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侵略者
異世界の拳士
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「「いざ尋常に勝負!! 」」
俺は凛月を振るうために一歩踏み込んだ。
「ちょーっと待ったぁ!! 」
鋼右衛門が俺を止める。
「武器を持って我と勝負するとはなんと無粋な!! 」
「公平なる決闘を所望する!! 」
ツッコミ不在の中で、俺は我慢しきれなかった。
「テメーのその手に握られているエモノはなんだよ。武器じゃねえかそれ。武器だよなぁ!! 」
「んならタイマンはれってんだコノヤロウ。拳でってならやってやろうじゃねえか。」
「この刃は一家に伝わる能力が発現したもの、某が生まれた時から某の元にある。」
「コレも某の一部だ。」
「つまり、この刃も某の拳そのもの。」
「さぁ早く武器を捨てるのだ!! 」
俺はそれを拒否した。
「無理だな。凛月だって俺の一部だ。俺と深いところで繋がってるからな。」
間違ってはいない。
契約者と魔具は鍵穴で依代と繋がっている。
「コレも俺の一部だ。」
「つまりこの武器も俺の拳そのものってわけだぜ。」
鋼右衛門は即答する。
「なるほど、許可する。」
んなら振るなよ。
俺は右手の小太刀を振るって十字を斬る。
意識が集中し、瞳孔が開く。
チャクラムを使い、サムライの手刃を受け止めた。
「なるほど。出来る。」
攻撃は見えていない。
が、飛び道具が見えていない分、金川よりは対処が容易い。
「コレではどうだ。」
背後で感じる背筋が凍るような殺気。
俺が戦火を潜り抜ける中で何度も感じた嫌な感覚。
身体をそらして右に避ける。
奴は背後から俺の心臓を射抜こうとしていた。
俺は振り返り、バックステップで奴と距離を取る。
「オイオイ、武士道ってのは無いのかお前に? 」
彼の瞳は揺らがなかった。
「某はそのような強さも、器用さも無い。」
「そんなことが出来ていれば、社会の影を歩くことも無かっただろう。」
「ちょっと、こっちにこないで。」
槍馬と戦っていた黒子の一人が、諦めて、腰の抜けている千代を人質に取ろうとしていた。
お前もこっち側の人間なら、どんな奥の手を使っても恨みっ子無しだよな。
俺はやむを得ず銃鬼をホルスターから取り出した。
「貴様ぁ。」
俺の右手が鋼右衛門の刃によって弾かれる。
銃鬼が空を舞い、二つ先の座席に落ちる。
「飛び道具を使うとは、この卑怯者め!! 」
「どうしたぁ? 侍野郎、飛び道具に嫌な思い出でもあるのか? 」
「パンパン!! 」
乾いた音と共に、千代を襲っていた黒子が倒れる。
「ったく。何腰を抜かしておる。そちは美奈の護衛じゃろうに。」
「天子ちゃん、隠れてないとダメでしょ。」
美奈が夫を叱った。
天子が使ったのは、極東式の銃。
それを鋼右衛門が睨んでいた。
俺はこの状況を脳内で高速理解した。
整体電気を操作し、筋肉を超人的な速度で収縮させる。
鋼右衛門が体勢を低くして、踏み込もうとしている。
【珪眼流】
【漆ノ拳】
【踊喰】
先ほどとは違い、太刀筋がアベコベで予想が効かない。
規則性が無いのに、技が成立している。
二、三撃はなんとか気合いで弾いた。
四撃目から反応が遅れ始める。
「慎二ィ。」
「パーン!! 」
乾いた音、銃鬼の弾丸が俺の身体にねじ込まれる。
---金剛覆---
俺の身体に千代の未知術が宿り、身体がダイヤモンドのように硬くなる。
俺の喉笛を掻き切ろうとしてきた鋭い刃が、ガラス細工のように砕け散る。
「受け取って!! 」
彼女の顔には迷いの表情が浮かんでいる。
俺に銃鬼を渡すかどうか、身体強化を発動させるべきかどうか悩んでいるのだろう。
しかし、俺たちにそんな時間など無かった。
いまやらねばやられる。
それは彼女もて分かっていた。
右手でグリップを受け取る。
側頭でトリガーを引く。
---再空壊---
引き伸ばされた世界で、俺はそのまま、反動でのけぞっている鋼右衛門の首に凛月を押し当てた。
---雷刃---
「ふーんッ。」
新たな刃を精製し、無理矢理割り込んでくる。
そのまま弾き返される。
だが、ここまでは読めていた。
俺の身体がのけぞったタイミング、そこから発動できるカウンター技が。
---輪廻界雷---
奴の背後から、黒子たちを全員無力化した槍馬が鋼右衛門に斬りかかろうとしている。
---虚影斬---
【参の拳】
【明鏡止水】
清らかな斬撃が、水面を素早く撫でる。
俺たち二人とも、まとめて仕留めるつもりだ。
が、俺たちもやられるわけにはいかない。
「「ウオォォォォォォォ。」」
「バリバリ…ドガン。」
車両に二つ目の穴が開く。
