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第3章 選択の文化祭とすれ違う思惑 ~友のために、自分のために~
42・5時間目 ライブ開演の文化祭③
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『アンコール!』
『アンコール!!』
『アンコール!!!』
アンコールの雨は勢い止めない。
それどころか一声上がる毎に増していっている。
さぁ、まだまだ盛り上がれ。
これじゃまだ不完全燃焼だ。
『アンコール!!!! ワアァァァァ!!』
すさまじい拍手が起こった。
さぁ、正真正銘最後の曲、弾いてやろうぜ。裕太、遼太郎!
「アンコール、ありがとうございます! それではアンコールに応えて。『信念と決意』を弾きたいと思います!」
この声に会場が先程よりも格段に湧いた。
この『信念と決意』という曲は今大人気のアニメの主題歌だからだ。
裕太が、ベースからキーボードに移り、遼太郎がドラムスティックを叩き、リズムを取る。
俺はエフェクターを使って音を少し変えた。
さぁ、「俺達」を見せてやろうぜ・・・!
エレキギターの歪んだ音が、アニメの主人公の苦悩、絶望、それによって歪んでしまった性格を思わせる。
諦めモードの主人公が自身と似たような境遇に陥っている少女との出会いをキッカケに本来の自分を取り戻していく・・・といった内容の物語だ。
その出会いを表している1番のAメロとBメロを終え、サビに入る。
ここでは、裕太のキーボードによる音が感動を生む。
途中、ギターとドラムと俺の声の合間に聴こえる、どこか寂しげなメロディーが、聴く者に感情移入をさせる。
2番は過去の主人公の苦悩等の原因と対峙する場面だ。
そこで、出会った少女達に甘えないように関係を断とうとするが、少女が立ち上がり、彼を庇う。
それを彼は今となってはありがたく感じているような歌詞がやはり感動に持っていくのだ。
そして、2番のサビでは、そこで無くそうとした関係の先、未来についてが歌詞にされている。
そこもどこか悲しそうな曲調ででも、必ず勝つという灯った信念が彼を動かしている。
ギターの音、ドラムの音、キーボードの音が、交じり逢い、キーボードの音が聞こえなくなる瞬間まで、俺は前を見続けた。
『ワアァァァァ!!!』
拍手と、歓声。
拍手と歓声が鳴り響く。
最後の1滴まで出しきった。
「ありがとうございましたぁ!」
俺は、最高の挨拶をした。
拍手が鳴り響いた。
幕が下ろされ、観客が見えなくなる。
ライブ最中に黒沢センパイ達が見えていたし、スッゴく興奮していたのは知っていた。
ステージの真ん中に宮浦もいた。
なんか、ずっと裕太の事を目で追ってたような気がする。
そして、演奏に集中していても目に写っていた。
森山の笑顔が。
すっごく可愛いって思っていて、頬が紅く染まっていないか心配だった。
ギターやドラムやベース、アンプをすぐに片付けて、舞台から去った。
俺が求めていた「リア充」はこれなのかもしれない。
__________
「お疲れー!」
ステージの裏口から出た遼太郎が俺と裕太の背中をバシンと叩く。
「本当にお疲れー! 最高だったじゃない?! 歓声凄かったね!」
裕太も
「やー! マジでありがとうな。そういや、裕太。なんで3曲目で場所交代したんだ? あれは裕太が歌うはずだったろ?」
「あぁ、あれ? なんか敦志が主に作った歌だから敦志に歌ってほしくてね」
歌った後の裕太は、なんか更にイケメンに見えてくる。
やばい、周りにキラキラがうつってきてるって。
ステージからは、次の出演者の準備中なので幕間で司会が笑いをとっている。
「はぁ・・・! まっじで緊張したぁ・・・。このまま行こー!」
「いやいや、着替えようぜ? 汗まみれだろ俺達」
「そうだね。ついでに体育館にギターとか置いていこうよ」
「んじゃ、まずは体育館に行こ!」
ピョンピョンとスキップしながら体育館に向かう遼太郎。
「元気だな・・・」
俺の独り言に裕太は反応してくれた。
「やー、ホントだね。あの体力が欲しい。僕も緊張したよ。敦志歌本当に上手になったよね。さすが黒沢さん、凄いね」
「だよな。黒沢センパイにはマジで感謝しねぇとな。それじゃ行こう」
「あぁ!」
俺と裕太は、歩いて体育館に向かった。
背中のギターの重みがなんだか誇らしく思えた。
『アンコール!!』
『アンコール!!!』
アンコールの雨は勢い止めない。
それどころか一声上がる毎に増していっている。
さぁ、まだまだ盛り上がれ。
これじゃまだ不完全燃焼だ。
『アンコール!!!! ワアァァァァ!!』
すさまじい拍手が起こった。
さぁ、正真正銘最後の曲、弾いてやろうぜ。裕太、遼太郎!
