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第5章 誰かのために
第5章 第21話 誰かのために
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中学3年生の夏休み。
それは、寝る暇も、惜しみ、受験勉強に励まなければいけない日々である。
俺は、あの子の名前を結局思い出すことなく、夏を迎えた。
はじめはショックだった。
しかし、花園さんの気遣いや、山崎のあの笑顔を見ていると、自分が前を向く気に自然となった。
やっぱり、俺は、親友や、隣の席の子に助けられている。
友達って大事だなと思いながら、授業を受けていたのが、この前。
そして、今日。
部活もなにもやっていない俺は、小説を書いているか、塾に行って勉強しているか、凜花姉に勉強を教えてもらっているかだけだ。
まぁ、楽しく、やりがいがあるので、成績アップにも繋がるはずだ。
「...へぇ。杏ちゃんがねぇ。」
俺は、最近花園さんの様子がおかしい、どうしたらいいか、ということを凜花姉に聞いている。
花園さんは、確かに終業式の時まで様子が変だったのだ。
俺から、目は反らすし、会話もぎこちない。
「ま、なんかあったら、お前が優しくして、ハートを奪い取ってやれ!」
冗談で言っているつもりなのだろうけど、冗談に聞こえないのが、凜花姉のいいところであり、悪いところでもある。
「そうだねぇ。頑張るよ。」
俺は、それだけを言い、勉強に集中する。
小説を書きながら、勉強なんてハード過ぎると思っていたが、かえって集中力を深める結果となっている。
今は、21話を書いている。
家に帰ったら、投稿しなきゃと思い、頭の片隅にいれいてる。
無事、勉強会は、今日も終わり、凜花姉には、お菓子を奢ってもらった。
薄暗くなった帰り道で、凜花姉は、さらっと、考えさせる暇もなく言った。
「あ、私今日は、楓ん家泊まるから。」
と、凜花姉は、アイスを食べながら、言った。
俺は、持っていたアイスを落としそうになった。
「...はい?」
腹が立つような笑顔で、もう一度繰り返して言った。
「今日は楓ん家泊まるから。」
―
なんでこんな事になった。
俺は、勉強を教えて、お菓子を奢ったという金銭と労働力の対価として、俺は、凜花姉を泊まらせないという事は出来なかった。
この人、人間扱い上手すぎる。
パジャマに着替えて、上の自分の部屋に行く。
もちろん、凜花姉も付いてくる。
「おー!楓の部屋ひろーい!」
なぜか、客間では、なく、俺の部屋に敷かれた布団に寝転がっている。
「よし、寝よう。」
照明のスイッチの『切』を押そうとした時に、トランプで頭をどつかれた。
その場にバタリと俺は倒れる。
この人...やったな...
意識がもううっすらとしかなくなり、ついに途絶えた。
それは、寝る暇も、惜しみ、受験勉強に励まなければいけない日々である。
俺は、あの子の名前を結局思い出すことなく、夏を迎えた。
はじめはショックだった。
しかし、花園さんの気遣いや、山崎のあの笑顔を見ていると、自分が前を向く気に自然となった。
やっぱり、俺は、親友や、隣の席の子に助けられている。
友達って大事だなと思いながら、授業を受けていたのが、この前。
そして、今日。
部活もなにもやっていない俺は、小説を書いているか、塾に行って勉強しているか、凜花姉に勉強を教えてもらっているかだけだ。
まぁ、楽しく、やりがいがあるので、成績アップにも繋がるはずだ。
「...へぇ。杏ちゃんがねぇ。」
俺は、最近花園さんの様子がおかしい、どうしたらいいか、ということを凜花姉に聞いている。
花園さんは、確かに終業式の時まで様子が変だったのだ。
俺から、目は反らすし、会話もぎこちない。
「ま、なんかあったら、お前が優しくして、ハートを奪い取ってやれ!」
冗談で言っているつもりなのだろうけど、冗談に聞こえないのが、凜花姉のいいところであり、悪いところでもある。
「そうだねぇ。頑張るよ。」
俺は、それだけを言い、勉強に集中する。
小説を書きながら、勉強なんてハード過ぎると思っていたが、かえって集中力を深める結果となっている。
今は、21話を書いている。
家に帰ったら、投稿しなきゃと思い、頭の片隅にいれいてる。
無事、勉強会は、今日も終わり、凜花姉には、お菓子を奢ってもらった。
薄暗くなった帰り道で、凜花姉は、さらっと、考えさせる暇もなく言った。
「あ、私今日は、楓ん家泊まるから。」
と、凜花姉は、アイスを食べながら、言った。
俺は、持っていたアイスを落としそうになった。
「...はい?」
腹が立つような笑顔で、もう一度繰り返して言った。
「今日は楓ん家泊まるから。」
―
なんでこんな事になった。
俺は、勉強を教えて、お菓子を奢ったという金銭と労働力の対価として、俺は、凜花姉を泊まらせないという事は出来なかった。
この人、人間扱い上手すぎる。
パジャマに着替えて、上の自分の部屋に行く。
もちろん、凜花姉も付いてくる。
「おー!楓の部屋ひろーい!」
なぜか、客間では、なく、俺の部屋に敷かれた布団に寝転がっている。
「よし、寝よう。」
照明のスイッチの『切』を押そうとした時に、トランプで頭をどつかれた。
その場にバタリと俺は倒れる。
この人...やったな...
意識がもううっすらとしかなくなり、ついに途絶えた。
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