どんな世界でもやっぱり俺は嫌われている

第６章 進路選択

第６章 第２８話 進路選択

俺は、今、悩んでいる。
はたして、豊桜北高校に合格するのだろうか。
俺は、花園さんや、凜花姉ほど、頭は良くない。
山崎は、どこにいくのかは、知らない。
俺の誕生日ドッキリが終わって、数日間、ずっと、こんなことばかり、考えている。
秋の風が涼しい。
凜花姉が言うには、受験は、この5カ月間で決まるそうだ。
夏休みで、決まるんじゃないのかよ。
9月中旬。
それは、中学校で、笑っていられる最後の行事がある。
文化祭だ。
この行事を乗り越えると、更にヤマがある。
一部の優秀な生徒以外、苦痛で、忍耐力が試される行事。
進路懇談会がある。
俺は、親にあきれられている。
だが、凜花姉の勉強会のおかげで、テストの点は少しずつ上がってきているのだ。
自分の部屋で勉強した気になっても、仕方ないので、頭を冷やしに、コンビニに行くことにした。
家を出て、思い出す。
消しゴムを買わなければ。
最近、物忘れがひどい。
勉強のしすぎかな。
消しゴムは、普段よりも、割高だった。
コンビニの物は高いと聞いていたが、本当だった。
いい商売するなぁ。
少し感心を覚え、鼻歌を歌いながら、家に帰った。
今日、本当に何にもなかった。
普段、色々と巻き込まれているせいか、本当に何にもなかった日が久しぶりに思えてくるのだ。
そんな日もあっていいかと、お菓子を食べながら、勉強を続けた。