「アンコール、ありがとうございます! それではアンコールに応えて。『信念と決意』を弾きたいと思います!」
この声に会場が先程よりも格段に湧いた。
この『信念と決意』という曲は今大人気のアニメの主題歌だからだ。
裕太が、ベースからキーボードに移り、遼太郎がドラムスティックを叩き、リズムを取る。
俺はエフェクターを使って音を少し変えた。
さぁ、「俺達」を見せてやろうぜ・・・!
エレキギターの歪んだ音が、アニメの主人公の苦悩、絶望、それによって歪んでしまった性格を思わせる。
諦めモードの主人公が自身と似たような境遇に陥っている少女との出会いをキッカケに本来の自分を取り戻していく・・・といった内容の物語だ。
その出会いを表している1番のAメロとBメロを終え、サビに入る。
ここでは、裕太のキーボードによる音が感動を生む。
途中、ギターとドラムと俺の声の合間に聴こえる、どこか寂しげなメロディーが、聴く者に感情移入をさせる。
2番は過去の主人公の苦悩等の原因と対峙する場面だ。
そこで、出会った少女達に甘えないように関係を断とうとするが、少女が立ち上がり、彼を庇う。
それを彼は今となってはありがたく感じているような歌詞がやはり感動に持っていくのだ。
そして、2番のサビでは、そこで無くそうとした関係の先、未来についてが歌詞にされている。
そこもどこか悲しそうな曲調ででも、必ず勝つという灯った信念が彼を動かしている。
ギターの音、ドラムの音、キーボードの音が、交じり逢い、キーボードの音が聞こえなくなる瞬間まで、俺は前を見続けた。
『ワアァァァァ!!!』
拍手と、歓声。
拍手と歓声が鳴り響く。
最後の1滴まで出しきった。
「ありがとうございましたぁ!」
俺は、最高の挨拶をした。
拍手が鳴り響いた。
幕が下ろされ、観客が見えなくなる。
ライブ最中に黒沢センパイ達が見えていたし、スッゴく興奮していたのは知っていた。
ステージの真ん中に宮浦もいた。
なんか、ずっと裕太の事を目で追ってたような気がする。
そして、演奏に集中していても目に写っていた。
森山の笑顔が。
すっごく可愛いって思っていて、頬が紅く染まっていないか心配だった。
ギターやドラムやベース、アンプをすぐに片付けて、舞台から去った。
俺が求めていた「リア充」はこれなのかもしれない。
__________
「お疲れー!」
ステージの裏口から出た遼太郎が俺と裕太の背中をバシンと叩く。
「本当にお疲れー! 最高だったじゃない?! 歓声凄かったね!」
裕太も
「やー! マジでありがとうな。そういや、裕太。なんで3曲目で場所交代したんだ? あれは裕太が歌うはずだったろ?」
「あぁ、あれ? なんか敦志が主に作った歌だから敦志に歌ってほしくてね」
歌った後の裕太は、なんか更にイケメンに見えてくる。
やばい、周りにキラキラがうつってきてるって。
ステージからは、次の出演者の準備中なので幕間で司会が笑いをとっている。
「はぁ・・・! まっじで緊張したぁ・・・。このまま行こー!」
「いやいや、着替えようぜ? 汗まみれだろ俺達」
「そうだね。ついでに体育館にギターとか置いていこうよ」
「んじゃ、まずは体育館に行こ!」
ピョンピョンとスキップしながら体育館に向かう遼太郎。
「元気だな・・・」
俺の独り言に裕太は反応してくれた。
「やー、ホントだね。あの体力が欲しい。僕も緊張したよ。敦志歌本当に上手になったよね。さすが黒沢さん、凄いね」
「だよな。黒沢センパイにはマジで感謝しねぇとな。それじゃ行こう」
「あぁ!」
俺と裕太は、歩いて体育館に向かった。
背中のギターの重みがなんだか誇らしく思えた。
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