にならなかっただけで、王妃様相手に奇跡が起きる事は無い!
「とにかく、王妃様は私に用があるみたいなので、お姉様は茶会が終わったら速やかにお帰り下さい。」
「ふんっ!せいぜい王妃様に失礼の無いように、死物狂いで会話をしなさい。あんたは私と違って高貴な御方と会って話をした経験もほぼ無いんだからね!」
「はい。お姉様、御忠告ありがとうございます。」
「分かれば良いのよ!」
言いたい事を言って満足したのか、ルティーナお姉様はとても機嫌が良さそうだ。
とにかく
私は高貴な御方と話をした経験はほぼ無いに等しいから、ルティーナお姉様の言うように王妃様の機嫌を損ねないように死物狂いで会話をする必要がある。
王妃様が私に何の用かは分からないけれど
いざ!
つづく。
何事も無く王妃様に挨拶を終えた私は、予定通り離宮の隅で目立たぬように大人しくしている。
後はルティーナお姉様に見つからずに茶会が終わるのを祈るだけだ。
さすがのルティーナお姉様も王妃様におかしな言動はしないだろうけど、私に対してはこの場では相応しくない言動をするおそれがある。
とは言え
ルティーナお姉様も王妃様には気に入られたいだろうから、私の相手をしている隙は無いだろう。
王妃様に気に入られれば爵位とは全く別の貴族としての位が上がるからね。
もぐもぐもぐもぐ
うん
さすが王妃様主催の茶会だけあって、用意されたマドレーヌがとても美味しい♪
「アリスさんとチュニーも、このマドレーヌ凄く美味しいから食べなよ」
「さすがにメイドが食べるのは駄目じゃないですか?」
「そういう決まりは無いから大丈夫でしょ。それに皆さん最初に1つ食べた後は、おしゃべりメインでお茶しか飲まなくて大量に余ってるから勿体無いよ?」
「「ですよね♪いただきまーす。」」
ふふっ
マドレーヌを食べるアリスさんとチュニーは、幸せそうだなぁ♪
「あらあら可哀想に、ブルーム公爵家のメイドはお菓子も満足に食べさせて貰えてないのねぇ」
げっ!
このタイミングでルティーナお姉様に見付かるなんて
「ルティーナお姉様、お久しぶりです。お父様とお母様は変わりありませんか?」
「ええ、2人とも変わらず元気よ。そんな事よりフィオナが王妃様に招待されるなんて、どんな魔法を使ったのかしら?」
「今の私は名門ブルーム公爵家当主の婚約者ですから、招待しない訳には行かなかったのでしょう。」
「でしょうねぇ、ブルーム公爵家は家格だけは良いから。・家・格・だけはね!
まっ、フィオナが離宮に来る機会はこれが最後かもしれないんだから、存分に楽しみなさいな。
地味な顔と地味なドレスのお陰で何をしてても誰にも気付かれないんだから、羨ましい限りだわ。
私には一生縁の無い事だけどね。おぉーほっほっほっほっ♪」
ルティーナお姉様は相変わらずだなぁ。
私の顔もドレスも地味なのは本当の事だから何とも思わない。でも近くに居る人には聞こえちゃってるよね?
王妃様主催の茶会でわざわざ妹に嫌味を言うルティーナお姉様と、仲良くしたいと思う人が居るはずも無く
これでまたルティーナお姉様を避ける人が増えるんだろうなぁ。
「ふふふっ、それじゃあ離宮を楽しんで貰う為に妹さんをお借りしても良いかしら?」
「「王妃様?!」」
何故こんな目立たない部屋の隅に王妃様が?
それよりも、『妹さん』って事は王妃様は私に用があるの?!
「フィオナさん、あなたとお話がしたいから、お茶会が終わったら応接室に来てちょうだい。では後ほど♪」
「え?、、、あっ、はい!かしこまりました。」
突然やって来た王妃様は、未だに驚きから立ち直れていない私とルティーナお姉様に、とびっきりの王妃オーラを浴びせて優雅に去って行った。
「ちょちょちょっとフィオナ!どうしてあんたが王妃様に呼ばれるのよ?!」
「私にも何が何やら全く分かりません。」
「ムキィーーー!!フィオナで良いなら私でも良いはずよね?地味な顔のあんたを王妃様が御存知のはずが、、、そうよ!王妃様はあんたと他の誰かを間違えているんだわ!これは教えて差し上げないと♪」
「お姉様待ってぇー!王妃様に直接間違いを指摘するとか恐ろしい事は止めて下さい(汗)」
「どうしてよ!このままだと王妃様の貴重な時間を無駄にしちゃうでしょ(怒)」
「まだ王妃様の用件がどういうものか分からないですし、仮に私の事を他の誰かと間違えていたとしても、紛らわしい顔をしている私が悪いだけです。
むしろ間違いを指摘して王妃様に恥をかかせると、最悪の場合フォルティエス公爵家が物理的に消えます。」
「う゛っ、、、」
ほっ
さすがのルティーナお姉様も事の重大さに気付いてくれたようね。
王妃様はこの程度の指摘でお怒りになるような性格では無いとは思う。でもルティーナお姉様はその場のノリと勢いで暴走する癖がある。
今までは奇跡的に大きな問題にならなかっただけで、王妃様相手に奇跡が起きる事は無い!
「とにかく、王妃様は私に用があるみたいなので、お姉様は茶会が終わったら速やかにお帰り下さい。」
「ふんっ!せいぜい王妃様に失礼の無いように、死物狂いで会話をしなさい。あんたは私と違って高貴な御方と会って話をした経験もほぼ無いんだからね!」
「はい。お姉様、御忠告ありがとうございます。」
「分かれば良いのよ!」
言いたい事を言って満足したのか、ルティーナお姉様はとても機嫌が良さそうだ。
とにかく
私は高貴な御方と話をした経験はほぼ無いに等しいから、ルティーナお姉様の言うように王妃様の機嫌を損ねないように死物狂いで会話をする必要がある。
王妃様が私に何の用かは分からないけれど
いざ!