そして二人の男女が、俺たちの間に割って入ってきた。
「セル帝国だ!! 双方、刃を納めろ。」
俺は凛月を振るうために一歩踏み込んだ。
「ちょーっと待ったぁ!! 」
鋼右衛門が俺を止める。
「武器を持って我と勝負するとはなんと無粋な!! 」
「公平なる決闘を所望する!! 」
ツッコミ不在の中で、俺は我慢しきれなかった。
「テメーのその手に握られているエモノはなんだよ。武器じゃねえかそれ。武器だよなぁ!! 」
「んならタイマンはれってんだコノヤロウ。拳でってならやってやろうじゃねえか。」
「この刃は一家に伝わる能力が発現したもの、某が生まれた時から某の元にある。」
「コレも某の一部だ。」
「つまり、この刃も某の拳そのもの。」
「さぁ早く武器を捨てるのだ!! 」
俺はそれを拒否した。
「無理だな。凛月だって俺の一部だ。俺と深いところで繋がってるからな。」
間違ってはいない。
契約者と魔具は鍵穴で依代と繋がっている。
「コレも俺の一部だ。」
「つまりこの武器も俺の拳そのものってわけだぜ。」
鋼右衛門は即答する。
「なるほど、許可する。」
んなら振るなよ。
俺は右手の小太刀を振るって十字を斬る。
意識が集中し、瞳孔が開く。
チャクラムを使い、サムライの手刃を受け止めた。
「なるほど。出来る。」
攻撃は見えていない。
が、飛び道具が見えていない分、金川よりは対処が容易い。
「コレではどうだ。」
背後で感じる背筋が凍るような殺気。
俺が戦火を潜り抜ける中で何度も感じた嫌な感覚。
身体をそらして右に避ける。
奴は背後から俺の心臓を射抜こうとしていた。
俺は振り返り、バックステップで奴と距離を取る。
「オイオイ、武士道ってのは無いのかお前に? 」
彼の瞳は揺らがなかった。
「某はそのような強さも、器用さも無い。」
「そんなことが出来ていれば、社会の影を歩くことも無かっただろう。」
「ちょっと、こっちにこないで。」
槍馬と戦っていた黒子の一人が、諦めて、腰の抜けている千代を人質に取ろうとしていた。
お前もこっち側の人間なら、どんな奥の手を使っても恨みっ子無しだよな。
俺はやむを得ず銃鬼をホルスターから取り出した。
「貴様ぁ。」
俺の右手が鋼右衛門の刃によって弾かれる。
銃鬼が空を舞い、二つ先の座席に落ちる。
「飛び道具を使うとは、この卑怯者め!! 」
「どうしたぁ? 侍野郎、飛び道具に嫌な思い出でもあるのか? 」
「パンパン!! 」
乾いた音と共に、千代を襲っていた黒子が倒れる。
「ったく。何腰を抜かしておる。そちは美奈の護衛じゃろうに。」
「天子ちゃん、隠れてないとダメでしょ。」
美奈が夫を叱った。
天子が使ったのは、極東式の銃。
それを鋼右衛門が睨んでいた。
俺はこの状況を脳内で高速理解した。
整体電気を操作し、筋肉を超人的な速度で収縮させる。
鋼右衛門が体勢を低くして、踏み込もうとしている。
【珪眼流】
【漆ノ拳】
【踊喰】
先ほどとは違い、太刀筋がアベコベで予想が効かない。
規則性が無いのに、技が成立している。
二、三撃はなんとか気合いで弾いた。
四撃目から反応が遅れ始める。
「慎二ィ。」
「パーン!! 」
乾いた音、銃鬼の弾丸が俺の身体にねじ込まれる。
---金剛覆---
俺の身体に千代の未知術が宿り、身体がダイヤモンドのように硬くなる。
俺の喉笛を掻き切ろうとしてきた鋭い刃が、ガラス細工のように砕け散る。
「受け取って!! 」
彼女の顔には迷いの表情が浮かんでいる。
俺に銃鬼を渡すかどうか、身体強化を発動させるべきかどうか悩んでいるのだろう。
しかし、俺たちにそんな時間など無かった。
いまやらねばやられる。
それは彼女もて分かっていた。
右手でグリップを受け取る。
側頭でトリガーを引く。
---再空壊---
引き伸ばされた世界で、俺はそのまま、反動でのけぞっている鋼右衛門の首に凛月を押し当てた。
---雷刃---
「ふーんッ。」
新たな刃を精製し、無理矢理割り込んでくる。
そのまま弾き返される。
だが、ここまでは読めていた。
俺の身体がのけぞったタイミング、そこから発動できるカウンター技が。
---輪廻界雷---
奴の背後から、黒子たちを全員無力化した槍馬が鋼右衛門に斬りかかろうとしている。
---虚影斬---
【参の拳】
【明鏡止水】
清らかな斬撃が、水面を素早く撫でる。
俺たち二人とも、まとめて仕留めるつもりだ。
が、俺たちもやられるわけにはいかない。
「「ウオォォォォォォォ。」」
「バリバリ…ドガン。」
車両に二つ目の穴が開く。
そして二人の男女が、俺たちの間に割って入ってきた。
「セル帝国だ!! 双方、刃を納めろ。」
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