どんな世界でもやっぱり俺は嫌われている

かがみもち

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第3章 憧れの先輩

第3章 第11話 修学旅行 ~2日目~

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ピピッといつもの聞き慣れた電子音が耳に入ってきた。
もう、朝だ。
俺は起床時間の30分前に目覚まし時計をセットしていた。
スヌーズを、30分後に設定し、一人で、廊下に出た。
見回りの先生が居ないか周りを見渡す。
よし、居ない。
そのまま、共同トイレに向かう振りをしながら、ウォータークーラーに向かう。
昨日お茶が無くなっていたからだ。
水を水筒に入れ、お茶パックを入れる。
この為だけに、わざわざ、30分前に起きたのだ。
どうせ気が利く山崎の事だ。
起きたとたん俺に、今日どうするやらなんやら聞いてくるだろう。
睡眠に支障が出ないように音は最小限出さないようにする。
まだ残っていたせんべいや、クッキーを少しずつ食べた。
甘くて、美味しい。
そろそろ時間かと思い、寝てましたアピールをするために、布団に入っている。
そして、スヌーズの音が3周目に突入した辺りで、目を覚ます。
さっきから、山崎とクラスメイトがおはようと軽い朝の挨拶をしている。
俺も、「皆、おはよう。」と言い、普段と少し変わった朝を過ごした。
見回りの先生がドアをノックしてきて、軽い挨拶を交わした。
俺たちは、朝食を食べに行くために、布団をたたみ、部屋を出た。
朝食は白い炊きたてのご飯と、味噌汁、そして、漬物という、ごく一般的な和食であった。
ごく一般的な和食というと失礼に聞こえるが、味は格別だ。
いつもの、朝ご飯とは違うこれもまた、美味しい朝を過ごした。
旅館を発ち、バスに乗り、長崎市内のとある博物館に着いた。
ここからは、班行動になり、色々な体験を受けることが出来るらしい。
俺たちは、何を受ける等、ワイワイと話ながら、博物館に入っていった。
ここでは、謎の古代生物やら、原子爆弾を落とされた当時の写真があったり、カステラ工場があったり、と見るだけでも、十分楽しめるのに、その上体験が俺たちの好奇心をくすぐった。
時間はあっという間に過ぎていき、また、バスに乗り、今日の宿泊場所、ホテルグランドオールスターに着いた。
今日はバス内で酔いはしなかったが、昨日同様に、パインアメを全て、常習犯の山崎に食べられた。
全く、食い意地がとてもあるやつだ。
そこは、見上げれば見上げるほど、高く、豪華だなと思えた。
俺たちは、男女混合の部屋に泊まった。
俺は別にやましい気持ちはない。
ただ、今日は、普段とは違うベットや、豪華な内装に心が惹かれていた。
夕食ももちろん豪華だった。
長崎のカニフライは絶品で、今まで食べたことがない美味しさに心を奪われた。
夕食を楽しんだ後、とても、広い風呂に入った。
それぞれに、看板が立ててあり、水の湯やら、竹の湯等の、たくさんの種類の風呂があり、それらに浸かると、心も体もまるで、溶けてしまう感じだった。
風呂は偉大だ。
風呂からあがり、暖まったあと、学年レクリエーションを、楽しんだ。
1日目より、豪華で皆のテンションもとても、上がっていた。
俺も上がっていた。
そして、1日目にプチライブをしていた一人の子が生演奏で人気曲を弾いてくれるらしい。
俺は、楽器が弾けたらモテモテだろうなと思いながら、彼を見ていた。
予想以上に素晴らしい演奏は、レクリエーション会場を大いに、盛り上げた。
盛り上がったテンションのまま、レクリエーションは終了となった。
皆は口々に明日も楽しみとか言っていた。
俺はとても共感出来る。
花園さんもとても、楽しそうだ。
また、1日目同様、一緒に、廊下まで帰り、また明日と言い、解散した。
その時なぜかとても切ない気持ちになった...のは、一瞬で、レクリエーションのテンションのまま、自分の部屋に戻り、ふかふかのベットに横たわり、そのまま眠ってしまった。
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