つづく。
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢にされたので婚約破棄を受け入れたら、なぜか全員困っています
かきんとう
恋愛
王城の大広間は、いつも以上に華やいでいた。
磨き上げられた床は燭台の光を反射し、色とりどりのドレスが揺れるたびに、まるで花畑が動いているかのように見える。貴族たちの笑い声、楽団の優雅な旋律、そして、ひそやかな噂話が、空気を満たしていた。
その中心に、私は立っていた。
――今日、この瞬間のために。
「エレノア・フォン・リーベルト嬢」
高らかに呼ばれた私の名に、ざわめきがぴたりと止む。
【完結】胃袋を掴んだら溺愛されました
成実
恋愛
前世の記憶を思い出し、お菓子が食べたいと自分のために作っていた伯爵令嬢。
天候の関係で国に、収める税を領地民のために肩代わりした伯爵家、そうしたら、弟の学費がなくなりました。
学費を稼ぐためにお菓子の販売始めた私に、私が作ったお菓子が大好き過ぎてお菓子に恋した公爵令息が、作ったのが私とバレては溺愛されました。
至って普通のネグレクト系脇役お姫様に転生したようなので物語の主人公である姉姫さまから主役の座を奪い取りにいきます
下菊みこと
恋愛
至って普通の女子高生でありながら事故に巻き込まれ(というか自分から首を突っ込み)転生した天宮めぐ。転生した先はよく知った大好きな恋愛小説の世界。でも主人公ではなくほぼ登場しない脇役姫に転生してしまった。姉姫は優しくて朗らかで誰からも愛されて、両親である国王、王妃に愛され貴公子達からもモテモテ。一方自分は妾の子で陰鬱で誰からも愛されておらず王位継承権もあってないに等しいお姫様になる予定。こんな待遇満足できるか!羨ましさこそあれど恨みはない姉姫さまを守りつつ、目指せ隣国の王太子ルート!小説家になろう様でも「主人公気質なわけでもなく恋愛フラグもなければ死亡フラグに満ち溢れているわけでもない至って普通のネグレクト系脇役お姫様に転生したようなので物語の主人公である姉姫さまから主役の座を奪い取りにいきます」というタイトルで掲載しています。
侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!
前世の記憶が蘇ったので、身を引いてのんびり過ごすことにします
柚木ゆず
恋愛
※明日(3月6日)より、もうひとつのエピローグと番外編の投稿を始めさせていただきます。
我が儘で強引で性格が非常に悪い、筆頭侯爵家の嫡男アルノー。そんな彼を伯爵令嬢エレーヌは『ブレずに力強く引っ張ってくださる自信に満ちた方』と狂信的に愛し、アルノーが自ら選んだ5人の婚約者候補の1人として、アルノーに選んでもらえるよう3年間必死に自分を磨き続けていました。
けれどある日無理がたたり、倒れて後頭部を打ったことで前世の記憶が覚醒。それによって冷静に物事を見られるようになり、ようやくアルノーは滅茶苦茶な人間だと気付いたのでした。
「オレの婚約者候補になれと言ってきて、それを光栄に思えだとか……。倒れたのに心配をしてくださらないどころか、異常が残っていたら候補者から脱落させると言い出すとか……。そんな方に夢中になっていただなんて、私はなんて愚かなのかしら」
そのためエレーヌは即座に、候補者を辞退。その出来事が切っ掛けとなって、エレーヌの人生は明るいものへと変化してゆくことになるのでした。
「貧相な小娘」と罵った第一王子へ。番(つがい)は貴方ではなく、国王陛下(お父様)でした
しえろ あい
恋愛
「お父様、わたくし、あの方と目が合った瞬間、分かってしまったのです」
十六歳のデビュタントの夜、ルーセント侯爵令嬢フェリシアを待っていたのは、残酷な罵倒だった。第一王子カシウスは、可憐な白いドレスを纏った彼女を「貧相な小娘」と呼び、己の番(つがい)であることを真っ向から否定する。
会場に響く冷笑と、愛用の刺繍に込めた自信さえ打ち砕くような屈辱。しかし、絶望の淵に立たされた彼女を見つめていたのは、王子ではなく、圧倒的な威厳を放つ「ある男」だった。
魂を焦がすような熱い視線が重なり、静まり返る謁見の間。この出会いが、王室を揺るがす大事件の幕開けになるとは、まだ誰も知らない。自身の価値を否定された少女が、真実の愛によって世界で最も幸福な王妃へと駆け上がる、逆転溺愛ストーリー。
※小説家になろう様にも投稿しています※
【完結】「元カノが忘れられないんでしょう?」と身を引いた瞬間、爽やか彼氏の執着スイッチが入りました
恋せよ恋
恋愛
「元カノが忘れられないなら、私が身を引くわくべきよね」
交際一周年、愛するザックに告げた決別の言葉。
でも、彼は悲しむどころか、見たこともない
暗い瞳で私を追い詰めた。
「僕を捨てる? 逃げられると思っているの、アン」
私の知る爽やかな王子の仮面が剥がれ落ち、
隠されていた狂おしいほどの独占欲が牙を剥く。
🔶登場人物・設定は筆者の創作によるものです。
🔶不快に感じられる表現がありましたらお詫び申し上げます。
🔶誤字脱字・文の調整は、投稿後にも随時行います。
🔶今後もこの世界観で物語を続けてまいります。
🔶 『エール📣』『いいね❤️』励みになります!