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第3章 選択の文化祭とすれ違う思惑 ~友のために、自分のために~
42・8時間目 憧れの文化祭
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『ありがとうございましたぁ!』
凄い量の拍手と歓声をうけて、高橋君達のライブは幕を閉じた。
横にいた南ちゃんがチラリと私を見た。
ニカッと微笑み、
「あついにら、ヤバかったな~! 3曲目の歌、ウチ結構歌詞が心に刺さったわ。森山さん、その、あつにいどうやった?」
南ちゃんは、感想を言いつつ、高橋君の事を聞いた。
「本当だね。私実はさ、3曲目聴いたときにちょっと泣いちゃったんだ」
やはり、私はこの収集のつかない感情に対して困ったように笑ってしまった。
「おー! ええやん! それあつにいに教えてええ? 自分が奏でた音楽の力で人の心を揺さぶったら演奏者冥利につくやろうから」
確かにそうだと思う。
お父さんがよく言っている。
『小春、音楽はね、人の心を動かす力があるんだよ。だから小春の心が動いた音楽を愛したら良いと思うよ』
と。
だから、私は流行りロックテンポの曲じゃなくてお父さん世代のバラード調の曲が多い少し昔の曲を聴いている。
そっちの曲の方が心が動かさせられる曲が多いから。
南ちゃんの言っている事にとても共感ができた。
「うん。教えといて。あ、ついでに」
「なんや?」
「また、ご飯食べに行こうって誘って欲しいな」
「オケ。任せとき!」
「じゃあ、帰ろうか。南ちゃん、高橋君のお家まで送るからさ」
「別にウチ一人で帰れるで? ええん?」
「帰ろっか」
「ありがとうなぁ。あー! 森山さんみたいなお姉ちゃん欲しかったわー!」
「高橋君も結構お兄ちゃんやってくれてるけどね。私は、高橋君みたいなお兄ちゃんが欲しかったなぁ」
「上がおったってええことないで?」
「それでもいいのー」
「フフッ」
「ククッ」
「「あはははははー!!」」
私は南ちゃんを高橋君のお家まで送った。
「じゃあなー!森山さん! ホンマありがとうなー!」
と言って、南ちゃんは家に入っていった。
結構大きな家だなと思ったことは、内緒だけど。
本当に楽しかった。
高橋君、お疲れさま。
そして、いつか伝えよう。
私の気持ちを、想いを。
高橋君が居なかった2年間を、無駄にしないために。
高橋君、大好きだよ。
駅に向かおうと振り返った空は、朱色かかっていた。
__________
「いや~! 凄かったわね。高橋君達!」
「そうっすね」
あなたのテンションもヤバかったですよなんて口が裂けても言えねェ・・・。
ライブ中、神谷さんはノリノリだった。
数分前、ライブが終わって、話を聞くと彼女はロックバンドが好きらしい。
曲調がすっごくノレたらしい。
桃花は、自身が創った曲が歌われて、喜んでいた。
「睡蓮、睡蓮! あれ本当に睡蓮が教えたんだよね?」
「アァ、基本は俺が教えた。けど、努力したのはアイツらだからなァ・・・。結局、月並みかもしンねェが『努力をすれば大抵の事は叶う』ンだよな」
俺が少し恥ずかしい事を言うと、菫はなるほどといった顔で、
「確かに買い物とか帰ったときにギターの音が聴こえてたのー! あれは高橋君達が練習していた音だったの~!」
「アァ、そういや、夏場はよく買い物行ってたよなァ。化粧品とか買い足していたのか?」
「そうなのー!」
「フーン、で、神谷さん、今からどうします?」
時計を見ていた神谷さんは、あぁと顔をあげた。
「んー。何しようかしら。ご飯食べに行く? 皆で」
「いいっすね」
「おー! いこうなのー!」
「えっ、ご、ご飯? ど、どこに行くの?」
「そうねぇ。ハンバーグでも食べに行きましょう。近くにハンバーグのレストラン出来たからそこに行きたかったのよね」
「んじゃ、行きましょうか。 あ」
