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極東
軍法会議
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十三部隊は、極長の予想をも上回る活躍をしてくれたと思う。
聖をウボクの国から追い出すことに成功したことで、極東から彼らの脅威を排除することができた。
ただ問題が一つ。
部下の一人が単騎で突っ込み、陣形を崩したため、私は今ここにいる。
大藤、新潟、坂上極長、そして、天子の摂政として天様から遺言をもらった 伴光
あのバカの蛮行を隠すことには最善を尽くした。
が、近衛がそれを見逃さないことがなく、俺たちの動向は、包み隠さず一から十まで、報告書となり、目の前のドウゲの耳へと届けられていた。
ヤツが口を開く。
「さぁ。今回は、凛月の契約者、桐生慎二が上官の命令を破り、部隊を混乱させたらしいが。」
「七宝隊長。彼の処罰はいかようで? 」
私は息を吸い。ゆっくり話し始めた。
「まず、部下の失態で、このように足を運んでいただき、度重なる非礼、本当に申し訳ありません。」
(45度)
「部下の失態は上官の責任でもあります。私は如何なる罰も御受けします。」
(息を吐く。再び吸う。)
「ですが、良いご報告もあります。」
「近年、悪戯に兵を投入し、その度々に失敗し、巨額の赤字を出していた極東でしたが、十三部隊の強引な押し出しにより、聖をウボクの国から撤退させることに成功しました。」
伴光が声を上げる。
「ヌッ。」
(伴の顔を左手で制し、続ける。)
「ご静粛に。」
「今回の件で契約者の軍事コストについて御分かりいただけたと思いますが。」
「十三部隊は、弾薬を必要とせず、わずかなメンテナンス費用のみで、一般兵がなし得なかったことを成すことができます。」
「また、聖遠征に注ぎ込まれた7万2645名の兵士ですが、十三部隊は30人程度でございますので、輸送費もそんなにかかりません。」
「また、今回の死者はゼロ。負傷者は、問題児の桐生慎二のみ。」
「対して聖遠征での死者は、6万1453名、極東の今日での人口が20万として、どれほどの命が救われたであろうかは、火を見るより明らかです。」
伴光は、グヌヌと唸りながら反論する。
「損害など!! また地方から徴兵すれば良い!! 」
私はすかさず反論した。
「まざか、兵士は畑から取れると、伴閣下はそうお考えで? 」
「分かった分かった。終わりじゃ。解散。」
私は続ける。
「桐生慎二の処分についてですが……」
伴はもう腹一杯という感じで、私を遮った。
「お前と話をしていると疲れる!! 」
「やぁ😀七宝君。なかなか良かったね。」
この男は隣で眠りこけていた。私の方弁など聞いていなかっただろう。
「アレが問題を起こすたびに胃がキリキリと痛む。全く勘弁してほしいものです。」
「なんだい? 罪滅ぼしのつもりかな? 」
その言葉で動揺してしまう。
極長にもバレたでだろう。
「アレにはちゃんと罰を受けてもらいますよ。軍の規則です。」
「頼むよ七宝君。しっかり契約者を統制して。上官に牙を剥くことが無いように。伴君も一番それを危惧している。臆病だからねー。」
いや違う。一番それを危惧しているのは、この男だ。この男は、いつか彼が真実に気づき、己に牙を剥くことを誰よりも恐れている。だから俺に忠告したのだ。
「はい、彼には一週間、不眠不休で都の大番役をしてもらいます。」
聖をウボクの国から追い出すことに成功したことで、極東から彼らの脅威を排除することができた。
ただ問題が一つ。
部下の一人が単騎で突っ込み、陣形を崩したため、私は今ここにいる。
大藤、新潟、坂上極長、そして、天子の摂政として天様から遺言をもらった 伴光
あのバカの蛮行を隠すことには最善を尽くした。
が、近衛がそれを見逃さないことがなく、俺たちの動向は、包み隠さず一から十まで、報告書となり、目の前のドウゲの耳へと届けられていた。
ヤツが口を開く。
「さぁ。今回は、凛月の契約者、桐生慎二が上官の命令を破り、部隊を混乱させたらしいが。」
「七宝隊長。彼の処罰はいかようで? 」
私は息を吸い。ゆっくり話し始めた。
「まず、部下の失態で、このように足を運んでいただき、度重なる非礼、本当に申し訳ありません。」
(45度)
「部下の失態は上官の責任でもあります。私は如何なる罰も御受けします。」
(息を吐く。再び吸う。)
「ですが、良いご報告もあります。」
「近年、悪戯に兵を投入し、その度々に失敗し、巨額の赤字を出していた極東でしたが、十三部隊の強引な押し出しにより、聖をウボクの国から撤退させることに成功しました。」
伴光が声を上げる。
「ヌッ。」
(伴の顔を左手で制し、続ける。)
「ご静粛に。」
「今回の件で契約者の軍事コストについて御分かりいただけたと思いますが。」
「十三部隊は、弾薬を必要とせず、わずかなメンテナンス費用のみで、一般兵がなし得なかったことを成すことができます。」
「また、聖遠征に注ぎ込まれた7万2645名の兵士ですが、十三部隊は30人程度でございますので、輸送費もそんなにかかりません。」
「また、今回の死者はゼロ。負傷者は、問題児の桐生慎二のみ。」
「対して聖遠征での死者は、6万1453名、極東の今日での人口が20万として、どれほどの命が救われたであろうかは、火を見るより明らかです。」
伴光は、グヌヌと唸りながら反論する。
「損害など!! また地方から徴兵すれば良い!! 」
私はすかさず反論した。
「まざか、兵士は畑から取れると、伴閣下はそうお考えで? 」
「分かった分かった。終わりじゃ。解散。」
私は続ける。
「桐生慎二の処分についてですが……」
伴はもう腹一杯という感じで、私を遮った。
「お前と話をしていると疲れる!! 」
「やぁ😀七宝君。なかなか良かったね。」
この男は隣で眠りこけていた。私の方弁など聞いていなかっただろう。
「アレが問題を起こすたびに胃がキリキリと痛む。全く勘弁してほしいものです。」
「なんだい? 罪滅ぼしのつもりかな? 」
その言葉で動揺してしまう。
極長にもバレたでだろう。
「アレにはちゃんと罰を受けてもらいますよ。軍の規則です。」
「頼むよ七宝君。しっかり契約者を統制して。上官に牙を剥くことが無いように。伴君も一番それを危惧している。臆病だからねー。」
いや違う。一番それを危惧しているのは、この男だ。この男は、いつか彼が真実に気づき、己に牙を剥くことを誰よりも恐れている。だから俺に忠告したのだ。
「はい、彼には一週間、不眠不休で都の大番役をしてもらいます。」
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