俺はスマホを取りだし、敦志にメールを送る。
『最近出来たハンバーグ屋に食いに行くからこれたらこい』
と。
凄い量の拍手と歓声をうけて、高橋君達のライブは幕を閉じた。
横にいた南ちゃんがチラリと私を見た。
ニカッと微笑み、
「あついにら、ヤバかったな~! 3曲目の歌、ウチ結構歌詞が心に刺さったわ。森山さん、その、あつにいどうやった?」
南ちゃんは、感想を言いつつ、高橋君の事を聞いた。
「本当だね。私実はさ、3曲目聴いたときにちょっと泣いちゃったんだ」
やはり、私はこの収集のつかない感情に対して困ったように笑ってしまった。
「おー! ええやん! それあつにいに教えてええ? 自分が奏でた音楽の力で人の心を揺さぶったら演奏者冥利につくやろうから」
確かにそうだと思う。
お父さんがよく言っている。
『小春、音楽はね、人の心を動かす力があるんだよ。だから小春の心が動いた音楽を愛したら良いと思うよ』
と。
だから、私は流行りロックテンポの曲じゃなくてお父さん世代のバラード調の曲が多い少し昔の曲を聴いている。
そっちの曲の方が心が動かさせられる曲が多いから。
南ちゃんの言っている事にとても共感ができた。
「うん。教えといて。あ、ついでに」
「なんや?」
「また、ご飯食べに行こうって誘って欲しいな」
「オケ。任せとき!」
「じゃあ、帰ろうか。南ちゃん、高橋君のお家まで送るからさ」
「別にウチ一人で帰れるで? ええん?」
「帰ろっか」
「ありがとうなぁ。あー! 森山さんみたいなお姉ちゃん欲しかったわー!」
「高橋君も結構お兄ちゃんやってくれてるけどね。私は、高橋君みたいなお兄ちゃんが欲しかったなぁ」
「上がおったってええことないで?」
「それでもいいのー」
「フフッ」
「ククッ」
「「あはははははー!!」」
私は南ちゃんを高橋君のお家まで送った。
「じゃあなー!森山さん! ホンマありがとうなー!」
と言って、南ちゃんは家に入っていった。
結構大きな家だなと思ったことは、内緒だけど。
本当に楽しかった。
高橋君、お疲れさま。
そして、いつか伝えよう。
私の気持ちを、想いを。
高橋君が居なかった2年間を、無駄にしないために。
高橋君、大好きだよ。
駅に向かおうと振り返った空は、朱色かかっていた。
__________
「いや~! 凄かったわね。高橋君達!」
「そうっすね」
あなたのテンションもヤバかったですよなんて口が裂けても言えねェ・・・。
ライブ中、神谷さんはノリノリだった。
数分前、ライブが終わって、話を聞くと彼女はロックバンドが好きらしい。
曲調がすっごくノレたらしい。
桃花は、自身が創った曲が歌われて、喜んでいた。
「睡蓮、睡蓮! あれ本当に睡蓮が教えたんだよね?」
「アァ、基本は俺が教えた。けど、努力したのはアイツらだからなァ・・・。結局、月並みかもしンねェが『努力をすれば大抵の事は叶う』ンだよな」
俺が少し恥ずかしい事を言うと、菫はなるほどといった顔で、
「確かに買い物とか帰ったときにギターの音が聴こえてたのー! あれは高橋君達が練習していた音だったの~!」
「アァ、そういや、夏場はよく買い物行ってたよなァ。化粧品とか買い足していたのか?」
「そうなのー!」
「フーン、で、神谷さん、今からどうします?」
時計を見ていた神谷さんは、あぁと顔をあげた。
「んー。何しようかしら。ご飯食べに行く? 皆で」
「いいっすね」
「おー! いこうなのー!」
「えっ、ご、ご飯? ど、どこに行くの?」
「そうねぇ。ハンバーグでも食べに行きましょう。近くにハンバーグのレストラン出来たからそこに行きたかったのよね」
「んじゃ、行きましょうか。 あ」
俺はスマホを取りだし、敦志にメールを送る。
『最近出来たハンバーグ屋に食いに行くからこれたらこい』
と。
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